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ブレグジットとアイルランド

From 矢口新

自宅のトレーディングルームより……

おはようございます。
矢口新です。

米中貿易摩擦の真っただ中に、
アメリカのトランプ大統領が
令和初の国賓として来日しました。

6月にはG20のために、
もう一度来日するとのことです。

トランプ大統領の発言はやはり、
相場に影響を及ぼすものが多いので、
次はどんなことを言うのか注意深く見守ろうと思います。

さて、私は金融機関で働いていたときに、
ロンドンへの赴任も経験しました。
だからというわけでもありませんが、
イギリスのEU離脱=ブレグジットはやはり気になります。

そこで今日はその問題について、
特にアイルランドとの関係からお話ししましょう。

誰がやっても無理なのでは?

多くの方がご存知かと思われますが、
イギリスのメイ首相がブレグジットをめぐる
政治的混乱の責任を取り、
辞任しました。

原因の一つは、
メイ首相が提出した案が、
強硬姿勢を貫くEUに妥協したものあったことでしょう。

しかし、ブレグジットをめぐっては、
もう一つ大きな問題があります。

アイルランド共和国と
英領北アイルランドの国境問題です。

もともと、アイルランド共和国と北アイルランドの国境問題は、
1998年にベルファスト条約が締結されたことで、
すでに解決しています。

今では、
両国民が自由に行き来できることになっています。

しかし、これはイギリスもアイルランドも、
同じEU諸国だったからなしえたことです。

前提が崩れたらどうなるのか=この問題、実は
「誰がやっても無理なのでは?」
と思うくらい複雑なんですよ。

ブレグジットが望まれる理由

そもそも、なぜイギリスは
ここまでEUからの離脱を望むのでしょうか?

大きな理由の一つとして、
移民問題があげられます。

つまり、アフリカ諸国からの難民が、
パスポートなしでフランスから
国境を渡って入国することも可能だからです。

イギリスとしては、
ブレグジットをなしえて、
入国をセーブしたいのが本当のところでしょう。

しかし、ブレグジットをなしえたとしても、
アイルランド共和国と北アイルランドの国境が
自由に移動できるようなら、
移民がそこから入国するのも可能です。

だからといって、
両国間で税関を含めてパスポートの検査を再開したら、
ベルファスト条約違反になってしまいます。

ある意味、
「あっちを立てればこっちが立たない」
状態になっているのです。

ちなみに、2016年の
ブレグジットをめぐる国民投票では、
北アイルランドの約56%がEU残留を支持しました。

アイルランド共和国も含め、
アイルランド人の希望はやはり、
EU残留です。

先ほど触れたベルファスト条約では、
北アイルランドの有権者の過半数が、
アイルランド共和国との統一を望みそうな情勢となった場合、
英国政府による残留投票を行うよう義務付けられています。

しかし、現状では統一する可能性は低いです。

結局のところ……

結局のところ、イギリスがここまで
EUから離脱したいのは、
EUの支配から解放されたいからでしょう。

同時に、北アイルランドがイギリス政府からの
独立を望んだ場合は、認める必要もあるのです。

もちろん、スコットランドについても、
同じように認める必要があります。

ここから先はあくまで私の意見ですが、
EUがちゃんと機能しているとは到底思えません。

いっそ、アイルランド共和国もEUから
離脱した方がいいとすら感じます。

そうすれば、
北アイルランドとアイルランド共和国の
国境をめぐる問題も、慎重に議論が重ねられるはずです。

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