投稿者「信博戸松」のアーカイブ

FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

今週の相場見通しになります。

 

米国株は反落、FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに
日経平均は11日(月)に高値更新するも、下落に転じて週間マイナスへ

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
米国株は反落、FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに
(2)全体として市場はかなり先行きを警戒したポジションか
(3)日経平均は11日(月)に高値更新するも、下落に転じて週間マイナスへ
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)グローバル相場見通し:
米国株は反落、FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.67% (100.40)
株(S&P500指数)      -2.26% (2,863.70)
商品(CRB総合指数)     +0.01% (124.75)
金(ニューヨーク先物)   +2.47% ($1,756.30)
原油(WTI先物)       +12.80% ($29.52)
債券利回り(米10年債)   -4bpts (0.64%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

□米国株相場判定(短期)
上昇トレンド継続中(2020/04/02~)

 

4月2日(木)の上昇転換以来、ナスダックを中心に上昇を続けてきた米国株は久しぶりに大きめの反落となりました。S&P500指数は週間▲2.26%安、ダウ▲2.65%安、ナスダック▲1.17%安でした。ダウとS&P500の下げ率は暴落した3月20日(金)週以降で最大となります。

 

先週も過去最大の落ち込みを示した米小売売上高や製造業生産など、目を覆うような4月の経済統計が発表されましたが、結局あまり悲観されず、発表後に大きく下げて始まったものの、大引けまでに値を戻しました。悪い統計値に関しては、完全ロックダウンとなった4月が最悪で、一部店舗など経済再開の動きの出てきている5月からは、ましになると見られている様子です。

 

最も下げの小さかったナスダックが先週下げたのは火曜と水曜でした。火曜には伝説的ヘッジファンド運用者で知られるドラッケンミラー氏(かつてG・ソロス氏の右腕とも)が、米経済のV字回復シナリオは「空想」であり、金融当局の支援で解決できないという見方を示しました。

 

「市場では『心配ない。米金融当局の支援がある』というのがコンセンサスのようだ」が、「唯一の問題は、われわれの分析ではそれは真実ではないということだ」と述べ、さらに、トレーダーは「非常に潤沢な」流動性が提供され、米経済の問題を解決する上で刺激策の規模は十分大きいと考えているようだが、新型コロナウイルスによる影響は長期にわたって続く公算が大きく、経営破綻が相次ぐとの見通しも示しました。

 

そうした中で株価が非常に高くなっているため、同氏の投資人生でリスクとリターンの比率は最悪とも述べています。ただ、著名投資家の見方が正しいとは限らず、外れることも多いものです。

 

そして水曜はパウエルFRB議長が講演で「非常に深刻なダウンサイドリスク」があり、経済へのダメージは長く続くとの認識を示し、米国及び海外市場もこの発言に下げで反応しました。

 

また、米国が中国の華為(ファーウェイ)に対し、半導体技術や製品提供を制限する規制を強化するとしたことで、主要な半導体株が金曜日に大幅安となりました。

 

一方で、原油在庫が久々に減少したことで原油価格が大幅続伸となり、石油株が値を上げています。他の商品では金価格が大幅反発し、再び高値に迫ってきているのは少し不気味です。投資家が身構えるなか、安全資産の金に対する需要は衰えず、多くの産金株が52週高値を更新するなどしています。

 

(2)全体として市場はかなり先行きを警戒したポジションか

□バイオ製薬のソレント・セラピューティクスが158%高

暗い経済ニュースが続くなか、高い株価の拠り所の1つとしてはコロナウイルス薬の開発があると思います。上は非常に小さな米バイオ製薬のソレント・セラピューティクス(SRNE)の日足チャートですが、金曜日に+158%高と大幅急伸しました。米国や香港市場ではストップ高制度がありません(早く日本もそうなってほしいと思います)。

 

同社の進める新型コロナウイルスの抗体医薬候補が、投与4日以内でウイルス細胞を100%ブロックできたと発表したことで一気に買い進められました。これがうまく開発できれば、この病気を治すことも、また予防薬としても使えるとしました。

 

ただ、これ以上の詳しいことは不明で、そもそも殆ど誰も知らなかったような小さなバイオ企業であり、どの程度現実味を帯びているのか測りかねます。ほかにも開発薬候補や検査システムでFDAの協力のもとスピード開発するとしたバイオ株が急騰しているのが複数あります。

 

どれか一つでも完全に有効な薬かワクチンが出てくれば、人々の行動は解き放たれ、一気に見通しが明るくなると思います。しかし今のところそれは不確実であり、そのことを織り込んで高値を先に買い進むのはリスクが大きいと思います。

 

多くの人々は経済見通しに対して弱気であろうと思います。仮にコロナウイルスが自然に収束しても、ここまで落ち込んだ経済や消費者心理が急に回復できるとは考えにくいところと思います。コロナ後の人々の行動は確実に変わり、経済的に変えざるを得ない消費者や企業も多く居るはずです。

 

前述のFRB議長や著名投資家の見方も弱気のようですが、実際、S&P500指数先物のショート(売り建て=指数がこの先下がると見る注文)は過去5年近くで最大になっています。経済を反映する銀行株やリート指数が大きく下落したままであり、ナスダックの一部勝ち銘柄の勢いに付いていけてません。

 

銀行株や米経済に強気だった著名投資家、ウォーレン・バフェット氏は、USバンコープ(USB)に続いてゴールドマンサックス(GS)株の8割を3月に売却したことも判明しました。常に長期に強気だった同氏が暴落局面で、買うのでなく売るというは異例だと思います。これまでの暴落時はチャンスとして思い切って買っていたのです。

 

米国の小型株指数も大幅安となっています。また悲観を示すゴールド価格が不気味に上昇しています。ハイテクセクターの勢いは目立つものの、全体として市場はかなり先行きを警戒したポジションになっているのではないかと思います。

 

(3)日経平均は11日(月)に高値更新するも、下落に転じて週間マイナスへ

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇トレンド継続中(2020/03/27~)

注目セクター : マザーズ市場

 

先々週に560円高で続伸し、好調を続けていた日経平均は、その勢いで5月11日(月)にコロナ後の高値となる20,534円を付けました。終値は20,390円まで下げましたが、終値ベースでもコロナ後の高値となります。

 

しかし翌12日(火)から3日続落し、出来高を増やして下げる日も久々に見られました。米国株が連日で下げだしたことが影響しています。結局、週間の日経平均は▲142円安と3週ぶりの反落に終わりました。

 

決算発表が本格化していますが、殆どは減益で着地、そして今期予想については6割の企業が見通せないとして発表せず、残りは大幅減益予想となっています。1-3月期に限れば4社に1社が赤字決算という状況です。銀行の決算が出揃い、大手5行は計1.2兆円を今後予想される不良債権処理費用(貸倒引当金)として計上しました。しかしこれはかなり甘い見積もりかもしれず、最終的にもっと大きくなる可能性が高いと思われます。バフェット氏がお気に入りだったUSバンコープ(USB)やゴールドマンサックス(GS)などの銀行株を大量売却しているのもそうした予想によるものでしょう。

 

今回の決算発表で、個人的に印象的だったのはソニーの決算です。同社は20年3月期については営業利益▲5.5%減で着地しました。今期(2021年3月期)予想については未定としながらも、3割程度の営業減益になるとの見通しを示唆しました。これを受けて翌日の同社株は大きく下がったのです。

 

今の状況で今期を3割減で乗り切れるのであれば相当良いと感じ、株価は上昇するだろうと予想したのですが(7割減、8割減や赤字転落も珍しくない状況ですので)、株価が下がったということは市場はもっと強気に見ていたということです。かなり市場は現状を楽観的に見ているとすれば、この先マクロ景気や企業業績が悪化を示すと、再び崩れるリスクが高いのではないかと見えた決算だったように思います。

 

(4)今週の戦略

週末のダウは序盤の下げを取り戻して60ドル高で終え、シカゴ日経先物は大証終値比5円高の20,045円で引けています。

 

日経平均は11日に付けた高値から500円下がった位置にあり、これくらいの値幅はすぐに戻す可能性もありますが、11日の20,534円が状況次第では天井となる可能性も意識しています。

 

最初の緊急事態宣言の出た4月10日(金)の週に日経平均は1,678円値上がりし、そこから5月11日まで上昇を続けてきました。緊急事態宣言の出る前の週末(4月3日)は17,820円でしたので、経済を止めている間に2,700円も上がってきたことになります。

 

そして高値を付けた直後に39県で緊急事態宣言が解除され、徐々に人の動きや経済が戻りだしています。緊急事態の自粛期間に株価が上がったのと反対に、解除で今度は下がるという恐れも意識しています。解除によって感染リスクは確実に高まるからです。

 

まだ日本は十分感染者数が落ち着いたのを慎重に見てからの解除と言えるのですが、感染の減らない米国は、日本以上に強引に経済優先へ動き始めているため、リスクを感じます。ここで株価が安ければリスクもそれほど高いと感じないのですが、高い株価がリスクをより意識させます。

 

勿論リスクの中を相場が上がっていくことはよくありますが、高値位置からそうしたシナリオに乗っかるほど強気にはなれる状況でありません。リターンに対してリスクの方が高い気がするため、様子をみながらチャンスを待ちたいところです。

 

―戸松信博

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日経平均は一進一退の末、コロナショック後の高値更新

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

ナスダックが週間6%の大幅上昇、成長株に資金集まる
日経平均は一進一退の末、金曜大幅高でコロナショック後の高値を更新

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
ナスダックが週間6%の大幅上昇、成長株に資金集まる
(2)投機マネーによる急騰、短期はさらに上昇の可能性
(3)一進一退の末、金曜大幅高でコロナショック後の高値を更新
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)グローバル相場見通し:
ナスダックが週間6%の大幅上昇、成長株に資金集まる

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.30% (99.78)
株 (S&P500指数)     +3.04% (2,874.56)
商品 (CRB総合指数)    -3.15% (123.80)
金(ニューヨーク先物)   -3.08% ($1,698.80)
原油(WTI)         -21.03% ($25.03)
債券(米10年債利回り)   -9bpts (0.64%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

先週はコロナウイルスを巡る政策と医薬企業の治験・ワクチン開発、米中の経済指標、米企業第1四半期決算、石油情勢、その他ボーイングなど個別企業の動向、など、数えきれないほどの大きな材料が市場を席捲し、非常に慌ただしい週となりました。さらに先週金曜日は米国の個別株と指数のぞれぞれ週次、月次のオプションが同時に満期となる特別な日であり、日本のSQ清算日がそうであるように、清算値を巡って思惑的な売買も活発でした。

 

経済の正常化へ向けた制限緩和期待で大幅高になる日もありましたが、木曜日までは下げ優勢となる場面もよく見られました。しかしいずれも下髭を見せて終値までにある程度挽回するという底堅さが見られました。

 

そして最終金曜日は大幅上昇し、高値を上に抜けて終了し、S&P500指数は週間+3.04%、ダウは+2.21%で終えたのですが、それらより圧倒的に強かったのがナスダックで、週間+6.09%の大幅続伸となりました。同指数は4月2日の上昇転換から早くも+15.5%上昇し、年初来でも▲3.6%安にまで急回復しています。

 

この強い相場の牽引役となった銘柄を挙げていくと、巣ごもり関連のアマゾン(AMZN)が週間+16.3%高、同じくネットフリックス(NFLX)が+14.1%高で、どちらも高値をブレークして過去最高値を更新しました。

 

コロナウイルスに対する良好な治験を発表したギリアドサイエンシズ(GILD)が金曜だけで+9.7%上昇して週間+14.3%、同じく治験を進めるリジェネロン・ファーマシーズ(REGN)も+10.9%となるなどしました。欧州大手の仏サノフィや英グラクソスミスクラインも共同で治験を進めており、このウイルスを克服できる期待が出ています。ただし両社の治験は今後成功しても2021年後半に認可というスケジュールです。

 

半導体銘柄も大幅高となりました。ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSM)が第1四半期決算を発表し、一株利益は+90%増、売上+42%増となって市場予想を超え、次四半期の見通しは引き下げたものの強気の見方を維持しました。これによって同社に生産を委託するファブレスの半導体開発メーカー、エヌビディア(NVDA)とアドバンテスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)が、それぞれ週間+11.2%、+17.0%となりました。日本でもこの流れを受けて東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなどが今月に+15%高以上となっています。

 

ダウ構成銘柄では、予想を上回る決算を発表した保険最大手のユナイテッドヘルス(UNH)が+9.9%、同じくジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も+7.6%、またP&G+8.7%、ウォルマート(WMT)+8.5%、マイクソフト(MSFT)も8.2%となりました。これら5つは先週のダウ構成銘柄で最も上昇した銘柄ですが、いずれも1年間の最高値すぐ近辺にまで回復しています。

 

輸送関連では、コロナ休業から工場の再開を決めたボーイング(BA)が金曜に+14.7%高とし、大幅安の一部を埋め合わせています。リスクオンによって好材料もあったテスラ(TSLA)は週間+31.6%高です。

 

下げたところを見ると、多額の貸倒引当金を第1四半期決算で発表した銀行が大幅安、JPモルガン(JPM)が週間7.5%安、バンクオブアメリカ(BAC)6.6%安、ウェルズファーゴ(WFC)14.6%安などとなりました。日欧の銀行株もこれら決算を見て同様に下げています。しかし金曜の米国銀行株は大幅反発で終えています。

 

需要が劇的に減少している原油は大きく下げました。この週は商品先物の限月も期近物が満期となり、5月限(18.27ドルで終了、一週前は22.76ドル))が終了して6月限(25.03ドル)の値段を書いています。このところ限月ごとの値段に異常な格差が開いているため、いつもとは違う方法で6月限における1週前と最新の値段を比較して週間騰落率を書いています。これによると週間21%安となって大幅続落です。

 

(2)投機マネーによる急騰、短期はさらに上昇の可能性

□アマゾン・ネットフリックスが急騰

先述のように巣ごもり関連で業績を伸ばしているアマゾンとネットフリックスが大幅高となりました。1週前時点ではこれほど一気に高値を抜けて最高値を取ると想像するのは難しかったと思います。

 

いくら巣ごもり関連が堅調とはいえ、成長株の多いナスダックはそれまでダウやS&P500などの大型指数をアンダーパフォームしていたのであって、1週前までの反発相場は石油株や金融株など、大きく売り込まれていたところの反発(デッドキャット・バウンス)が大きいものでした。

 

それがこの5日間で一気の急伸となり、成長株全体が大幅高の様相と変わりました。米国の公募投信で大型の成長株に特化したものは、すでに年初来プラスまであと3~4%くらいになっているのも多くあるほどです。これでプラスとなれば、今年世界を席捲したコロナショックは無かったものとなる勢いです。

 

一方で4月の米国小売や各地域の製造業景況感指数、さらに中国第1四半期の目を覆うような経済統計が出ており、石油の世界需要は25年前水準に戻るほど落ち込んでいます。米国の失業保険申請者数は先週発表分も500万人を超え、4週で2,010万人が失業した形です。

 

しかし、これらの経済指標は材料視されませんでした。しかも終わったこと(悪材料出尽くし)ではなく、今後さらに悪化することが予想され、悪化の終了する時期も見えていないにも関わらずです。米国はその状況で制限緩和プランの見切り発車を行い、株価もそれに応えました。

 

調査会社の最新世論調査によると、65%のアメリカ人はトランプ氏のコロナ対策は(経済優先で)後手に回っていると感じ、また連日増えてピーク感もあるにも関わらず、73%は今後さらに感染や死者数は悪化すると見ています。そして多くは早すぎる制限解除に懸念も抱いています。

 

大多数がこのような認識であれば、誰が急いで株を買っているのか?、ということになります。恐らく短期のトレンドに追随する投機マネー、しかもそれは無制限の資金を注いでいるFRBの金融緩和が支えるマネーでしょう。FRBの供給した2兆ドル以上にも及ぶ大量の資金は(そしてここからさらに2兆ドル程度増えようとしています)、短期金融市場を通じ、一部は地銀などを通じて困っている民間企業や個人に流れますが、一部はどうしても投信やヘッジファンド経由で株式市場へ流れ込んできます。この溢れかえる投資マネーが、上昇転換した米国株に火を注ぐように、一気に成長株へと流れ込んだのがこの週だったと思います。

 

1週前までナスダックがアンダーパフォームしていたように、最初は上昇転換するもゆっくりと様子見だったところから、一気に来た足の速い短期マネーです。

 

この投資マネーはトレンド追随型で、行くとなれば一気に行く傾向が昔からあります。彼らが買うから上がるので、彼らがトレンドを作っているといえ、事前にいつ買うか分かるはずもない個人投資家は乗り遅れる傾向があります。そして彼らが突如売りにも回るので、コロナショックのように一方的に下がることにもなりえます。上げも下げも、その時の時勢に乗りかかるように、一気呵成に行きますので、短期的にさらに上昇する可能性もあります。

 

(3)一進一退の末、金曜大幅高でコロナショック後の高値を更新

日経平均 19,897.26円 週間+399円 *過去最高値まであと+96%要

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇転換(2020/03/27~)

注目セクター : マザーズ市場、成長株

□日経平均

コロナショック後の戻り高値位置に達していた日経平均は、週末の感染拡大を懸念して13日(月)に▲455円安と急落しました。しかし海外市場の連休の影響で出来高は大きく減少していました。

 

翌14日(火)は一転、「最悪期は脱した」というニューヨーク州知事の発言を好感し、+595円高で19,500円どころを超えてくると、再び水、木と続落し(合わせて350円安)、やはり反落するのかと見えたところ、米国の経済活動再開プランを好感して米株指数先物が大幅高となっていたことで、最終17日(金)は+607円の大幅高、出来高も大きく増して19,897円と戻り高値をさらに更新して終えました。

 

内容的にも米国と同様の形となっており、日本のグロース株指数が揃って大幅にアウトパフォームしました。対してバリュー株指数は銀行のウェイトが高いのですが、米銀決算が悪かったことで下げています。また台湾積層電路製造(TSMC)の決算を機に日本でも半導体、電子部品などが大きく値を上げました。リスクオンによって、最も売り込まれていたマザーズ指数が特大の上昇で連日値を上げました。

 

弊社ランキングの上位銘柄では、トリケミカル研究所(4369)、SHIFT(3697)、レーザーテック(6920)が+15%超上昇し、神戸物産(3038)、エムスリー(2413)も+10%超の上昇、ローツェ(6323)は+25%の上昇となるなど、大幅高が多数でています。

 

非常に良い形で終わったのですが、日本株は米国より一週早く、3月27日に上昇転換を果たしていました。その日の日経平均は19,389円だったので、そこからまだ500円しか上昇していないことになります。4月2日に上昇転換したナスダックは以降+15.5%も上昇し、年初来プラスもあと僅かとなっていることを思うと、出遅れ感が残るところです。

 

チャートでも、50日線・200日線とも上に抜けたナスダックに対し、日経平均は50日線(20,329円)にもあと430円以上を要します。200日線は21,824円とまだだいぶ先です。

