休むも相場…その真意は!?
こんばんは、浅野敏郎です。
夏の甲子園も仙台育英高校の優勝で決まり、
8月もあと少しで終わりますが、
同時に学校などの夏休みも終わりますね。
コロナの来襲を受けてから
早や3年が過ぎようとする中、
リモートでの就業や学習が広く定着した反面で
休暇や休憩との境目が付けにくくなってはいないでしょうか。
「投資の学校」の生徒さんである皆さんなら
普段から多忙な中でも時間をやりくりして
投資学習に取り組まれているハズ?ですから
ON/OFFをうまく切り替えて
充実した夏季休暇を満喫できたことと思います。
お仕事柄、夏季休暇は無しという方々も
きっと多くいらっしゃると思われ、
そうした皆様には頭が下がります。
休みと言えば、
相場の世界には「休むも相場」とう格言があり、
皆さんにも馴染み深いと察します。
この格言の意味をネットで検索してみると大体は、
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「四六時中、売買取引をしていると
相場の大局が見えなくなりがちなので、
たまには売買を止めて
全体を見直す機会を持とう、という意味」
といった類の内容で収まりますが、
中には
「損失が重なる相場では、熱くなり過ぎて
売買頻度が増えて余計に損失しやすいため、
休むことで一旦、熱を冷まして冷静になり、
損失のスパイラルをやり過ごせ、という教え」
といったより具体的な説明も見られます。
格言のルーツはというと、
どうやら酒田五法で著名な
本間宗久(ほんまそうきゅう)氏の
「売るべし、買うべし、休むべし」
であるとの説明が複数見られました。
「売るべし、買うべし」を相場形態になぞると、
「売るべし」は下落相場
「買うべし」は上昇相場
となりますから、
「休むべし」は当然、「揉み合い相場」
が該当するでしょう。
近年ではやっと相場に対する教育も進み
「揉み合い相場は儲かりにくいので、
トレンド相場に乗りましょう!」
というのが一般的になりつつある一方で、
「揉み合い相場でも儲けよう!」といった
いわゆる「逆張り」を中心とした手法も
いまだにポピュラーであるのも事実です。
しかし、トレンド相場では大きく稼ぎ、
揉み合い相場でも細かく稼ぎたい…
と欲張ってしまうと、
結局は四六時中、売買を続けることになり、
先人が残した「休むも相場」の意義を
無視してしまうことにもなりますね。
個人的な経験から
儲からない揉み合い相場の最も恐ろしい点は、
トレンドへと発展した際に、
残っているポジションは結局、
アゲンスト(不利な状態)になりやすいことです。
確かに逆に抜けた際には
ストップロスやドテンで対応すれば問題ない
と頭では思うのですが、
(ドテンとは…ショートをロングに、ロングをショートに持ち直すことで、ロスカットと逆ポジションを同時に取ること)
それは例えば高値と安値が概ね一致するような
教科書的な揉み合いならまだ対応もしやすいですが、
抜けたと見せかけた値動きでロスカットをしたものの
結局はレンジの中に戻ってしまったり、
想定レンジより若干狭い幅で折り返してしまい
利益確定ができないまま含み益が損失に変わり、
ロスカットした途端に元に戻ってしまう
といった経験が重なると、
結局はロスカットしないほうが良かったという
心理に陥り、
本当に抜けた際への対応が緩慢になるのです。
ただし、先人の言葉を丸のみにして
揉み合い相場は見向きもしなくてよい
という事ではありません。
揉み合い相場が終わった時が最大のチャンス
というのが私の信念であるように、
そのタイミングは常に虎視眈々と狙うべきで、
それまでは売買は休んで待ちなさい、というのが
「休むも相場」の真意であると確認しています。
この意味で特に8月の為替相場は
値幅こそありましたが基本的には「休むべき相場」でした。
少しずつ緊張すべき展開になってきたように思いますが、
皆さんは今年の8月相場を上手く休めたでしょうか。
浅野敏郎
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