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ローソク足1本は全て…揉み合いです!(A)

「投資の学校」浅野敏郎
From 新宿スタジオの編集デスクより

 
前号では
「相場の原点は揉み合いにアリ!」
ということをお伝えし、
揉み合いについて、
極力、様々な角度からお伝えする旨を
申し上げました。

トレンド相場は儲け話
揉み合い相場は損失話

というのは正しい教えです。ただ、
これからお伝えすることは何も、
「揉み合い相場で取引しよう!」
というのではなく、
以前にもこのブログで述べたように、

相場は
揉み合い相場⇔トレンド相場
の繰り返しだとすれば、
その接点となる揉み合い相場の終点は必ず
トレンド相場の始点ということになり、

多くのテクニカル指標がまだ下落を指す間に
誰よりもいち早く
来たるトレンド相場の起点に立てる可能性を
見出そうという試み…という訳です!!

——————————————-

おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。

今日から中華系の方々は、
長期休暇に入りますね。
いわゆる春節シーズンが始まる訳ですが、
彼らのポジション調整も概ね一巡したせいか、
各相場は次第に収れんしているように感じます。

東京市場は過去長い間、
午前10:00以降の暫くは仲値に絡んだ需給の
ポジション調整を行う時間として
「小動き」であるのが常識でした。

しかし、次第に中国発の資金力が強くなり、
10時から動き始める展開の方がこのところの常識
と化しています。

ということは強い資金力が消える向こう10日間は
嫌になるほどの小動きが想定されるわけですが、

こちらも中国発のコロナウイルス騒動
そしてトランプ大統領の弾劾騒動
に関するヘッドライン相場には注意が必要です。

——————————————–

さて、揉み合い相場の表現は幾つかありそうですが、
今回は代表して、
「高値も安値も拡げない相場」
を定義としてみましょう。

例えば我々がチャートでよく使うローソク足1本には、
「4本値」という価格情報が盛り込まれているのは、
皆様もよくご存じだと思います。

ここで察しの良い方なら「閃いた!」という方も
きっといらっしゃると思いますが、
そう、4本値には「高値」と「安値」がありますね。

 
つまり、
ヒゲという名称で記される細い縦棒1本は、
同じ足があらわす期間…例えば、
1時間足なら60分
日足なら24時間、
週足なら5日間
の高値/安値そのものな訳です。

ですから、先の定義をそのまま当てはめると、
同時線を含めて、
ローソク足の胴体となる実体線は必ず、
高値と安値の間に収まりますから

結局はどれも「揉み合い」しか意味していない!
事になります。

例えば、下記の陽線も

下記の同時線も

下記の陰線も

本間宗久さんには、大変申し訳ないですが、
「全て揉み合い相場」を表しているに過ぎません!!

 
確かに、終値を迎えた足はその時点で足形が確定し
あとから見れば、
ヒゲの間で揉み合ったことが判りますが、

新足が表れた直後の足はどんな場合でも
ヒゲがない同時線ですから、

そこから実体線がどちらかに伸びる段階は逆に、
全てが(一時的な)トレンドとも言えます。

ですから、
単純に1本のローソク足だけを見て、
一般的な概念で強弱を判断せず、
その期間の値動きがどうなっていたか?
つまり、

その期間の波動でしか強弱は判断できない
わけですから、そのために、
下位足や上位足を確認する重要性が
あるのだと思うのです。

 
今回の最後に、
酒田五法の名誉のために申し上げると、

酒田五法で挙げられるパターンの多くは、
複数のローソク足で構成されています。

その理由を想定してみると、
前段の最後に述べたように結局は、
その期間の波動でしか強弱は分からないので、
その動きを表現するには複数の足が必要だった…
のではないか?と思い、

言い換えると、
チャートの足は連続して初めて意味を成す
のであって、
つまりは現行足がどんな波動の
どんな位置にあるのか?
が最も重要なことなのでしょう。

 
ということで、
今回の記事内容から汲み取ってほしいポイントは、

「ローソク足1本だけでは強弱が分からないので、
下位足と上位足を使って
直近の値動き(波動)と位置を確認しよう!」
ということでした。

そういえば
ローソク足1本だけで強弱は分からない…
つまりは揉み合いですから、
1本のローソク足は相場の原点
ということにもつながってくる訳ですね。

次回もお楽しみに!

