AIに投資の相談
From 矢口新
仮想通貨への資金流入額は4月の最終週に4億8900万ドルと、
今年2月以降で最大だった。
うちビットコインが4億4170万ドルで、
年初からの流入額は42億ドルとなった。
イーサリアムへの流入額は3020万ドルだった。
イーサリアムは3日に初めて3000ドルを突破、
4日には一時3528.54ドルと最高値を更新した。
過去1年間では約1500%の上昇。
仮想通貨全体の1-4月の流入額合計は54億5000万ドルで、
運用資産残高は647億ドルとなった。
2020年末時点の190億ドル、19年の26億ドルから急増している。
5日にはドージコインが一時0.69ドルと史上最高値を付けた。
年明けから100倍以上で、
この5日間だけでも2倍以上に高騰した。
時価総額は約900億ドル(109倍すれば円貨)となった。
他の仮想通貨同様、
特定の資産とは結びついておらず、決済での利用もほとんど不可能。
こうした仮想通貨を含む投資運用について、
米誌マーケットウォッチがAIの「GPT3」に質問した。
以下が、マーケットウォッチとGPT3の問答。
MW:「仮想通貨への投資はどうすればいい?」
GPT3:「トライすることはいいでしょう。しかし、投資資金を失うリスクを負いたくないならば、競馬に賭けるのと同様の認識が必要です。」
MW:「では、伝統的な資産への投資はどうか?」
GPT3:「モダン・ポートフォリオ理論はブラックボックスで、リスク許容の数値を伝えれば投資配分が決まります。ほとんどの人はブラックボックスの中身を知らず、正しい判断をするとは信じていません。」
MW:「金は良い投資物件なの?」
GPT3:「私はほぼいつも金は酷い投資物件だと答えています。理論的に金投資は安定しないことを示唆しています。」
MW:「何か最後の助言は?」
GPT3:「投資は極めて単純です。しかし、それは簡単であることを意味しません。覚えていて欲しいことは、1、分散する、2、コストと税金を低くする、3、方針を変えない、の3つです。
もし、あなたが投資運用の知識の向上を真剣に願うならば、1冊の本を読んだり1つのビデオ見たりするだけではなく、はるかに多くの時間をかける必要があると言えます。」
参照:Artificial intelligence has advanced so much, it wrote this article
https://www.marketwatch.com/story/artificial-intelligence-has-advanced-so-much-it-wrote-this-article-11617639437
AIの助言は、ヒトの助言よりも的確に思える。
私は仮想通貨を真っ当な投資物件だとは見なしていないが、
AIが助言するように博打だと割り切ってトライするなら面白いかも知れない。
仮想通貨で最も流動性があるビットコインですら
少額でレートが変動することが証明されている。
2番目のイーサリアムではもっと少額でもっと動く。
このことは、ドージコインのようにより小さな仮想通貨ならば、
より小さな金額で「自分で相場を動かせる」ことを示唆している。
相場がファンダメンタルズだけを反映するものならば、
「力で相場を動かす」ことは邪道だ。
しかし、それを言い出したなら、
仮想通貨の価値はマイニングにかかる電気代だけでもマイナスで、
今の価格は幻となる。
また、政府当局による金融政策も邪道となる。
とはいえ実際の相場では、
それら全ての参加者の事情や思惑を反映して価格が動いているのだ。
ヒトは固定観念に縛られる。
AIもベースとなるデータ次第では固定観念を持つのだろうが、
データ自体はヒトが見るものよりも桁違いに大きいはずで、
個々のデータに掛ける比重もヒトよりは公平なのではないか?
テクニカル指標に見られるように、
ヒトはあるはずのデータを敢えて消したり、
個々のデータに比重を付けたりするからだ。
AIの投資助言は面白いかもしれない。
この記事へのコメントはありません。