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単純だから逆に敏感なテクニカルライン…のお話(N)

「「投資の学校」浅野敏郎
From 自宅の書斎より

 
ブログAから始まり前回のMまで、
根底に揉み合いの意味を考えながら、
高値更新や安値更新の
いわゆる「揉み合い放れ」または、
「ブレークアウト」しか、
実質のエントリーポイントは無い…

ということを前提に、

新値更新前の値動きの状態によって、
放れた方向への強弱を判断するヒントや、
その結果として、
直ぐに降りるべき相場なのか、
暫くは持ち続けるべき相場なのかを
波動で見て参りました。

 
ブレークアウトや揉み合い放れのポイントは
基本的に、
・高値(レジスタンス)越え
・安値(サポート)割れ
に加えて、
・半値
の3点に絞り込んで集中することで、
相場分析が非常にシンプルになるメリットも
お伝えしたつもりです。

「半値」という考え方を掘り下げた際にも
一目均衡表の部分的な考え方そのものである
ということは既に幾度もお伝えしましたが、

将来的に実際の相場を見ていく際に、
一目均衡表を表示する可能性が高いため、
今回から暫くは一目均衡表の簡単な考え方を
やはり「揉み合い」という観点で
お話して参りたいと思います。

————————————

おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。

 
緊急事態宣言が発令されて暫く経ちました。

それまでは暖かい陽気のお陰で、
桜の開花が歴史的にも早く宣言されましたが、
その後の気候が比較的低く、
花のもちが良かったという印象があります。

関東の平野部の桜は、八重あたりを除き、
既に散ってしまいましたが、
朝晩の気温は未だにそこそこ低く、
深夜まで起きていると体が冷えてしまいます。

在宅勤務が続きがちな中で、
何かと運動不足になりますが、
体の冷えも運動不足が一因かも知れず、
体温が下がると免疫力も落ちるらしいので、
怯えています。

そうなると余計に外出が気になり
ますます運動不足になる…という悪循環
おっくうだった通勤も実は良い運動だった
という事になりそうです。

皆様もどうか、ご自愛ください。

———————————–

半値のメリットその1

では先ず半値を把握するメリットについて
考えてみたいと思いますが、

ある相場で単価100円のモノが
100円ほど値上がりしたとします。

時間経過で劣化しないモノで売買が自由あれば、
原則何でも大丈夫だと思いますが、
その相場の呼び値(価格を決める際の最小価格差)
が例えば10円で、全ての呼び値で売買が成立した
としましょう。

ここで1つの条件として、
バイヤーもセラーも投機である必要があります。
つまり、買ったものはいつか必ず売り戻し
売ったものはいつか必ず買い戻す、
必要が生まれる取引ということですね。

 
売り手(決買) K:200円 買い手(決売)
売り手(決買) J:190円 買い手(決売)
売り手(決買) I:180円 買い手(決売)
売り手(決買) H:170円 買い手(決売)
売り手(決買) G:160円 買い手(決売)
売り手(決買) F:150円 買い手(決売)
売り手(決買) E:140円 買い手(決売)
売り手(決買) D:130円 買い手(決売)
売り手(決買) C:120円 買い手(決売)
売り手(決買) B:110円 買い手(決売)
売り手(決買) A:100円 買い手(決売)

 
日本株市場特有の板をイメージしましたが、
100円から200円に値上がりした時点で、
K取引以外の売り手全員が含み損を抱え
買い手の全員がゼロ円以上の含み益を有しています。

AからKの誰もまだ決済をしていない状態で
もし新たな参加者の参入により
価格が150円まで下落したとしましょう。

 
売り手(決買) K:200円 買い手(決売)
売り手(決買) J:190円 買い手(決売)
売り手(決買) I:180円 買い手(決売)
売り手(決買) H:170円 買い手(決売)
売り手(決買) G:160円 買い手(決売)
売り手(決買) F:150円 買い手(決売)
売り手(決買) E:140円 買い手(決売)
売り手(決買) D:130円 買い手(決売)
売り手(決買) C:120円 買い手(決売)
売り手(決買) B:110円 買い手(決売)
売り手(決買) A:100円 買い手(決売)

(決買)=決済時は買い手、(決売)=決済時は売り手
 
するとこれまでゼロ円以上の含み益を持っていた
GからKまでの買い手は一気に含み損をかかえ、
一方でGからKまでの売り手は一気に含み益へと
変わります。

このようにある一方向の値動きがあった後の反転では、
変動値幅の半値水準で概ね決済取引への動機が均衡し
一度は留まりやすい傾向があることは、
ここまでのブログG,HやLなどでも説明しました。

 
では、相場が最初に200円まで上昇した状態から、
今度は、AからKまでの参加者が決済に走った場合、

恐らくですが、
含み益が大きい方から決済が進みやすい一方で、
一度含み損を持った経験がある売り手は逆に、
少しでも益に変わった方から
決済が進みやすい可能性が高いとするなら、

200円から150円へ下落する局面では、

 
        K:200円 買い手(決売)
        J:190円 買い手(決売)
        I:180円 買い手(決売)
        H:170円 買い手(決売)
        G:160円 買い手(決売)
売り手(決買) F:150円 買い手(決売)
売り手(決買) E:140円 
売り手(決買) D:130円 
売り手(決買) C:120円 
売り手(決買) B:110円 
売り手(決買) A:100円 