 

ナスダックはダウやS&P500、さらに欧州株や香港株と比べても先行しており、このあと世界の株価がナスダックに追随していくのかに注目できます。ナスダックにしても、アマゾンとネットフリックスは先行して最高値を突破しました。他のナスダック大型株は高値までまだ距離があり、2銘柄に追随していくことができるのか、となります。

 

結局、これらは今後の見通しを左右する感染拡大によります。日米とも最悪期を脱したとするにはまだ予断を許さない状況で、特に日本では爆発的に市中感染が拡大する可能性が残っていると感じています。なにしろ検査を極力しない態勢で来たため、自分が感染しているのかどうか分からない人が何万人といる、そういう期間が全国レベルの緊急事態宣言前まで続いてきたのです。

 

知り合いに濃厚接触者が居ますが、濃厚接触者なのに症状が出ていないからと検査を受けられなかったらしく、自身が感染者かどうか、不安な気持ちのまま電車・バスに乗り、スーパー・コンビニに行かざるを得ないとのことでした。このような人が万人単位で居るはずです。

 

感染者の大方は無症状、もしくは軽症で、検査を受けられないのです。このような状態で、それを止める緊急事態宣言は遅すぎた懸念があります。実際、出元の明確なクラスター経由でなく、経路不明の市中感染の割合が増え続けています。

 

市中感染が爆発すれば、クラスター対策と違って制御不能となり、経済活動の制限はより厳しく、長くなってしまいます。検査をしてこなかったツケが来なければいいのですが、このあたりがどうなるか、チャートで言えば50日線あたりか、時期としてならセルインメイの5月初めくらいに試されると考えます。

 

(4)今週の戦略

 

週末のダウは704ドルの大幅上昇も、金曜時点でダウ先物から日経平均はそれを織り込んで上昇しており、シカゴ日経先物は大証終値比95円安の19,605円で引けています。

 

続伸となったここでどうするか悩ましいところですが、ナスダックの勢いはかなり強いと感じ、4月一杯までこの勢いは続くのではないかとみて、短期見通しで成長株の買いを検討するの1つの方法でしょう。今週は21日(火)にネットフリックスの決算発表があり、恐らく好決算と強いガイダンスが示されるはずですが、事前の大幅上昇でそれを織り込んでいるのかどうか、株価の反応が試されます。

 

仮に4月末まで今の上昇勢いが続くとしても、セルインメイ入りとなる5月に入ってから反落する可能性は十分あります。日本株は最初の緊急事態宣言(7都府県)を翌日に出す予定と報道された6日から上昇に転じ、全国規模での緊急事態宣言の出た17日に大幅一段高となりました。

 

逆説的に考えると、緊急事態宣言の解除される予定の5月6日が次のターニングポイントとなり、仮にそれが4月末~5月早々に延長となれば反落するシナリオです。恐らく解除するには相当な勇気と責任が伴いますので、今の感染ペースでは無理な予感がしています。

 

このように勢いは続くとして4月末まで、5月に反落するシナリオをメインシナリオとして捉えておきます。

 

―戸松信博

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再び大幅反発の週に、S&P500指数の週間上昇率は1974年以来

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

再び大幅反発の週に、S&P500指数の週間上昇率は1974年以来
日経平均は前週の下げ幅を上回る上昇に、戻り高値に迫る重要ポイントへ

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
再び大幅反発の週に、S&P500指数の週間上昇率は1974年以来
(2)本来上昇を牽引すべき強い銘柄が弱く、売り叩かれた銘柄の反発という構図
(3)日経平均は前週の下げ幅を上回る上昇に、戻り高値に迫る重要ポイントへ
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)グローバル相場見通し:
再び大幅反発の週に、S&P500指数の週間上昇率は1974年以来

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) -1.09% (99.48)
株 (S&P500指数)     +12.10% (2,789.82)
商品 (CRB総合指数)    -0.11% (127.82)
金(ニューヨーク先物)   +6.51% ($1,752.80)
原油(WTI)         +19.69% ($22.76)
債券(米10年債利回り)   +13bpts (0.73%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

反発から反落と続いた流れの中で再び先週は大幅反発となりました。コロナ感染者数は依然増えているのですが、増加ペースが緩やかになってきたこと、そしてFRBが2兆3千億ドルにもなる追加の金融支援策を発表したことで、いち早く回復へ向けた期待が株価を押し上げた様子です。

 

ただし、内容を見ると本格的な上昇ラリーの性質を帯びておらず、指数だけを見て楽観するには注意が必要です。

 

イースターの祝日で金曜が休場だったものの、週間の上昇率はダウ+12.67%、S&P500+12.10%、ナスダック+10.59%高と大幅なものとなりました。このうちダウは2週前の大幅上昇率に及ばなかったものの、S&P500とナスダックはそれを上回り、特にS&P500は1974年以来の週間上昇率となりました。

 

上昇の内訳をみると、銀行、リート、小型株、公益株、金鉱株指数がベンチマークとなるS&P500を遥かに上回る週間+16%~21%もの大幅上昇となりました。銀行、リート、小型株はこれまでコロナショックによって大きく売り込まれてきたもので、いわば相場の負け組であり、これらが急反発した形です。

 

さらに金鉱株と公益株の大幅上昇は、ディフェンシブで慎重な見方のマネーが入っていることにもなり、全面的に強気になれない構図となっています。日本市場でもマザーズ指数が+12.9%と、ベンチマークのTOPIXを5%ポイント上回り、いずれもデッドキャット・バウンス的な反発と見えます。

 

一方、S&P500を大きくアンダーパフォームしたのは業績好調な成長株の多いナスダック、そして半導体株指数などとなっています。

 

このところ主要指数ではナスダックのアンダーパフォームが目立つ一方、ダウが大きく上昇しています。ダウ構成銘柄の内訳と見ると、FRBの金融支援策により、大幅下落していた銀行株が一斉に+20%前後の大幅反発、そして売り込まれてきた銘柄の代表であるボーイング(BA)が+23%の上昇です。このところのダウは、いわばボーイングとエクソンモービル(XOM)が牽引してきたような感じで、こちらもデッドキャット・バウンスという様子です。

 

当社独自の米国株ランキング表でいえば、業績好調のトップ50銘柄がアンダーパフォームし、下位銘柄が大幅反発しているという様子にもなります。例えばアップル、アマゾン、アリババなども勿論相場に併せて上昇していますが、それぞれ+4~6%程度の上昇に留まり、大幅にS&P500をアンダーパフォームしています。

 

概ね世界の指数を俯瞰すると、52週安値~高値間の値幅に対し、現在半分から半分弱の位置まで戻したというところです。チャートを見ると、安値を付けてから一週おきに上げて、下げて、また上げてとなっています。

 

次はどちらに動くかというところですが、このあと経験したことのないような経済指標、業績の落ち込みが出てくる可能性があるところです。そしてどの程度ひどく、また長引くのかは現時点で未知数です。

 

そうした状況下で、ここまで戻したことが上出来と思えるくらいで、このあと50日線を超えていくほど上がり続けるのは、恐らく難しいと予想します。そこまで視界良好(このあとのV字回復がはっきり見えている)ではないからです。ここまで大幅に売られていた銘柄・セクターで売り方の買戻しが起き、同時に買い方の出遅れてはならないという焦りの心理が重なり、急反発してきたものと考えています。

 

そのほか米10年債利回りは上昇、また金価格が3週続伸で大幅高となり、1,700ドル台半ばと7年高値を更新しました。

 

原油価格については非常に粗い値動きで、前週の+32%高のあと▲20%安と大幅下落です。特にOPECプラスの枠組みで日量1,000バレルの協調減産が協議された9日の動きはトリッキーで、朝に12%も急騰して始まったものの、すぐに急落し、終わりでは▲9.3%の大幅安となりました。

 

かつてない規模の大幅減産(通常は100~200万バレル級の減産協議)ですが、メキシコ、米国が減産量で渋っていることと、これだけの減産をしても需要減の方が遥かに大きいとの見方が台頭してきています。これは原油に限った話でなく、コロナウイルス相場では、V字回復とみて急騰に飛びつくと、需要減や経済の落ち込みの奥深さが想像以上となって失速に合う危険性があると思います。

 

(2)本来上昇を牽引すべき強い銘柄が弱く、売り叩かれた銘柄の反発という構図

□フィラデルフィア半導体株指数

3連休前の9日(木)の米国市場は、ダウが+285ドル高となるなど続伸して終わり、日本市場などもこれを好感した動きとなりました。

 

しかし、この日の相場は、午後から急速に売りが強まり、連休前に反発を清算するように利益確定の動きもみられました。ダウとS&P500は朝方に一時+2.5%上昇していたところから、終値では半分の+1.2%高となっています。ナスダックは+1.7%高まで行ってから+0.8%高で引けました。

 

特に昼から売り鮮明となったのは、景気敏感で成長株の多いフィラデルフィア半導体株指数(SOX)です。同指数は週初の6日に+10%超上昇し、そして上の9日(木)では朝方にコロナショック後の高値を更新し、一時50日線をも上回りました。しかし昼から急転回して値を下げると、終値で▲2.33%安として引けています。週足チャートでは50日線に相当する10週線で長い上髭を出して弾かれています。同時に長期40週線が10週線を下抜けるデッドクロスも発生したところです。

こうして大幅高となった週の内容を見ると、本来上昇を牽引すべき強い銘柄が弱く、売り叩かれた銘柄の反発という構図で、また公益株や金がこれだけ上昇しているのも不穏な動きと感じられます。一応相場判定は上昇転換としていますので、上昇を追う場合でも恐る恐る試し買いを入れながら慎重に行きたいところと思います。

 

(3)日経平均は前週の下げ幅を上回る上昇に、戻り高値に迫る重要ポイントへ

 

日経平均 17,820.19円 週間-1,569円 *過去最高値まであと+118%要

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇転換(2020/03/27~)

注目セクター : マザーズ市場、小型株

 

先々先週が+2,837円もの大幅反発(上昇転換)、そして先々週は▲1,569円の反落となっていた日経平均ですが、先週は終始強く、週間で+1,678円の反発となりました。一方TOPIXは+7.9%高で、1週前の▲9.2%安を全部挽回することはできませんでした。

 

リズム的には米国株と合わせ、上昇、反落、そしてまた上昇と週替わりでムードが変わり、先週の再上昇で3月25日に付けた19,564円まであと僅かの位置まで迫っています。

 

日本で緊急事態宣言が出て、強制力はないものの、また宣言後も感染者数は増える一方なのですが、とりあえずは外出が控えられることにより、徐々に収束に向かうという見方も出てきているのでしょう。

 

特に月曜(6日)の大幅上昇は、前日にニューヨークにおける死者数が初めて減少に転じたとするニュースが意外感を生み、一気に買戻しに転じたという様子があります。ただし、その後ニューヨークの死者数は再び増加しています。

 

相場のリズムは悪くなく、6日、7日と連日で商いを増やしながら大きく上昇しました。しかし3月9日~31日まで続いた相場激動時(大幅安と大幅反発)に比べると、半分か半分近くの売買に減少しており、特に週末に向けて(SQであるにも関わらず)値動きが乏しくなると同時に、売買代金も大きく減少していきました。

 

問題はこうして市場エネルギーの静まったところで19,500円の戻り高値ラインに来たことです。このあと上に突き抜けか、それとも反落かという難しい予想を要する重要局面です。

 

答えは誰にも分かりませんし、仮に相場観や方向の読みが当たっていたとしても、すぐにその逆方向へ流れてしまうことも相場ではしょっちゅう起こることです。例えば昨年末~1月半ばにかけての米国株について、不確かな状況からして「出来過ぎ、上がり過ぎ」と書いてきましたが、2月になっても一段とさらに上昇を続け、最高値更新が収まる気配はありませんでした。結局、コロナの影響もあり、2月末から上がり過ぎた分だけ大きく下がりました。

 

通常であれば上昇転換を信じてこのあと上に突き抜けが第一シナリオとなります。しかし今は異常事態で、考えにくいことばかり起こっています。そして感覚的に、今後予想される経済の落ち込みとその不確かさ(特にどれくらいの期間続くのか不明)からして、19,500円は十分高いところと思います。このあと2万円回復となると、それはあまりに早く回復を織り込み過ぎだと感じます。

 

まだ、経済の落ち込みや底すら見ていないのに、その後のV字回復路線が周知の事実として決まっているかのような感じで、その可能性は小さいのではないかと見ています。

 

したがって今週は反落を第一シナリオとして想定して臨んでみたいと思います。

 

(4)今週の戦略

米国市場の10日は祝日で休場となり、シカゴ日経先物も取引されておりません。大証日経225先物の終値は19,320円で、金曜15時10分時点から10円高とほぼ変わっていません。

 

一週前時点では下げを予想しましたが、ニューヨークでの死者数減少ニュースを機に大幅反発となっていきました。ただ、ここまで大きく上昇して2週前の高値に戻ったところで、さらなる上昇が続く可能性は小さいと考えます。

 

参考までに11日の日経新聞夕刊に載っている日経平均予想によると、証券会社など株式担当者136人の4月末予想平均は18,016円で、最高値の予想者は22,000円、最安値の予想者は13,800円となっています。調査期間は3/31~4/2日とされ、最終日4/2日の日経平均終値は17,819円でした。

 

現時点で4月末の予想平均値をすでに1,500円近くも上回っており、先週、これほど大幅高になるとは4月2日時点で殆どのアナリストも考えていなかったことになります。それほど皆今あるべき株価水準など想像つかない状況と言え、今後も思わぬ方向へ大きく動く可能性があります。恐らく一本のニュースを機に大きく反転するという状況が続くのでしょう。

 

―戸松信博

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米国株は石油株主導で上昇転換だが、まだ要経過観察の段階

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

米国株は石油株主導で上昇転換だが、まだ要経過観察の段階
上昇転換翌週の日本株は連日の下落に

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
米国株は石油株主導で上昇転換だが、まだ要経過観察の段階
(2)市場は十分このリセッションの深さを織り込んでいない可能性もあるところ
(3)上昇転換翌週の日本株は連日の下落に
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)グローバル相場見通し:
米国株は石油株主導で上昇転換だが、まだ要経過観察の段階

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +2.25% (100.58)
株 (S&P500指数)     -2.08% (2,488.65)
商品 (CRB総合指数)    +3.29% (127.96)
金(ニューヨーク先物)   +1.27% ($1,645.70)
原油(WTI)         +31.75% ($28.34)
債券(米10年債利回り)   -8bpts (0.60%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

コロナショックから先々週の+10%を超える大幅高を経て、先週は比較的小幅な反落となりました。S&P500は週間で2.08%安、ダウ2.70%安、ナスダック1.72%安で、通常なら大きめの下げ幅と言えますが、変動幅の大きくなった今の相場では小幅な印象です。

 

そして下げたにも関わらず、米国株はテクニカル上、4月2日(木)に(短期)上昇転換と判定できます。しかし長期相場判定としては、このあとほぼ下落転換となっていく見込みです。というのも、長期200日移動平均線の角度は下向きを強めておりませんが、この後そうなっていくのがかなり高い確度で予想できるからです(突如株価がV字回復してコロナショックによる下落を帳消しにでもしない限り)。

 

短期的にも週間2%を超える下げとなりながら上昇転換など、これまで見た事のない現象です。しかしテクニカル上は23日の安値を下回らずに反発の芽が育まれ、先週の大幅高の時には出来高を増したフォロースルー上昇がでなかったものの、2日(木)にようやくそれが出て上昇転換となります。

 

ただし、以前から書いているように、これほどのベア(弱気)相場に入った直後の上昇転換は、うまく行かないケースが多いものです。そして2日(木)の上昇は原油価格の記録的上昇(一日で25%高)で、これまで売り込まれた石油株が大幅反発して相場を牽引したことによります。

 

石油株は過去には相場のリーダー役となった時もありますが、近年では、いわば相場の負け組であり、負け組が相場のリーダー役となる上昇転換は本物でないことが多いものです。俗に言うデッド・キャット・バウンス(死んだ猫でも、高いところから落とせば弾む)的な上昇転換と思います。

 

従ってテクニカル的には上昇転換となった米国株ですが、長期下落転換が迫るとみられる中、内容的にも弱いものです。上昇転換した翌日の3日(金)も早速下げ、早くも反落の芽が出たことになり、4営業日以降に再下落転換もありえるところです。つまり、今回の上昇展開は買い好機でない可能性が高いと言えるでしょう。

 

原油価格は、トランプ大統領がサウジアラビアとロシアが大幅減産に応じるとツイートしたことで、売り方の買戻しを巻き込んで週間+31.7%高と記録的な上昇となりました。それでもまだ28ドル台という安さです。まだ正式に両国が減産に応じたわけでありませんが、米国を含め状況改善の話合いが持たれる見込みです。

 

(2)市場は十分このリセッションの深さを織り込んでいない可能性もあるところ

□雇用統計とS&P500

先々週に328万人という記録的な数に達した失業保険の申請者数は、先週、さらに2倍増の665万人となりました。この統計は毎週木曜日に発表され、2週で1,000万人を超える前代未聞の状況となりました。

 

そして毎月第1金曜日に発表される前月分の雇用統計は▲70万人の減少となり、2010年以来のマイナスとなりました。市場予想は▲10万人減でした。

 

失業率は、半世紀来の最低水準だった3.5%から一気に4.4%に上昇し、1975年以降で最大の悪化となりました。エコノミストはこのあと10%台を大きく上回る深刻な不況を示す領域に入っていくと見ています。

 

このほか3月の米国新車販売が激減となり、ISM製造業景況感の総合指数は減速を示すマイナス域に入ったものの予想よりましだったのですが、その中の新規受注は金融危機以来の低い数字となりました。

 

これらの悪材料に対して株価の反応は薄かったのですが、今のロックダウンが続けばこのあと出てくる数字はさらに悪くなります。まだ月の上旬は経済のロックダウンはあまりなかったからで、今の悪さをフルに織り込んだ数字ではないからです。

 

今回の雇用統計で驚いたのは、市場予想平均が10万人程度の軽い減少となっていたことです。結果的に劇的な数字の落ち込みを見て驚いた、とするエコノミストもおり、まだ市場は十分このリセッションの深さを織り込んでいない可能性もあるところです。

 

米国主要企業の利益予想にしても、このあと第1四半期~第3四半期までがマイナス成長の予想となっていますが、それぞれマイナス5%や10%前後となっており、通期で4.6%程度の減少となっています。恐らくそのような軽い減速ではとても収まらず、マイナス50%近く落ち込む四半期も出て、通期でも20%減超となる恐れもありえると思います。ロックダウンで店という店が閉まり、そこには多くの人々が働いており、2週で1000万人も失業しているのです。5%程度のマイナス幅で済むとは考えられません。

 

勿論先のことは誰にも分かりません。急に感染ペースが縮小してロックダウン解除されれば希望が持てます。しかし現状は一段と感染拡大の勢い増しており、すぐに下がるだろうという希望的観測はあっても根拠はありません。専門家によると気温が少なくとも28度を超えないと自然減を期待できないとされ、悪いケースとして、あと2ヶ月もこのような事態が続くことも、一応準備しておいた方が良いと思います。市場を見ていると、まだそこまでの準備や心構えはできていない様子です。

