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お隣さんと比べたくはありませんが…

「投資の学校」浅野敏郎
From 新宿オフィスのスタジオより

 
 
最近の世相として、
「人のことはあまり気にしない」
というポリシーを持った人が
昔よりも増えた気がしますけど、

 
「隣の芝生は青く見える」
という慣用句があるように、

自分のことを
客観的に判断しなければいけない場合、
身近な第三者と比較する方法しかない
ことがよくありますね。

「自分は歳より、老けて見えるのだろうか…?」

こんなテーマにも絶対的な尺度がないため、
日々世間の人々(実は私?)の悩みは尽きない…
のかもしれません。

 
今日はこんな観点で、チャート分析について
お話ししたいと思います。

 
 
おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。

今夜はアメリカの雇用統計発表があります。
前哨戦とされるADP雇用統計は、
予想よりかなり良い結果発表になっており、
アメリカの利上げ期待が一段と高まっているようです。

ただ、
目先は既にある程度は織り込み済みですから、
そこそこ良い結果が出てきても、
過剰なドル高期待は危険かもしれない
というのが私の印象です。

 

チャートの足も先ず隣から

ローソク足を考えた場合、
陽線か陰線、上ヒゲか下ヒゲ、
そして、それぞれの長さによって、
ある程度の意味を持たせています。

例えば、

長い上ヒゲ陰線は下落のサイン
長い下ヒゲ陽線は上昇のサイン

だというのが一般的です。

 
どれも一理はあるのですが、
やはりその足1本だけで判断するのは、
本質ではないと個人的には思います!

 
とりあえずは先ず、チャートの足も
お隣さんとよく比較しましょうよ!

ということで、

・長い上ヒゲ陰線を最新足
・一本前の足が一般的な陽線

という比較を一つの例として
幾つかのケースを考えてみました。

 

ケースAは、一般的に反転シグナルとして
代表例に出される組み合わせです。

 
終値比較では既に一本前を割り込んでいますが、
「上値を切り上げ、下値も切り上げている」
この状態は、明らかに上昇相場が継続中です。

 
最新足が決まっていない状態ならなおさら、
陽線での終りを想像するだけで、
誰もが上昇継続を認識できますね。

 
つまり今直ぐに、
売りを仕掛ける根拠として個人的には不十分で、

逆に一本前の高値を、
もう一度上に抜けるタイミングがあれば
買いを考える方が順当に思えます。

 

ケースBは、
寄付きから一本前の終値を大きく割り込んでいますが、
一度は一本前の上値を試す動きもあり、
乱高下気味の揉み合い相場が継続しているだけです。

 
つまりこの状態では、
様子を見るのがベストのスタンスに見え、

少なくともケースAと同様に、
陰線上ヒゲが出現したからといって、
今直ぐに売りを持ち込む根拠は薄いと考えます。

 

ケースCは、Bが極端になった形で、
あまり見られない組み合わせだと思いますが、
株式の個別銘柄などでは、あり得るかもしれません。

一本前の陽線を既に否定した状態にあり、
一本前の安値を割り込んだタイミングで
売りのチャンスがあったかと思います。

AやBと比較して、最も弱気の組み合わせです。

 
ではAとBの違いは?というと、
最新足の安値が更新された時の意味合いにあります。

ケースAでは、最新足の安値を更新しても、
陰線が長くなる程度の解釈しかなく
特に状況は変わらない一方で、

ケースBは一本前の安値を
同時に割り込むことになりますから、
売りタイミングの候補になるでしょう。

 
いずれにしても結論としては、
陰線上ヒゲが出現したところで、

お隣さんとの比較次第で、
答えは三種三様であることが
お判りいただけたでしょうか。

 

念のために

 
このように、
絶対的な取引ルールの一つとして
上昇相場と下落相場の本質である、

上値下値の
切り上げが上昇相場、切り下げが下落相場

ということさえ理解しておけば、
足の形の名前や意味を
一つずつ覚える必要もない上に、

その形が出現したから売買するという
安易な行為で失敗するケースも
相当減ってくると思うのです。

 
一点だけ欲を言えば、
上位足や下位足も同時に確認したいですね。

というのも、
ケースAで下落に注意が必要なのは、
一本前の安値を割るタイミングというのは当然ですが、

 
例えば下位足が、このような値動きをしていたなら…

最新足の安値割れは特殊な意味を持ってきます。

そう、あの泣く子も黙る「三尊」の下値割れになり、
まさに売りのチャンスになり得ます。

 
実は相場格言にもあるように、
「森を見て木を見よ」という行動の優位性が
こんなところにも潜んでいるわけですね。

 
 
最後に、
「何かが出現したから、売買するという安易な行為」を
さっき否定したばかりなので、
少し補足を致しますと…

 
三尊の下値割れの意味が一番大きいのは、

暫く上昇相場が継続してきた場合であって、

 
 
例えば3本目以前が下落相場だったような場合は、

単なる調整の戻り相場が終わろうとしているだけ、
ということがお分かりいただけると思います。

 
ぜひ皆様も、
ある一つのパターンにとらわれず、
あるいは
それを探そうとするのではなく、

 
最新足を自分に例えて、
先ずはお隣さんと良く比較し、

ついでに、もっと周りとも良く比較した上で
総合的に今の自分を判断できれば、

 
「ダマシ」に遭う頻度も少なくなり、
判断の精度も上がるのではないでしょうか。

 
 
浅野

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  • コメント ( 2 )

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  1. 万尾獅子 そろそろ啓蟄

    なるほど、ローソク線も高さが違うと意味合いも違ってくるのですね”(-“”-)”
    高さと言えば、昨日起きると眉毛の高さが1本分違っており、
    あせって鍼灸に行くと、「首が傾いていたので当然」と言われました。
    今は真っすぐですが…
    骨格とローソク足、関係があるのか(ないか)

    鍼灸との付き合いは、むかぁし膝が腫れて来て歩くのに困難になった時、
    整形外科に行くと「定期的に膝にヒアロルン酸注射を打ちましょう」と言われ
    「ありえへん」と思い悩んでいたら、今の鍼灸院を同僚から紹介され、
    4回ほど施術されたら普通に歩けるようになりました。
    膝だけを直しても根治しないという事のようです。
    という事でローソク足も一本だけではなく全体の流れを見ていくのが肝要なのですね。
    (うまく、オチがついたかしら)

    • 浅野敏郎

      万尾獅子 様

      コメントありがとうございます。

      ローソク足はビジュアルでイメージしやすいので、
      ついつい最新足に視線が集中しやすいと思います。

      もっと視線を散らした方が、
      全体の流れを掴みやすいのでは?
      というのが今回のテーマでしたが、

      酒田五法は時代を考えると
      今でも通じるヒントにあふれていて、
      大変すばらしいと思います。

      当時のコメ相場が
      どのように値決めされていたかは
      存じ上げませんが、

      あまり細かい値動きを足に表すことは
      恐らく難しかったのではないかと推測します。

      ですから、比較的同じ結果を伴いやすい形を
      典型としてピックアップしたとするなら、
      今は1分足でもリアルタイムで見られる時代なのですから

      その足形を作った軌跡を確かめるくらいは
      行いたい作業ですね。

      日足が身体だとすれば、
      四肢は時間足?
      指は15分足といったところでしょうか…

      それにしても、眉毛の位置が違った時は、
      恐らく相当驚愕されたのではないですか?

      原因がわかってホッとされたと思いますが、
      どの部位が、どことつながっているか、
      人間の体は本当に不思議ですね。

      鍼灸とは長いお付き合いとのこと、
      ご自愛くださいませ。

      浅野敏郎

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