「待てない」あなたへ…最後に贈る言葉
「「投資の学校」浅野敏郎
From 自宅の書斎より
ここ数回にわたって、
直近の大乱高下相場だった
「コロナショック相場」について
どのような対処が可能だったかを
ドル円を使って解説しています。
今回は2月終盤の急落から
その急反発を終え、
そこからの反落に対する考え方を
ご一緒に追って参りたいと思います。
再三申し上げますが、
過去相場の振り返りは
「後出しジャンケン」の側面は否めない
のは確かですが、
論点はその時点の現状把握ではなく
その後の見方や考え方について
一貫しているつもりですから、
そのアプローチは
今から将来にかけての見方と同じですから、
是非皆様の引き出しの一つとして
ご記憶いただければ必ず
お役に立つ機会があるものと
確信しています。
では早速、20年3月26日の下落以降を
順番に見て参りましょう。
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おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。
先週はお休みをいただきました。
その間、安倍首相の辞任という
サプライズなイベントがあり、
今週に入っては、
次期総裁に対する話題で持ちきりです。
米・中両大国の注目度も
過去にも増して大きいとのことですが、
安倍政権が生んだメリットとして、
長い間、その間に立ってきた
日本のリーダーが同じであったという
信頼感があったのかも知れず、
その次期リーダーに対しては
否が応でも関心が高まっている…
といったところでしょうか。
泣いても笑っても週明け14日の総裁選で、
後継者が決まる訳ですが、
米・大統領選挙が2か月後に迫る中、
為替に関しては、
もしどちらかに振れるようなら
基本的には逆張りという戦略が有効か?
と考えています。
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前号の振り返り
さて前号では、3月の急反発相場は、
直近の急落相場から見ると揉み合いに終わり
26日の急落は、その揉み合いの中での反落
という見方をしました。
そして、
短期的な方向を示す転換線は
受動的ながら上昇期にあるなかでの下落は
さほど伸びない可能性を考え、
先ずは、この大幅な往来相場の中心水準
つまり、基準線までの下落を想定した所で
本号へ引き継ぎました。
3月の急反発でロングだった場合も、
既にスクエアになっているべきで、
ややリスクを高くとれるのであれば、
既にショートになるチャンスがあったことは
前号でお伝えしました。
26日時点でスクエアだった場合、
この下落について行けるかどうか?
は非常に勇気が必要なステージに見え、
個人的にもここまで戻したことに対して
意外感を覚えた記憶があります。
ショートエントリーに関して
強いて言うとすれば、
26日足の半値戻し水準
26日足の安値割れ
遅行スパンが当時の先行スパンを割れる水準
上昇してくる転換線を割り込むタイミング
などが考えられ、
これは既にショートになっている場合も
こうしたポイントでの値動きは
集中してみていくポイントでもありました。
繰り返すようですが、
当面の下値は基準線がポイントであることを
忘れてはいけないステージです。
従ってショートになるとしても
待ち過ぎて深追いした後のエントリーは
厳しいと考えるべきで、
26日足の結果を見た時点で決断できなければ
見送る選択肢もあったでしょう。
3月27日足について
26日の段階で注目ポイントとした水準を
一気に割り込んだ動きは、
今回の下落も強いと言わざるを得ません。
ただし、
基準線水準の106.70円前後は底堅いハズ
という想定はできていたと思いますので、
ショートを持っていたとしても
気持は決済する機会をうかがっている状況
が理想です。
もちろん、大きな揉み合いを想定すれば、
最安値近くまで下落する可能性はありますが、
3月の急騰相場で、
唯一揉み合った第二波動の値幅帯は底堅い
と考えるべきで、
概ねその中心にある基準線は、
既に底堅さを示唆していることに気づければ
最安値近い下落という乱暴な想定は
出来なかった局面でした。
3月30日足について
前2本の大陰線の勢いを見て、
「基準線水準での決済は確実に可能!」
と思った記憶がありますが、
実際は届かずに戻し、下ヒゲを付けた時点で
想定は崩れたとして、
ショートは一旦決済すべきステージでした。