 

もしも5月末までこの状態が続けば、その時に4月初めを振り返ればまだあの頃(今)はだいぶましだった、医療崩壊もまだ起きておらず、物流も通常通り動いていた、という事になるかもしれません。今から2カ月前を振り返れば、武漢だけの問題と見て株価は最高値をさらに更新しようという頃だったのです。あの時に武漢の異常な映像を見て明日は我が身と思えば、暴落を逃れられたでしょう。

 

政府がロックダウンや自粛要請を国民に告げることは割と容易です。感染拡大防止のためにそうしますと言えば納得されます。しかし、一度それをすれば、今後は「解除」という難しい作業が待ってます。これは何倍も大変な決断です。解除したあとに感染拡大など起きては責任問題となるからです。従って、「仮に」このあと感染ペースが落ちるとしても、なかなか解除はできないというのが第一に考えられることです。そうなれば財政も疲弊し、2兆ドルの対策など、景気の浮揚に使われるどころか失業や休業の穴埋めですら足りないでしょう(月間20兆ドル近い経済が2カ月も停止すればどうなるか)。

 

なお、トランプ大統領は4日のホワイトハウスでの記者会見で新型コロナウイルス感染による米国内の死者が向こう1、2週間でさらに急激に増え、世界大戦時に匹敵する数に達する恐れがあると警告し、「不幸なことに非常に恐ろしい期間が待ち受けている」とコメントしています。

 

もちろん、先のことは成り行きをみてみないと分かりません。たとえば、中国の例から考えれば、あと1~2週間ほどで感染者数拡大はピークに達する可能性もあるところであり、ニューヨーク州のクオモ知事は、同州では近いうちに頂点に達するだろうとの見方を示していますし、新型コロナの欧州の震源地であるイタリアでは死者数は減少傾向になっています。前述のように(今のところ可能性は低いですが)急に感染ペースが縮小してロックダウン解除となれば希望も持てるところです。

 

ともあれ、今は強気になるところではなく、要経過観察の段階と言えます。

 

(3)上昇転換翌週の日本株は連日の下落に

日経平均 17,820.19円 週間-1,569円 *過去最高値まであと+118%要

□日経平均
相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇転換(2020/03/27~)

注目セクター : なし

先々週に2,837円もの大幅高で上昇転換した日経平均ですが、先週は連日の下げとなり(最終金曜日は+1円高)、1,569円の反落となりました。やはりこのように大きな調整があった後の上昇転換は失敗する可能性が高いと、ある意味予想通りの展開となっていますが、今のところまだ再下落転換まではしておりません。

 

下落転換を逃れた理由は出来高です。連日のように下げるなか、出来高も連日下げ続けたのです。従って価格は大幅に下がっても、商いを伴った強い売り込みまで観測されず、上昇判定を継続することになります。これはテクニカルな理由です。

 

内容的には週間で大きく下げたように弱いものですが、日本市場も3月19日に付けた安値を下回るまでには至っていません。ただ、この16,358円の安値が底堅いものかどうかはまだ分かりません。先週に1万9千円台を付けたところから一瞬で1万7千円台に戻るところを見ると、市場はどのあたりが安値の着地点になるのか、まだ模索している状況です。

 

個別にも良くも悪くもコロナ関連が材料視され、外出自粛で全店休業を発表した鳥貴族、串カツ田中、ラウンドワンなどが大幅安、代わって有効な治療薬として期待浮上するアビガンに関わる富士フィルムやデンカが大幅高、このほかテレワークや巣ごもり関連、人工呼吸器や衛生用品関連なども大きく上昇しています。

 

このうちテレワークに関しては、各企業が在宅での仕事態勢を整えたり、学生が在宅で遠隔授業で学べる建設的な取り組みであり(在宅医療も)、今後も防災・防ウイルスの観点から長期にも有望と見ることができると思います。今の危機が去ってもまた新たな脅威が現れると思われ、テレワーク環境は未来の姿として必須と思います。一方、他の薬やマスク、消毒液などは社会全体で観れば今の困難を乗り切るための一時的コストであり、長続きしないと思います。

 

(4)今週の戦略

 

週末のダウは360ドル安、シカゴ日経先物は大証終値比5円安い17,675円で終えています。雇用統計が大幅に悪化しましたが、市場の関心は待ったなしとなっているニューヨークをはじめ、米国の感染拡大の状況にあると思います。

 

予定通りインバース型ETFを三度目の買い入れとしました。指値の読みが甘く、もっと安く買えたのでしたが、それでも大きく上昇しました。ここで三度目の利益確定とするか悩ましいのですが、日経平均のチャートも大きく反発して半分程度下げ戻し、小さな線を続けて戸惑っているところです。

 

ここからもう一度反発するのか、それとも安値更新を試しにいくのか、五分五分の予想というところです。全てはコロナ感染拡大か、それとも収束かというニュース次第となるでしょう。週末時点ではまだ予断を許さない拡大ペースが続いています。

 

一応、相場判定は上昇転換であり、再下落転換していないことから強気に見ることも可能です。ただ、何度も書きますが、このタイミングでの上昇転換は信頼度が低く、またマーケットは今後の経済指標や業績の悪化をまだ十分織り込んでいない可能性もあるところです。展開次第(感染次第)では二段、三段の景気悪化もありえます。

 

何か途中で決定的な好転換を意味するニュース(急に感染ペースが縮小したり、有効な薬が見つかるなど)がでれば買い転換すべきタイミングとも言えますが、今はそのあたりが見えないところです。

 

少なくとも金融政策や財政政策などの伝統的な景気対策だけでは決定的なニュースになりえません。

 

―戸松信博

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過去最大級の株価上昇も、米国市場は上昇転換に至らず

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

過去最大級の株価上昇も、米国市場は上昇転換に至らず
過去最大上昇で日本株は2カ月ぶりに上昇転換、リート35%の暴騰

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
過去最大級の株価上昇も、米国市場は上昇転換に至らず
(2)恐らく過去のリセッションと同じく、経済は相応の時間をかけて回復していく
(3)過去最大上昇で日本株は2カ月ぶりに上昇転換、リート35%の暴騰
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)グローバル相場見通し:
過去最大級の株価上昇も、米国市場は上昇転換に至らず

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) -4.33% (98.37)
株 (S&P500指数)     +10.26% (2,541.47)
商品 (CRB総合指数)    +0.00% (123.88)
金(ニューヨーク先物)   +9.46% ($1,625.00)
原油(WTI)         -4.95% ($21.51)
債券(米10年債利回り)   -21bpts (0.68%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

米国市場は4週間の空前のクラッシュを経て3月23日(月)に安値を付けると、以降3日間でダウが+3,960ドルも爆上げするなど、過去最大級の反発となりました。背景には週末に成立した2兆ドルの米景気対策法、そしてFRBも「弾が尽きることはない」とした無制限の量的緩和を打ち出したことがあります。

 

最終金曜日に再び大幅安となったものの、週間の上昇率はダウ+12.84%、S&P500+10.26%、ナスダック+9.05%でした。過去最大級の上げ幅ながら先々週の下落率をかなり下回る上昇率です。過去最大の上昇は常に暴落相場で起き、下げ幅よりは小さい上げ幅となるものです。

 

ナスダックで流れを見ていくと、2月25日に4日続落して8,965ポイントと、9000割れしたところで米国株の相場判断を「下落転換」としました。そこから前述の安値を付けた3/23(月)までに▲26%急落し、6,631ポイントを付けました。しかし3日後の26日(木)までに+18%上昇して7,797ポイントで終えていました。通常好調な年と言える年間上げ幅を僅か3日で達成したことになります。

 

ただ、株価位置としては大きく下げて少し戻した程度です。1~2月に何度も書いてきた50日線から上に+7%乖離する加熱一杯の「天井シグナル」は一挙に冷め、安値時は同線を▲23%も下回り、週末では14%下に位置します。

 

そして重要な出来高と値動きの組み合わせですが、この週の大幅高はいずれも出来高増を伴わず、むしろ日を追って縮小していきました。このため、幾ら大幅高でも商い増を伴っていないため、上昇転換はお預けとなり、依然下落トレンド判断が継続されます。

 

日本株が2月に連日高値を取っていたときに、不思議なくらい出来高増を伴わず、1月27日以降ずっと下落判定のまま継続し、今に至っています。2月の高値時に下落判定を据え置いたことは、あまりに不自然でおかしいとも感じていましたが、後になってみるとその後の暴落に通じる現象だったのでしょう。

 

市況解説は強気派、弱気派の人がそれぞれ持論を展開しますが、出来高と価格の組み合わせに私情を挟まむ余地はなく、何よりもストレートに市況を語ってくれます。結論として日本株は1月27日から、米国株は2月25日から下落判定(売り)であり、これに従えば丸ごと暴落を逃れられたことになります。

 

米国株は2月28日、3月12日、3月18日と過去最大(これらの中で最も少なかった2月28日で史上2番目の出来高)の出来高を付けており、この間暴落相場となりました。機関投資家、ヘッジファンドなど大口投資家は売りに売りまくったことになります。

 

それらからすると先週の大幅反発局面はかなり少ない出来高であり、大口投資家が一斉に買いに走っている様子まで見当たりません。急反発した様子からも、恐らく売り方の利益確定が大きいのではないかと思います。空売り勢としては利益確定を逃したくない局面だったのでしょう。しかし空売りの買い戻しが終われば、相場全体のポジションはフラットに戻るだけですので、ここから上昇が続くかどうかは別問題となります。

 

個別ではボーイング(BA)が週間+71%高しました。しかし年初来では▲50%安で、52週高値から57%下がった位置にあります。金鉱株や公益株、リートが指数を大幅に上回る上昇となり、半導体株指数も大きく反発しました。日銀が買い支える日本株も大きく上昇しましたが、欧州株の反発は5%少しと、緩いものとなりました。

 

株価以外では、米国債利回りが大幅続落で、1カ月~9カ月物国債のオファー価格における利回りは全てマイナスとなっています(ビット値の利回りは辛うじてプラス領域)。イールドカーブは短期金利の極端な低下で立ち上がっているのですが、逆イールドカーブの後にこの形になるのは、不況入りを示すシグナルと思います。2週大きく下落していた金価格は再び大幅高で、週間10%近い上昇、また原油はさらに5%近く下げて21ドル台と、下げ止まりません。一方、買いを集めてきた米ドルは、ドルインデックスで4%を超える大幅下落となり、このためドル円は107円台の円高に戻しています。

 

(2)恐らく過去のリセッションと同じく、経済は相応の時間をかけて回復していく

□新規失業保険申請件数

前回配信で150~200万人に達するのではとしていた21日発表の新規失業保険申請件数は、予想を遥かに超える328万人となりました。前の週に比べ11倍増、1982年不況時の過去最高週に比べても5倍近い増加となりました。

 

上はセントルイス地区連銀の掲載している過去の同グラフですが、今回の数字は異次元のものとなっています。グレーの線のところは過去のリセッション時期です。リーマンショック時や前述の1982年など、数字が高くなったところでは長めのリセッション時期となっているのが分かります。

 

株価はこの恐るべき悪い数字に対して反応せず、景気対策期待で上昇しました。既に劇的な悪化が予想され尽くしていたこともあるでしょう。

 

強気派は株価の大幅反発と相まって、ここからV字回復へ向かうと見込んでいる様子です。ただ強気派と言っても単に万年強気である場合には注意が必要で、あらゆるデータやチャートを強気バイアスの掛かった解釈で観がちです。一方、弱気派は、ここから大不況が訪れ、日経平均やダウが1万を切るほど下がると見ています。こちらも空売り専門など弱気にバイアスの掛かった見方であることが大半です。

 

相場で大切なのは、弱気・強気どちらのバイアスにも陥らず、ニュートラルに、公平公正な眼で見ることです。多くの強気、弱気論は始めから答えは決まっていて、それに合わせて理論を練り上げているように見えます。

 

そうではなく、冷静にニュートラルな眼で見て、考えてみたいと思います。現在起きていることは、上のグラフや株価チャートが示すように、前代未聞の不況、クラッシュと言えます。

 

220兆円の経済対策は十分でしょうか?世界経済は1京円時代に入ろうとしているほど大きな規模です。すでに株価(時価総額)は世界で3,000兆円ほど失われました。世界経済に見合う規模であり、株式市場はそれくらいの経済的価値が毀損すると見ています。それに対して220兆円は公平に見て穴を埋める程度であり、一気に元に引き戻すほど大きくはないと思います。

 

この先暖かくなって、欧米でも中国・韓国のように感染拡大が収束していくだろうと思います。そうなれば生産サイドの工場は動き出し、供給はすぐ元に戻るでしょう。しかし需要はすぐに戻るかというと、必ずしもそうとは言えないかもしれません。何事もなかったように飛行機やクルーズ船に乗って旅行を楽しみ始めるような消費者マインドに戻るには、数年要する可能性もあります。多くの失業者やそれを恐れる人が沢山いるのです。刺激策があっても、幾分消費を助けるくらいの効果に留まる可能性があります。

 

そして感染が収束した後企業は、直ちに先週だけで330万人出た失業者を雇いはじめるでしょうか? 企業が雇用市場から溢れ出た、前代未聞の大量の人々を吸収していくのも、時間をかけて徐々にとなるはずです。企業はすでに減配や無配を発表するなど防御態勢に入っており、トヨタですら複数の大手銀と1兆円の融資枠を慌てて設けだしたところです。雇用がすぐに戻らなければ需要もすぐには戻りません。

 

恐らく過去のリセッションと同じく、相応の時間をかけてゆっくり回復していくのが公平な見方だと思います。しかしそれでも前を向いて歩きだすのであって、株価は何度も何度も、不況のあとに高値を回復してきました。過度に弱気になる必要ありませんが、このまま一直線にV字回復とは楽観すぎると思います。株価はもう一度安値位置を探り(おそらく2番底を探りにゆき)、その後徐々に回復を目指すものになると思います。

 

(3)過去最大上昇で日本株は2カ月ぶりに上昇転換、リート35%の暴騰

 

□日経平均

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇転換(2020/03/27~)

注目セクター : 東証一部の中小型株

 

日本市場は3連休直前の3月19日(木)が底となり、米国同様に歴史的な猛反発となりました。日経平均は週間2,837円上昇し、歴代1位の上昇幅、上昇率(17.1%)となります。

 

歴代2位~4位の週間上昇幅はいずれも1990年に記録し、歴代5位は1992年です。いずれも戦後から1989年まで続いた壮大な上昇相場の最後、バブル崩壊の過程で生じたもので、今回これらを抜いたということは、喜ばしいというより、現在が歴史的な暴落相場であることを意味します。

 

日経平均は16,358円で底を付け、23日(月)に上昇第一日目が出ました。そのあと力強い上昇を重ねながら、第4日目の27日(金)に+725円高として、東証一部の売買代金も下げた前の日より2割近く増える力強い上昇でした。これで上昇の芽(第一日目)からフォロースルーが入ったことになり、1月27日に下落転換として以降、初めて上昇転換と判断します。

 

ただし米国と歩調を合わせて上昇してきたものの、その米国がまだ上昇転換していません。そして、暴落時の上昇転換は、その後の上昇継続に失敗する確率が高いものであり、これでもう大丈夫というわけではありません。

 

しかしながら上昇転換は上昇転換であり、もしかすると上昇が継続していくことになりえる重要な日であります。

 

殆どの業種が大幅高となっているため、注目業種というのもないのですが、日銀のETF購入がこれまでの3倍近い規模で時々入っており、相場を動かしています。

 

日銀が介入した日は、東証一部の中小型株が優勢となっており、これは前回もお伝えしたように、日銀の買い付け額に対して板の薄い銘柄は、値段を飛ばしながら上げていきやすいためと思います。

 

ダウが3日で4,000ドル近く上げたように、日経平均も3日で3,000円ほど上げました。過去10年間に日経平均が年間3,000円以上あがったのは3度のみですが、それを3日で達成です。東証リート指数はそれ以上に上昇しました。

 

こうなると大幅に出遅れたような感じがして焦ってしまうものですが、これほど値が動くのは相場がファンダメンタルで動いているというよりは需給のみで動いているからであり、市場参加者は適切な価格というものが皆目見当つかないため、こうなってしまうのです。

 

この先、コロナウイルスの収束時期が分からず、経済へのダメージや期間も分からず、それ故、日経平均の適正値が12,000円なのか、16,000円なのか、果たして19,000円なのか皆分からないのです(2万円以上は今の状況からして高いと感じます)。

 

今ついている株価も、あって無いようなものなので、明日や来週にどうなっているかはわかりません。このような状況で焦って買うと、価格の変動でさらに窮地に立ってしまう可能性があります。

 

恐らく今後、非常に悪い経済指標とともに企業収益の下方修正も大幅なものになると思います。利益ベースが大きく下がる中で2万円に近づくほど、割高感は強くなっていくでしょう。焦らずじっくりと、相場が底を固めて回復目指す中を、慎重にポジションを作っていければ良いと考えています。

 

(4)今週の戦略

週末のダウは915ドル安と4日ぶり反落し、シカゴ日経先物は大証終値比520円安い18,560円で終えています。一週前と比べ1,500円ほど高い水準です。一方、ドル円相場は一週前に比べ3円近く円高となっています。

 

日本株は上昇転換としましたが、欧米市場と足並み合っての上昇転換ではなく、日銀のETF購入が効いている可能性が高いと思います。

 

そして今は暴落の中の特別な相場であり、何もかもが異例です。通常なら上昇転換に合わせて強気になりたいところですが、再度の下落転換も懸念されるところで、慎重に見ていきたいところです。

 

―戸松信博

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欧米で感染ブレーク、米株指数は2月最終週超える下げ率

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

欧米で感染ブレーク、米株指数は2月最終週超える下げ率、政策で動揺収まらず
日経平均は週間878円安もTOPIX+1.71%の反発、リート28%の大暴落

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
欧米で感染ブレーク、米株指数は2月最終週超える下げ率、政策で動揺収まらず
(2)今週以降に出はじめる経済指標にはショックが予想され、要注意
(3)日経平均は週間878円安もTOPIX+1.71%の反発、リート28%の大暴落
(4)今週の戦略
ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(1)グローバル相場見通し:
欧米で感染ブレーク、米株指数は2月最終週超える下げ率、政策で動揺収まらず

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) + 4.12% (102.82)
株 (S&P500指数)     -14.98% (2,304.92)
商品 (CRB総合指数)    -12.04% (123.88)
金(ニューヨーク先物)   - 2.12% ($1,484.60)
原油(WTI)         -28.68% ($22.63)
債券(米10年債利回り)   -10bpts (0.89%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移
http://mailsrc.gladv.co.jp/ggr/2020-0320-7.png

