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利上げの可能性は?9/2米雇用統計に注目

From:矢口 新
 

今週の金曜日(9月2日)は、8月の米雇用統計の発表があります。
毎月第一金曜日に発表される米雇用統計ですが、
今回の米雇用統計はこれまで以上に注目を集めています。
 

8月26日(金)に米ワイオミング州ジャクソンホールで行われた
国際経済シンポジウムでの講演で、FRB(米連邦理事会)のイエレン議長が、
 

「利上げの条件が整ってきた」と述べました。
 

その一方で、「1965年から2000年、政策金利は平均7%以上あった」が
「今では中長期的に3%までしか利上げができないとみている」とも付け加えました。
 

これでは、利上げの時期が近いか遠いか分かりません。
しかし、FRBのフィッシャー副議長が、利上げは「年内2回は可能」
だと述べたことで、早期利上げ観測が高まりました。

 

米国の政策金利を決定するのは、
米FOMC(連邦公開市場委員会)です。
 

FOMCによる発表は、1月、3月、4月、6月、7月、9月、11月、12月の
年8回行われます。
※ちなみに、次回FOMCは9月20日(火)、21日(水)ですので、
しっかりとスケジュールをチェックしておいてくださいね。
 

年8回のうち、3月、6月、7月、12月の4回は、
会合後に記者会見を行うため、
利上げや利下げの確率が高いとされています。
 

もしこの後、フィッシャー副議長が述べた
「年内2回の利上げ」が行われるとすれば、
12月と、9月か11月のどちらか、という確率が
高まったことになります。

 

もともとFOMCが金融政策を行う目的は、
・米雇用市場の安定
・インフレ率の安定
 

この2つが大きな目標とされてきました。
しかし、最近のFOMCは、
「中国株」、「ブレグジット」、「地政学的リスク」など、
米国経済以外のことまでが、
政策金利決定の要因として扱われています。
 

ということは、
米国経済の状態だけを考えれば
「利上げの条件が整ってきた」かもしれませんが、
 

それ以外の外部要因によって
利上げが頓挫するリスクを排除するために、
可能ならば9月に1回、利上げをしておきたい
と考えるのが自然なことです。
 

そのため、9月2日(金)に発表される
8月の米雇用統計が、
これまで以上に注目を集めているのです。

 

ちなみに市場予想では、失業率が4.8%(7月が4.9%)、
非農業部門雇用者数は18万人増(7月は25万5000人増)
となっています。
 

また、インフレ指標として注目されている
平均時給は、前月比+0.2%、前年比+2.5%
(7月は前月比+0.3%、前年比+2.6%)との予想でした。
 

米雇用統計の結果によって相場はどのように変化するか、
そして、その結果がFOMCの政策金利発表に
どのような影響を及ぼすのか
しっかりと観察していく必要があります。
 

まずは、直近の重要な経済指標である
米雇用統計の結果をしっかりと見守っていきましょう。

 

そして、このブログを読んでくださっている方は
十分理解されていると思いますが、
 

経済指標の結果が発表された際に
何の根拠もなく相場に飛び込むことは
ただのギャンブルですので、
くれぐれも気を付けてください。

 

それでは、またお会いしましょう。

 

―矢口 新

  • コメント ( 3 )

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  1. ワイオー

    重要指標発表時には“長時間足”例えば4時間足辺りでチャートの変化をを眺めていれば、見た目ローソク足の変化が少ないのでむやみに相場に飛びついてポジションを取る誘惑に負けなくていいと思います。
    発表後30分位でやおらパソコンを開くのも一つの手かな・・・
    それと、米の指標予想値はどうしてあんなに当てにならないのでしょうかね。
    2日が楽しみです!

  2. まぁ~よし

    ジャクソンホールでのシンポジウムの後,8月29~31日で日経225は,だいぶ上げた。為替ドル円も,だいぶ円安になった。今日で8月も終わり。幸いプラスで全部仕切ったので,9月2日の米雇用統計発表に備えます。利益確定した後は,休むも相場。8日のECBまで休むか,20~21日のFOMCと日銀会合まで休むか,思案橋。あしたは,盆休みも過ぎたので道も空いているだろうから,遅くなってしまった墓参りにでも行こう。矢口塾は申し込んでいるがさぼっていて,ごめんなさい。8月3日もさぼります。

  3. 徳田克彦

    何時も深いお話しありがたいです(=^ェ^=)

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