日経平均は一進一退の末、コロナショック後の高値更新

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

ナスダックが週間6%の大幅上昇、成長株に資金集まる
日経平均は一進一退の末、金曜大幅高でコロナショック後の高値を更新

 

※※※※※※※※※※※※※
<目次>
(1)グローバル相場見通し:
ナスダックが週間6%の大幅上昇、成長株に資金集まる
(2)投機マネーによる急騰、短期はさらに上昇の可能性
(3)一進一退の末、金曜大幅高でコロナショック後の高値を更新
(4)今週の戦略
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(1)グローバル相場見通し:
ナスダックが週間6%の大幅上昇、成長株に資金集まる

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.30% (99.78)
株 (S&P500指数)     +3.04% (2,874.56)
商品 (CRB総合指数)    -3.15% (123.80)
金(ニューヨーク先物)   -3.08% ($1,698.80)
原油(WTI)         -21.03% ($25.03)
債券(米10年債利回り)   -9bpts (0.64%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

先週はコロナウイルスを巡る政策と医薬企業の治験・ワクチン開発、米中の経済指標、米企業第1四半期決算、石油情勢、その他ボーイングなど個別企業の動向、など、数えきれないほどの大きな材料が市場を席捲し、非常に慌ただしい週となりました。さらに先週金曜日は米国の個別株と指数のぞれぞれ週次、月次のオプションが同時に満期となる特別な日であり、日本のSQ清算日がそうであるように、清算値を巡って思惑的な売買も活発でした。

 

経済の正常化へ向けた制限緩和期待で大幅高になる日もありましたが、木曜日までは下げ優勢となる場面もよく見られました。しかしいずれも下髭を見せて終値までにある程度挽回するという底堅さが見られました。

 

そして最終金曜日は大幅上昇し、高値を上に抜けて終了し、S&P500指数は週間+3.04%、ダウは+2.21%で終えたのですが、それらより圧倒的に強かったのがナスダックで、週間+6.09%の大幅続伸となりました。同指数は4月2日の上昇転換から早くも+15.5%上昇し、年初来でも▲3.6%安にまで急回復しています。

 

この強い相場の牽引役となった銘柄を挙げていくと、巣ごもり関連のアマゾン(AMZN)が週間+16.3%高、同じくネットフリックス(NFLX)が+14.1%高で、どちらも高値をブレークして過去最高値を更新しました。

 

コロナウイルスに対する良好な治験を発表したギリアドサイエンシズ(GILD)が金曜だけで+9.7%上昇して週間+14.3%、同じく治験を進めるリジェネロン・ファーマシーズ(REGN)も+10.9%となるなどしました。欧州大手の仏サノフィや英グラクソスミスクラインも共同で治験を進めており、このウイルスを克服できる期待が出ています。ただし両社の治験は今後成功しても2021年後半に認可というスケジュールです。

 

半導体銘柄も大幅高となりました。ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSM)が第1四半期決算を発表し、一株利益は+90%増、売上+42%増となって市場予想を超え、次四半期の見通しは引き下げたものの強気の見方を維持しました。これによって同社に生産を委託するファブレスの半導体開発メーカー、エヌビディア(NVDA)とアドバンテスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)が、それぞれ週間+11.2%、+17.0%となりました。日本でもこの流れを受けて東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなどが今月に+15%高以上となっています。

 

ダウ構成銘柄では、予想を上回る決算を発表した保険最大手のユナイテッドヘルス(UNH)が+9.9%、同じくジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も+7.6%、またP&G+8.7%、ウォルマート(WMT)+8.5%、マイクソフト(MSFT)も8.2%となりました。これら5つは先週のダウ構成銘柄で最も上昇した銘柄ですが、いずれも1年間の最高値すぐ近辺にまで回復しています。

 

輸送関連では、コロナ休業から工場の再開を決めたボーイング(BA)が金曜に+14.7%高とし、大幅安の一部を埋め合わせています。リスクオンによって好材料もあったテスラ(TSLA)は週間+31.6%高です。

 

下げたところを見ると、多額の貸倒引当金を第1四半期決算で発表した銀行が大幅安、JPモルガン(JPM)が週間7.5%安、バンクオブアメリカ(BAC)6.6%安、ウェルズファーゴ(WFC)14.6%安などとなりました。日欧の銀行株もこれら決算を見て同様に下げています。しかし金曜の米国銀行株は大幅反発で終えています。

 

