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取引するなら順張りがお得

From「投資の学校」浅野敏郎
新宿オフィスの編集デスクより・・・

 
 
物事には概ね何でも諸刃の剣のように、
表裏一体という矛盾を抱えていると思います。

 
例えば一般投資家にとって「利上げ」は、
預貯金や土地などの資産価値に上昇期待がかかる一方、
景気抑制という本来の主眼があるため、
株式や商品相場が伸びなくなる、
という矛盾があります。

車に乗る、といったような一般的な行動にも、
歩くよりも早く目的地へ到着できるメリットがある一方、
同時に大きな事故を起こして死亡するというリスクが高まる
という矛盾を抱えています。

しかし、死亡事故へつながるリスクを、
エアバック、アンチロックブレーキ、自動停止システムなど
いろいろな技術を駆使して軽減することで、
メリットの比率を高めるというのが現代の流れです。

 
そういえばよく考えてみると、
上昇するか下落するかしかない相場投資は、
いろいろな角度から見れば見るほどまさに、
「表裏一体の王様」にしか見えませんね。

 
 
おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。

今日であっという間に9月も終わり、来週は10月ですか!
以前にも似たようなことを書いた記憶があるのですが、
本日9月29日は、週末、月末、半期末が重なり、
決済に絡んだ通貨需給が、極端に集中する可能性があります。

今週初め辺りから徐々に持ち込まれているとは思いますが、
取引日ベースでは今日が手当ての最終日になりますから、
特に東京、ロンドン、ニューヨーク各市場にある、
為替レートの値決め(フィキシング)時間帯では
乱高下する可能性もあり要注意です。

 

どうせやるなら得をしよう

踊る阿呆に見る阿呆…

これは阿波踊りで有名な掛け声の一節ですが、
(合いの手?歌詞? こういうのは何と言えばよいのでしょう?)

さて相場には、上昇と下落があります。

 
どちらの相場でも、
売り手がいないと買い手にはなれず、
買い手がいないと売り手には絶対になれないのですが、
どうせ取引をするのなら、
収益になりやすい方が断然いいですよね。

例えば上昇相場で考えると、
「売る阿呆に買う阿呆、同じ阿呆なら買わなきゃ損損」
に、尽きるのです。

 

108円でのドル買いで明暗を分けたもの

今月のドル円相場は、
上旬が下げ相場、中旬以降が上げ相場と、
値幅で見ても荒い展開となりました。

ドル円9月4時間足チャート0929

 
こんな相場を通じて、
例えば108円でドルを買ったとします。
今の水準からみれば確かに大成功になりますが、

「その通り!」と言って笑える人と、
「まあ相場観は合ってたんだけどね…」と言って苦笑いする人、
両方いらっしゃるのではないでしょうか。

一体、何がその明暗を分けたのでしょうか?

それは、
下げてきた相場で買いを入れたのか、
上げていく相場を追いかけて買ったのか、
の違いだと言えるでしょう。

 
つまり、前者は相場が下落している途中の108円で
逆張りのドル買いをし、

後者は安値を付けた後、上昇途中の108円で
順張りのドル買いをしたことになります。

同じ108円でドルを買うという取引でしたが、
前者はもしかしてロスカットをした可能性もあり、
場合によって損失と収益という
矛盾した結果に終わっています。

 
車の場合、
技術革新がメリットを拡大させるカギとなりましたが、
相場の場合、
チャート分析を究めることが必ずしもカギになるとは限らず、
重ねた苦労が実らないというのが
相場の難しい部分でもあります。

だとしたら、
単純に逆張りの取引を避けるというルールを
たった1つ加えるだけで、
五分五分の勝負から少しでも優位に立てるのですから、
取り入れない手はないでしょう。

 
実際の取引に落とし込もうとする場合、
相場は同じ価格を何度も上下に通過することも多く、
言うほど単純ではありませんが、

買うと決めたのなら、
下げるタイミングでは手を出さないという対処だけでも、
無駄な損失を積み上げないで済むという効果を
十分期待できるでしょう。

一つのアイデアとして、頭の片隅に置いていただければ
いつか役に立つ場面がきっとあると思います。

 
 
浅野敏郎

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  • コメント ( 2 )

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  1. 乾坤一擲

    (。-`ω-)素人目(←最早否定しない)で見て
    「ボラティリティでてておいしそうじゃん」と思うのですが、
    こういうのを荒いというのですね。
    日足だからおいしそうに見えるのかしら。

    先日はお騒がせしましたw
    あの、25倍が10倍に?というお話はもしかしたら最近巷を席捲している「ギャンブル依存症対策」の一環かもしれんとふと思いました。
    政府からしたらギャンブルと投資家の区別なんてないのかも。。。

    今回のネームは人名と勘違いしていたので。。。(一目さんは人名だったけど)
    東洋経済の記事中でタイトルになってたので、ライターさんの名前?外人?
    と思っていたら夫が一発で読んだのでくやしい・・・
    私の今までの読書の分野では出てこなかったワード。世の中はまだ知らない事の方が多いようです。

    • 浅野敏郎

      乾坤一擲 様、

      ご無沙汰しております。違っておりましたら先に謝罪致します。
      あ、お顔と一致しました!その節は、ご足労頂きありがとうございます。
      某証券会社の件は解決されましたか?

      さて、
      一方方向にボラティリティが出ている場合、
      終盤で手を出さない限り”オイシイ”という見方はできますが、
      問題は、そこそこのレンジで上下する場合も、
      ボラティリティは大きくなりますね。

      それをフィルターするにはやはり日足以上で確認すると良い場合があります。
      まあ、後から見ればというケースが多くなるのは確かですが。

      乾坤一擲…はい、世の中は広いです。
      やはり、都度確認は必要ですね。
      私なんかは、結構最近まで「濡れ手に粟」を
      「泡」だと思っていた時期がありました。
      恥ずかしい!!

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