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ストップロスとハサミは使いよう

From「投資の学校」浅野敏郎
自宅のトレードデスクより

 
タイトルに引用した慣用句の元々の意味は、
あまり良いとは言えませんが、

為替(FX)取引におけるポジション管理手段として
一般的だった「ストップロス」という考え方が、
株取引などへも次第に広まって来たように思います。

そんな中で、
特に株式投資家に多い傾向を感じますが、
「ストップロス不要論」を掲げる方々も少なくありません。

 
ストップロスを和訳すると、損切注文となってしまい、
そんなものは自分から注文すること自体、
投資という概念に反するという気持ちは分かります。

しかし、どんな相場でも、
上がりっぱなしや、下がりっぱなしはあり得ない以上は、
さすがに、根性や忍耐だけではどうにもならない状況を
想定しておく必要はあります。

 
 
おはようございます。
今週も早や、金曜日がやって参りました。

先週の金曜日から今週明けにかけて、
ドル円相場は非常に大掛かりな攻防があったようですね。
108円を割った相場に対して、相場観を円高に切り替えましたが、
今回は大敗北です。

 
 
指値注文は、もう皆さんにはお馴染みだと思いますが、
英語で「リミット・オーダー」と言います。
一方、「ストップ・オーダー」とは元々、
逆指値注文のことだというのをご存知だったでしょうか。

ですから、
ストップ・オーダー(逆指値注文)で取引を開始することもでき、
こうした使い方を「ストップ・エントリー」と言います。

 
もちろん、決済にもストップ・オーダーを利用できますが、
決済するときは、必ず損益が伴いますから、

ストップ・オーダーが成立した際に、
損失となってしまうならそれは「ストップ・ロス」
収益になる場合は「ストップ・プロフィット」
ということだけなのです。

 
さて、話を少し戻しますと、
現在、19000円前後で推移している日経平均株価は
最高値の39000円近くから7000円近くへと下落し、
今は戻している最中だと言えます。

当時、もし225先物miniがあったとして、

最高値を目指して上昇していたステージで
30,000円の時に10枚(1000単位)買えたとします。
最高値の時点では、
900万円の利益が出ていたことになりますが、
そこで利益確定など誰ができたでしょうか。

 
その後反落して30,000円まで押した時でも、
どうせまた上がるとばかりに、おそらく持ち続け、
そのままもし7000円の安値まで持ち続けるお金があれば、
最大で、2300万円近い含み損が発生していたことになります。

そう、僅か10枚買っただけなのに、なのです。

 
いくらストップロスを考えない投資家でも
さすがに今なら、
「まさか、そこまでは持ち続けないよ!」
と言えるかもしれません。

しかし、そんな方々に申し上げたいのは、
「ならば、幾らで決済していましたか?」
ということです。

 
「さすがに、半分になったら手放すかな?」
などと、相場を振りかえればいくらでも言えますが、

恐らく予め損失の限度を設定できない投資家は、
きっと利益確定もできない可能性が高く、
投資に対してノーアイデアで取り組んでいるのと等しい
と思うのです。

 
ではどうするか?

私が思い当たるのは、
損失決済であれ、利益決済であれ、
資金を一旦、手元に戻すことに慣れてほしいということです。

もちろん、いつまでたってもノーアイデアでは困りますが、
決済に慣れることで、それまでの投資を一度リセットでき、
もう一度、冷静な判断で取り組み直すことができます。

結局同じ銘柄で落ち着いたとしても、それは結果論ですし、
もしかすると、
もっと投資に的確な銘柄が見つかるかもしれません。

 
つまり、資金として一度手元に戻すことで、
次は再投資をするのだ、という感覚をお持ちいただければ、
きっと、ストップ・ロス注文の本当の使い方が
お分かりいただける気がしています。

 
ところでこのところの日経平均株価は、
上値が20000円で重くのしかかっています。
個人投資家の売買取り組みは、ここ数年間にわたって、
今でも売り越しが大きく続いているそうです。

 
先物取引は時間的な限界がありますから、
数年間も売り越しが続くことはあり得ないため、

恐らくは、これまで現物を持ったまま
耐えてきた投資家がやっと
手放せる水準がやってきているのだと思います。

 
配当や株主優待などを考えれば、
少しくらいの利益が出ている可能性はありますが、
この水準を売り越せるほど多くの投資家が、
結局、ノーアイデアで株投資をしていた証ともいえる
のかもしれません。

 
この間、少なくとも10年以上は含み損を耐え、
やっと決済して得た資産利益は、結局「ゼロ」だった
ということになりますが、

決済によって戻ってきた資金の額では、再投資もできない
ほどの我慢だけはされないよう、
ストップロスの前向きな側面をよく理解して
相場投資に臨んでいただきたいと、
くれぐれも思う次第です。

 
 
浅野敏郎

【編集部のオススメ】

将来の相場に対して、
これ以上下落したら、相場の転換だなんて…
予め分かるわけはないでしょう??

だとしたら、
なってみないと分からない相場の水準に、
ストップロスなんて置けるわけがない!

それは確かにそうなのですが、
だとしたら、

今の相場がまだ上昇を継続中なのか?
値動きは上昇しているものの下落の可能性が既にあるのか?
明らかに下落を開始しているといえるのはどういう時か?

だけでもわかれば、対処の仕方もあるはずですね。

実はそれを判断できて、
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  • コメント ( 4 )

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  1. 久保 俊次

    ストップロスとハサミのセミナーとてもよい話でした。私は今株を始めたばかりです。株のドットコムで勉強し始めて、少しだけ FXで利益を出せるようになりました。今日のセミナーを参考に頑張っていきたいと、思っています。ありがとうございました。

    • 浅野敏郎

      久保 俊次 様、

      こんにちは、
      コメントありがとうございます。
      投資に限らず何でも、
      最初は少しずつですから、大丈夫です。

      それでも利益を出せるようになった…
      というのは凄い事なのですよ。

      大切なのは、継続すること。
      もちろん、
      毎日売買をするということではありません。
      もしチャートを勉強されているとすれば、
      毎日眺めてみることです。

      僅かずつしか変化しないチャートを
      毎日見る意義があるか?

      確かにそうなのですが、にも拘わらず
      ある日突然、
      これまでの揉み合いが上昇相場に見えたり
      これまでの上昇が急に揉み合いに見えてきたりします。

      この心境などをチョットメモって、
      その後どうなったっか、あとで比較して、
      値動きに対する自身の感覚を養うことは、
      非常に有意義です。

      では、またのコメントをお待ちしています。

      浅野

  2. 劉一龍

    いつもながら、ふっとためになりました。
    早速、行動を修正します(笑)

    • 浅野敏郎

      劉一龍 様、
      コメントありがとうございます。

      リーマンショック以降の下げ相場は、
      それほど日本の投資家を苦しめたことは事実です。

      ストップオーダーは、
      目的が損切でも、新規エントリーでも、
      結局は、それ以上行くのであれば、
      その方向が正しい、と判断を改め行動することですから、

      次に向けた勇気ある決断だと思いますね。

      とにかく、大事故は相場でも一度起こすと
      立ち直ることが非常に困難です。
      それだけは心の片隅に置いていただけると幸いです。

      近すぎるストップは
      細かい損失を積み上げる結果になりがちなので、
      ご留意ください。

      ではまた、コメントをお待ちしています。

      浅野

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