需要が劇的に減少している原油は大きく下げました。この週は商品先物の限月も期近物が満期となり、5月限(18.27ドルで終了、一週前は22.76ドル))が終了して6月限(25.03ドル)の値段を書いています。このところ限月ごとの値段に異常な格差が開いているため、いつもとは違う方法で6月限における1週前と最新の値段を比較して週間騰落率を書いています。これによると週間21%安となって大幅続落です。

 

(2)投機マネーによる急騰、短期はさらに上昇の可能性

□アマゾン・ネットフリックスが急騰

先述のように巣ごもり関連で業績を伸ばしているアマゾンとネットフリックスが大幅高となりました。1週前時点ではこれほど一気に高値を抜けて最高値を取ると想像するのは難しかったと思います。

 

いくら巣ごもり関連が堅調とはいえ、成長株の多いナスダックはそれまでダウやS&P500などの大型指数をアンダーパフォームしていたのであって、1週前までの反発相場は石油株や金融株など、大きく売り込まれていたところの反発(デッドキャット・バウンス)が大きいものでした。

 

それがこの5日間で一気の急伸となり、成長株全体が大幅高の様相と変わりました。米国の公募投信で大型の成長株に特化したものは、すでに年初来プラスまであと3~4%くらいになっているのも多くあるほどです。これでプラスとなれば、今年世界を席捲したコロナショックは無かったものとなる勢いです。

 

一方で4月の米国小売や各地域の製造業景況感指数、さらに中国第1四半期の目を覆うような経済統計が出ており、石油の世界需要は25年前水準に戻るほど落ち込んでいます。米国の失業保険申請者数は先週発表分も500万人を超え、4週で2,010万人が失業した形です。

 

しかし、これらの経済指標は材料視されませんでした。しかも終わったこと(悪材料出尽くし)ではなく、今後さらに悪化することが予想され、悪化の終了する時期も見えていないにも関わらずです。米国はその状況で制限緩和プランの見切り発車を行い、株価もそれに応えました。

 

調査会社の最新世論調査によると、65%のアメリカ人はトランプ氏のコロナ対策は(経済優先で)後手に回っていると感じ、また連日増えてピーク感もあるにも関わらず、73%は今後さらに感染や死者数は悪化すると見ています。そして多くは早すぎる制限解除に懸念も抱いています。

 

大多数がこのような認識であれば、誰が急いで株を買っているのか?、ということになります。恐らく短期のトレンドに追随する投機マネー、しかもそれは無制限の資金を注いでいるFRBの金融緩和が支えるマネーでしょう。FRBの供給した2兆ドル以上にも及ぶ大量の資金は(そしてここからさらに2兆ドル程度増えようとしています)、短期金融市場を通じ、一部は地銀などを通じて困っている民間企業や個人に流れますが、一部はどうしても投信やヘッジファンド経由で株式市場へ流れ込んできます。この溢れかえる投資マネーが、上昇転換した米国株に火を注ぐように、一気に成長株へと流れ込んだのがこの週だったと思います。

 

1週前までナスダックがアンダーパフォームしていたように、最初は上昇転換するもゆっくりと様子見だったところから、一気に来た足の速い短期マネーです。

 

この投資マネーはトレンド追随型で、行くとなれば一気に行く傾向が昔からあります。彼らが買うから上がるので、彼らがトレンドを作っているといえ、事前にいつ買うか分かるはずもない個人投資家は乗り遅れる傾向があります。そして彼らが突如売りにも回るので、コロナショックのように一方的に下がることにもなりえます。上げも下げも、その時の時勢に乗りかかるように、一気呵成に行きますので、短期的にさらに上昇する可能性もあります。

 

(3)一進一退の末、金曜大幅高でコロナショック後の高値を更新

日経平均 19,897.26円 週間+399円 *過去最高値まであと+96%要

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇転換(2020/03/27~)

注目セクター : マザーズ市場、成長株

□日経平均

コロナショック後の戻り高値位置に達していた日経平均は、週末の感染拡大を懸念して13日(月)に▲455円安と急落しました。しかし海外市場の連休の影響で出来高は大きく減少していました。

 

翌14日(火)は一転、「最悪期は脱した」というニューヨーク州知事の発言を好感し、+595円高で19,500円どころを超えてくると、再び水、木と続落し(合わせて350円安)、やはり反落するのかと見えたところ、米国の経済活動再開プランを好感して米株指数先物が大幅高となっていたことで、最終17日(金)は+607円の大幅高、出来高も大きく増して19,897円と戻り高値をさらに更新して終えました。

