【10月3日】米株小動き。中東情勢懸念と、雇用統計待ち。【矢口新のラジオ配信】

■アメリカ株と市場動向
おはようございます。
矢口新です。

プロ目線の市場動向や海外の話題をお伝えいたします。
アメリカ株は現在、期末を迎えています。

■ADP非農業部門雇用者数

雇用者数は概ね上昇傾向にあり、ほぼ横ばいの状況です。中東情勢や、金曜日に発表される雇用統計を待っているため、大きな動きはないようです。指標として注目されるのは、9月のADP非農業部門雇用者数で、民間の発表によると14万3000人の増加となりました。

これは8月の修正値、10万3000人の増加から加速しています。この8月の修正値も情報修正が行われ、市場予想を上回ったため、雇用に関する不安は少ないと考えられます。

■日本の経済状況と日銀の政策

昨日、石川首相や担当大臣が日銀に対して利上げ抑制を要望したというニュースがありました。これは海外メディアでも取り上げられています。円安、すなわちドル円の上昇に繋がっていると思います。

ただし、要望を受けたからといってすぐに利上げを行わないというわけではないようです。経済が悪化するリスクも考慮しなければならないため、バランスが重要です。

日本の経済は根本的に痛んでいると感じています。経済成長や公的財務、財政赤字などの指標を見ると、その状況が明らかです。

私は、成長率が0.5%を超えることは難しいのではないかと考えています。この水準は1997年3月以来超えておらず、その頃よりもファンダメンタルズは大幅に悪化しています。

失われた20年の間に、財政や日銀のバランスシートが悪化し、なんとか生き延びている状況です。このことから、0.5%以上の成長を実現するのは冒険だと思っています。

その意味で、本当の正常化は金融政策だけでは達成できないと考えています。私の持論としては、税制改革と一体化しなければ、日本は持続可能ではないと思います。以上のような視点で見ております。

ありがとうございます。

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10月3日の注目の経済指標

・9月ISM非製造業景況指数(総合)（23:00）
・9月非農業部門雇用者数変化(前月比)（21:30）
・9月失業率（21:30）
・9月平均時給(前月比)(21:30)

前日終値

・日経平均：38,651.97
・USD/JPY：146.40
・EUR/JPY：158.78
・GBP/JPY：192.827
・AUD/JPY：98.646
・ZAR/JPY：8.281