【10月15日】米株連日で最高値更新。【矢口新のラジオ配信】
■アメリカ株の動向
おはようございます。矢口新です。
プロ目線の市場動向や海外の話題についてお伝えします。
アメリカ株は連日上昇しており、金曜日と月曜日にかけて、S&P500およびダウ平均が最高値を更新しました。
これは企業業績への期待によるものです。特にNVIDIAは最高値を更新しており、驚異的な結果です。
金曜日には指標も発表されました。9月の生産者物価指数は、前月比がフラットで、前年同月比ではプラス1.8%と非常に低い数値です。卸売物価については、前月比でプラス0.2%、前年同月比でプラス2.8%となっており、米連邦準備制度の目標である2%を上回っていますが、それでも非常に低いと評価できます。
■イスラエルとハマスの紛争
また、ウォールストリートジャーナルなどによると、10月7日に発生したイスラエルのガザ侵攻に関連するハマスの攻撃が、アメリカの世界戦略に影響を与えることとなりました。
イラク戦争後、イスラム国(IS)との戦いは一段落しましたが、ロシアや中国を念頭において中東から米軍を削減する計画が進行していた矢先に、ハマスの攻撃が発生しました。
米軍が不在の状況では、最も困るのはイスラエルです。
ハマスの攻撃により、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」が一時的に機能しなくなった際、投資家たちはイスラエルの株を空売りしていましたが、イスラエル政府は特段の対策を講じませんでした。
その結果、ハマスが攻撃を仕掛け、イスラエルはガザや西岸地区、シリアへの空爆を展開せざるを得なくなりました。
これにより、アメリカの中東からの軍隊撤退計画が変更されてしまったのです。
■ネタニア副首相の行動と国の存続
この状況は、ある意味で筋が通った行動とも言えます。
アメリカを中東に引き留めておかなければ、イスラエルの国の存続が危うくなるためです。
周囲をアラブ諸国に囲まれているイスラエルにとって、ハマスを利用して事態を大きくする必要があったのでしょう。
自国民を犠牲にするという点については、戦争を指導する者たちが自国民を道具として扱うというのは、どの国でも見られる現象です。
私自身、ネタニア副首相の考えについては以前は理解できませんでしたが、最近になってその意図が少し見えてきた気がします。
最後に、日本株の先物が4万円を超えています。やはり海外の最高値更新を受けての動きです。以上です。ありがとうございました。
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10月15日の注目の経済指標
・9月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)(18:00)
・9月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)(前年同月比)(18:00)
・欧州中央銀行(ECB)政策金利(21:15)
・9月小売売上高(前月比)(21:30 )
前日終値
・日経平均:39,380.89
・USD/JPY:149.77
・EUR/JPY:158.78
・GBP/JPY:192.827
・AUD/JPY:98.646
・ZAR/JPY:8.281
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