先週もボラティリティーの高い相場が続き、連日、記録的な値動きの連続となっています。単に株価指数の下落率だけでなく(ナスダックは16日にブラックマンデー超えとなる12.3%安を記録)、S&P500指数が一日あたりプラス・マイナス4%超動く日が8日連続を数え、1929年の世界大恐慌時まで遡らなければならない記録(6日連続)を更新しました。ダウの下落率も第一次世界大戦時や大恐慌時など、100年前後遡る記録と匹敵する状況です。

 

他にも原油は2週間で45%超暴落、日本の東証リート指数も金融危機時や大震災時の記録を劇的に上回る下げ率となるなど、いつもなら詳細をお伝えすべき事象も、書ききれないので割愛しなければならない状況です。実際、週の初めに何か劇的なことがあっても、毎日新たな事が起きるため、数日前のことのインパクトがすぐに色あせてしまうような状況です。

 

週間の下落率は、ダウが17.3%安で高値から1万ドル以上下げて1万9173ドルに、トランプ就任式前の価格に戻りました。S&P500は14.98%安、ナスダック12.64%安で、いずれも2月最終の10%強の下げ率を上回りました。半導体株指数は15%超の大幅安で、個別の半導体株においては20~25%を超える下落率となっているのが多くあります。

 

ダウ構成銘柄ではボーイングが週間44.2%の暴落です。年初に急騰したテスラは2月4日の969ドルから半値以下となる427ドルまで、昨年末水準にまで下げています。

 

原油は週間28.68%安、商品先物総合も12.04%安、安全資産の金も前の週の9.3%安に続いて2.1%安と売られました。

 

唯一買いが集まっているのは、世界的なドル需給ひっ迫を受けてドルインデックスが+4.12%という大幅高で、2017年4月以来の100超えとなりました。2016年12月のFRB利上げ開始直後に付けた103台に迫ります。

 

米10年債利回りは10ベーシスポイント下げただけで0.885%で終えています。これもたまたま週末値がそうなっただけで、24時間前には久々に1.1%~1.2%という高水準で推移していました。そこから金曜日の株価急落を受けて一気に低下して終えたものです。

 

何事もこのような感じであり、夜の早い時間帯にダウが1000ドル近く上昇していたり、或いはそれくらい下げていたとしても、朝起きてみれば全値戻しでマイ転やプラ転していることもあります。一言で言えば「相場は壊れた」のであって、もはや適正な価格の値付けなど成されず、パニックが市場を支配していると言えます。

 

相場を壊したのは、少し前に思いもよらなかったことが起き、一変に戦時態勢のような封鎖状況になったことで、慌てふためく「心理」にあるのでしょう。トイレットペーパーが消えた時の心理と同じと思います。全員が合理的に考えて行動すれば、トイレットペーパーなど国産で十分な供給体制にあって無くなるはずがないのに、皆が慌てると実際に店頭から消えてしまうのと似ています。こうしてあらゆる資産価格がメルトダウンしています。

 

慌てる理由は、欧州で感染者数が指数関数的に垂直上げのごとく爆発増加中で、恐らくこれから暖かくなって封じ込め態勢も強化しているのでそうはならないと思いますが、ドイツが警告しているように人口の7割~8割、つまり億人単位で域内感染が拡がるとの恐れが現実味を帯びているのでしょう。これを防ぐには、著しく経済活動を縮小するしかなく、つまり失業に直面するほど経済を犠牲にし、じっと家にいることしかありません。この現実に直面し、大慌てで現金化を急いでいる様相です。

 

米国の調査会社も、当初は新型肺炎で上半期の経済成長率がゼロやごく緩いマイナスを予想していたものの、ここにきて10%や20%を超える激甚なマイナス成長を予測するものが出てきており、投資家を慌てさせています。

 

このため米国で約1兆ドル(110兆円)という、とてつもない経済対策パッケージが浮上しているにも関わらず、株価は反応せずに直ちに新安値を更新し、以降も下げ止まりません。ムニューシン財務長官が、1兆ドルの支えがなければ20%台の失業率となってしまうと警告したことで、1兆ドルよりも20%という空前の失業率(大不況)に直面していることの方が意識されたのです。

 

ただし、悲観強まる中でチャートは下げ渋っています。指数は金曜も木曜の上昇を打ち消して大幅安となったものの、水曜の安値は切り下げておらず、今週前半に上昇転換する可能性も残しています。それでも今のような暴落時の上昇転換は、その後の上昇継続に失敗することが多いものです。

(2)今週以降に出はじめる経済指標にはショックが予想され、要注意

□政策金利とS&P500

FRBは15日(日)に臨時の会合を招集し、今月二度目となる緊急利下げを決定しました。短期金利を誘導するFF(フェデラルファンド)金利を1.00%下げて0.00~0.25%とし、今後数カ月間に7,000億ドル以上の債券を購入する予定です。ゼロ金利と量的緩和(QE)の復活となります。

 

昨年夏に利下げを開始してから、残っていた全ての金利を使い果たし、利下げラウンドは終了しました。利下げ開始からここまでに株価は20%を超える下げとなり、過去の例に漏れず、利下げは株安、そしてリセッション入りの合図となりました。

 

この先、米国経済はリセッションに入ることが確実で、すでにニューヨーク及びフィラデルフィアの各連銀の発表した3月の景況感指数は大幅な悪化を示しましたが、この先一段と経済指標は見たこともない領域へと悪化していきます。

 

まず、最初の激甚な悪化となりそうなのが、今週木曜に発表される3月21日週の新規失業保険申請件数で、劇的な増加が予想されています。3月14日週分についても+7万人増の28.1万人と大きく増加しましたが、次回は150~200万人に達するのではないかとするエコノミストも複数居ます。

 

もしも200万人となれば過去最大だった1982年の記録の3倍増にもなる劇的なものです。集計に先立ち、一部の州でこの一週間だけで30倍以上もの申請件数増となっており、封鎖・自宅待機によって小売店、ホテル、レストラン、航空関係などで解雇が急増しています。

 

前週末の映画館のチケット販売も今世紀最低となり、大手自動車メーカーはすべて北米の工場を閉鎖しました。そのうちフォード(F)は早くも四半期ごとの配当を無配と発表し、キャッシュを温存する構えです。今週以降に出はじめる経済指標にはショックが予想され、要注意です。

 

(3)日経平均は週間878円安もTOPIX+1.71%の反発、リート28%の大暴落

日経平均 16,552.83円 週間-878円 *過去最高値まであと+135%要

□日経平均

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):下落トレンド継続中(2020/01/27~)

注目セクター : なし

 

週間の日経平均は878円安と続落したましたが、率にして5%の下落は欧米の15%前後の下げと比べ、軽傷といえます。それでも大幅安には違いないのですが、驚くのは東証一部全体を表すTOPIXが週間+1.71%と上昇したことです。一方で手堅い値動きであるはずの東証リート指数が28%安と、過去最大の暴落となりました。

 

個別銘柄をみても、NTTや中外製薬など、結構多くの銘柄が大幅高となっていたのと同時刻に、ソフトバンクグループやファストリテーリングなどの日経平均を動かす値嵩株が暴落していました。

 

このような光景はこれまで一度もみたことのないものですが、日銀のETF購入枠倍増の決定(16日)が影響しているものと思います。

 

日銀は従来の日経平均型ETF購入を改め、TOPIX型ETFの購入に軸足を移しました。そして買い入れ枠自体を倍増させたので、多額の資金が時価総額に比例して東証一部の全銘柄に注ぎ込まれます。

 

これによって例えば、そこそこ時価総額の大きな京都銀行にはある程度大きな資金が注がれます。しかし同社株は普段から売買が非常に薄いので、突如入ってきた大口の買い注文によって強烈に値が吊り上がってしまい、1週前に比べて+24%も上昇しました。

一方で三菱UFJや三井住友FGにはより多くの資金が注がれるものの、普段から売買代金上位に入る流動性豊富な銘柄であるため、それほど値を吊り上げるに至らず、1週前より株価はどちらも8%安となっています。同じ銀行なのに需給要因によって全く違う騰落となってしまうのです(普段これほど差のつくことはありませんでした)。同じことが、時価総額に対して売買量の薄いNTTと中外製薬の大幅上昇にも言えます。

このような銘柄の多い陸運業が週間+16%高、パルプも+15%高、空運+14%、水産農林+11%、電気ガス+10%高となりました。これだけ見ていると相場は大幅上昇したように見えますが、他の多くの業種は大きく下げており、日経平均も大幅安です。

株価が日銀のETF購入によって歪められ、日経平均かTOPIXのどちらを見て相場判断をしていくべきなのか、難しくなっています。しかし、もし日銀の介入がなければと考えれば、やはり相場は下げ基調継続で、安値を切っていただろうと思います。

金やJリートなどのいわゆる安全資産と見られているものも売られ、Jリートの配当利回りは5%超となりました。これはファンダメンタルの悪化というよりも需給悪化、つまり株式や原油が急落した穴埋めをするために売られているもので、現在の状況はチャンスと考える事は出来ます。

しかし、結局、新型コロナウイルスの感染拡大の落ち着きと封鎖や外出禁止令も解かれる目途が立たなければもう一段の下落もあるところです。

現時点でその予想は難しいので(つまりどこまで下がるかわからないので)、買い出動する場合でも、更に大きく下がっても大丈夫なように、ゆっくりと慎重姿勢でいきたいところです(欲を出しすぎない)。

資産が痛みすぎて余裕資金がないこと、大きな含み損で身動きが取れないことからバーゲンセール級に株価が下がっているけど買えないという現象が世界中で起きています。ここまで資産が痛みすぎると、おそらく、回復には現在起こっている値幅調整の上に(投資家の資金を回復させるための)日柄(時間)調整が必要になります。たとえば、個人投資家であれば、ある程度時間が経って、給料やボーナスなどがある程度入ってきて資金が回復していかないと買いを入れられないような状況です。

このような流れを考えると、おそらく株価のV字回復は難しく、株価が割安な状況は比較的長くなると予想されます。したがって焦って買う必要はありません。仮に慎重に行って、明確な底打ちが出てから買っても、良い買い物が出来るはずです。

逆に今、一番怖いのは欲を出しての無限ナンピンです。バーゲンセール価格だから買いたくなって買っても翌日に暴落がおこり、さらに下がって次々とナンピンしていき、最終的に大底をつける前に資金量が途切れてしまうようなケースです。

 

(4)今週の戦略

週末のダウは913ドル安も、シカゴ日経先物は大証終値比+480円高い17,030円で終えています。ドルが一段と買われてドル高となっており、ドル円レートは110円台後半となっています。

日本株は下がったのか上がったのかよく分からない週となりました。日経平均は大きく下がり、先行して3日続伸となっているTOPIXの後を追う可能性もあります。ただ一旦の反発があっても、この先1万2千円や1万円で権利行使となるプットオプションの売買が活発なように、まだまだ大きく下がることを警戒する投資家は多いものです。

株価が上昇組と下落組に分かれたのに対し、はっきりと大暴落したと言えるのがJリートです。保有する物件やそれが生むキャッシュフロー(賃料収入)からして、かなりの水準まで売られてきていつものと見えます。

 

―戸松信博

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空前絶後の暴落週を経て・・・

From:戸松信博
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おはようございます。
戸松信博です。

 

空前絶後の暴落週を経て、NYダウは最後の25分で1,370ドル上昇して終了
金融危機以来の下げを体感、指標的にも当時の底と同レベル

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
空前絶後の暴落週を経て、NYダウは最後の25分で1,370ドル上昇して終了
(2)新型コロナウイルスによって強制的な逆業績相場に
(3)2008年10月終盤のセリングクライマックス時と匹敵する下落
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)グローバル相場見通し:
空前絶後の暴落週を経て、NYダウは最後の25分で1,370ドル上昇して終了

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) + 2.92% (98.75)
株 (S&P500指数)     - 8.79% (2,711.02)
商品 (CRB総合指数)    – 9.63% (140.84)
金(ニューヨーク先物)   - 9.31% ($1,516.70)
原油(WTI)         -23.13% ($31.73)
債券(米10年債利回り)   +21bpts (0.98%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

WHOによる新型コロナウイルスの「パンデミック」宣言を受けた先週の相場をどう表現すれば良いのか難しいのですが、まさに空前絶後の暴落となりました。

 

13日(金)のダウは、前日の▲2,352ドル安という、値幅にして史上最大、率にしてブラックマンデー以来の下げとなった反動で、寄り付き直後から1,000ドルを大きく超える上げ幅となりました。しかし2時間後には1,000ドル超下げて前日終値付近まで戻しました。そこからやや値を戻して最終どうなるかという大引け前の25分間に、首尾よく+1,370ドル急伸し、何とか終値を前日比+1,985ドル高の23,185ドルとして終えました。

 

引け際の上昇がなければかなり悲観的な週末となっていたでしょう(大幅上昇で始まるも打ち消しと)。

 

今はダウの1,000ドルや日経平均の1,000円などの値幅は、2時間後にはどうなっているか分からない、あるのかないのか分からない誤差のようなものとなるほどボラティリティーが上昇しています。

 

こうなってしまったのは、相場が壊れたことを表します。壊れた相場では、基本的には投機による需給のみが株価を左右し、ファンダメンタルに基づいたまともな値踏みなど誰もしません。従ってPBR~倍とか、~円も下がったら流石に安い、という価値の尺度が壊れ、破壊的な値動きとなります。

 

値段など気にせず、幾らであっても売り、一転して買うとなれば幾らであっても買いに走るのです。相場が壊れているので、過去最大の上昇は必ず最大級の暴落時に起こります。この週のダウはまさにそのような日の連続でした。

 

ともあれ最後25分間の上げによって13日は+9%高し、週間でも米国株は欧米や香港などと比べ、最もましな下げ方で終わりました。米国が最後に閉じる市場なので、他の地域はまだこの反発を織り込んでいないからです。それでもS&P500は▲8.79%安、ダウ▲10.36%安、ナスダック▲8.17%安という下がり様ですが、2週前よりもまだましです。

 

ドイツDAX指数とフランスCAX指数は週間▲20%です。欧州の主要600社で構成されるSTOXX 600指数は、2月中旬に過去最高値を更新していました。それが今や年初来で▲28%安となり、この週だけで▲18%下がりました。

 

日本の東証一部全体を示すTOPIXは▲14%でした。昨年から手堅い安全資産として買いに買われていた賃料収入をベースとする東証リート指数は、▲22%安と株式以上に暴落しました。金融危機の時もこうなりました。ベンチャーなどの将来期待が株価形勢となる東証マザーズ指数は▲21%安と、こうなれば真っ先に売り込まれます。

 

銀行を代表するJPモルガンチェース株は13日に+18%もの大幅反発となりました。それでも週間では▲4%安であり、他のシティグループやモルガンスタンレーなどは、13日に同じほど上がっても週間▲10%超の下げです。

 

アップルの週間▲3.8%やマイクロソフトの▲1.7%安は最良と言えるものですが、テスラは▲22%下がり、年初来で一時+100%ほど上がっていたところから現在+31%となっています。半導体や電子部品関連は日米とも▲10%~20%台の大幅安です。

 

ダウ構成銘柄では前述のマイクロソフトがもっとも下げ幅小さく、ワースト3はボーイングの▲35%、エクソン▲20%、キャタピラー▲18%となっています。

 

サウジアラビアの増産姿勢の伝わった原油価格は、13日に+5%大幅高したものの週間では▲23%です。2週前に▲16%、1週前に▲8%下げたところからこの下げ率は驚きです。

 

価値基盤の弱いビットコインなどは、前週末に9,000ドルあったところから、一時3,900ドル台にまで大暴落しました。最新では5,400ドル台に戻しています。

 

金価格は週間▲9.3%の暴落となりました。米国上場の金鉱株で構成される指数は同▲32%安であらゆる資産クラスでワースト級のパフォーマンスです。

 

これは2011年夏の欧州債務危機時に米国株が▲7%~8%も下げる週が複数回あった時と同じ現象です。最初の株価暴落時は安全資産の金に買いが向かい、大幅逆行高します。その後も株価が暴落し、最後にとどめを指すように暴落したときは、金も今回と同じように週間9%を超える大幅安となったのでした。

 

余裕のある間は安全資産の金や債券、公益株などに資金が向かいますが、暴落が続くと株の損失を埋めるためにも安全資産も売られ、全て一緒になって売られます。大抵の投資家は分散投資を行っているため、株式で出た大幅損失を埋め合わせるべく、最後は儲かっている金や債券も売るのです。このようにしてあらゆる資産が売り込まれた一週となりました。

 

(2)新型コロナウイルスによって強制的な逆業績相場に

□ダウと長期金利(10年債利回り)

一週前に1%を下回った米10年債利回りを信じられない事として見ていましたが、株式市場が暴落する中で、同利回りは一時0.318%付近にまで低下しました。そして最後は株価とともに上昇し、0.983%と前週末比+21ベーシスポイントの上昇で終えました。他の年月の利回りも記録的な低下を一時記録し、長期金利の動き方とは思えない動きです。

 

現在FRBのゼロ金利への回帰を織り込んで1か月物~1年物まで0.3%台の利回りに低下し、そのことで利回りカーブは急激に立ち上がってきました。この形は一見、好景気時の強気形状のように見えますが、リーマンショック前後の動きもそうだったのですが、まず最初に景気が何とか持ち堪えているときに長期金利が著しく低下して一部の区間で右肩下がりの逆イールドが発生します(昨年夏や金融危機前)。次に本当に不況になる際に、FRBの利下げを織り込んで短期金利が暴落し、再び右肩上がりの形状に戻るのです。不況が進行しているサインと言えます。

 

昨夏からのダウと債券利回りをみると、金利の方が正確に今の不況入りを予見してきたように思います。年末からのダウの上昇はあまりに楽観的すぎました。その間違いのため、今一気の修正を余儀なくされています。

 

昨夏の金融危機以来となる逆イールド現象も、近くFRBが利下げせざるを得なくなるほど景気悪化するとの予見だったようにとれます。

 

コロナウイルスの影響で、この先不況入りするのは避けられそうになく、すでに消費者マインドは萎んでいます。結局景気や株価は消費がどれだけなされるかによって影響を受けます。現在は金融危機ではないのですが、コロナウイルスの影響で強制的に人々は外出を避け、旅行をやめ、外食やイベントにも行かないという自粛ムードです。この先、感染が止まっても消費者マインドは徐々にしか回復しないでしょう。

 

先に感染拡大の止まった中国ではコロナウィルスに便乗した賃下げが行われだしています。動きの止まった世の中で中小企業の資金繰りは苦しく、コロナウィルスを理由に賃下げをし、マインドの低下した労働者も失業の恐れを感じはじめ、賃下げを受け入れざるを得ない状況です。賃下げとなればさらに消費者マインド低下し、負の連鎖に入ってしまいます。

 

原油の大幅安がこの状況に加わったことは米国経済に追い打ちをかけます。サウジアラビアとロシアは米国のシェール産業(原油価格が50ドル以上でないと利益が出ない)を潰しにかかるように、需要減速の中で大増産をこれから数年も続ける模様です。米国は今や原油の消費国というより、世界最大の産油国となり、原油安はマイナスです。

