AIバブルとビットコイン
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こんばんは、矢口新です。
2026年6月1日、AI銘柄急騰の勢いに乗り、
ソフトバンクグループがトヨタを追い抜き、
初めて日本企業の時価総額トップに躍り出た。
同じ日、同じくAI銘柄のキオクシアは三菱UFJを追い抜き、
トヨタに次ぐ3位となった。
その日の日本企業の時価総額トップ3は、
ソフトバンクグループ48.8兆円、
トヨタ45.9兆円、キオクシア39.6兆円となった。
翌2日、ソフトバンクグループは
最高値の9074円を付けたものの、
その後値を消して、5日金曜日は7426円で引けた。
キオクシアは3日水曜日に最高値83140円を付け、
一時的にトヨタの時価総額を越えたが、金曜日の引けは78140円だった。
一方、このところの株高から取り残されているトヨタは、
5月11日に付けた年初来安値2798円に迫るところまで売り込まれており、
金曜日は2850円で引けた。
とはいえ、AI銘柄が反落したため、
金曜日引け値での時価総額は、
トヨタが45.0兆円、キオクシアが42.7兆円、
ソフトバンクグループは42.4兆円と、
トヨタがトップに返り咲いた。
また、金曜日のニューヨーク市場ではAI銘柄が急落しており、
(出来高トップ3は、エヌビディア6.2%安。ノキア13.5%安。インテル11.3%安)、
週明けの日本のAI銘柄も下押ししそうだ。
このところの株式市場に馴染みのない方々は、
日本企業の時価総額が毎日数兆円規模で振れていることで、
株価に一体何が起きているのか訝しく思われるかも知れない。
これは世界的なもので、
例えば、5兆ドル企業のエヌビディアの6.2%安は、
時価総額が1日で3100億ドル失われたことを意味している。
160円換算で、49.6兆円がなくなった。
こうしたAI銘柄に起きていることは、バブルだと見ていていい。
私見では、バブルの根っこは
リーマンショック後の大量の資金供給だ。
それが、コロナショック後に再開された
膨大な資金供給で花開いた。
つまるところは、
通貨価値下落によるインフレで、株価、不動産、食品価格など、
随所にインフレの花を咲かせたのだ。
その意味では、黒田日銀が狙っていたインフレは、
今まさに花開いている。
とはいえ、バブルを大別すると2つに分けられる。
合理性に乏しいバブルと、合理的な故に加速してしまうバブルだ。
前者はもともと価値基準を持たない。
後者には価値があるのだが、
説得力がある故にレバレッジで買われてしまい、
とんでもなく割高となるものだ。
AIバブルは後者に属する。
高値から25%近く下落している金も後者だ。
一方、高値から半値以下になっているビットコインは前者に当たる。
ビットコインはもともと価値基準を持たない。
だからこそ、ほぼゼロになるという識者から、
100万ドルを超えると予測する識者までいるのだ。
ところで、
「金曜日引け値での時価総額はトヨタがトップに返り咲いた」、
「週明けの日本のAI銘柄も下押ししそうだ」
の部分だけを抜き出すと、日本のAI銘柄は三日天下、
トヨタを抜き去るのは容易ではないと感じるかも知れないが、
そうとも言えない。
バブルのパワーは強烈で、短期間で何割も動かせる。
キオクシアなどは、1年で20倍以上にもなっているのだ。
数日の動きだけで、もう終わった、
三日天下などとは、とても言えない。
ましてや、合理的に見てAIには大変な価値がある。
世の中、世界中の人の生き方を変えてしまうほどの力がある。
ただ、確かに価値はあるのだが、レバレッジで買われてしまい、
とんでもなく割高かと問われれば、その可能性が高いとも言える。
そこで、参考になるのが2000年のドットコムバブルだ。
インターネットに価値があったのは、世の中、
世界中の人の生き方を変えたことでも明らかだ。
それでも、バブル崩壊後、その高値を回復するのに15年もかけたのだ。
そして、その回復を決定づけたのは「通貨安」だった。
インフレの根源、株高の根源である、
世界の通貨価値は回復するのだろうか?
つまり、各国政府の信用力は回復するのだろうか?
回復して株価を含むインフレが納まれば、
当然、バブルも随所で崩壊する。
レバレッジで大きく買われたものほど、大きく値下がりする。
では、通貨価値の下落が続く、
各国の政府の信用力が下げ続けるとすれば、どうなるのか?
随所でハイパーインフレが起きることが予測されるが、
その時の株価はどうなる?
モノやサービス以上に上げることができるのだろうか?
最悪のケースは、政情不安、地政学的リスクの高まり、
市民生活の崩壊などとなるが、そこまでは考えたくもない。

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