 
 
浅野敏郎

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  • コメント ( 6 )

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  1. KABU_TRADER1000

    浅野先生の相場見解は、相場の極意そのもです。
    ”ローソク足のもみ合い”を一目均衡表の例えば、転換線の期間である9日間を一本のろうそくとすれば、
    その9日間のもみ合いの均衡点である中央値の時間的推移は”転換線”そのものであります。
    その時の価格が、雲の上空で転換線の付近にあれば、その後の価格推移はさらにその上空を目指す確率が
    高いわけです。逆にいえば、3役そろい踏みで転換線付近で買えば、利益が出る確率が高くなるというわけです。つまり、この状況ではローソク足は陽線ですから、陽線ロウソク足の中間で買うことと同じと
    言うことになります。

    • 浅野敏郎

      KABU_TRADER1000様、

      コメントありがとうございます。
      私の記憶が正しければ、お久しぶりでございます。

      いや、私の思考の源はもはや、均衡表に近いこと
      見抜かれておりますね。
      9日足や9週足のイメージはまさにその通りです。
      (将来的に本文で簡単に触れたいと思うので、
      ここではご勘弁くださいませ)
      凄いのは、1週間で例えれば、
      切り替わったら1週間ただ待つ週足とは違って
      日々移動しながら、1週間という期間を常に
      見ているところで、まさしくスパンですね。

      一つだけ転換線について、
      確かにご指摘の相場位置だと、その可能性は高い
      と考える場面ではありますが、
      転換線が支配を受けている高値が遠く、
      能動的な上昇が厳しい場合は
      まさに大きな揉み合いの中央
      ということになり、

      高値位置での揉み合いが定着してからいよいよ…
      というのが理想なのかもしれません。

      またのコメントをお待ち致しております。
      今後とも応援を頂けますと嬉しく思います。

      浅野 敏郎

  2. 白鳥仁一

    浅野先生、おはようございます。先生のブログを毎週楽しみにしています。
    ロウソク足の動きと高値安値をしっかり見る。これなくして波を見切ることは
    できませんよね。インジケーターどうのこうのではない。

    投資の学校ではいろいろ学んできましたが、現在は
    浅野先生と矢口先生のブログのみを楽しみに拝見させて
    頂いております。これからもよろしくお願いします。

    • 浅野敏郎

      白鳥仁一 様、

      コメント、ありがとうございます。

      ローソク足は、棒足をビジュアル化したもので、
      イメージはつきやすい半面で、
      決して足通りの解釈だけでは不十分です。

      矢口先生もよくおっしゃっていますが、
      特に短期足は足の期間の時間で、本来つながっているものを
      輪切りにしただけですから、
      たまたまそれが押しや戻しと重なった場合、
      いちいち反転を想定しては身が持ちません。

      インジケーターは昔は参照していましたが、
      テクニカル指標は決して先に来るものではなく、
      あくまで値動き(波動)が先にくるべきで、

      これが判っていれば、それこそ、
      インジケーターの意味や参考の仕方も、
      非常に精度があがるはずだと考えます。

      私もどうしようもなく悩んだときに、
      RSI程度は見てみますが、
      それは主にダイバージェンスを確認する程度です。

      悩んだときは手を出さない

      のがベストな訳ですが、
      常に参加している意義もまた皆無ではなく、
      最小単位ではあるものの、悩ましい日々を送っております。

      もしかして為替はもうトレンド相場は無い
      のかと思うほど、このところは低迷していますね。
      誰もがハッピーになれる相場をただただ希望している毎日です。

      これからも是非、応援いただけますよう
      お願い申し上げます。

      またのコメントをお待ちしております。

      浅野 敏郎

  3. koba

    先生、酒田五法です。

    • 浅野敏郎

      koba様、

      ご指摘、ありがとうございます(恥)!
      無意識って怖いです…。

      今後はもっと注意を払って参ります。
      今後ともよろしくお願い申し上げます。

      浅野 敏郎

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