負けるたびに強くなる
こんばんは、矢口新です。
私は短期トレードの仕方を指導している。
丁度、自動車教習所のように、ルールや構造、注意点、実地運転などを伝えている。
長期投資は「時間を味方につけろ」と言われるが、
時間は必ずしもいつも味方ではいてくれない。環境は常に変化しているので、
思惑違いは当たり前のように起きるからだ。
誰も、病気や事故、自然災害や気候変動から全く無縁でいることは望めない。
市場に関しては、今年前半の例でも、
トランプ関税が発表された4月には、
世界の大手金融機関の全てが米株の見通しを引き下げたのに、
延期や合意が続くにつれて、「トランプは腰抜け」だとして、
全員揃って見通しを引き上げた。見通しは、1カ月ほどで180度転換した。
プロの金融機関にとっても、確かなものは何もないのだ。
「時間を味方につけろ」という意味は、時間のリスクを取れということだ。
つまり、長期投資のリスクは大きい。一方で、
目の前で完結する短期トレードには時間のリスクがほとんどない。
短期トレードのリスクは自動車や自転車の運転、
スポーツなどと同じで、知らないことのリスク、練習不足のリスク、
慣れからくる油断のリスクなど、自分自身のリスクなのだ。
酒酔い運転、居眠り運転、わき見運転、煽り運転、猛スピード、注意散漫など、
自動車の運転でも他人より恐いのは自分自身なのだ。
私は日経225先物のマイクロでの少額での実戦トレードを勧めている。
少額なのは、自動車教習所と同じだからだ。
実戦なのは、教習所であってもF1と同様の技術を会得するためだ。
そして、勝ち方だけでなく、負け方も重要だとしている。
正しいアプローチをしていれば、負けるたびに強くなる。
マイクロ1枚でも「会得」さえすれば、ミニが何枚でも、
ラージでもやることは同じだからだ。
「負けるたびに強くなる」をチャットGPTはどのような話に仕立てるのか?
特にどうという程ではないが、それなりにまとまっているので、
これを今回の結論とする。
・AIが創作した「負けるたびに強くなる」
小さな町の片隅に、拳闘(ボクシング)ジムがあった。
年季の入ったサンドバッグが、汗と涙を吸い込んだように沈んでいる。
そこに、リクという若者が毎日のように通っていた。
リクは、試合で勝ったことがなかった。ジュニア大会に出ても、
地区戦に出ても、毎回1回戦負け。
ジムの仲間からは「記録より記憶に残る男」とからかわれる始末だった。
ある日、師匠である老トレーナー・高木が言った。
「リク、お前は何でそんなに負けても来るんだ?」
リクはタオルで顔を拭きながら答えた。
「だって、負けるたびに、自分に足りないものが見えるんです。昨日より少しだけ強くなってる気がするから。」
その言葉に、高木は小さくうなずいた。
試合では勝てなかったが、リクの動きは少しずつ鋭くなり、スタミナもついた。
負けた相手に後で頼み込み、「何がよかったか」「どこで負けたか」を聞き回る姿は、
プロ志望の選手たちにも影響を与え始めていた。
そして、5年目の春。
全国アマチュア大会の予選。対戦相手は、かつてリクをKOした因縁のライバルだった。誰もが「あのときと同じだ」と思ったが、リクは違った。
ラウンドが進むごとに、相手の動きを冷静に見極め、タイミングをずらし、足を使い、最後はポイント判定で勝った。初勝利だった。
インタビューで聞かれた。
「勝因はなんですか?」
リクは笑った。
「負け続けたこと、ですかね。あれがなかったら、今日の自分はありません。」
観客席で、トレーナー高木が静かに立ち上がった。
・負けるたびに強くなる(ビジネス編)
就職氷河期に大学を卒業したケンジは、大手企業からの内定を一つも得られなかった。
まわりがスーツ姿で歓声をあげる中、一人だけ浮いていた。
「じゃあ、自分で仕事をつくるか」
やけにも似た勢いで、彼は大学の後輩と二人で起業した。業種はアプリ開発。
アイディアは悪くなかったが、実行力も資金も足りなかった。
最初のサービスは3カ月で閉鎖。二つ目のアプリはダウンロード数200、
広告費だけが赤字を広げた。
出資者からは「次はない」と言われ、後輩も去った。
それでもケンジはやめなかった。失敗のたびに自分を見直した。
「なぜうまくいかなかったのか」「何を見誤ったのか」をノートにびっしり書き続けた。
ITの知識も営業の仕方も、全部独学だった。
負けるたびに、そのノートのページは増えていった。
7年後、彼が開発したB2B向けの小さな業務アプリが、
ある物流会社の業務効率を大幅に改善した。
それをきっかけに、口コミが広がる。
地道に続けてきた現場取材や改善提案が信頼を呼び、大手との取引にもつながった。
ある日、旧友が聞いた。
「お前、あれだけ失敗して、よく続けられたな。正直、馬鹿だと思ってたよ」
ケンジは笑って答えた。
「負けるたびに、少しずつ自分が“本物”に近づく感じがしたんだ。
勝つために負けたって思えば、全部意味がある」
いまや彼の会社は黒字を維持し、社員を雇う側になった。
かつて彼を断った投資会社の担当者が、
別人のように深く頭を下げる姿を見ても、ケンジはもう驚かなかった。

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