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「勘」と「当てずっぽう」

浅野敏郎

「投資の学校」浅野敏郎
From 久しぶりの自宅トレードルームより

 
野菜高騰を受けて、
三重県鈴鹿市が給食を2日間休むことを決めた…
というラインニュースを見ました。

コスト面からしか考えない
余りに一方的な決定だとは思いますが、
これに対してとやかく言うのは、今日は止めとして、

そこまでの事態に追いやった野菜の高騰!

皆さんに伺いたいのは、
そもそもどんな野菜が今、幾らで売られているか…
ご存知ですか?

 
おはようございます。
今週も金曜日がやって参りました。
そして、今日はアメリカ雇用統計が発表されます。

今日の発表は冬時間になるという噂もありましたが、
ご当地のアメリカは今週末の日曜からが冬時間です。
今日の雇用統計は夏時間の21:30が発表時間なので、
お間違え無きよう。

 
さて、どんな野菜が今、幾らで売られているか…

少なくとも
家庭の調理を担っている主婦の方にとっては、
簡単な問題だと思います。

今日の値段を正確に言い当てるのは難しいにしても、
例えば5円や10円以内の誤差で言い当てる
勘どころはお持ちでしょう。

「玉ねぎなら、一個150円?200円?
だって高騰してるんでしょ??」

これは正しく、当てずっぽうですね。

 
今年は北海道が台風で甚大な被害を受けるなどで、
野菜が高騰している事実は知っていても、

色々な野菜の、現在の標準的な値段を知らなかったら
どんなことが起こるか…?

 
例えば

「野菜高騰の中、特売!」

というポップと一緒に
2倍近い値段で売られている野菜を
手に取ってしまうかもしれないですね。

 
或いは、
野菜ではなく特に魚介類にありがちな話では、

有名な漁港近くで「網元」とかの看板を掲げ、
新鮮で安いサザエ5個○○○円!
とかで売る商法。

今では随分見かけなくなりましたが、
有りがたがって買ってはみたものの、
何のことはない、
家の近くのスーパーの方が断然安い!
なんてことも…。

昔、あった実話です(恥)!

実はこれも、
普段の標準的な価格を知らなかった不幸ですね。

 
 

投資の場合ならどうなるか

投資に当てはめて考えてみましたが、

相場取引であれば
実際の現在レートで取引される時代ですから、

通常より高い値段で買わされるといったような、
ひと昔前には実在した詐欺まがいの取引にハマることは、
基本的になさそうです。

しかし、
パッケージ化されているような投信やファンドでは、
微妙なものもありますね。
また、不動産などは究極的な相対取引なので、
二重価格、三重価格もありそうですから、
手は出しにくいですね。

内容が良くわからないものには手を出さない!
これは、投資における基本中の基本でしょう。

 
話を少し戻しますが、
ジャガイモや玉ねぎが、今いくらか。

それを知るだけなら、
今日、スーパーマーケットに行けば解決しますね。

例えば相場取引のドル円が今いくらか。

それを知るだけなら、
PCやスマホを開いて現在の取引価格を見るだけで、

1ドルは103円前後(随分下がりましたね)
だとすぐにわかります。

 
問題は、
それが幾らになったら安いのか…
最近の平均的な値段からどの程度高いのか…

こればかりは、今の値段を知ったところで
何の解決にもなりません。
つまり、
今の値段だけでは売買判断がつかないわけです。

 
 

キチンとした勘を養う

実は、為替や株など、
相場取引の初心者の多くが先ずぶつかる壁が
ここにあると思います。

ところが相場取引に投資する場合、
チャートという強い武器が概ね備わっており、
簡単に過去の値動きを辿ることができます。

そして、経験が無くても、
チャートを見ているだけで、
自分なりに「今は高い、今は安い」
という判断程度は、容易に下せる場合があります。

 
一方で、
チャートが無いような野菜の値段でも
(もしかしたら存在する?)
長年調理に携わる方々なら、
大体の底値を知っているでしょうし、

値段が高騰中であっても、
いくら位ならどのくらい買えば良いか
の判断はつけているはずです。

 
この違いが何かといえば、
チャートがあるかないかではなく、

 
実際の値動きを見続けながら、
たった数円の違いが
お店の収益や家計の収支に影響する
という真剣な戦いを経てきているかどうか

つまりは経験の違いだと私は思います。

 
そう考えると、相場初心者が
為替や株のことを
意識すらしていなかった時代の
チャートだけを見て下した判断は、

実は「当てずっぽう」と
あまり大差はないということです。

 
相場取引の世界で、
チャート分析よりも大事な
経験不足を克服するには、
実際の取引を多くこなすことになりますが、

それでは幾ら資金があっても足りませんし、
下手な鉄砲を短期間にいくら打っても、
経験として残るかどうかも疑問です。

ではどうするべきか…?

それは今の有利な取引環境を、
最大に活用するしかありません。

特に為替取引であれば、
実際のレートを使って疑似取引ができる現在、
実際の取引で経験を積むしかなかった昔と比べれば
圧倒的に有利な環境です。

 
ただ、気を付けていただきたいのは、
デモ取引だとしても、あくまで真剣に、
そして一取引ごとに、明確な意識を持って
臨んでいただきたいと思います。

最初は「当てずっぽう」でも構いませんが、
損益金額だけにこだわるのではなく、

なぜ買いから始めたか、売りから始めたか、
結果を改善するにはどうすべきだったかなど、

一つ一つの取引が、
しっかりと経験として残り、
次の取引の目標になるように心がけるのが
有効な方法だと思います。

 
昔の投資家は「勘どころ」という感覚を
非常に大切にしていたと言いますが、
「勘どころ」とは実は、
山勘とか当てずっぽうなどとは全く違う、
経験値だということになりそうです。

単なる勘や当てずっぽうに頼った取引は、
本番ではなおさら厳禁ですが、

この経験値が先にあればあるほど、
例えば「投資の学校」の授業を理解する力も
格段に上がるはずですし、

授業を通じて、
実はモヤっとした「勘どころ」とは何だったのかを
具体的に把握することも十分できると思います。

 
それができれば、
自分の取引ルールもより具体的になり、
いよいよ本番取引に向かうタイミングが来た、
ということでしょう。

ただ、その際も本番としての経験は
これから始まるのですから、
始めは小額の取引から、まずは経験を積むことを
是非、意識してみてください。

 
 
浅野敏郎

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