 

内容的にも米国と同様の形となっており、日本のグロース株指数が揃って大幅にアウトパフォームしました。対してバリュー株指数は銀行のウェイトが高いのですが、米銀決算が悪かったことで下げています。また台湾積層電路製造(TSMC)の決算を機に日本でも半導体、電子部品などが大きく値を上げました。リスクオンによって、最も売り込まれていたマザーズ指数が特大の上昇で連日値を上げました。

 

弊社ランキングの上位銘柄では、トリケミカル研究所(4369)、SHIFT(3697)、レーザーテック(6920)が+15%超上昇し、神戸物産(3038)、エムスリー(2413)も+10%超の上昇、ローツェ(6323)は+25%の上昇となるなど、大幅高が多数でています。

 

非常に良い形で終わったのですが、日本株は米国より一週早く、3月27日に上昇転換を果たしていました。その日の日経平均は19,389円だったので、そこからまだ500円しか上昇していないことになります。4月2日に上昇転換したナスダックは以降+15.5%も上昇し、年初来プラスもあと僅かとなっていることを思うと、出遅れ感が残るところです。

 

チャートでも、50日線・200日線とも上に抜けたナスダックに対し、日経平均は50日線(20,329円)にもあと430円以上を要します。200日線は21,824円とまだだいぶ先です。

 

ナスダックはダウやS&P500、さらに欧州株や香港株と比べても先行しており、このあと世界の株価がナスダックに追随していくのかに注目できます。ナスダックにしても、アマゾンとネットフリックスは先行して最高値を突破しました。他のナスダック大型株は高値までまだ距離があり、2銘柄に追随していくことができるのか、となります。

 

結局、これらは今後の見通しを左右する感染拡大によります。日米とも最悪期を脱したとするにはまだ予断を許さない状況で、特に日本では爆発的に市中感染が拡大する可能性が残っていると感じています。なにしろ検査を極力しない態勢で来たため、自分が感染しているのかどうか分からない人が何万人といる、そういう期間が全国レベルの緊急事態宣言前まで続いてきたのです。

 

知り合いに濃厚接触者が居ますが、濃厚接触者なのに症状が出ていないからと検査を受けられなかったらしく、自身が感染者かどうか、不安な気持ちのまま電車・バスに乗り、スーパー・コンビニに行かざるを得ないとのことでした。このような人が万人単位で居るはずです。

 

感染者の大方は無症状、もしくは軽症で、検査を受けられないのです。このような状態で、それを止める緊急事態宣言は遅すぎた懸念があります。実際、出元の明確なクラスター経由でなく、経路不明の市中感染の割合が増え続けています。

 

市中感染が爆発すれば、クラスター対策と違って制御不能となり、経済活動の制限はより厳しく、長くなってしまいます。検査をしてこなかったツケが来なければいいのですが、このあたりがどうなるか、チャートで言えば50日線あたりか、時期としてならセルインメイの5月初めくらいに試されると考えます。

 

(4)今週の戦略

 

週末のダウは704ドルの大幅上昇も、金曜時点でダウ先物から日経平均はそれを織り込んで上昇しており、シカゴ日経先物は大証終値比95円安の19,605円で引けています。

 

続伸となったここでどうするか悩ましいところですが、ナスダックの勢いはかなり強いと感じ、4月一杯までこの勢いは続くのではないかとみて、短期見通しで成長株の買いを検討するの1つの方法でしょう。今週は21日(火)にネットフリックスの決算発表があり、恐らく好決算と強いガイダンスが示されるはずですが、事前の大幅上昇でそれを織り込んでいるのかどうか、株価の反応が試されます。

 

仮に4月末まで今の上昇勢いが続くとしても、セルインメイ入りとなる5月に入ってから反落する可能性は十分あります。日本株は最初の緊急事態宣言(7都府県)を翌日に出す予定と報道された6日から上昇に転じ、全国規模での緊急事態宣言の出た17日に大幅一段高となりました。

 

逆説的に考えると、緊急事態宣言の解除される予定の5月6日が次のターニングポイントとなり、仮にそれが4月末~5月早々に延長となれば反落するシナリオです。恐らく解除するには相当な勇気と責任が伴いますので、今の感染ペースでは無理な予感がしています。

 

このように勢いは続くとして4月末まで、5月に反落するシナリオをメインシナリオとして捉えておきます。

 

―戸松信博

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