米国株「期待先行」での上昇がいよいよ反転か!?
こんばんは!
戸松信博です。
前回も書きましたが、
年初からの上昇トレンドの流れが変わりつつあります。
10月後半に4.2%を超えた米国の10年債利回りは、
1月に3.5%を割り込むまで下落していきました。
株式市場も10月に底打ったのですが、
本格的な反騰はワンテンポ遅れ1月より、金利低下(債券価格は上昇)を好感して
グロース株を中心に大きく反発してきました。
▼米国市場の強気センチメント推移
http://mailsrc.gladv.co.jp/us/2023-0224-8.png
こちらの強気とする市場関係者の割合の推移ですが、
この上昇に合わせて昨年夏のサマーラリーのころ程度まで
強気の人の割合が増えてきています。
上昇が続くとやがて『金利の低下や緩和はこのまま続き、経済も失速しない』という
「ノーランディング説」という楽観論まで出てきたところで、
2月には下落基調となっています。やはり債券市場にワンテンポ遅れて下がりました。
米国の10年債利回りは再び4%近くにまで上昇しています。
さらに米国株の動きに先行していたのが香港の株式市場です。
香港市場は2022年10月末まで下がりに下がったあと、
11月から怒涛の反発態勢に入りました。
底値では50日・200日両線からの下方向への乖離率が歴史的ともなっていたところから、
反対に両線より上に大幅乖離するまで上昇が続きましたが、
それでも旧正月まで勢いは止まりませんでした。
しかし、材料的に何があったというわけでないのですが、
春節が合図となったように1月末より反転すると利益確定売りが拡がりました。
ハンセン中国企業株指数は2月全ての週で続落し、
50日線を割り込んできています。
米国・香港市場に言えることは、
どちらも「期待先行」で上昇してきたということです。
企業業績や景気の先行きに良好なシグナルが出ていたわけでないのですが、
米国は金利とインフレの低下期待が、
中国はゼロコロナ政策終焉による経済再生の期待が出て安値から反発してきました。
高値に達したところ現実を見渡せば業績や景気はそれほど明るくなく、
オプション期日や春節という切り替えのタイミングで期待が萎んできたという様子です。
ディフェンシブな姿勢で見ていく必要があるところだと思います。
戸松信博
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