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(矢口新)これからの投資

From 矢口新

 

封切りの日に、「トップガン マーヴェリック」を観た。
単純明快、痛快な娯楽映画で、ものすごく面白かった。

前作も痛快なアクション映画だったが、
軍隊の闇の部分も描いていたように記憶している。

今回は、そうしたものがなかった。

米軍の闇は既にウィキリークスやスノーデン、大手メディアが暴いており、
今さら娯楽映画で触れる必要がなかった。

また、この映画の主人公たちが行うミッションに、
悲惨なものや、残酷なものがない。スポーツ漫画のようなのだ。

様々な見方や解釈があるのだろうが、私が見るところ、
この映画の主題は「限界への挑戦」で、不可能を可能にし、
奇跡を起こし、ハッピーエンドになるというものだ。痛快でないはずがない。

また、映画の中で何度も出てくるキーワード、
「Don’t think! Just do it!」は、投資などにも使えるものだ。

投資とは、リターンを求めるにあたって、
そのリスクを十分に吟味するものだ。

リターンとは生きる糧に繋がるもので、
リスクとはそれを得るための危険性を含むコストだ。

 

 

 

 

 

 

公務員にも、会社員にも、自営業にも、それぞれのリターンとリスクがあり、
自己への投資や、設備投資、証券投資にも、それぞれのリターンとリスクがある。

このことは、日常の中に戦争というリスクの確率が高まっていることを、
同じように見合うリターンがあると捉えていいことを意味している。

それは、日常が続いている限りあるはずのもので、
大きなリスクに見合う、大きなリターンが狙えるはずなのだ。

とはいえ、リスク管理を怠れば、
大きなリスクに押しつぶされてしまう。

リスクとは時間だ。

豪雨や洪水がそれであるように、
何十年に1度のリスクが短期間に凝縮されて起きるようになっている。

異常気象は加速度的に増えている温暖化ガスを鑑みれば、
もっと激しく凝縮されると考えられる。

経済はもっとすごい。
コロナ対策で経済を止めたことは有史以来と言っていい。

疫病の原因がウイルスや細菌であることが分かったのがここ100年位のことなので、
経済を止めることが疫病対策となるような発想がなかったはずだからだ。

現代の施政者たちがパニックに至ったのは、
止むを得ないことだったかも知れない。

また、マイナス金利政策や、経済規模を超える資金の供給も有史以来だろう。

仮に20世紀までの人類の行動が常軌にいたとすれば、
21世紀の政策担当者たちは常軌を逸している。

そして、これらが反転してきているのだ。
そこに、これまで日本では非日常だった戦争が、日常となる。

つまり、時間のリスクは、
これまでの人類が経験したことがないほどに大きい。

これは同時に、リターンの大きさも示している。
リスクを取り、それを管理すれば、リターンは残るのだ。

私はここ数年来、日本財政や社会保障制度の問題点を指摘してきた。
また、イラクや、アフガニスタン、ウクライナなどでの地政学的リスクも取り上げてきた。

見たくない、聞きたくない話だったかも知れない。
ネガティブキャンペーンに思う人もいたことだろう。

とはいえ、私自身はそれを日常のリスクとして捉え、
自分なりに分析し、リターンに繋がる方法を考えてきた。

だからこそ、日本財政や社会保障制度の問題点を指摘した著書を
「日本が幸せになれるシステム」と題した。リターンが狙えるからだ。

時間のリスクを最も効果的に排除できるのは短期トレードだ。
自分が保有している時間だけ、リスクを取っているからだ。

現状の値動きでは、日経平均の先物なら、
10万円の元手で、1日1時間内外のトレードで、
現実的に1、2万円の利益が狙える。

FXトレーディングならば、同じ元手、同じ時間で、その数分の1程度だ。
リスクを取り、それを管理すれば、相応のリターンが残る。

「Don’t think! Just do it!」。痛快な映画だった。

<講師プロフィール>

矢口新(やぐち あらた)

1954年生まれ。
金融業界の第一線で30年以上にわたり活躍し続け、
プロディーラーにも師と仰がれる天才ディーラー。

東京・ニューヨーク、ロンドンと世界3大金融市場で活躍し、
さらには為替、債券、株のすべてに関わるという
非常に稀有なキャリアを持つ。

相場を動かすプロの裏の裏まで知り尽くしており、
投資を真剣に学びたいという意欲ある方々との交流にも熱心。

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