海外勢のオーダースタイル
こんばんは、
水上紀行です。
国内の輸出企業、輸入企業、そして機関投資家のオーダーは、
いわゆる指値オーダーですから、事前にオーダーを銀行に預けると、
銀行は、基本的には、そのオーダーはマーケットに出しっ放しにしますので、
上値を抑えたり、下値を支えたりする壁になります。
一方、海外の顧客は、あまり指値オーダーは好みません。
それは、指値オーダーにすると、特に大口のオーダーの場合、
その存在をマーケットに感ずかれてしまい、思うように売りきれなかったり、
買いきれなかったりするためです。
そこで、銀行に、ある水準になったら教えてくれという
コールオーダー(Call Order)を出すことが多く、
レート水準が指定したあたりにくると、銀行から連絡がきます。
そして、売りならば、たとえば、148.00以上で
静かに3億ドルまで売ってくれという指示を銀行にします。
銀行は、指示されたとおり売り、売れたと顧客に連絡すると、
追加で148.00以上で2億ドル売ってくれということになることが多く、
また銀行は静かに売ります。
そして、結構な額を売り終わって少し経つと、
売りがボディーブローのように効いてきて、
マーケットが急落することがよくあります。
こうしたオーダーを出すところは、欧米のみならず、
中東や中国も、好んでやっています。

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