株式相場の上げトレンドを前提にした場合
「投資の学校」浅野敏郎
From 自宅の書斎より
おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。
「あれ?いつもと構成が違う…!!!」
と思われた方もおいででしょう。
はい、実はどうしても本日中に
執筆する時間を捻出できず、
誠に残念ながら今週号は急遽
簡単にエッセイ風な記事を書きましたので
よろしければどうぞ!
少々ショッキングなお話になりますが…
それは誰ににも潜んでいる、
「心の闇」なのかも知れません。
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ここ数カ月、アメリカの株式市場が牽引して
世界的に株高ムードが広がっています。
実際に各国の主要な株価インデックスは
底堅い動きを示していて
買い取引をしていれば良い結果が伴う地合いです。
インデックスとはご存知かもしれませんが、
直訳すると「指数」ということになり、
日本では日経225が代表的な株価インデックスです。
指数というとアレルギー反応してしまう方も
いらっしゃるかと思いますが、
要するに日経225の場合、
日本のメジャー株価の全体的な動きを捉えようとする数値
だと考えればよいと思います。
各国の株式市場には一国で数百数千社の株式が上場
しているわけですが、
日によって上昇銘柄数と下落銘柄数が
目まぐるしく入れ替わる中、
加えて個別に大幅高、小幅高、大幅安、小幅安など
これではその国の株市場全体が、
本当は上がっているのか下がっているのか
どちらなのかが判断しにくいため、
そこで考案されたのがインデックスです。
話を戻すと、
世界の株高傾向に対して
皆さんも少なからず疑問をお持ちだと思います。
そう、新型コロナ感染が依然として世界的に
猛威を振るう中、
ワクチンが開発・流通し始めたことで
若干の安心感がひろまりつつあるとはいえ、
経済への影響は深刻で、
「経済が活況でもないのになぜ株価が上がるか?」
理解に苦しむのも当然なことです。
背景はいろいろ論じられており、
どれが正解でどれが間違いなどというつもりはなく、
言いたいことはこれが現実だということです。
確かに現在の株価上昇は
「砂上の城だ」と言えなくもないですが、
だからと言っていつかは下がることを前提に、
下がってもいないのに実際に売りを立てるのは
順当ではなく、
実際にそうなってから行動するべきです。
また、もし現在のトレンドが継続する場合、
ありがちなこととして、
とにかく買っておけばどうにかなる、
とばかりに、
せっかく学んだルールや禁止事項を棚に上げる、
といったような一種の慢心が芽生えることです。
いや、
インジケーターやテクニカルが
買いを示しているからで、
決してルールを無視しているわけではない…
というケースもあるでしょう。
ただ、多くのテクニカル指標は、
現在の事実を示しているにすぎず、
世界的に上昇傾向であれば、
どんな指標でも買いを指すことでしょう。
しかし、永遠に相場が上昇することは無く、
いつかどこかで必ず下落相場は来ますので、
どんな時に決済をするのか、
今はエントリーよりも、
既にイグジットへのイメージを
作るべきフェーズに思えます。
お仕舞にある悲劇の教訓話を一つ
ある有名な会社の証券マンだったA氏は、
テクニカル分析にも熱心で、
それが高じてとうとう
自動売買のプライベートファンドを作りました。
確かに暫くは運用成績もよく
預かり資産も多額になりましたが、
やがて利益率も低下し解約が相次ぎました。
A氏はそのたびに新たな売買モデルを開発し、
資金流失を食い止めようとしましたが、
損切によるファンド解散が相次ぎ、結局は破綻。
プログラムを一般投資家向けに切り売りして
急場をしのごうにも元々中途半端なロジックでは
評判も完全に断たれ、知人らは去っていき…、
A氏は自殺してしまいました。
私たちがこの悲劇から学ぶべきは、
A氏は預かり資産を増やすこと、つまり
最初から最後までエントリーのことしか
考慮していなかった…ということです。
どんな愚劣な売買ロジックでも
トレンドが継続する地合いでは、
多少の精緻性を欠いても機能するのは当たり前で、
トレンドが継続する限り結果は伴い、
評判が評判を呼んで預かりは増え続けます。
しかし転換期においては、それが不安定になり、
転換完了後はまったく機能しなくなります。
それから慌てて、
下落向けや決済のロジックを組んだところで
間に合うわけもないのです。
どうか皆様も、トレンド相場にあぐらをかかず、
そしてテクニカルはあくまでテクニカルだ
ということを忘れず、
そしてトレンドは必ず終わり、
たとえ長期投資で今は良くても
出口戦略のイメージは常に必要だと思います。
トレンドの終わりがいつ来るかは、
確かに誰にもわからないとして
仮に3年続くトレンドだった場合、
例えば1年経過した時点で既に
トレンドの33%は終了したことになり、
毎月3%ずつ終わりが近づいているのだ
という事実をご理解の上で、
トレンドを味方につけて欲しいと思います。
浅野敏郎
P.S.
コロナ禍の中、何かを求めて
投資の世界を目指される方も今後は
もっと増えるかも知れません。
ただ、投資も一つの労働だとすれば、
やはりそう簡単に儲けさせてくれることはない…
と考えた方が、健全なのかも知れません。
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浅野さんのお話はいつも含蓄がありますよね。ありがとうございます。
テンプルトンの「強気相場は(中略)楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」
を思い出しました。上昇相場にあぐらをかかず常に出口戦略を意識したいと思います。
※「投資も一つの労働である」全く同意します。専業は色々と誤解されるので(笑)
ラビット様、
いつも色々な角度からご支援いただき、感謝いたします。
この度も、コメントで勇気付けられました!
短いコメントでも、鋭い一言がまるで「王手飛車取り」のようです。
某大学の投資サークルのように、
「イナゴの使い手」的な形で成果を上げる一般投資家やそれを目指す方は多いのでしょうけど
ラビット様のようにご自身のスタイルで、孤高に専業をされている方は尊敬の対象です。
来年もご成功を心より祈念していますのと同時に、変わらぬご支援をよろしくお願い致します。
どうか良いお年をお迎えくださいませ。
浅野敏郎