理想の相場から見たGBPUSDの現状把握(21年8月27日時点)
「投資の学校」浅野敏郎
From 自宅の書斎より
8月に入って相場は一層、方向感を失い、それと同時にトレード意欲が低下しているのは私だけでしょうか。
夏枯れ相場と言ってしまえばそれまでですが、オリンピックと相反するように、わくわくするような局面が全く見当たりません。
原稿のネタも尽きかけている今、改めて相場の詳細をチェックしていたところ、ちょうど先月7月末時点におけるポンドドルの記事を思い出しました。
タイトルは「理想の相場を『自分の型』とする意義」という名称ですが、
ここをクリックして当該記事へ
なぜトレード意欲が沸かないのか、その理由を、当時の続きとして自分なりに表現してみます。説明する内容はここまで、当通信講座で幾度も解説してきたことですが、もし、意味が分からない点など御座いましたら、積極的にコメントから質問を投げかけてください。
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おはようございます。
今週も早や、金曜日がやって参りました。
残暑見舞いを申し上げます。
異常に涼しかったお盆ウィークが去り、8月らしい気候に戻ったことになりますが、長引くコロナ自粛ボケに加えて、オリンピックボケやらで曜日感覚は既に失われて生活リズムが不安定になり、急に老け込んだ気も致します。
冒頭でも触れたように、さえない相場が原因で自身の活力が生まれない側面もありますが、
なぜ相場がさえないか?については、いろいろな見方がありそうです。
そんな中で個人的には、行きつくところはやはり、ドル金利の動向がカギだと思っているところです。
一般的な理論では、低金利は企業の金利負担が減り投資意欲が向上して景気を刺激する、ということですが、消費(サービス利用も含めて)を想定しない企業活動は基本的にあり得ないとすると、今のコロナ禍の状態で消費には限界があり、基本的な好景気は難しい状況だということが想像できます。
ではなぜ株価が明確に下落しないか?については、過剰流動性が支えているといったところだと思います。つまり、カネ余りがリスク資産購入と、安全資産たる債券購入の両方を可能にしていることが一種の矛盾を引き起こしている…という訳です。
もちろん真相は多少の専門家ですら知り得るところではないと思いますが、世界的な金融緩和という流れがコロナで先延ばしされ、もはや「プライマリーバランス」という言葉が死語になりつつある中、世の中には信じられない額の資金が、利ザヤを求めてうごめいており、僅かな隙間ができればその隙間を埋めるように資金が入り込んで一瞬にして隙間が埋まり、結局はナギ相場を生みだす、と言ったところでしょうか。
いつかはこういった均衡が崩れ、どこかの市場へ資金が集中して相場が動き始めるのでしょうが、何がきっかけでどこへ向かうのかは、今は想像できないものの、ドル金利は全てに対するインジケーターだと考えており、その動きが他の市場へ波及した際の値動きは、ナギが長引けば長引くほど、益々暴力的になっていくのかも知れません。
ポンドドル相場、当時の振り返り
実は30日に公開されたこの原稿は28日に作成したもので、チャートは7月28日足が現行足という状況です。
原文をそのまま掲載すると、
「もちろん、このまま何らかの理由で大幅に上昇し、すべての半値線が上を向く可能性を否定できませんが、もし理想形を待つのであれば、この後は暫く上下して揉み合い、全ての半値線の水準が近寄ってくれば、次の展開の入口として理想形になり、その後に上に抜けるようなら初めて、ロングの入口として適格、というだけのことなのです。」
と書きました。
実際、このポンドドルの反発は非常に強い様相だったことで、材料によっては6月当初の水準である1.42台あたりまでの戻しを意識せざるを得なかった状況です。
ただこの上昇が、ここでのテーマだった「理想形」という判断には至らなかった理由があり、その一つが上の原文の通り、短い期間の半値線しか上昇を示さなかったということです。
この原稿には書ききれませんでしたが、実は他にも理由がありました。
本格的な上昇相場に転じる根拠の薄さ
半値線がバラバラだということと、概ね同意となる事なのですが、上昇にしても下落にしても、起点になる大前提として、十分に揉み合ったあとの動きかどうか?という点です。
この大前提に立てば、6月上旬の下落はその前に充分揉み合ったことで、信憑性が高い相場だったと言えます。
その後、7月前後の中断揉み合いでもそれなりの時間をかけて揉み合ったことから、7月20日の最安値までの下落も納得できるものでした。
しかし21日からの上昇では、下値揉み合いをこなしておらず、6月18日と19日で作った往来相場と同等な、揉み合いを作りに行く戻しという扱いをすべき、との判断がありました。