 

もちろん、前回書いたように、CLO(ローン担保証券)の大きな部分にシェールオイル企業が関わっており、原油価格の低下が長引き、シェールオイル企業の倒産が出始まると、CLOを大量に買い込んでいる日本の金融機関に悪影響が出るおそれもあります。

 

一部に利下げや資金供給、経済対策があるので株価はV字回復に向かうと言う人もいます。金融危機時の金融機関は瀕死の状態で潰れかけていましたので、彼らを救う利下げや資金供給が大いに効きました。

 

しかし、今や金融機関の体力は十分強く健全で、助けてもらわなくても・・という感じでしょう。体力があり余っているのに栄養剤を打つようなものです。また家計を救うために現金のバラ撒きや減税が検討されていますが、消費者マインドの落ち込んだ家計では、しばらくは消費せず貯金に回る可能性があります。そもそもコロナウイルスは経済問題ではなく、金融危機になどなっていませんので、金融危機と同じ対策を行っても同等の効果が出るかは疑問です。したがって、株価のV字回復は難しいと思います。回復局面も時間をかけながら回復していく形になると思われますので、安値を狙うケースであっても、ゆっくりと身構える感じで良いと思います。

 

ここまで暗い話しを書きましたが、しかし、見方を変えれば大きなチャンスにもなり得ると思います。今回は政策金利を上昇させすぎて経済をオーバーキルしてしまうことによって発生した逆金融相場→逆業績相場ではなく、新型コロナウイルスによる強制的な逆業績相場への移行という形になる可能性があります。

 

もちろんあまり嬉しくない事態ですが、しかし、セミナーなどで日頃から言っているのは逆業績相場に入って株価が大きく下がったところが、みなさんが一番頑張って欲しい(優良銘柄を安く仕込めるチャンス)と言ってきました。逆業績相場に入るのはあと数年先となるシナリオから、コロナウイルスの影響で早まったと考えればピンチだけれども、それをチャンスにできるという見方も出来ると思います。

 

(3)2008年10月終盤のセリングクライマックス時と匹敵する下落

日経平均 17,431.05円 週間-3,319円 *過去最高値まであと+123%要

□日経平均

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):下落トレンド継続中(2020/01/27~)

注目セクター : なし

 

日経平均は週間▲3,319円安と過去最大の値下げ幅、率にして16%という破壊的な下落となりました。終値は17,431円で、一時16,000円台をつけ、3年4カ月ぶり安値水準で終えています。

 

東証一部の売買代金は全ての日で3兆円を超える大商いとなりました。13日(金)のメジャーSQでは4.9兆円近い商いをつけています。

 

▲1,129円安となった13日の騰落レシオは41.25で、金融危機時の52.75を大きく下回り、過去最低を記録しました。その日の昨年来安値1,721銘柄は統計開始以来で最多、ほかにも0.8倍台となった日経平均のPBRに加え、VIX指数や信用評価損益率なども金融危機時とほぼ同じ数字となっています。

 

体感的にも13日の下落は、2008年10月終盤のセリングクライマックス時と匹敵するものだったと思います。

 

ここまで下がると一旦反発すると思いますが、これで完全に底を打ったといえるわけではありません。一旦反発してから、さらに安値を抜いてくる恐れも残っていると思います。なぜなら、まだ先が見えないからです。どこまで感染が拡がるのか、いつまで続くのか、政府の対応はどれほど経済に厳しくなるのか、感染落ち着き後に萎縮した消費マインドはどの程度で回復していくのか等々、どれもまだ見えてこないところで底打ち感は出にくいでしょう。

 

どこかで底は打つはずですが、いつ、何円でというのはまだ全員手探りの状態です。

 

2008年金融危機の時は、その年の大発会を頂点に下げに下げ続けた上に、これでもかというほどの下げが10月に起こりました。3月のベアスターンズ救済で下げ、一旦FRBの緊急利下げで上がるも、6月に半世紀ぶりの続落日数を記録し、さらに8月のBNPパリバショックで大下げし、9月のリーマンショックで暴落したあと、止めに10月の大暴落となったのです。その結果一年で日経平均17,000円台から6,000円台となるまで大下げしたので、もういい加減いいだろうという感がありました。

 

それに比べ今回は、短期的には08年10月と同じ体感で下がっていますが、まだ底打ち感が出る状況ではありません。米国が欧州からの入国禁止する措置はこれから始まるところです。これから▲70%や80%減などという激甚な悪化を示す様々な統計や指標も沢山出てくるでしょう。どれほどの不景気になるのかまだ読めないところであり、1/27日の下落判定から続けているディフェンシブな姿勢を継続します。

 

(4)今週の戦略

週末のダウは1,985ドルの大幅反発、シカゴ日経先物は大証終値比+1,140円高い17,930円で終えています。米国の非常事態宣言を受けて新型コロナ対策への期待で買い戻され、長期金利も大幅上昇、大幅に円安にも振れています。

 

日本市場は大きく下げたまま終わりましたが、香港市場の13日は前日比7%を超える大幅安で始まるも、後場急騰し、下げ幅の大方を戻す大陽線が出ています。日本は反発がなかった分、月曜に大きく上昇しそうです。また17日~18日の日程でFOMCがありますが、利下げでゼロ金利に向かうことは織り込まれていると思います。

 

―戸松信博

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FRB緊急利下げも相場の動揺収まらず、底はまだ見えない

From:戸松信博
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戸松信博です。

FRB緊急利下げも相場の動揺収まらず、底はまだ見えない
想定した反発は弱く、早くも安値更新へ、日経平均のPBRは0.99倍に

※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
FRB緊急利下げも相場の動揺収まらず、底はまだ見えない
(2)米国金利崩壊で銀行株が大幅安
(3)想定した反発は弱く、早くも安値更新へ、日経平均のPBRは0.99倍に
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)グローバル相場見通し:
FRB緊急利下げも相場の動揺収まらず、底はまだ見えない

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) -2.22% (95.95)
株 (S&P500指数)     +0.61% (2,972.37)
商品 (CRB総合指数)    -2.26% (155.85)
金(ニューヨーク先物)   +6.75% ($1,672.40)
原油(WTI)         -7.77% ($41.28)
債券(米10年債利回り)   -39bpts (0.77%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

先々週に主要指数が各10~12%台の大幅下落となった反動で、一旦反発となったものの、上昇幅は非常に小さいものでした。週間の上昇率は、S&P500+0.61%、ダウ+1.79%、ナスダック+0.10%でした。

 

スーパー・チューズデイで国民皆保険を目指す左派サンダース氏の劣勢が伝わったことで、保険株の大幅上昇が効いたダウを除き、物足りない上昇幅でした。

 

週間の騰落率だけでなく、日々の相場も依然としてパニック的な様相を続けており、ダウが日替わりで1000ドル前後も上昇、そして下落となっています。一日の中でさえ高値~安値まで1000ドル級のジェットコースター相場となっており、金融危機の時の相場状況と似たようなものとなっています。史上最大の上昇というのは必ず最悪の相場の中で生まれます。

 

こうした相場の動揺を鎮めるため、FRBは3日、定期的なFOMCの開催を待たずに臨時の会合を持ち、0.50%の緊急利下げを発表しました。この異例の措置によって、この日のダウは300ドルほど上昇して始まりましたが、上がったところはすぐに売りを待ち構えていた大口投資家に押しつぶされ、高値から1,300ドル近く一時下げる場面(前日比▲997ドル安)もありました。終値では▲785ドル安となり、緊急利下げが効かなかった印象です。

 

翌4日は一転してダウが+1,173ドル高と大幅反発しましたが、前述ようにスーパー・チューズデイの選挙結果に市場が安心したことによります。しかし翌5日はまた一転して▲969ドル安という具合です。

 

完全に株式市場は崩れている様子で、2011年の夏(欧州PIIGS危機)や2016年初め(中国・資源安)にも同じ雰囲気がありました。一度このように相場が崩れると、V字回復ということはなく、修復には時間を要します。

 

先々週に31ベーシスポイントも下げて過去最低となった米10年債利回りは、さらにこの週39ベーシスポイントも下がる歴史的な事態となっています。3日の緊急利下げの際に初めて1%を割り込んだ同利回りは、6日に一時0.6572%まで下がり、終わりは0.773%でした。

 

債券と同様に再び安全資産の金に買いが集まり、金価格は+6.75%の上昇(先々週は▲4.98%安)で1,600ドルを超えました。米金利の低下でドルインデックスが大きく下がっており、105円台の円高ともなっています。また、原油はOPEC+ロシアによる減産合意を目指した会合が決裂し、6日に10%超下がるなどして大幅続落です。

 

(2)米国金利崩壊で銀行株が大幅安

□米国のイールドカーブ

金融危機や欧州債務危機をはじめ、これまでに何度も今のような相場状況を経験してきましたが、下げ方やVIX指数が示す動揺の具合は当時とあまり変わらないと思います。しかし、これまで一度も見た事のないのが、金利の消滅具合です。

 

これまで株価が下がって安全資産の債券に買いが集中し、利回りが急落することは幾度もありました。しかし今のように10年債利回りが一時0.6%台と、僅か2週で半分以下になったことなど見たことがなく、非常に不気味です。

 

長期金利(10年債利回り)は経済の体温です。長らく金利のほぼ無い日本では、経済成長も、物の価値(物価)や賃金も殆ど上がらない国となってしまいました。同じくマイナス金利が複数の国で発生している欧州も、成長率と物価上昇率が非常に緩い地域です。

 

米国だけは長期金利が2%や3%近くある国として認識しており、日本や欧州の銀行も米国債を購入して満期まで保有すれば、それくらいの利息収入を得ることができました。米国の物価は年率2%近く上昇し、賃金も3%くらい上昇を続け、経済もそれくらいの率で成長してきたので、同じ程度の金利が妥当です。

 

6日に2月の雇用統計が発表され、非常に強い数字がでましたが、2月は第3週まで株価も絶好調だったため、材料視されませんでした。それより新型コロナウイルスの影響が出る3月分の発表で大きく落ち込むことが懸念されています。その中で2月の平均賃金は前年同期比+3.0%に下がり、その上昇具合は19年初めに3.5%ほどあったところから徐々に低下してきています。

 

低下してきたとはいえ、まだ年率+3%は十分高いと思いますが、米国の長期金利が日本や欧州と同じようにゼロ金利に向かっているとすれば、もうこのような賃金の上昇も過去のものとなって、金利のない世界が伝染していく可能性もあるのではないかと危惧します。

 

3月17~18日開催のFOMCではほぼ確実に追加利下げが行われるでしょう。すでに政策金利は0.5%の緊急利下げで1.00%~1.25%まで下がっており、追加利下げで再び0%へ向かうと予想されます。そして長期金利も最終的にはゼロやマイナスに向かうとすれば、銀行は米国債という利息収入先を無くし、米金利に連動する様々な利鞘も縮小します。

 

米国金利崩壊を受け、大手銀行株が週間▲7~10%ほど下落し、相場と逆行安になりました。しかし、それ以上に下がったのは日本と欧州の銀行株で、特に欧州はドイツ、フランス、英国の大手銀株が軒並み▲10%~17%級の大幅下落となっています。

 

日本のメガバンク3行も▲7.5%~8.8%下落し、▲6.9%のJPモルガンチェースより大きな下げでした。業種別日経平均の銀行は1984年以来の安値を付けています。

 

ちなみに先週は原油価格も急落し、1バレル=41.28ドルまで下がっています。ここで懸念されるのは農林中金を代表に、日本の金融機関が大量に投資を行っている信用力の低い米国企業向けの貸出債権を束ねた金融商品「ローン担保証券」(CLO)です。世界的な低金利で投資先が限られる中、日本の金融機関は「ローン担保証券」(CLO)への投資を拡大してきました。

 

そして、ローン担保証券の大きな部分はシェールオイルの採掘企業によるものと言われており、このまま原油価格が低い状態が続くと破綻する企業が出てくる恐れもあります。もっとも、米国のハイイールド債ETF(証券コードHYG)は急落はしているものの、2018年や2016年頭のような水準よりは高い水準にあるので、今のところまだ大丈夫ですが、新型コロナウイルスの悪影響が予想よりも長期間に渡ってしまい、原油価格が現状レベルに長く停滞し続けると、CLOに対する問題に火が付く可能性があることは認識しておいても良いかと思います。

 

(3)想定した反発は弱く、早くも安値更新へ、日経平均のPBRは0.99倍に

日経平均 20,749.75円 週間-393円 *過去最高値まであと+88%要

□日経平均

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):下落トレンド継続中(2020/01/27~)

注目セクター : なし

 

2月最終週の大幅下落を受け、先週は多少なりとも反発があると想定していましたが、高く始まる場面があってもすかさず売りが入り、伸びあがるには至りませんでした。

 

そうして一進一退を繰り返した後、最終6日(金)は再び安く始まってさらに引けまでに一段安となり、日経平均は一時20,613円の年初来安値を更新しました。週間でも393円安の続落となっています。

 

2018年1月23日、2018年10月2日、そして今回2020年1月20日といずれも2万4千円を僅かに超える高値を付けました。そして三度とも翌日から続落が始まり、ここまで同じ日数で同じような位置(2万1千円前後まで)へ下がっています。2018年10月の際はさらに12月末へ向けて1万9千円まで下げていきました。

 

日経平均のBPS(一株あたり純資産額)は採用企業の開示があるごとに更新され、最新では20,959円にまで上昇してきています。株価は6日にこれを下回ったため、PBRは0.99倍となりました。

 

PBR一倍は「解散価値」とも呼ばれますが、これまでの暴落でも底となることが多かったものです。2018年末の世界的株安局面でもきっちりここで下げ止まりました。

 

しかし、現在ここで下げ止まるような雰囲気はまだありません。ローソク足と出来高の組み合わせを見ると、まだまだ出来高を増して大きく売られる日が続いており、少しでも上がれば売却チャンスを待ち構えていたような売りが出ています。売り需要は相当多いものと思われ、つまりまだこの先一段安となると予想する投資家が多いように見え、まだ売り玉は消化されていないと思います。

 

PBR1倍とは、理論的には資本コスト(会社が資金調達する際に必要な、銀行への利子、社債権者への利回り、株主への配当などのコスト)と同じ程度の利益しか上げられないことを意味します。日本企業のROEは7~8%程度と低く、これは資本コストを若干上回る程度の利益率であるため、日経平均のPBRは1倍を少し上回る1.1~1.3倍程度の株価で推移してきました。

 

しかしコロナショックで確実に景気と企業業績が下がり、その後の回復にも疑問が生じると、ROEは一段と低くなって、かつてのように5%以下(金融危機時はマイナスにも)となる事態も懸念されます。そうなると資本コストを下回る稼ぎでしかないので、PBR1倍割れは正当化されていきます。

 

金融危機のときがそうで、2009年3月には0.81倍まで下がりました。今の225採用銘柄の資本額にこれを当てはめると日経平均16,976円まで下がることになり、赤字になって資本額自体が目減りすればさらに下がることになります。

 

今のところはまだ底打ちが確認できていないことに注意を払い、不用意に底値を見込んだ買いを慎むようにしたいところです。安値を更新したばかりであり、まだ反発の芽(直近安値からの反発第一日目)すら出ていません。反発の芽が出て、次に4営業日以上かけてフォロースルーの上昇が出て、はじめて試し買いを仕掛けるべきです。その慎重に見える試し買いですら、失敗する確率は半々なのです。

 

(4)今週の戦略

先週末のダウは一時900ドルほど下げるも終盤に大きく挽回して256ドル安で引け、シカゴ日経先物は大証終値比280円安い20,430円で終えています。

 

流石に一旦は反発するとみていましたが、驚くほど反発力は弱く、日本株は安値を更新して終えています。

 

一週間を見てまだまだ底が深い可能性もあると感じられるところです。米国の経済指標も現時点では非常に強く、これから先どう悪化するのだろう、というのが大方の疑心暗鬼の状態であり、そういう時はまだ悪化を織り込もうとしている時期で、一段とオーバーシュートする可能性もあるところです。

 

―戸松信博

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米国株反落、金・債券価格大幅上昇

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戸松信博です。

今週の相場見通し

米国株新型肺炎による景気懸念で反落、金・債券価格大幅上昇
円安にも日経平均は下げ幅拡大、依然上昇転換には至らず

<目次>
(1)グローバル相場見通し:
米国株新型肺炎による景気懸念で反落、金・債券価格大幅上昇
(2)相場の二極化続く
(3)円安にも日経平均は下げ幅拡大、依然上昇転換には至らず
(4)今週の戦略

(1)グローバル相場見通し:
米国株新型肺炎による景気懸念で反落、金・債券価格大幅上昇

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.14% (99.26)
株 (S&P500指数)     -1.25% (3,337.75)
商品 (CRB総合指数)    +0.98% (174.65)
金(ニューヨーク先物)   +3.93% ($1,648.80)
原油(WTI)         +2.56% ($53.38)
債券(米10年債利回り)   -12bpts (1.47%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

新型肺炎の懸念に首を振るように、大幅上昇を2週続けた米国株でしたが、この週後半に大きく下げました。

 

祝日による3連休明け直後はまだ勢いを保ち、18日(火)、19日(水)とナスダックは小幅に過去最高値を連続更新しました。ただ、前回お伝えしましたように、ナスダックの移動平均線からの乖離率は許容限度を超え、1月末の調整前と同様にいつ調整来てもおかしくない状態でした。

 

そして20日(木)は、特別の新しい材料がなかったにも関わらず、ダウが一時373ドルも急落しました。その日の終値までに128ドル安まで値を戻したものの、テクニカル的に上値が重たくなっていた様子です。

 

21日(金)は明らかに新型肺炎による新たな感染拡大ニュースが相場を襲い、ダウが227ドル安(0.78%安)、それ以上にナスダックが1.79%安と大きく続落しました。

 

結局、週間の各指数は、ダウ1.38%安、S&P500 1.25%安、ナスダック1.59%安と3週ぶりに反落しました。安全資産の米ドルが買われ、ドルインデクスは3週続伸、米国債券(価格)も買われて上昇し、10年債利回りは1.47%にまで低下しています。そして金価格は週間+3.93%の大幅高で、1トロイオンスあたり1648.80ドルと、7年ぶり高値水準となっています。

 

アップルが売上見通しを引き下げ、IMFやFRBが新型コロナウィルスについて警戒感をにじませています。街の様子や人々の行動(不要不急の外出を控え、イベント等の中止)をみていても、明らかに生産と消費の両面で経済は停滞しつつあると分かり、見通しは暗くなっています。

 

この先、感染者はさらに大きく増え、恐らくすでに驚くほど多くの感染者が存在しているのでしょう。これが間もなく明るみに出た時、怯える民意に配慮して過度な封じ込め策が採られれば、確実に景気失速すると思います。

 