未だにスクエアであれば、あり得る戦略として、
戻り売りの機会をうかがう程度ではありましたが、
大幅な乱高下を後にして、
「このセッションは一旦終了した」
という気持ちが強かった記憶があります。
30日を終わって興味があるとすれば、
4月初の動きに加えて、
・この4日間が作った値幅がレンジになるか
・この乱高下のどの位置で次に揉み合うか
辺りがポイントだったと言えそうです。
5月06日足までの動きについて
4月初は3日間反発しましたが、
半値戻しで力尽き、4月1日の安値を
幾度か試す展開となり、
前章の4日間で作った値幅内での揉み合い
となりました。
ただし、半値以下での推移に留まったことで
依然として上値が重いことを示していました。
4月下旬に、
これまでのサポートを瞬間割り込み、
先行スパンも同時に割り込んだことから
ここでショートを作った記憶があります。
その直後の反発で苦しんだのは確かですが、
月末要因やGW前要因などを考えて、
30日足の高値を更新するまでは耐える
と決めた記憶があります。
そして5月6日を迎えるのですが、
終わって見れば、
戻しもなく下値を更新
遅行スパンは基準を割り込んで終わった
転換線と基準線は再度、能動下落を開始した
など、
大幅乱高下の下半値を試すステージに入った
ことを予感するのに十分な動きであり、
再度、ショートを持つ以外の戦略はない
ステージでした。
ただし前述したように、
3月戻し相場の中段揉み合い内の動きである以上
直ぐに通過できない場合は長く持たない
程度の心構えが必要なステージでした。
5月11日陽線について
転換線を越えた時点で、
少なくとも損切りをすべきです。
この陽線1本で転換したとは言えませんが、
下落の位置関係から一気に基準線に振れる動きは、
下落力の弱さを示唆する典型でもあることを
お伝えしたいと思います。
その後の総括
前章で結局、底値Bを叩いてしまった後、
あるとすれば6月2日の大陽線で、
ロングを持った可能性が指摘できます。
ただし、
週足MID1を付けたCの後の急落で
結局は損切りで終わっており、
往復ビンタを食らった経験を生かせれば
以降は揉み合いが継続するとして暫くは様子を見る
というのが最適な判断になったでしょう。
ここでの視点は、
このB-C波動でできた値幅が
直近の揉み合いレンジとして想定でき、
どちらかに抜けるまでは、
トレンドとは言えないことを認識すること
だと言えます。
その結果的に現在に至るまで、
7月24日に安値を下抜けした時に
唯一ショートで取り組む機会がありましたが、
それまでは取り合うまでもない
揉み合いになっています。
7月24日の下値割れで、
ショートした際の視点は幾つかありますが、
A-B-Cから決まった三波動の各計算値
(一目均衡表では二波動構成と言います)
C-D-Eから決まった三波動の各計算値
は、結果的にX付近に幾つか集中しており、
月足LOW3も加味すれば、
目先の限界はある程度の想定ができていました。
この想定が出来ていなければ、
エントリーと概ね同価格での損切りでしたが、
想定できていれば、
7月31日足が陽転したタイミングで決済できた
可能性もあり、
150ポイント前後の収益で終われるチャンスは
あったと思います。
お終いに
9月9日時点で
ドル円に方向性がある状況には見えません。
強いて言えば、3月の二番天井を起点に、
大きな揉み合いの中の下落局面です。
週足ではやっと、コロナショック相場が
基準線の対象から外れつつありますが、
特筆するような動きは見られず、
先行スパンの下で揉み合っています。
現時点で先ずは、
8月以降のレンジをどちらに抜けるのか
が一つの示唆になりますが、
正直なところ、
「コロナショック相場」を
ドル安側に一時的にも抜けた
ユーロやポンドの対ドル相場とは異なり、
未だにその内側で推移するドル円相場は、
暫く方向性が出にくい
としか言えない状況に見えます。
一つ言えることは、
日足から月足まで共通して
下落の位置で揃っており、
その方向はやはりドル安である
ということくらいです。
そして待てないあなたへ最後に贈る言葉は、
常に想定して行動を決め、
常に現実と見比べることで、
想定と違えば止めればよく、
想定が立たないのであれば手を出さない
想定が合致している限りは持ち続ける
ということになるでしょう。
(9月9日記)
浅野敏郎
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