上下の波動を全部取る!ホントにー??
「投資の学校」浅野敏郎
From自宅のトレードデスクより
皆さんもご存知のように、
トレンド相場といってもよく見てみると、
小さく上下を繰り返しながら
上昇相場や下落相場ができていますね。
一つのトレンドの始点から終点まで
例えば200ポイント動いた相場を後から見て、
「一方向だけの取引では、
頑張っても最大200ポイントしか稼げませんが、
途中の50ポイントの押し目を売りで取れば、
全部で300ポイントも稼げます!」
という話を、まことしやかに触れ回る人が
少なからずおいでです。
皆さんも一度や二度は、聞いたことがあるでしょう。
果たして、そんなことは現実的に可能でしょうか。
おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。
GWが終わってもう一週間、
こんなに早く時間が過ぎて良いのでしょうか…
相場は、特にドル円が、
ちょうどGW中に大きく方向転換し、
このまま行ってしまうなら、今回は見送るしかないかな~
といった水準に達してしまいました。
ろくに戦わずして、
「はたき込み」で相撲に負けたかのような敗北感があります。
早い段階で、転換を迎えそうなイメージを持てたのは
今のところ合致していますが、
その後の値動きには違和感があるのも事実です。
静かに押し目を待ちたいと思います。
上下の波を全部とるとは・・・
冒頭で例えに出した値動きを、カンタンな図で示します。
途中の押し目は1回だけあったとしましょう。
要するに、全部取るという理論は、こうです。
AからDの上昇トレンドで、押し目を我慢したところで、
取れる最大値幅は200ポイントである
一方で、
AからBの上げで100ポイント
BからCの下げで50ポイント
CからDの上げで150ポイント
の値動きがあるのだから、
合計すれば、同じ相場でも300ポイントの収益になるという訳です。
一瞬、確かに!!
とも見える理論ですが、
天底を売買することは基本的に無理ですから、
そう簡単な話ではなく、私にとっては全く現実味がありません。
逆に、あの押し目さえなければ、
もっと短時間でより大きい値幅が取れたかも知れない…
という感覚の方が強く残ります。
天底が無理なら、どこで売るのだろう
AからBまで上昇し、BからCへ向けて反落を始めたとします。
ここまで全く同じ動きだとすれば、移動平均線やオシレーター指標なども
全く同じですから、違いはどこにもありません。
もしCまで下落することが分かっていれば、
今からでも売れますが、
何の保証も無い上に、
AからBまでの収益さえも既に減りつつある中で、
売り決済と新規売りを同時に行う「ドテン売り」など、本当にできるでしょうか??
さらに、もし本当にCまで下落したとして、
Cからの反発局面でもう一度、
決済買いと新規買いを同時に行う「ドテン買い」をしなければならず、
うまくいって、ドテン売りとドテン買いの間はチャラ。
結局、緑で示した、最初から持ち続けた値幅と同じくらいに収まるのが
関の山ですし、
ドテンをせずに、同じポイントで決済し、同じポイントで買い直しても
同じことであるともいえましょう。
もちろん、Cがどこまで押すのかが分からないのが前提であれば、
我慢するよりは、
リスク面で考えると、最後に指摘したような
一つずつ取り組むのが、最も良い方法だといえるでしょう。
「シンプル イズ ベスト
せっかくAからBでは、上昇で儲かったのですから、
上昇が否定されるまでは、やはり上昇で一貫したほうが、
最も理にかなっているのではないでしょうか。
浅野敏郎
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今日の浅野氏のモデルをかりれば、
押し目の売りでも収益にするためには、唯一
ドテンのタイミングを早められれば、可能かもしれません。
ただ、そのためには天底を射止めるのと同じような
ロジックが必要であり、
誰もがそれを検知できる必要があります。
投資の学校の講師の中で、
それを最も示唆できる手法を用いているのが、
矢口新先生の「TPA理論」です。
TPA理論というと、なんだか小難しく聞こえますが、
要するに、ピークを見極めるための
一定の判断基準のことを指しています。
詳細はこちらのページでご確認ください。
↓
https://fx-school.net/lp/tpa_special/
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う~む、また新しいコトバが( ..)φメモメモ
「ドテン売り」「ドテン買い」
「うねり…」とはまた別種のものなのでしょうか?
要は「押し目」を丁寧に取っていく…イメージ?
デイトレやってたら忙しそう。
万尾獅子 様、
返信、遅くなり申し訳ありません。
ドテンとは、ポジションを
ショートからロングへ、
ロングからショートへ、
一気にひっくり返すことを指します。
「うねり」という表現は、
実は投資の学校へ来てから耳にする言葉で、
恐らく株式か先物市場で主に使われていたと
推測しますが、
こちらは、どちらかと言えば一時的、かつ部分的な両建て
いう解釈をしています。
例えば買い持ちをしていて、
一時的なニュースなどで下落が予想される場合、
持ち高の一部の投資額を売り建てて
押し目による目減りを抑え、
反発が確認できた時に、売り建てを決済し、
再び買い持ちを維持してゆく、
といった方法です。
ヘッジ取引的なニュアンスだと思います。
一方でドテンは、
ある水準を割り込むと転換になると判断し、
実際に割り込んだ時点で、
①10のロングだったところを20売って、10のショートにしたり、
②10のロングだったところを15売って5のショートにしたりする
行為です。
損切と順張りの新規を一発で行うということですね。
FXの場合、基本的に両建てという感覚はありません。
もし判断が合っていれば、損益は両建てと同じですからね。
何よりも、②のケースで両建てすると、
ネット(実質)は5のショートなのに、
ポジションリスクは35ですからね。
資金的にも自由度がドンドン無くなるので、
やはり、あまり意味はないです。
当て字かもしれませんが、
ドテンには途転という漢字もありますよ~。