極端なイメージですが、こんな状況かもしれません。

この状態から新規参入で再上昇した場合、
FからKの順で売り決済が先に進み、

200円を超えた時点で取り残されたAからFの売り手が
一斉にロスカットのショートカバーを入れるため
相場が放れる…
というイメージも充分に感じることが出来ます。

このように、
ある一方向に伸びた相場が反転した際は、
高値と安値の半値水準に
見えない特殊な力が潜んでいる、
という考え方は納得できます。

半値水準は敏感で素直

そのほかにも半値の特徴として、

少しでも新値を付けた場合、
半値水準は必ずその方向へ移動するという点です。

 
例えは20期間の高値安値の幅が1000円だった場合、
その半値水準は安値+500円ですが、

僅か1円でも新高値を付ければ、
その半値水準は安値+500.5円となり
相場が上の新値を更新したことが直ぐに分り、

これだけで、相場の方向性は上だという事が
いちいち計算しなくても分かる仕組みになっています。

一方、
相場の方向性(トレンド)を見出す手段として
人気が高い移動平均線ですが、

一般的には通常、計算に終値を採用しているため、
どんなに大きく高値や安値を更新しても、
終値までに直近水準まで戻っていれば、
終値の平均値までは変化しにくい上に、

移動平均線では、
こうした新値は全く考慮されないということは、
トレンド相場の定義にもなっている、
「高値切り上げ/安値切り下げ」
が通用しない可能性を残してしまっています。

以上を理解して半値線の意味を再考する

一目均衡表の転換線と基準線は、
現行足を含めた一定期間の高値と安値の半値を
単純に結んだ線
であることは多くの方がご存知だと思います。

計算式も極めて単純であり、
実際のチャートに書き込むことさえできるほど、
なのですが、

今回ここまで見てきた半値の意味を理解すれば、
なぜ半値線が抵抗や支持として機能しやすいか、
の根拠が明らかになると同時に、

ということは、

半値線を突破した場合は、
・安値と半値線の値幅分は、半値線から上昇する可能性
・高値と半値線の値幅分は、半値線から下落する可能性
があることを事前に想定でき、

その際に、転換線や基準線が意味する半値の水準は
動くのか動かないのかを予め知る事で、

・動ないのであれば、揉み合いで終わる
・動くのであれば、直接動く原因になる高値や安値
 を越える瞬間も一つのエントリーポイント

という事が判ってくると思います。

お終いに

前回までの「揉み合い研究」の中で最初に、
今の相場が含まれる波動の高値と安値を
レジスタンスとサポートそとし、
その間で推移する限りは「揉み合い」である

という話をしました。

そして、
その波動の半値がチャートポイントになり得ること
に加えて今回は更に、
転換線と基準線が加わった訳ですが、

トレンドラインも含めて
チャートを右肩上がりや右肩下がり
などという斜線のイメージで捉えるのではなく、

全ては価格の水準である…つまり、
チャートのX軸と並行に引ける水平線である
ことにお気づきでしたでしょうか??

 
今はまだ少し難しいかもしれませんが、
殆どが斜線で表現されているように見える
価格チャートが、

水平に輪切りにした
CTスキャンのように見えてくれば
しめたものだと思っています。

今回は時間の関係であまり図示などが出来ず、
言葉だけでは理解しにくかったかもしれませんが、
この先にも必ず出てくる話なので、

その際には丁寧に図示してみたいと思います。

 
 
浅野敏郎

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  • コメント ( 4 )

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  1. re凡

    半値、期待大です。時間の関係と半値線、半値線の先行表示、興味一杯です。
    FXデイトレ中です、午前はブログや書籍読み、午後はサイクリング、夕方からトレードで、運動にも心がけています。

    • 浅野敏郎

      re凡 様、

      いつもコメントありがとうございます。

      そうなのです、半値線は相場の方向性を敏感に示すばかりか、
      今後揉み合うとすれば、幾ら(値段)が中心価格になりやすいか、
      を同時に提示してくれます。

      半値と時間は直接的な関係は無いという理解をしていますが、
      一目均衡表の場合はそれぞれ標準の期間がありますから、
      そこは考慮が必要ですね。

      追って述べていけると思います。
      ご期待に沿えるよう少しずつ進めてまりたいと思います。

      コメントは励みになります、またよろしくお願い致します。

      浅野敏郎

  2. PP3

    チャートを開き一応話を理解したつもりで色々当てはめて考えていますが、これがそのことかなどと自分なりに納得しています。しかし、価格を決めた「水平輪切りのCTスキャン」に映るのは取引情報(数量、時刻、ティックのアップダウン)しか思い浮かばず、それが「しめたものだ」にもなかなか繋がっていきせん。確かに図があると解りやすいと思います。

    • 浅野敏郎

      PP3 様、

      コメントありがとうございます。

      取引情報の数量とは、価格帯別出来高のようなイメージでしょうか?

      だとすると、これも私がいうところのCTスキャンのイメージに似ています。
      機会に触れるところで必ず図解することをお約束致しますが、

      例えば、チャートの縦軸である価格が500円、或いは500円+前後20円のところで、
      出来高が突出しているとします。
      その価格をチャートの値動きで確認しますと恐らくは十中八九、
      その水準で揉み合っていたか、過去の重要な高値・安値の付近であると思います。

      当たり前のことではありますが、
      つまり、こうした水準は以降の相場にも影響を与える可能性があり、
      影響の仕方は、
      越えるとその方向に勢いが付く
      止まるとそこで反転する
      再び揉み合う
      ことから、その価格帯そのものが、CTで言うと内臓脂肪が極端に観察される板
      と認識できるというイメージです。

      再び文字となって恐縮ですが、
      是非、必ずどこかで解説致しますので、今回のところはこんな解説でお許しください。

      コメントは励みになりますし、どのあたりが皆様にとって不可解なのかが明確になります。
      また、コメントを頂けますと幸いです。

      浅野 敏郎

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