ハイテクバブルの足音が・・・
From:戸松信博
自宅デスクより、、、
おはようございます。
戸松信博です。
では、今週の見通しを見ていきましょう!
・決算発表シーズン入りの米国株は大幅上昇で高値を更新
・円安、米国株高に乗れず、TOPIXは週間で変わらず水準に
(1)グローバル相場見通し:
決算発表シーズン入りの米国株は大幅上昇で高値を更新
【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.26% (97.61)
株 (S&P500指数) +1.97% (3,329.62)
商品 (CRB総合指数) -0.67% (182.89)
金(ニューヨーク先物) +0.01% ($1,560.30)
原油(WTI) -0.78% ($58.58)
債券(米10年債利回り) +0bpts (1.83%)
□ニューヨークダウ・ナスダック推移
米中貿易協議の第一段階の合意が正式に署名され、10-12月期の
企業決算発表シーズン入りともなった米国市場は、主要株価指数が
2%前後の強い上昇となり、過去最高値を揃って更新しました。
特にナスダックは週間+2.29%の上昇で、これで週末終値として
6週連続最高値で終えています。この週の上昇率は6週間の中でも
最大となりました。
ダウは週間+1.82%高、S&P500指数も同+1.97%高でそれぞれ
最高値で終えています。ダウは年初から800ドル超上げていますが、
あと652ドル上昇すれば3万ドルの大台に突入します。17日(金)は、
ナスダック、ニューヨーク両証券取引所合わせて600を超える銘柄が
1年高値を更新するなど、非常に強い終わり方でした。
主要決算はいつも通り銀行株から発表され、JPモルガンチェース(JPM)、
バンクオブアメリカ(BAC)、シティーグループ(C)、モルガンスタンレー(MS)
などが予想を上回る利益で着地しました。
半面、ウェルズファーゴ(WFC)とゴールドマンサックス(GS)は
訴訟費用が利益を圧迫しました。株価の反応はまちまちで、
大きく動いたところでは今期の強気見通しを発表したモルガンスタンレーが
週間+10.3%高、一方低迷続くウェルズファーゴは▲6.3%安となり、
全体にもまちまちでした。
市場で話題となったのは半導体の受託製造(ファウンドリー)で
最大手の台湾・TSMC(TSM)の決算でした。アップル、クアルコム、
エヌビディアなどの半導体を受託生産する同社の動向は業界を占うもの
として注目され、第4四半期は3四半期ぶりに市場予想を上回る好決算と
なりました。同時に今期の見通しを強気に修正し、また年間兆円を超える
設備投資額についても引き上げました。
TSMCの株価自体は反応薄でしたが、高値に舞い上がっている
半導体株全体に安心感が広がり、5G無線網が今年の業界の
上昇トレンドを支えるとの期待に繋がっています。
その半導体株は今週から決算発表が本格化します。
インテル(INTC)、テキサスインスツルメンツ(TXN)、
オランダの製造装置大手ASMLなどが続々と発表を予定し、
ディズニーの動画配信サービスと競合するネットフリックス(NFLX)の
決算にも注目されるところです。
(2)ハイテクバブルの足音が聞こえてきそうですが・・・
□ナスダック総合指数
先週もアップル(AAPL)が週間+2.7%高と続伸し、すでに年初来+9%高と
なっています。他の大手プラットフォーマー企業も、アルファベット(GOOGL)が
年初来+10%、フェイスブック(FB)+8%、マイクロソフト(MSFT)+6%と
昨年末からの好調が止まりません。
これらの結果、ナスダック総合指数も相当加熱しているのですが、上位100銘柄のみで
構成されるナスダック100指数のチャートは上のように高く舞い上がっています。
これまでの高値と安値を結んだトレンドライン上限を新年入りから一挙に飛び越え、
トレンドを無視した垂直上げとなっているところです。前回配信のこの欄で
高値警戒をしておりましたが、警告に反し、先週は一段とオーバーヒートし、
さらに上昇力を強めた形です。
短期の予想をピンポイントで当てることは難しいのですが、前回の配信で
書いたように、ここから先は上がれば上がるほど調整入りの確率が増していくものです。
すでにナスダック総合指数、ナスダック100指数、フィラデルフィア半導体株指数とも、
10週および40週移動平均両線からの乖離率が過去5年のMAXだった
2018年1月中旬の域に達しています。その18年は2月初めに大幅急落が起こりました。
上に挙げた3指数ともハイテク指数となりますが、TSMCの決算が注目されたように、
時代はデジタル、中でもAIやハイパフォーマンス・コンピューティングがあらゆる
サービスに組み込まれ、それらがより力を発揮する土台となる5Gワイヤレス通信が
今年に本格普及します。
香港市場でもハイテク大手の小米株(1810)が年初来+25%高で、週末は5Gスマホの
新機種販売観測で目立った上昇となっています。日本株は出遅れていますが、かつての
ITバブル銘柄、ソニー、NEC、富士通が年初に揃って週足大陽線で始まり、かつての
光通信株も20年ぶり高値となるなどハイテクバブルの足音が聞こえてきそうです。
今週から半導体株の決算発表が本格化するなか、上のハイテク指数が来たるべく
調整に入るのか、それともバブルの領域へと突き進むのか、用心をしながら
追っていきたいところです。
(3)円安、米国株高に乗れず、TOPIXは週間で変わらず水準に
日経平均 24,041.26円 週間+191円 *過去最高値まであと+62%要
□日経平均
相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇トレンド継続中(2019/09/05~)
注目セクター : 特になし
祝日で4日間の取引となった日本市場は、一進一退で推移していましたが、最終17日(金)に
米国の大幅上昇と1ドル=110円台を回復した円安を背景に上昇し、日経平均は週間+191円の
上昇で続伸しました。終値を2万4千円台に乗せています。
ただ、米国株に比べて見劣りし、東証一部全体を表すTOPIXは週間0.02%高と、ほぼ先々週末比で
変わらずで終わり、マザーズ指数やTOPIX中型及び小型株指数は下落しました。外国人投資家に
よる売り越しも小幅ながら続いているところです。
それでも悪くなっていた相場のリズムは良くなり、火曜、金曜と上昇した日に売買代金を
前日より増やしています。また、日経平均の終値は昨年12月17日に付けた高値から
21円安いだけであり、高値圏を維持しています。
日本企業も間もなく10~12月期の決算発表を迎えますが、アナリスト予想では全体で▲9%の最終減益
となる見込みです。その通りとなれば5四半期連続の減益となります。ソフトバンクの影響で情報通信が
大幅減益となり、金融セクターも減益をリードするもようです。減益の割合は米国よりも大きく、株価の勢いも
企業業績に一致していると言えるところです。
ただ、徐々に減益幅は小さくなってきており、5四半期連続ともなれば、そろそろ底を脱して増益に転じる
タイミングであります。そのあたりも見込んで日経平均はバブル崩壊後の最高値圏にまで戻しており、
10~12月期の決算が予想以上に悪くならない限り、あまり問題はないと見ています。
(4)今週の戦略
週末のダウは50ドル高で続伸し最高値更新、シカゴ日経先物は大証終値比5円高い24,035円で終えています。
米国市場は月曜日が祝日で3連休となりますが、かなりの過熱感があり、そろそろ調整で反落する可能性があるのではないかと見ています。
―戸松信博
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