遠くで米国が高値を行進しても、停滞を身近に感じて日本株、香港株とも50日線を超え切れずにもたついています。ただ、中国本土の上海総合指数は不自然なチャートを描きながら上昇を続け、3,000ポイントの大台を回復し、新型コロナウィルス拡大前の価格に戻しています。金融緩和など景気対策も出ているのですが、国家による人為的な買い支えも15年夏の暴落時と同様に行われているのではないかと推測します。

 

(2)相場の二極化続く

□ドルインデックスと金価格

下げたとはいえ、米国株は過去最高値圏にあり、十分落ち着いています。反落も超過熱圏にあったことを思えば、ごく自然なことのように思え、今のところ株価にウイルスの懸念は感じられません。

 

しかし、金のチャートやドルのチャート、また債券利回り曲線からは、明らかに大きな懸念や不安が感じられます。

 

金価格は出来高を増して大きく上昇しています。そしてこれまでなかったことが起きており、金と対を成すはずのドルもおなじくらい急伸しています。金の価値はドルで表示され、それぞれ実物資産とペーパー資産の代表として対を成すため、片方の価値が上がれが他方は下がるという関係がこれまでの通常でした。

 

しかし金とともにドルが上昇して円安となり、このことで東京市場における金価格(ほぼニューヨークの値段をグラム当たりの円貨に換算したものになります)は、過去最高値を付けました。過去に金が1900ドル台の最高値を付けた時は、常識通りドルが急落し、その結果1ドル70円台の円高となって、円換算した東京金の価格は今より遥かに安かったのでした。今は金もドルも高くなっているという状況で、これは新型コロナウィルスによる日本売りが反映されているのかもしれません。

 

他にも対立する指標は沢山あります。米国でマークイット社発表の景況感指数は、新型肺炎懸念で6年間の最低を付け、中立の50を割り込んで後退を意味する領域に入っています。一方、同じ週に発表されたニューヨーク連銀とフィラデルフィア連銀のそれぞれ発表した地域内の景況感は大きく伸びあがり、非常に強いものです。

 

亜鉛などの非鉄価格は、中国減速を反映し大きく下がっています。日本の株式市場でもそれを映すように鉄鋼株、海運株が1月終盤以降に大きく値を下げています。ところが信越化学工業株は5Gによる半導体需要期待で上場来高値を付けています。

 

日本企業の決算が期待外れに終わり、さらに消費税と新型コロナウィルスによる今後のファンダメンタルズ低下を見越すように、東証一部全体を表すTOPIX型先物に海外の長期投資家と見られる売りが大量発生しています。

 

一方、日経平均はそれほど下がらないため、両者の比率であるNT倍率が1992年以来の最高となるほど格差拡大しています。

 

まるで全く異なる2つの世界が存在しているようで、一つは5Gなどハイテク企業の作りだす明るい未来図で、ナスダックや一部の銘柄、一部の景況感、一部の強気な投資家に表れています。もう一つは新型コロナウィルスが引き起こす世界の停滞で、一部の安全資産や景況感、地域、セクターに懸念が滲んているところです。

 

(3)円安にも日経平均は下げ幅拡大、依然上昇転換には至らず

日経平均 23,386.74円 週間-301円 *過去最高値まであと+64%要

□日経平均
相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):下落転換(2020/01/27~)

注目セクター : リート

 

米国株が何度も最高値を更新するなか、日本株がいつまで経っても上昇転換できない状況が続いています。この週も17日(月)、18日(火)と下げて4日続落し、日経平均は再び23,100円まで下げていきました。

 

そして19日(水)は+207円高と反発し、待望のフォロースルーが入ったかに見えましたが、出来高は▲329円安と下げた前日を下回りました。

 

20日(木)円安と背景に朝方大きく上昇するも、午後に新型コロナウィルスの感染拡大が伝わり急速に値を下げました。なんとか小幅続伸で商いも増えたのですが、+78円高で売買代金も+4%増ではフォロースルーとしては物足りない勢いです。

 

そして21日(火)も後場に値を下げて反落し、結局この週も上昇転換には至りませんでした。チャートも上髭を出して押し戻される形が目立ち、50日線を超えられません。何かがおかしいという様子です。

 

強気派の相場解説者は揃って、新型コロナウィルスは数百以上もある風邪の一種であり、風邪やインフルエンザと同様免疫で治すもので、必要以上に騒ぐものでないから大丈夫と言います。一般の風邪もインフルエンザも免疫力の弱い高齢者、持病者を中心に肺炎に発展して死に至るもので、根本は同じであるため、景気にも影響しないと主張します。

 

本来はその解釈が正しいのでしょうが、社会の受け止め方はそうではないようです。新手の風邪の一種とは捉えず、国全体が学級閉鎖のような状態となって止むを得ない恐ろしい病気となれば、かなりの不況に導かれてしまうだろうと思います。

 

すでに10-12月期のGDPは消費税のおかげでひどい落ち込みであり、そこへ追い打ちをかけるのです。

 

感染力からしてすでに千人、万人単位の感染者が国内にいてもおかしくないと思いますが、それが明らかになったときにどのようは反応になるのか心配しています。他方で遥かに上回る数で既存ウイルスによる風邪やインフル患者がおり、毎日最低50名以上がそれをこじらせて亡くなっているのだと、冷静に見られるとは思わないからです。

 

(4)今週の戦略

 

週末のダウは227ドル安、シカゴ日経先物は大証終値比100円安い23,190円で終えています。日本市場は祝日で3連休となります。

 

なかなか上昇転換できず、50日線どころの攻防となっています。恐らく今週にも入るであろう新型コロナウィルスの国内感染激増ニュースにより、50日線で弾かれ下に進む恐れもあります。

 

米中貿易戦争のときも、結局はお互いの経済を破滅させなどしない茶番劇だと分かっていても、市場は懸念が支配し、TOPIXを一年以上も長期下落転換に落とし込みました。

 

幾ら最終的には回復するはずと読んでも、一年も下がるのであれば、初期段階で売った方が得です。持ちっぱなしにしておいても、下がって元の高値に戻っただけなので得はしません。

 

無理に強気にも弱気にもならず、あくまで市場に正しく合わせていきたいところです。今のところ不穏な空気が強まっており、ディフェンシブな姿勢で様子をみていきます。

 

そして、最後に大切なお知らせなのですが来月に四季報が発売します。それにあたって無料オンライン講座を公開していますので下記の<編集部のおすすめ>から確認ください!

 

―戸松信博

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主要3指数は揃って過去最高値を更新

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おはようございます。
戸松信博です。

今週の相場見通し

米国株の上昇止まらず、主要3指数は揃って過去最高値を更新
週間の日経平均は反落、まだ上昇転換は確認できず。

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)米国株の上昇止まらず、主要3指数は揃って過去最高値を更新
(2)相場の二極化
(3)週間の日経平均は反落、まだ上昇転換は確認できず
(4)今週の戦略
※※※※※※※※※※※※※

 

(1)米国株の上昇止まらず、主要3指数は揃って過去最高値を更新


【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.45% (99.12)
株 (S&P500指数)     +1.58% (3,380.16)
商品 (CRB総合指数)    +1.66% (172.95)
金(ニューヨーク先物)   +0.83% ($1,586.40)
原油(WTI)         +3.44% ($52.05)
債券(米10年債利回り)   +1bpts (1.59%)


ニューヨークダウ・ナスダック推移

新型コロナウィルスの感染者数は飛躍的に増加していますが、米国株は最高値更新となっています。感染拡大の伝わった13日(木)では、一時ダウが前日比▲206ドル安と下げてはじまるも、終値では▲128ドル安まで戻し、ナスダックにおいては▲0.1%安まで戻しました。

 

米国では例年通り万人単位でインフルエンザによる死者が出ており、このあとまだ2万人程度が亡くなると予想されています。一方、新型コロナウイルスによる死者は10人出るかどうかというところであり、どちらにより気をつけるべきかと、冷静に見ている様子です。

 

経済への影響でも、米国では毎年インフルエンザ等の流行性疫病で2千万人超の労働者が休むことで、年間1兆5千億円近い生産性が失われており、それが通常の姿です。

 

12日(水)の主要三指数は揃って史上最高値を更新しました。ただ、出来高は減り気味です。ナスダックは14日(金)も小幅に高値を更新し、週間+2.21%高と大きく上昇しました。ダウは同+1.02%、S&P500は+1.58%でした。週末終値として三指数が最高値となるのは1月17日以来です。

 

感染拡大への悲観から大きく下げていた原油価格も週間+3.44%と大きく反発しました。上昇は6週ぶりとなります。

 

ナスダックは直近9営業日で最高値を7度も更新しています。再び過熱感がピークに達しており、現在、同指数は50日線より上に6.5%、200日線から16.8%の乖離となりました。この水準では再び自然な調整が入っておかしくないところと思います。株価は強いのですが、それほど良くない経済状況で少し出来すぎのようにも感じます。

 

(2)相場の二極化

ナスダック総合指数の長期推移

株式市場は二極化してきているようです。ナスダック総合指数は9,623ポイントに達し、節目の1万ポイント到達へ秒読み態勢となっています。ダウも3万ドル到達まで秒読み態勢ですが、勢いや温度にはかなり差があります。

 

ダウが年初来+3%なのに対し、ナスダック総合指数は+8%、より上位銘柄(FAAMG)の影響を受けるナスダック100指数(3,000銘柄超あるナスダック上場銘柄のうち上位100社で構成)は+10%となっています。ダウは、年初来+9%のダウ公益株指数からも大きく見劣りします。

 

ナスダックは FAAMGの5社が牽引します。マイクロソフトが年初来+18%、アマゾン+16%、アルファベット+13%、アップル+11%、フェイスブック+4%となっています。さらにネットフリックスも+18%、好決算を発表したエヌビディアは+23%、テスラにおいては+91%です。コロナウィルス騒動で一時急落したフィラデルフィア半導体株指数は、この週+4.9%の大幅上昇で、年初来でも+6%に回復してきました。

 

二極化は地域別にも出ています。東証一部全体を示すTOPIXは年初来▲1%安となっており、製造業を中心に冴えない決算発表に終わったことと、経済の大きな部分を占めるまでになった訪日客のダメージ、中国サプライチェーンの懸念を反映しています。根本的に日本は旧型の経済圏から抜け出せないため、ナスダックと大きな差をつけられています。

 

よりリスクの高い小型株を見ると、日経JPX中小型株指数は年初来▲4%安、さらにリスクの高いマザーズ指数は▲6%安と、いずれもウィルス震源地である中国本土の株価指数を下回ります。

 

アメリカと日本で二極化を引き起こしている原因は何かと言えば、デジタル化した社会・経済への適合、つまりハイテク技術に根差す会社かどれだけあるかの差だと思います。

 

日本の製造業を象徴する日本製鉄が大規模な減損を計上し、赤字が過去最大となりました。もう旧い資産(設備)が利益を生まないから、工場閉鎖するなどして減損処理を強いられ、赤字となるのです。今の経済で利益をうまない資産を持つ企業はほかにも多くあります。

 

一方、日本の中でもリクルートは最高益を更新し、株価も年初来+10%と勢いが違います。元から行ってきた情報を売るビジネスが、情報化時代にますますフィットするようになってきているからです。求人情報だけでなく、地域のお店をネットで繋いで紹介し、ユーザーはスマホから飲食・美容などの消費に利用します。基本的にはアリババと同じで、プラットフォームからデジタル情報で儲けるのです。

 

旧ビジネスを営む地域のお店が儲かるのではありません。その情報を網羅するリクルートが加速度的に儲かるのです。リクルートの資産は少なく、無形の情報価値という資産が高利益を生みます。

 

また、日産株が赤字決算と無配によって暴落し、99年のカルロス・ゴーン就任直前の安値に並びました。一方、ハイテク技術で未来の車を作るテスラの時価総額は日産の7倍となり、投資家はテスラ株を買い、旧型の自動車株を空売るというポジションを取っています。これも二極化です。

 

米国でハイテク主体のナスダックが上がり続け、日本製鉄型の製造業の多い日本株は冴えません。FAAMG やアリババ、リクルートのようなデジタル社会にフィットする企業との差は開く一方で、今後さらに格差広がると思います。

 

ただ、目先はハイテクバブルの様相もあり、高値掴みには注意したいところです。

 

(3)週間の日経平均は反落、まだ上昇転換は確認できず

 


□日経平均

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):下落転換(2020/01/27~)

注目セクター : リート


 

3日に年初来安値を付けた日経平均は、大きく反発して上昇転換にリーチの掛かった状態で先週を迎えました。上昇転換するには、大きく出来高を増して力強く上昇するフォロースルー待ちとなっていたのでしたが、この先週も微妙な雰囲気で、決定打に欠ける地合いとなりました。

 

10日(月)は米国の下落を受けて142円安とし、続落となりました。

 

祝日明けの12日(水)は175円高と反発し、東証一部の売買代金も22%ほど増え、これで上昇転換としたいところでしたが、上げ幅は+0.7%と力強いものでありません。通常、上昇転換する日の上げ幅は最低でも1%超、できれば2%近い上昇で商い増を伴うことが望ましいものです。

 

そしてこの日は米携帯子会社の合併承認を受けてソフトバンク株が+12%高と値を上げ、日経平均175円の上昇幅のうち132円を同社株が占めるという特別な日でした。さらに同日のTOPIXは小幅安となっており、ソフトバンクだけで上げたこの日をフォロースルーと見なすわけにいきません。

 

その後13日、14日は続落し、結局週間▲140円安で、先週も上昇転換はお預けとなりました。

 

米国が最高値更新を続けるなか、このようなことは記憶にないくらい珍しいことですが、依然としてフォロースルーが入らず、チャートももたもたした様子で、何かがおかしいという気がします。

 

日本株が不調である背景はやはり企業決算が芳しくないことでしょう。10-12月期を終えて通期予想が、決算発表前より一段と引き下がりました。上方修正幅よりも、下方修正された利益額の方が倍ほども多かったためです。

 

さらに訪日客とインバウンド需要の激減と、製造業の生産滞りによって、今後の見通しも随分と悪くなっています。インバウンド需要の影響など殆どない米国と大きな差がついているのも、止むをえないところかもしれません。

 

(4)今週の戦略

 

週末のダウは25ドルの小幅安もナスダックは小幅に上昇し最高値を更新、シカゴ日経先物は大証終値比95円安い23,535円で終えています。

 

好調な米国を横目に日本株の上昇転換が遅れています。香港市場も50日線まで反発して止まっており、上海はまだ50日・200日線に届いていません。アジア市場は総じて新型肺炎が経済に暗い影を落としている様子です。

 

米国もナスダックが再びテクニカル的な限界点に達しつつあるところで、このあと祝日による3連休を挟んで短期的な調整がおきておかしくありません。

 

もう少し先をみれば、FRBが昨年9月から続けている大量の資金供給が6月までとなり、7月にも縮小される見込みです(FRBは少なくとも4月までは実施するとしていますが、市場では6月ごろまで続くというのがコンセンサスです)。

 

米国の短期金融市場は昨年9月に需給逼迫し、短期金利が急騰しました。それを収めるべくFRBが量的緩和に近い大規模資金を市場に供給し続けており、それ以降、投資マネーも潤って株式市場がバブル気味に大幅高となってきました。FRBの資金供給が終了することを市場が先取りして、実際の終了よりも早めに調整というシナリオもありえます。

 

日本における企業業績やマクロ景気は下向きに傾いており、このあと米国に追随して上昇転換できるのか、まだ定かでありません。また、依然としてニュースドリブンな市場環境であり、日本国内における感染拡大報道が市場のリスクとなる可能性もあります。そうした報道がでる可能性は、自然な成り行きとして高いと思います。

 

引き続き上昇転換の確認を待ちたいところです。

 

―戸松信博

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ハイテク株中心に大幅反発で最高値更新

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

米国市場、ハイテク株中心に大幅反発で最高値更新
日経平均は買戻され大幅反発、上昇転換は今週に持ち越し

 

(1)グローバル相場見通し:
米国市場、ハイテク株中心に大幅反発で最高値更新

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +1.33% (98.68)
株 (S&P500指数)     +3.17% (3,327.71)
商品 (CRB総合指数)    -2.40% (170.12)
金(ニューヨーク先物)   -0.91% ($1,573.40)
原油(WTI)         -2.40% ($50.32)
債券(米10年債利回り)   +8bpts (1.58%)

 

ニューヨークダウ・ナスダック推移

大幅安で終えた先々週末から一転し、先週の米国株は週初から大幅反発となりました。コロナウィルスによる感染者数は拡大の一途にありますが、ウイルスへの恐怖から景気減速への懸念に変わり、それに対して中国や米国が大規模な資金供給や利下げで対応し、景気を支えるとの期待も出てきている様子です。

 

また、致死率が比較的少なく場所も限定的であり、治療薬やワクチンの開発ニュースも各地から出てくるようになり、感染はまだ拡大を続けますが、恐怖感についてはピークを超えたのかもしれません。むしろ景気減速とその対応に注目が移っていると思います。中国が対米制裁関税を半分に引き下げたことも相場にプラスでした。

 

ナスダックが先行して4日(火)に1月23日以来となる最高値を更新すると、そこから3日連続で高値更新しました。6日(木)の終値では再び50日線から+6.2%乖離するところまで戻りました。続いてダウも過去最高値を更新し、50日線までの軽い調整から高値回復しました。ただし、出来高を伴った回復ではありません。

 

週間の上昇率は、ダウ+3.00%、S&P500+3.17%、ナスダック総合指数+4.04%でした。

コロナウィルスで大きく下げていたところが大きく上げ戻した週となりました。ハイテク銘柄が上昇を先導し、半導体株指数は週間+4.1%の大幅上昇でした。これでようやく年初来+1%に浮上したところです。マイクロソフト(MSFT)が+8%上昇するなど、大手プラットフォーマーのFAAMG銘柄や、中国のアリババ(BABA)、テンセント(00700)などが揃って大きく上昇しました。急騰続くテスラ(TSLA)は、後半急落したものの週間では+15%の大幅上昇で、早くも年初来+79%高となっています。

 

一方、上海総合指数は春節休場明けに大きく下がったのが響き、週間▲3.4%安で年初来でも▲6%です。香港ハンセン指数は週間+4.1%と大きく反発しましたが、こちらも年初来では▲3%で、まだ50日線を上に捉えるには至っていません。これらはまだ下落トレンドを脱していません。

 

米国株については、下げてはいたものの、そもそも下落転換までしておらず、9月からの上昇トレンドがずっと続いている形です。

 

(2)世界景気減速と金融緩和

1月の米国経済指標

1月の米国経済指標は強いものとなりました。雇用統計は市場予想の+16万人に対し、+22.5万人と大きく上振れしました。前回大きく下がっていた平均時給も、1月は前年同月比+3.12%増と引き締まっています。雇用市場は堅調です。

 

また5か月連続で後退を意味する50未満となっていたISM協会発表の製造業景況感指数は、1月に50.9となり、久々に中立以上となりました。サービス業の景況感も上昇しています。

 

今のところ米国経済は底堅く、企業業績も時価総額の上位を占めるネット企業やソフトウェア企業が好決算を連発しています。

 

