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米国と中国それぞれの思惑

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
先週4日は、米国の独立記念日でしたが、
米国では独立記念日には米国各地で打ち上げ花火が上げられるのですが、
1つ興味深い記事を見つけました。

 
実は、米国内で販売されている花火は、99%近くが輸入品で、
その大半は中国製が占めているというのです。
※参照元 https://forbesjapan.com/articles/detail/21938

 
そうです、
米国と中国といえば、「米中貿易戦争」が開戦した、
というニュースが出ているところです。

 
米国と中国は、世界で1,2の経済規模を誇るため、
米中貿易戦争はただの二国間の問題ではなく、
日本をはじめ、世界経済にも影響を与える可能性があります。

 
ですが、実際に今の米国と中国、そして世界経済は
どのような状況にあるのでしょうか?

 
本日は、私の視点から見た
米中貿易戦争の現状についてお話したいと思います。

 

追加関税が実現もナスダックは大幅高

 
shisei_man_good

 
予想に反し、当初からブラッフィングに過ぎないと見ていた
米中通商バトルは最初の期限切れを迎え、
7月6日より25%の追加関税が現実に課される運びとなりました。

 
これで「米中貿易戦争開戦」
という様子にも描かれています。

 
しかし、
開戦を迎えた米国株の反応は上昇、
ナスダックは大幅高で再び高値更新の気配すら出ている状況です。

 
開戦によってこれから両者のバトルは
どんどん深みにはまり、経済的破壊へと向かっていくとみるのか、
それとも悪材料出尽くしと見るのかで
今後の投資戦略は大きく変わって行きます。

 
実際に制裁が始まったのは上のグラフの
ブルーの340億ドル部分で、
米国輸入額の7%未満に過ぎません。

 
しかもこれは一旦開始すれば恒久的に続けられるものでなく、
交渉の進展次第でいつでも「白紙撤回」可能なものです。
いつでも引っ込められるこの小さなカードはまだ余裕で、

 
小さく制裁を実施することによって
「米国は本当に実行し、ブラッフィングなどではない」
と相手に思わせる作戦と思います。

 
そしてグリーン部分の
2000億ドルという次のカードをちらつかせています。

 
一方、中国は余裕少なく、
米国が本当にグリーン部分のカードを
切ってくるかを受け身で待ち、
相手の本気度を試す作戦です。

 
米国はグリーン部分までは
本当に制裁実施してくるかもしれません。
しかしそこまでが米中通商バトルの限界と思います。

 
実施した場合、
中国は妥協するか全面貿易戦争に入るかですが、
政治的事情から全面戦争回避が優先され、

 
より多くの米国農産物を買うことで貿易黒字を縮小させ、
トランプ氏の狙いである支持地盤固めが実現します。
それさえ手に入れば制裁関税など一瞬で白紙に戻されるでしょう。

 
この手法はZTEへの制裁と
その解除に至るプロセスと似ており、
本当に安保上の問題あれば、解除などできないはずです。

 
結局、制裁関税は、
短期間実施したとしても
交渉の道具に過ぎなかったと分かるでしょう。

 
ただそこへ行きつくにはまだ時間を要しそうで、
その間マーケットは疑心案着になる可能性があります。

 
米中貿易戦争に関して、また重要な動きがあれば
この日刊ブログでもお話していきたいと思います。

 
それでは、
今週も頑張りましょう(^^♪

 
―戸松信博

 

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