まさか7月の高値もみ合いを上抜けるとは思わず、個人的にはそれなりの代償を払ってロスカットになったというのが実情ではありましたが、
その後はチャートを見ての通り、時間が掛かったものの、一時は最安値を伺う下落となって、結果的には想定通り揉み合いとなったわけです。
現状に対する見方の一例
私がロスカットした7月高値の1.3900水準は、今後も1つの目安になりそうな予感はありますが(三角保ち合いの記事を参照のこと)、厳密には高値からの下落は否定されておらず、その中での途中のもみ合いというのが現状です。
更にもう少し目線を引いてみると、
3月以降の値動きは、コロナショック以降の長期上昇相場の高値もみ合いであると言える一方で、右肩下がりのヘッド&ショルダーズと言えなくもなく、高値もみ合いとしての形は良くないため、全体としては非常に微妙な状況であることが伺えます。
具体的には、もし崩れずに持ちこたえ上で、戻り最高値を更新出来れば長期上昇の継続となりますが、7月の安値を割り込むと6月以降の下落相場が再開してしまう、という訳です。
目先の判断材料
現在は7月中旬から発生した戻し相場の間に含まれており、揉み合い相場の最中ということになりますが、8月を通じて1.3800水準で横這っている半値線を目前に下側で推移している現状からは、ここを上に抜けられるかどうかは試練となります。
上手く抜けたとしても、1.4000の戻り水準、更には1.4200の戻し最高値を抜けない限りは、長期上昇の再開ともならず単に揉み合い継続に終わりますが、
一方1.3800水準で頭を押さえられた場合、1.3600水準割れを試す動きになり易い、と考えるのが順当でしょう。
割り込んだ場合は、1.4200の高値水準から見た下落波動から、1.3400水準、1.3200水準という計算値が見えています。
果たして今後の値動きは?!
また機会を見てご報告できればと思います。
浅野敏郎
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おはようございます。
いつも有意義情報ありがとうございます。
昨年はコロナショックで多くの銘柄が下落し、その後下げた銘柄は株価上昇しました。
そのため、トレード初心者の私でも、昨年は3月以降は利益を出すことができました。
しかし、今年は浅野さんがおっしゃる通りなかなか一方的に上昇していく銘柄がありません。(私が取引している銘柄がそうなのかもしれませんが)
今は業績相場に入っていると思っています。各社が業績発表して良い業績を発表していますが、その当日(翌日)から大きく売られるというようにチャートやファンダメンタルも、思うようになりません。
少し利益が出たら、利確することをコツコツしていった方が良いのかとも考えています。
8月・9月は夏枯れ相場とも聞きます。
今回の好業績であったにも関わらず下落した銘柄は、秋以降海外投資家が本格的に参加して上昇していくのではないかと考えれば、そういった銘柄を買っておくという考えもあるかと、いろいろなことを考えています。
トレードは常に同じ取引ではなく、相場(環境)に見合ったトレードを変化していかないといけないのかと最近思っています。
浅野さんのいう、買いや売りの根拠を確認してからエントリーすることで損失を抑えられると思いました。
とりとめのないメールですみません。
高橋 洋二様、
コメント、ありがとうございます。
質疑だけではなく、こうした感想や気付きを形にしておくことも重要だと思いますので、今後もこうした内容の投稿は、大歓迎いたします。
さて、おっしゃる通り、相場は市場の違いに関係なく、今一つ値動きが緩慢ですね。
重要な価格を越えてきているのに、その反応は極めて悪いため、
「長く持っていられない地合いだ」
と感じても致し方無い状況です。
私たち一般投資家は、納得できない地合いではトレードしないという選択肢がありますが、特に機関投資家たちは、どんな地合いでも投資し続けなければいけない事情があり、最近の相場はそれはそれで危機的な環境になっているはずですね。
株価が下がれば、買いやすくなるので、そういう状況で仕込むというのは、悪いわけではありません。
特に多額の資金をつぎ込む事情がある場合は、下げ局面から買い下がらないと買い切れないことがあり得ますが、
我々一般投資家はそこまでする必要もないわけですから、ボトムアウトしてからでも十分間に合うと考え、相場に向かうような買いはしないように心がけたいところです。
そういう意味では、確かに日経平均の、この月末月初の動きは興味深いのですが、弱いチャートポイント1つをやっと上抜けただけと言えなくもなく、大崩れは一旦どうにか免れたかな程度に捉えています。
また、是非コメントをお待ちしています。
浅野敏郎