ただ、コロナウィルスの震源地からも遠いとはいえ、これから中国発の停滞の影響が一部の製品に出てくるでしょう。テスラが高値から急落したのも中国生産車の遅れによるものでした。アップルのiPhoneなどにも何らかの影響が出てくるでしょう。こうした企業にとって中国は成長を牽引する販売先であり、製造拠点でもあるため、消費や部品の流れが停滞すれば悪影響は避けられません。

 

一方、昨年三度の利下げを完了して今年は現状維持の金融政策で行くと見られていたFRBですが、早くも市場では中国景気減速に合わせて年内利下げ期待も出ています。政策的にも大統領選挙の年であり、景気浮揚策が出やすいところでもあります。

 

世界景気減速の中で株価が下がると思っていると、緩和的な政策によって(バブル的な)上昇の総仕上げに入る可能性もあり、判断の難しい年になりそうです。

 

(3)日経平均は買戻され大幅反発、上昇転換は今週に持ち越し

※日経平均 23,827.98円 週間+623円 *過去最高値まであと+63%要

日経平均

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):下落転換(2020/01/27~)

注目セクター : 医薬品

日本市場は先々週末の金曜日に反発し、日経平均は2万3千円台を回復していましたが、先週は先々週末の米国大幅安を受けて3日(月)に22,775円の年初来安値を付けました。

 

そして4日(火)に再び反発して出直すと、5日、6日と連続して商いを伴って大きく続伸し、特に6日は中国の対米関税引き下げなどを受けて+554円の大幅高、東証一部の売買代金も3兆円の大商いとなりました。年初来高値更新とはなりませんでしたが、6日の高値で23,995円まで回復しました。

 

チャートや価格を見ると、どう見ても上昇転換しているように見えますが、安値から最初の反発(4日)を起点に、そこから3営業日の間はどれほど強い上昇が起きてもトレンドの上昇転換にはカウントしません。4営業日以降に商いを伴った強い上昇(これをフォロースルーと言います)が発生して初めて一連の流れが上昇トレンドに転じたと見ることができるものです。

 

短期間の急騰は単なる買戻しなど、長続きしない上昇であるかもしれないからなのですが、3日の安値から6日の高値まで、わずか3日間で+1200円以上も急騰するなど、少し異常です。実際6日は、造船、小売、空運、自動車、石油など、新型肺炎で大きく売られたところが猛反発しており、買い戻しが入った様子です。

 

その後、7日(金)は小反落したため、上昇転換は今週以降にお預けとなりました。週間では+623円の上昇で、丁度その前の週の下落幅を取り戻したところです。

 

とりあえず上昇転換にリーチが掛かった状態であり、今週に上昇転換する確率は高いのですが、あくまで過去と同じルールで判断し、上昇・下落を一連の流れで捉えていくようにします。

 

あまりこのようなケースは滅多にないのですが、米国が最高値を更新し、日経平均のチャートも一見上昇転換に見えるものの、中国発の経済停滞が及ぼす影響は日本の方が大きいため(インバウンド需要など)、上昇転換判断を急がず慎重にみていきたいと思います。

 

(4)今週の戦略

週末のダウは277ドル安、シカゴ日経先物は大証終値比165円安い23,665円で終えています。

前述のように3日間で1200円以上も一気に上げ戻し、一時のパニックが嘘のようです。実体経済というより殆ど心理で急落し、同じく相場心理の改善・期待によって急激に戻した様子です。

 

しかし、揺らぐ心理とは別に実際の経済はこれから着実にインバウンド関連や製造業において悪影響が中国発で出てくると思います。テレビで見るように中国で街が静まり返り、人やモノ(部品などのサプライチェーン)が止まっているような様子です。止まるというのは経済にとって最悪で、金融や政策での刺激策は採られるでしょうが、失速は少なくとも第一四半期に顕著に表れてくると思います。

 

日本の企業決算も増益より減益、上方修正より下方修正数の方が上回る状況のなか、第1四半期の失速が気になるところです。景気動向を表す指数もよくありません。

米国はITバブルのような相場になっており(テスラが代表的)、ナスダックが非常に好調ですが、上のような状況でダウ2万9千ドル、日経平均で2万4千円回復したところはどうなのか(二番天井かどうか)、まだ一段高に自信を持てないところです。

 

このため上昇転換も慎重に見ています。

 

ただし、フォロースルーの上昇がしっかり入って上昇転換と確認できれば、相場トレンドに従ってポジションを増やしていく必要があります。景気や業績が曇ってもバブル的に上昇することもありえるからです。

―戸松信博

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イラン情勢から見た株価分析について

From:戸松信博
自宅デスクより、、、
 
 
おはようございます。
戸松信博です。
 
 
では、今週の見通しを見ていきましょう!
 
 
今週の相場見通し
 
イラン情勢の緊張和らぎ主要株価指数は過去最高値を更新
テクニカルな理由から相場は近々自然な調整を余儀なくされる可能性
 
 
(1)グローバル相場見通し:
イラン情勢の緊張和らぎ主要株価指数は過去最高値を更新
 
 
【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.53% (97.36)
株 (S&P500指数)     +0.94% (3,265.35)
商品 (CRB総合指数)    -1.48% (184.13)
金(ニューヨーク先物)   +0.50% ($1,560.10)
原油(WTI)         -6.36% ($59.04)
債券(米10年債利回り)   +3bpts (1.82%)
 
 
□ニューヨークダウ・ナスダック推移
 
年初からのイランを巡る地政学リスクの高まりは、前回の配信で
想定したように時間の経過とともに早くも落ち着き、主要株価指数は
再び過去最高値を更新しました。
 
 
ナスダック総合指数では、年初の取引開始日であった2日に大幅高で
最高値更新したものの、イラン情勢によってその後3営業日高値更新を
中断しました。しかし、戦争はないと見るや8日、9日と連続して高値を更新し、
回復しています。休んでいた3営業日の間もごく僅かの下げ率
(0.79%安と0.03%)に留まり、チャートに危機の痕跡は殆ど見当たりません。
 
 
週間の上昇率はS&P500+0.94%、ダウ+0.66%、ナスダック+1.75%で、
金曜に下げたものの週末終値としてはいずれも過去最高値です。中東の緊張緩和に
よって原油価格は週間▲6.36%の大幅反落で、リスクオフで108円を一時割り込んだ
ドル円レートも109円台に戻り、長期金利も上昇しました。
 
 
いわゆる地政学リスクによるリスクオフムードが解けた様子です。これまでも
数えきれないほどの地政学リスクの高まりを見てきましたが(中東の様々な場所、
ロシアのクリミア半島、北朝鮮)、一度も危機が暴発したことなどなく、振り返って
みればあの話はどこに消えたのか、ということになるものです。
 
 
先週の米国市場も、イランがミサイルを米軍基地に発射した際に時間外の
指数先物が急落したり、テヘランで墜落したボーイング737型機がイランのミサイルに
よる可能性と伝わった瞬間に下げましたが、いずれも初期反応がパニック的な下げとなるもの、
数時間後には持ち直してくるという様子です。
 
 
個別では、米国で世界最大のデジタル技術の家電見本市(CES)が開催されている
こともあってハイテク株が買われ、アップル(AAPL)が週間5%高で310ドルを
超えてきました。グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)も同5%高、
フェイスブック株(FA)も4%を超える上げ幅です。上海で最初の中国生産車の
出荷セレモニーのあったテスラ(TSLA)も同8%高で過去最高値を更新、
中国ハイテク株でもテンセントとアリババ(BABA)が3~4%の上昇となっています。
 
 
12月の米雇用統計が発表された10日(金)は反落となりました。
予想の15.8万人の増加を下回る14.5万人となり、平均時給の前年同月比での伸び率は
2.87%で18年半ば以来の低い数値となりました。平均時給は18年10月から
ずっと前年同月比+3%超で推移してきたところから、大きく下がりました。
 
 
先々週に発表された景況感が悪かったように、米中貿易戦争やボーイング社の
737MAX機の生産中止が製造業界に影を落としており、雇用にも陰りが伺えます。
 
 
ただ、この辺りはFRBとしても想定内で、それゆえ3度の利下げで金利を
下げてきた経緯あります。今後は株式市場が先に読み込んでいるように、
本当に回復するのかということになります。
 
 
企業業績を占う四半期決算が今週より始まります。例によって大手銀行株が、
火曜より順次10-12月期の決算を発表していく予定です。
 
 
 
(2)テクニカルな理由から相場は近々自然な調整を余儀なくされる可能性
□ナスダック総合指数
 
地政学リスクは落ち着いたのですが、それに関係なく、
テクニカルな理由から相場は近々調整を余儀なくされるかもしれません。
 
 
上はナスダック総合指数の週足ですが、丸印で示したように、
大体短期トレンドを示す10週移動平均線(日足の50日線に相当)から
+5%超、同時に長期線である40週移動平均線(日足の200日線に相当)から
+10%超乖離すると、近く調整に向かってきました。
 
 
どちらか一方だけでは当てはまらず、例えば昨年序盤の大きな反発局面では、
長らく10週移動平均線より+5%以上乖離する状況が続きました。
しかし大底からの急反発局面だったので長期線は上方に位置し、
5月までそれを+10%以上超えるに至りませんでした。
 
 
長短両方の平均線を大きく上回る局面というのは、長らくの相場上昇で
熟してきたところに、短期的にも高値更新続いて加熱する最終局面で、
久しぶりにそうしたポイントに昨年末から到達しています。
こうした加熱した状態が3~4週程度続くことはあっても、2ヶ月も維持できることはまずないと思います。
 
 
昨年末サンタラリーからの相場は少し出来過ぎのように思います。金曜日のダウは朝方に初めて
2万9千ドルの大台に到達したのち下げに転じ、133ドル安の28,823ドルで終わりました。
 
 
今週には米中貿易協議の第一弾の正式合意が署名される予定です。
地政学リスクは消えていく可能性高いですが、到達感によって自然な調整が近々ありえるとみています。
 
 
 
(3)イラン情勢受け週前半は日替わりで乱高下も、年初来高値で終了
 
日経平均 23,850.57円 週間+194円 *過去最高値まであと+63%要
 
□日経平均
相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇トレンド継続中(2019/09/05~)
注目セクター : 半導体、電子部品、機械
 
 
日本市場は時差の関係でより大きく中東情勢の影響を受け、米国市場が開く前に報道が
飛び込んできたことで動揺した様子です。
 
 
中東情勢緊迫化の第一報を受けた6日(月)の日経平均は、前週末比337円安で寄り付き、
さらに終値までに115円下げました。しかしその夜の米国市場が冷静さ見せると、
翌7日(火)は過度な警戒感が後退し、前日比115円高で寄り付いたのち、終値までにさらに256円値を上げました。
 
 
ところがイランがミサイル発射で報復と伝わった8日(水)朝は358円安で下げ戻しました。
しかし再び戦争は回避されるとの見方で米国市場が落ち着きを見せると、
9日(木)は326円高で寄り付き、終値までにさらに210円値を上げました。
 
 
この間、一部の防衛関連銘柄がストップ高を含む大幅高と大幅安を日替わりで繰り返しました。
しかしこのような銘柄は注目した時には高値にあり、いずれ急落することになるため、
うまく儲けることは難しいと思います。地政学リスクはいずれ相場材料から消えることになりますが、
どこまで続いて、どれくらい下がるかは分からないため、落ち着くまで相場参戦せず、スルーするのが最善の策と思います。
 
 
日経平均は一時23,000円を割り込んだものの、週末を年初来高値となる23,850円で終えています。
個別ではアップル株が快調に最高値更新を続けるのに合わせ、ハイテク株が好調です。
半導体製造装置関連や電子部品の村田製作所、太陽誘電が高値を取っているほか、
ソニー、日本電気(NEC)、富士通がそれぞれ強烈な週足陽線を出して好調な年初スタートを切っています。
 
 
アップルのサプライヤーで半導体のイメージセンサートップのソニーは
真っ先に業績が回復し、19年ぶりに時価総額10兆円を回復しました。
当時ピークで17兆円まで行き、その後のテレビ不振で1兆円割れまで下がった経緯あります。
 
 
日本電気と富士通は往年のパソコン銘柄で、19年前のITバブル時にソニーとともに暴騰しましたが、
今は両銘柄とも量子コンピューター関連としての期待があり、資金が流入しています。
今年もハイテクを中心とする二極化相場が続く可能性あり、米国の様子などから再びITバブルが来そうな雰囲気すらあります。
 
 
 
(4)今週の戦略
 
週末のダウは133ドル安、シカゴ日経先物は大証終値比125円安い23,675円で終えています。
 
中東情勢は早くも相場材料から消えると思いますが、特に米国株は昨年終盤からの連続上昇で、
これ以上続けて上昇するには、(さらに上がれば上がるほど)重くなると思います。
 
少し日本株のリズムも悪くなりだしており、12月27日以降、出来高を増やして下げた日が
3回ある一方、出来高を増やして上昇した日は一度もみられません。
 
 
さらにこの傾向が色濃くなれば、調整入りシグナルとなります。
もっとも、どんな相場も上がり続ける相場はないもので、このあと来る調整は自然な調整となる可能性が高いと思います。
 
 
―戸松信博

 

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日経平均は年初来高値更新!その理由を読み解く

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
さて、先週の日経平均は、
16日、18日と年初来高値を更新しましたね。
これは株価変動が新しい段階に入ったと
考えることができると思います。

 
今日は、先週1週間の日経平均の動きを細かく検証し、
年初来高値を更新するまでの流れを
解説していきたいと思います。

 
年初来高値を更新した結果だけでなく、
なぜそのような結果になったのか、その理由を知ることが
投資の教養を深め、投資スキルの向上にもつながります。

 
ということで、
今日の本題に入りたいと思います(^^♪

 

出遅れ修正の日経平均は大幅高で年初来高値更新

 

 
米国株はダウが週間でマイナスとなるなど伸び悩みましたが、
日本株は米中の部分合意が契機となって大幅高を続け、
出遅れを修正する動きになっています。

 
4日間の取引ながら週間の日経平均は+694円の大幅高で、
16日、18日と年初来高値を更新して終えています。

 
日経平均のチャートは
三空踏み上げ(3日連続して窓を開けて上昇)の形となりました。
実際米中の通商協議を不安視して売っていた
売り方の買戻しもあったと思います。

 
また海外リスクで円高になっていた分、
円安に戻った点もプラスです。
ただ、年初来高値を超えてからは連続して上髭を出し、
高値で戻される動きも見られます。

 
しかし、
米国株と違って相場のリズムは非常に良くなっています。
先週末から3営業日続けて売買代金を増やしながら上昇し、
強い形で年初来高値を更新しました。17日は唯一下げましたが、
売買代金は大幅に減少しています。

 
内容的にも先々週と似た相場状況となりました。
幾つかの値嵩株が先導する形で日経平均がTOPIXを上回って推移し、
全般に大型の主力株が優勢ともなっています。
マザーズ指数や小型の東証二部指数は上昇についていけていません。

 
業種別では建設、医薬品、ゴム製品、ガラス土石製品、
金属製品、機械、電気機器、海運などが大きく上昇し、
輸送用機器(自動車)、精密機器も堅調でした。

 
半導体や5G関連が強く、
スクリーンホールディングス、SUMCO、アドバンテスト、
太陽誘電、TDKなどが大きく値を上げています。

 
一方、水産農林、食料品、陸運(電鉄株)、電気ガス、情報通信などの
ディフェンシブセクターが下がり、リスクオンの形が続いています。

 
昨日、21日(月)の日経平均は、
先週から続伸となる56円22銭高の
2万2548円90銭でした。

 
今日は祝日ですので、相場は休みです。
休み明けの相場がどういう動きをするのか、
注目していきましょう。

 
―戸松信博

 

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日本株やるなら海外市場の情報も必ず抑えよう

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
さて、昨日の日経平均は、前週末比34円安の
2万1375円25銭でした。
これは米中貿易戦争の行方を様子見した結果だと思います。

 
そして、先週の相場は大きく値を下げる展開でしたが、
皆さんはその真の理由を理解していますでしょうか?

 
私は常々言っていますが、日本株投資をやるうえで
世界一の経済大国である米国をはじめ、中国や欧州など
日本だけでなく、世界市場に目を向け、関心を持ち、
必要な情報は抑える必要があります。

 
このあと詳しくお話しますが、実際に先週の日経平均の下げは
海外市場の悪化をもろに受けた結果です。
ですので、このブログをはじめ、私の授業では海外市場のトピック、
経済指標の結果についてもお話しています。

 
少し小難しく感じるかもしれませんが、抑えるべき情報を抑えれば良いので、
少しずつでも意識的に情報をチェックするようにしましょう。

 
それでは、今日の本題に入ります(^^)/

 

海外市況悪化を受けて日本株は続落

 
図1 米国ISM景況感指数と雇用統計

 
図2 日経平均株価の推移

 
配当狙いの粘り強い相場が終了した日本市場は、
海外市場の悪化をもろに受けて大幅安となりました。
5日間のうち4日で安く寄り付いて始まったのが響きました。
場中の反発はあっても弱いものでした。

 
米国株は一時大きく下げたものの終盤持ち直しましたが、
それ以上に下げたのは欧州株で、ドイツの株価指数が3%安、
英国は3.6%安、フランスも2.7%安と大幅下落の週となりました。
また欧米で銀行株が、金利の再度の大幅低下を背景に大きく下がってもいます。

 
こうしてみるとTOPIXの週間下げ幅は1.2%程度なので、
まだマシだと言えるほどです。また、何とか50日、200日平均平均線より
上で踏みとどまっている点も、比較的しっかりとしています。

 
9月は6度も「商い増えて上昇」する日が見られました。
先週はそうした強い日は見られませんが、
売買増やして下げた日も2日(水)の一度だけに留まります。

 
437円安となった3日(木)も売買代金は減らしており、
下げ幅こそ大きかったものの、
日本株は強烈に売り込まれている訳ではありません。

 
チャートは50日移動平均線、200日移動平均線に
株価が近接しているところで、最適な押し目位置ともなり得ます。
9月に大幅上昇し、加熱指標も相当高かったため、
一旦、このあたりまでの調整は十分想定できたところです。

 
ここから一段安となるか、リバウンドするかは
米中の交渉次第となりそうですが、相場判断(上昇トレンド継続中)を
現状維持としながらも、慎重な姿勢で見ていきたいところと思います。

 
最初にも書きましたが、
日本株の変動には海外勢の動向も影響しますので、
海外のニュースにも気を付けていきましょう。

 
それでは、
今日も1日頑張りましょう!

