
ヒトが持つ闇
こんばんは、矢口新です。
フォーブスで気になる見出しを目にした。
「ロシアの侵攻と米国の欧州離反で『覚醒』したドイツ、大幅な軍備増強へ」
というものだ。
記事の内容は想像がつくので読んではいないが、
見出しだけで十分に刺激的ではある。
覚醒とは目を覚ますことなので、この見出しで分かるのは、
ドイツはこれまで眠っていた。
あるいは、眠ったようにぼんやりとし、
危機感がなかったことを示している。
何に対して危機感がなかったかも見出しから分かる。
ロシアが侵攻するとは思っていなかった。
米国がロシアから欧州を守り続けると信じていたということだ。
つまり、平和が続く、
何があっても米国が守ってくれるとの思惑が崩れたので、
経済不振で財政赤字なのにも関わらず、大幅な軍備増強に転換したのだ。
しかし、
ロシアの侵攻は覚醒を迫るようなものではない。
何故なら、ロシア連邦が関わった紛争は、1994年からのチェチェン紛争、2008年の南オセチア紛争から発展したロシア-ジョージア戦争、2014年のクリミア併合と続いていたからだ。
とはいえ、これらはすべて旧ソ連解体時に権利関係を曖昧にしたことの付けだとも言えるので、いわば内紛に等しい。そのことを十分に理解していたために、ドイツも2022年初頭まではロシアと経済的な友好関係を積極的に続けてきた。つまり、ドイツだけでなく、欧州各国はロシアのクリミア併合を事実上容認していた。だからこそ、ゼレンスキー大統領は「ウクライナは孤立していた」とトランプ大統領に訴えたのだ。
ドイツが対ロシア政策を180度転換し、ドイツの方からロシアに敵対したのは、米国が促したからだ。世界で米国の対ロシア制裁に従ったのは、基本的には米国の同盟国だけだった。米国の同盟国らは米国に忠誠を示すためにロシアと敵対したのだ。孤立していたウクライナは、ロシア制裁の理由となったことで、一転して世界中(西側諸国だけ?)の注目を浴びることとなった。
そこに米国で政権が変わり、トランプ政権はかつての欧州各国のようにロシアのクリミア併合を事実上容認しそうな事態となった。旧ソ連の、スラブ人同士の内紛を第三次世界大戦にされてはたまらない。おまけに、ロシアと敵対した欧州は自分たちで守れと言う。これこそが事態を把握できていなかったための「覚醒」で、欧州はなりふり構わずに軍拡を進めることになった。
それにしても、ウクライナ戦争が見せてくれたのは、ヒトが持つ闇の部分だ。友好や平和を語っていた人たちが、一転して憎悪をむき出しにし、許すな、成敗しろと言い出したのだ。そして、今では当たり前のように「覚醒」して、他に優先して戦争準備を始めている。これではまるで、「欲しがりません。勝つまでは」と変わらないではないか?
おはようございます。
にへらにへらしているエセものは
大嫌いな読者です。
エストニアはどう対応しているのかな
とおもいました。