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こんなラッキーなことはない

こんばんは、水上紀行です。

相場で、幸運にもたまたま大儲けをしたことが、
そう数は多くはありませんが、経験したことがあります。

中でも、
ニューヨークにいた頃のエピソードは、今でも忘れられません。

それは、たまたま、上司と二人で、
ドル/円のショートをパンパンに持っていた時のことでした。

その時、上値は重くはありましたが、
静かなマーケットでした。

ところが、ニューヨーク連銀が突然、
ドル/円の売り介入を実施してからは、マーケットは騒然となり、
ドル/円はニューヨーククローズ後開いた東京でも下げ続けました。

これにより、上司と私のドル/円ショートのポジションは、
その半期の目標を達成するほどの大フェーバー(有利)となりました。

その時、上司が言いました。

「こんなラッキーなことはないから、ポジションを全部利食おう」

これは、私も同感で、早速、すべてのショートポジションを買戻し、利益を確定しました。

その後、この時の上司の「こんなラッキーなことはない」という言葉が、相場で勝っている時には、よく思い出され、利食えてラッキーとばかりに利益を確定するようになりました。

つまり、相場に対して、儲けさせてもらったという感謝の気持ちが、以前にも増して強くなりました。

そのためにも、相場に対する謙虚さは、必要だと思います。

<講師プロフィール>
水上紀行(みずかみ のりゆき)
バーニャマーケットフォーカスト代表。

1978年三和銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。

1983年よりロンドンや東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。
東京外国為替市場で「三和の水上」の名を轟かせる。

1995年より外資系銀行において為替ディーラー及び外国為替部長などの要職を経て、
現在は、外国為替ストラテジストとして雑誌、テレビ、ラジオなどで活躍中

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