 
―戸松信博

 

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10月の注目は“ブラックアウト期間”

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
今日から10月。
東京の気温も朝晩はだいぶ涼しくなってきましたが、
相場はここから年末に向けて重要な3カ月間となります。

 
そして今日のブログでは、
あまり日本人には馴染みがない、だけど超重要な
今月の注目トピックについてお話したいと思います。

が、その前に、、、

本題を理解して頂くために
まずは、世界最大の経済大国である米国市場の直近の動向と
今後の見通しをお話します。

 

ニュースに振り回される相場は要警戒

 

 
8月に極端なくらい長期金利が低下した中で、
株価も大きく下がりました。9月に状況が一変すると、
株価の上昇に合わせるように金利も急騰しましたが、
月後半はそれも一段落という様子です。

 
このように大きく波打っているのは
恐らく心理を反映したものであり、それは米中対立という
日々入れ替わるニュース材料によるものでしょう。

 
米中の通商交渉再開の運びで機運は高まりましたが、
先々週末に中国の代表団が米農家視察をキャンセルとの一報で少し下がりました。

 
その視察キャンセルは、実際には米側の要請で中止したもだったと伝わると、
先週初めは安堵が拡がり、また中国の劉鶴副首相が通商交渉のため、
10月2週目に訪米するとも伝わり、米中指数(架空の心理的な指数)は上昇しました。

 
しかし、27日(金)に米国が対中証券投資の制限を検討と、
再び交渉を前にハードな攻撃に出ると、この日それまで上昇していた
米国株は急落することとなりました。

 
個別株もニュースの影響を受けており、
対中証券投資制限の中で米国上場の
中国ADR株の上場廃止懸念によって、
アリババ(BABA)が9%を超える急落、

 
同じく中国のニューオリエンタルエデュケーション(EDU)も
5.5%安となるなどしました。また大統領の弾劾調査ニュースを受けて、
民主党の(国民皆保険に熱心な)候補者が意識され、
ユナイテッドヘルス(UNH)が週間7.6%安と崩れ、
ダウ構成銘柄でワーストとなりました。

 
ニュースに振り回される相場は要警戒です。
これらニュース材料は、確定した事実でなく、
「検討」とあるように交渉の材料(脅し)に過ぎない可能性もあります。

 
弾劾にしても、確定でなく「調査開始」に過ぎません。
つまり、いずれも逆戻しの状況も考えられ、
ボラティリティの高い相場となりえます。

 
そして、冒頭にお伝えした
今月の注目トピックですが、それは米国の「ブラックアウト期間」です。

 
ブラックアウト期間という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃると思いますが、
10月下旬に米国主要企業は第3四半期の決算発表を予定しています。
そして、決算発表から5週間前はブラックアウト期間といって、
自社株買いが出来ない期間となります。

 
今、米国の主要企業は自社株買いに力を入れていますが、
このブラックアウト期間は自社株買いが法律で禁止されるのです。
というのも、決算発表まえに自社株買いをすると
インサイダー取引に抵触する恐れがあり、それを防ぐための処置なのです。

 
もちろん、必ずではありませんが、
このブラックアウト期間は株価が下がる可能性があります。
最終的な米国株の一番強い買い手は自社株買いなので(一旦買ったら売らないので)、
その期間に悪いニュースフローが出ると株価は必然的に下がりやすくなるのです。

 
ただ、下がったところはチャンスにもなり得ると考えるところです。
なぜなら、ブラックアウト期間が過ぎれば再び自社株買いができるようになるため、
一度大きく下がった銘柄はもう一度上がる可能性があります。

 
とにかく、10月は米国市場は大きく動く可能性があり、
そのときは、日本にも少なからず影響を与えますので、
注目していきましょう。

 
それでは、
今日も1日頑張りましょう(^^)/

 
―戸松信博

 

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勝負所を見極めよ!

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
さて、
先日8月30日は投資の学校・夏の懇親会に
参加させて頂きました!

 
日頃、私の授業に参加してくださっている方はもちろん、
今までお会いできなかった方とも沢山お話することができ、
楽しい時間でした!

 
次回の大規模な飲み会は忘年会?かもしれませんが、
今回参加してくれた方はもちろん、今回は参加できなかった皆さんとも
飲みながら、楽しく投資談義ができる次の機会を
今から楽しみにしています(^^♪

 
そして、
難しい相場だった8月が終わり、9月になりました。
今日のブログは、8月最終週の相場を振り返り、
9月以降の相場の展望をお話したいと思います。

 

日経平均は月曜に大幅下落するも、週間7円安まで戻す

 

 
米中の関税報復合戦を受けてダウが8月23日(金)に
▲623ドル安となったことを受け、
週明け26日(月)の日経平均は▲449円安となりました。

 
この時点で日経平均採用銘柄の平均PBRはほぼ1.0倍となり、
歴史的な割安水準となります。

 
27日(火)は前日の大幅安からすれば
小幅な反発となる+195円高としました。
水、木曜は薄商いの小動きと様子見的な相場に終始し、
最終金曜日は米中協議再開への期待から+243円高と返しました。
この日の東証一部の売買代金は13日ぶりに2兆円を回復してもいます。

 
最終的に良い方向に流れて上昇で終え、
週間の日経平均は▲7円安とほぼ変わらずでした。
月間では▲817円安となり、8/1日に付けた高値から
8/26日の安値までに▲1,382円下がるなど値動きの大きい月でした。

 
現在8月に入って何度も戻した水準にまで回復したに過ぎず、
まだ上昇転換するには至っていません。

 
相場はとにかく米中の対決ムードが増すか、
それとも緩和するかの日替わりニュースに一喜一憂する様子です。
トランプ大統領が中国から電話があったとツイートすれば大幅高し、
翌日に中国がそのような電話は知らないと言えば下げと、
質の低い材料で株価が動いてしまっています。

 
従って今日米中対決ムードが落ち着いているといっても油断できず、
明日にでも何か反対の些細なニュースが
流れるだけで下がるかもしれません。
そのようなボラタイル(すぐに変動する)な相場だと言えます。

 
トランプ大統領は、FRBが利下げさえすれば、
いくら関税をかけ続けても大丈夫と思っている様子もあるので、
米中通商問題については崩壊シナリオも無視できません。
この関税は利下げでは打ち消すことなどできない
最悪の愚策と思われるからです。

 
場の状況や取り巻く要因が1カ月前と変わりない現状で、
積極的にリスクを取りに行く必要はないと思います。
今はリターンの少ない時期(セルインメイの中でも軟調な時期)にあります。

 
投資で資産を増やすためには、まずは大損をしないこと。
そのためにも、今のような時期には無理にリスクを取る必要はなく、
相場を見極めることが大事になります。
ぜひ、勝負所を見極める力を養いましょう!

 
―戸松信博

 

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下落トレンドの終わりが見えない

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
昨日の日経平均は、取引開始直後に一時、
前週末比およそ540円安と大きく反発して始まり、
心理的な節目とされる2万円付近まで下がりました。

 
先週の日本株は4週ぶりに上昇しましたが、
金曜夜の米国急落まで織り込むとすれば、
実質的には続落であった可能性の高いものです。

 
この急落の原因は、
もはや相場の急変の原因を作る主要因ともいえる
トランプ大統領のツイートです。

 
どんなツイートかというと、
23日(金)に中国政府が米国に対する
報復関税を発表したことにトランプ米大統領が激怒し、
10月から中国への制裁関税をさらに引き上げることを
宣言したものです。

 
これにより米中貿易戦争が
一段とエスカレートする不安が高まり、
結果として、23日のNYダウは、前日比623ドル安の
2万5,628ドルと急落しました。

 

 
日経平均は、上図のように金曜大引けまでは、それほど悪い週ではなかったと思います。
パウエル議長講演を控え、様子見からか連日薄商いを続けるも、
値動きの方はしっかりという様子でした。

 
米国の上昇を受けて19、20日と100円超の値上がりで続伸し、
20日は出来高も僅かに増えました。
21日は米国株の下げで大きく下がって開始されましたが、
徐々に戻すと、小幅安で高値圏で終えるなどしました。

 
TOPIXが週間+1.1%上昇したなか、
マザーズ指数が同+3.2%と大幅高となりました。

 
バイオ医薬株が大きく上昇し、元マザーズ銘柄の
ZOZO(東証一部昇格済)なども値を上げ、
大型よりも新興系の銘柄に勢いありました。

 
東証一部の業種別でも不動産、証券、海運がトップ3となるなど、
少しリスク選好が戻った様子です。

 
しかし、金曜夜に米国が一変したことから、
20,700円台にまで戻した日経平均は、
再び2万円の安値ラインを試すところへ逆戻りしそうです。

 
日経平均のチャートは、8月初めの急落から弱い戻りを二度試し、
ここで安値を更新すると相当弱い形となります。
昨年末の終値は20,014円でした。

 
15日に一時20,184円まで下がりましたが、
これらの節目が意識されるところです。
三たび2万円近くで反発するのか、
それとも安値を更新するのかというところで、
まだ下落トレンドに終わりが見えません。

 
そして最後にもう1つ、
8月ももうすぐ終わるということで、
9月相場についてもお話したいと思います。

 
まだセルインメイ期間終了まで2カ月残っていますが、
9月と10月はごく稀にですが、暴落の起きる季節でもあります。

 
ざっと振り返るだけでも、
世界大恐慌、ブラックマンデー、リーマンショックは
いずれも9,10月に発生した暴落でした。

 
ということで、
そのようなリスクが、わずかではありますが
9,10月には存在するということを頭の片隅において
来月の相場に臨んで頂きたいと思います。

 
それでは、
今日も最後までお読みいただき
ありがとうございました(^^♪

 
今日も1日頑張りましょう!

 
―戸松信博

 

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波乱を起こす“トランプツイート”

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

毎日、本当に暑い日が続きますね(^^;
今月はセミナーなども多く、スケジュールが決まっている
お仕事がありますので、体調管理には気を付けていますが、
皆さんもお気を付けください。

さて、
ここ最近の相場の注目トピックはいくつかありますが、
世界的に注目のトピックといえば、

FOMCで発表された
10年半ぶりとなる政策金利の引き下げではないでしょうか。

そして、
この利下げ発表の前には、ここ数年、相場に影響を与えている
トランプ大統領のツイートが今回もありました。

ということで、
今日は米国のFOMCでの利下げ発表をについて
お話していきたいと思います。

 

米国株急転、利下げ直後の流れを大きく変えたトランプツイート

市場の予想通り10年半ぶりの利下げが発表されましたが、
利下げ幅は一部期待もあった大幅利下げ(0.50%)でなく、
大方の予想通り0.25%の下げで、政策金利は2.00~2.25%となりました。

また、31日の14時半から行われた
パウエル議長の会見直後に資産価格は大きく動きました。

今回の利下げは複数回の連続利下げを含むいわゆる
「利下げラウンド(利下げ局面)」入りではないと明言されたことで、
連続大幅利下げを期待していた短期筋からの失望売りを誘い、
ダウは333ドル安となりました。

しかし、
利下げ局面入りするとなれば、
一時的に株価は短期筋の歓喜によって上がっても、

それは同時にリセッション入りを意味するため、
過去の利下げ局面と同様に株価と経済は
同時不況に陥る悪いサインになります。

今回これが否定されたということは、
長期的には健全な経済が続くことになり、
強さの目安となる金利水準は自然に上昇し
(自然に上昇するのであって利上げで無理やり上昇するのでない)、
株価上昇も続くと期待できます。

実際、翌8月1日(木)の米国市場は、
開始早々にダウが300ドル超上昇し、
ここまでの流れはシナリオ通りで経済の流れにも一致し、
十分に予想可能でした。

31日に短期的なショックはあったものの、
望ましい方向に進んでいるとも思われました。

しかし、トランプ大統領の対中関税第4弾の発表で
8月1日(木)のダウの終値は▲280ドル安で引けました。
高値からでは600ドル安となります。

トランプ大統領はFOMC前からFRBに
連続的な大幅利下げを行うよう圧力を掛け続けてきました。
そして利下げ局面入りを否定したFRBに対して
直ちに憤慨して批判ツイートしています。

その翌日、
まるでFRBが連続利下げに入らざるを得なくさせるように
(=景気を悪化させる)、9月1日より

残りの対中輸入枠3000億ドル分に10%の関税を掛けるとする
第4弾の制裁をツイートすると、株価は180度方向を変えて暴落しました。

実際に制裁するかどうかはまだわかりませんが、
この展開はいつものように予測不能で混乱をもたらし、
相場の流れを大きく変えてしまいました。

FOMC直後は金関連銘柄が大幅に急落しました。
同時に銀行株が上昇しました。

7月末の利下げが単発の一時的利下げであって、
利下げ局面入りしないとなれば、今後の景気回復による
金利の再上昇を連想さえ、マージンが拡大する銀行株が上がり、
金利の付かないゴールドが下がったわけです。

しかし、トランプツイート直後に金鉱株が大幅に急騰して戻し、
銀行株が大幅に下落しました。日本に金鉱株はありませんが、
銀行株については8月2日(金)に軒並み大幅安となりました。

一方、FOMC翌日の8月1日(木)は
銀行株が東証33業種中の
第2位の上昇率だったことも偶然でありません。

つまりFOMCまでは、直後に下げたものの基本は良い流れに、
トランプツイートで最悪の展開に転がり込んだとういところです。
この流れを事前に予想することは困難です。

このような流れに巻き込まれることは
しょうがないことですので、
気持ちを切り替えるしかないと思います。

大事なことは、目先の値動きや含み益、含み損の増減によって
メンタルで負けないこと。そして、いつも
戦略をきちんと立てて、戦略通りに遂行することです。

週末からお盆休みという人も多いと思いでしょうね。
今日も体調に気を付けて、1日頑張りましょう!

―戸松信博

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記録的な薄商い

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
昨日は投資の学校さんの方でラジオNIKKEIさんと開催した
WEBセミナーに出演させて頂きましたが、
ご覧いただけましたでしょうか?

 
平日夜にもかかわらず、沢山の方にご参加頂けたようで、
30分という限られた時間でしたが、
私は歩み値を使った株の短期トレードについて
お話させて頂きました。

 
皆さんの今後の投資において
お役立ち頂ければと思います!

 
ということで、
今日の本題に入りますが、今日は
先週の日本市場についてお話していきたいと思います。

 

日本市場は大幅続落、一時50日線を下回る場面も

 
shisei_man_good

 
4日間の取引となった日本市場は、
これまで攻防を続けてきた200日線から
下放れる展開で進んで行きました。

 
17日(水)の日経平均は、
前日の150円安に続く66円の続落でした。
この日までに11日連続で
東証一部売買代金は2兆円を割り込み、
記録的な薄商いと言えます。

 
ただし、この日は前日よりも商いを増やして下がりました。
チャートは200日線を下に放れ、気迷いの十字線を出して
次の動きがどうなるのか、注目されるところです。

 
そして18日(木)は小安く始まるも、
トランプ大統領の米中合意の道のりは長く追加関税も、
との発言の中で円高も加わり、全面安で432円安となりました。

 
大陰線を出して50日線も下抜けました。
この大幅安の日に売買代金は久々に2兆円台に増え、
2日続けて商い増を伴って下げました。

 
またこの日は上昇転換後の最安値にも迫り、
下落転換も危うかったところです。

 
しかし、
翌19日(金)に米国の利下げ期待再燃と
米株高を背に反発し、421円高として
前日の下げをほぼ取り戻しました。

 
しかしながら、
この日の出来高は下がっています。
週間では219円安で2週続落です。

 
続落に加え、株価の方向と
出来高の組み合わせや株価位置など、
どれを見ても上昇トレンドと思えない様子です。

 
相場のリズムとしては
下落トレンドに近いものになっています。

 
それでも何とか安値は切り下げずに踏みとどまり、
大きく下げたところでは薄商いで反発し、
下落転換を逃れています。

 
煮え切らない相場状況が続いており、
守りに徹するほど弱くありませんが、
攻めても成功しにくいという状況です。

 
8月は「夏枯れ相場」というアノマリーがあり、
8月中旬にかけて、日経平均は下落しやすい地合いとなりますが
あくまで重要なのは目の前の値動き、チャートです。

 
そういったアノマリーがあるというのを
知っているか、知らないのかというのは重要な知識ですが、
実際に売買するときには、実際の数字を見て判断していきましょう。

 
それでは、
今日も1日頑張りましょう(^^)/

 
―戸松信博

 

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243回目の誕生日を迎えた米国

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

 
おはようございます。
戸松信博です。

 
先週4日は米国の独立記念日
(インディペンデンス・デイ)でしたが、
米国にとってこの祝日は、クリスマスや感謝祭と並び
国全体が祝日モードとなります。

 
当然、米国市場も休場となるわけですが、
先週の米国市場は6月末に行われた米中首脳会談の影響、
6月雇用統計の発表などがあり、慌ただしさのある1週間でした。

 
ということで、
今日は先週の米国市場の動きんついて
お話していきたいと思います!

 

6月雇用統計、一転して大幅増に、過度な利下げ期待が後退

 
shisei_man_good

 
ファーウェイに対する禁輸措置の一部解除を含め、
米中貿易戦争の一時休戦を好感して高く始まった米国株は、
独立記念日(7月4日)前日までにナスダックが6日続伸し、
3日(半日取引)終値は主要3指数が揃って過去最高値となりました。

 
そしてその日の米10年債利回りは1.95%と、
16年11月の大統領選でのトランプ勝利直前の
水準にまで下がっていました。

 
トランプ勝利直後から金利水準は上昇してきた経緯がありますが、
元に戻ってきたことになります。

 
祝日明けの5日(金)は
寄り付き前に6月雇用統計の発表があり、様相が一変しました。

 
市場予想を大きく上回る強い結果となったことで、
これまで相場を支配してきた過度な利下げ期待が萎み、
ダウは一時200ドル超下げて開始されました。

 
しかし、終値までにダウは43ドル安にまで戻し、
週間では+1.21%の上昇です。S&P500、ナスダックも
週間+1.65%、+1.94%の上昇となり、
ナスダック以外は週末終値としても最高値です。

 
10年債利回りはこの日前日より
+8ベーシスポイント急伸し、2.039%で終え、
先々週末比でも+3ベーシスポイント上昇しました。

 
強い雇用統計を受けてドルが上昇し、
円安方向に振れています。利下げ期待で上昇してきたゴールドも
3週ぶり反落となりました。

 
くしくも前月発表の雇用統計が大幅悪化し(6月7日)、
この日が米国株の上昇転換となりました。
景気悪化のサインと受けとられるも、逆に利下げ期待が一気に増し、
株式市場はこれを歓迎したのです。

 
今回は真逆の結果となり、一瞬株価は下げました。
しかし、終値までに持ち直し、
上昇トレンドは依然として堅調に推移しています。

 
上昇転換の日からここまでにナスダックは
一進一退を経て累計+5.4%上昇しています。
転換日時点ではまだ50日線を下回る位置にありましたが、
現在同線を上に3.8%超えています。

 
不安のある中でも、
テクニカルには堅調に推移しているといえます。

 
ですが、ご存知かと思いますが、
これまでにもトランプ大統領の発言など
想定外の出来事によって相場が動いてしまうことが
多々ありました。

 
現状の見通しではありますが、
刻々と状況は変わっていきますので
日々の情報収集を行っていきましょう。

 
それでは、
今日も1日頑張りましょう(^^)/

 
-戸松信博

 

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