米国追加利上げ、9月の可能性は消えた?
「投資の学校」 浅野敏郎
From 自宅のトレードデスクより
シルバーウィークに突入し、
今週は19日と22日が祝日ですが、
22日の早朝にはアメリカFOMC会合の発表があり、
追加利上げがあるのかないのか、
各金融市場は今からその動向に注目しています。
おはようございます。
今週は2度目の投稿となりました。
誕生日が過ぎてから初めてになるこの週末は、
のんびりと自宅からお送りします。
これまでも、
何度か自宅のトレードルームから
メッセージを書いてきましたが、
今日は写真を撮る時間がありましたので、
スナップを掲載しますね。
(もっと片付けてから撮ればよかった…)
一番奥2台のモニターにチャートを表示し、
手前のPCで売買することにしていますが、
実際のところ、
リアルな取引からは相当遠ざかっていました。
久しぶりに取引口座にログインしてみたのですが、
システムのコマゴマした仕様が変わっているなど、
いつでも取引ができるような状態ではなく、
改めて、
実際の取引からいかに遠ざかっていたかを実感し、
軽いショックを覚えました。
今日はそんなトレードデスクから、
久しぶりに相場の話をしようと思います。
9月利上げの可能性は本当に遠のいたか
9月前半のドル円相場というと、
8月末に行われたジャクソンホール講演での
イエレン議長発言をきっかけに、
一時は9月のFOMC会合で
早期追加利上げもあり得るとの思惑が強まり、
ドル買いが先行しましたね。
しかし、その後の9月2日に発表された
アメリカ雇用統計の内容がさえなかったことから
ドルが下落に転じ、
以来、押し目付近の102円台序盤を中心に
揉み合いが8日間続いています。
ドル円相場日足チャート
ここ一週間は特に(チャートの最新足5~6本程度の期間)、
9月の早期利上げは遠のいた
という論調のニュースが目立っていますが、
その割には、ドル売りが進んでいない
と思うのは私だけでしょうか。
実際、情報配信会社のグローバルインフォ社から
16日金曜日の朝時点で配信された、
「FFレート先物市場の9月利上げ織り込み度」でも、
・見送りはゼロ%
・0.25%~0.5%の可能性が80%を超えている
状況でした。
この数字はあくまで、
先物価格から逆算した理論値ですが、
ドル円相場が揉み合っている現状も含めて、
実際の市場の動きは、
9月の早期利上げを完全に否定していない
ことが見えています。
また、
16日金曜日夜に発表された
アメリカ消費者物価指数の結果は、
総じて予想を上回ったばかりではなく、
出処:Investing.com
波乱要因となる材料を差し引いた
コア指数も伸びたことは、
利上げに対して追い風要因であることに
間違いありません。
加えて、
アメリカ大統領選を前に、
利上げができる機会は次第に限られていく中、
FRBが本当に、
少しでも金利政策の正常化を果たしたいとするなら、
新体制への影響が最も及ばないタイミング
つまり、
11月の選挙から一番遠い9月に利上げする可能性はある
という見方もできそうです。
FOMCの発表に対する相場変動をイメージする
市場の見方が、
「9月利上げが遠のいた」としたままの状態で、
もし9月利上げが現実となった場合、
おそらくサプライズという受け止め方になるでしょう。
となると発表直後は、
ドル円相場が急伸する可能性が高いはずですね。
しかしご存知の通り、
利上げは株式市場にとってマイナス要因なので、
アメリカの株式市場が下落を強めれば、
ドル円相場もやがては売り戻されることになりますから、
高値掴みだけは警戒
しておく必要があります。
では、このまま9月利上げが本当に見送られた場合、
ドルへの失望売りがどこまで出るか
ということになりますが、
年内の利上げ見通しは、
現時点でも強く維持されている状況ですから、
先送りになった程度に受け止められれば
一気に100円を割れてゆくような
失望売りにはつながらない
と思っています。
(発表直前の相場水準にもよりますが)
もちろん、
利上げ見送りを受けた株式市場は
強めに推移するはずなので、
ドル売りは長く続かないと考える理由になっています。
しかし、ドル売りは長く続かない
とする、もう一つの根拠として、
最近のドル円相場は、
クロス円の動きが強く影響しているように、
私には見えています。
つまり、
もしドル売りが強く入った場合には、
ユーロドル相場やポンドドル相場でも
ドル売りが進む(相場は上昇)ことになり、
この動きは同時に
ユーロ円やポンド円の上昇圧力になります。
従って結果的にドル円相場は、
こうしたクロス円での円安に引っ張られて
意外と底堅く推移する展開も
考えておく必要があります。
予想はあくまでイメージトレーニング
金曜日のブログの締めくくりでもお伝えしましたが、
こうしたイメージ作りは、
あくまで予行練習にすぎませんから、
実際の動きが全く違った場合には
いつまでも引きずる話ではありません。
特にFOMCの結果発表に関しては、
発表時間が9月22日の早朝03:00ということから
市場の流動性が極端に低くなる可能性があるため、
もしポジションを持っている場合は、
発表までには手じまうのが定石です。
しかし、もしあなたが、
非常にコストが良いポジションを持っていて、
発表の時も相場に立ち会うことができるとするなら、
ワンチャンスを狙って、あえて手じまいはせず、
発表結果を待つ
という選択肢があっても良いと思います。
その際に、
相場がどんな動きをするのか
というイメージを事前に持っておけば、
いざという時でも
しっかりした行動がとれるというものです。
(決して、私と同じイメージである必要はありません)
繰り返しになりますが、
市場はかなり薄くなることが予想されるので、
スプレッドは相当拡がるリスクがあります。
ですから、
実際の発表を待たずして、
その前から拡がるスプレッドによって
ストップが先に掛かってしまうような戦略ならば、
しない方がマシ
であることをお伝えして
今日はおしまいといたします。
浅野敏郎
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毎回興味深いお話ありがとうございますm(_ _)m
カッコいいトレーディングルームですね
僕も参考にさせていただきます(=^ェ^=)
ひと財産成して、ゆったりトレードて感じですね。