【10月8日】米株下落。中東情勢懸念で。【矢口新のラジオ配信】
■市場動向
おはようございます、矢口新です。
今回はプロ目線の市場動向や海外の話題をお伝えします。
■アメリカ株と中東情勢
アメリカ株は下落しました。中東情勢への懸念が影響しています。
また、原油価格は3%以上上昇し、米国の10年債の利回りが4%台に再び乗ってきました。利回りの上昇は、価格が売られたことを示しています。
原油価格が上昇すればインフレ懸念が再燃するという考え方があります。もちろん、地政学的リスクも存在します。
たとえば、「フィアーズ・オブ・ア・グローバル・オイルショック」という見出しがあり、中東の危機が深まれば、世界的なオイルショックの可能性も考えられます。
また、ゴールドマンサックスがS&P500の予想価格を引き上げ、6000ドルに設定しました。現在の引け値は5696ドルです。
最も高い予想はBMOの6100ドルですが、一方でモルガンスタンレーやバンク・オブ・アメリカは5400ドルと、今より300ドルほど低い予想をしています。最も低いのがJPモルガンで4200ドルです。
このように、暴落や急落の可能性を指摘しているところもあります。最高値を更新している中で、極めて慎重な見方が多いです。
つまり、今より高い水準を見ているのは一部に限られ、ほとんどの予想が下落を見込んでいます。
これは二つの見方があります。
皆が下を見ているならば、実際に下がる可能性が高いという見方と、逆に皆が下を見ているのに株価が上がっているということは、買い損ねている人がいるため、まだ上昇が続くという見方です。
私は、地政学的リスクや各国の巨額債務を考慮すると、上昇が続くとは思えず、むしろ下がると見ています。
次に、ヘッジファンドの一部が円外から円売りに転じてきたという動きもあります。
これは、日本の引き締め観測が少し遠のいてきたため、長期間スプレッドを払いながら円外を続けるのは難しくなってきたからです。
そのため、スプレッドを狙ったキャリートレードに転じるほうが簡単になるという状況です。
これにより、ドル円の買い戻しが入ってきています。数値的に見ても、まだ買い戻しが始まったばかりなので、私はこれが継続すると見ています。
つまり、150円を超え、160円を狙っていく展開になると予想しています。
以上です。またお会いしましょう。ありがとうございます。
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10月8日の注目の経済指標
・ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利(10:00)
・米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(27:00)
・9月消費者物価指数(CPI)(前月比)(21:30)
・9月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)(21:30)
前日終値
・日経平均:38,635.62
・USD/JPY:148.14
・EUR/JPY:158.78
・GBP/JPY:192.827
・AUD/JPY:98.646
・ZAR/JPY:8.281
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