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コールドマウンテンと内戦

数カ月前になるが、家の本棚にあった「コールドマウンテン」という英文小説を読んだ。
参照:Cold Mountain/Charles Frazier
https://www.amazon.co.jp/Cold-Mountain-Sceptre-21s-English-ebook/dp/B0118IUT7Q/ref=sr_1_5?adgrpid=120660937593&dchild=1&hvadid=536112526708&hvdev=c&hvqmt=b&hvtargid=kwd-11198646&hydadcr=27488_14464591&jp-ad-ap=0&keywords=cold+mountain&qid=1631947839&sr=8-5

作者は米大学の英文学教師だった人で、46歳(1950年生まれ)の時に書いたこの最初の長編小説で一躍ベストセラー作家になったという。2003年に映画化されたので、ウィキペディアでは以下のように説明している。

「南北戦争を背景にした純愛ドラマ。原作はチャールズ・フレイジャーの同名小説。

この映画でレネー・ゼルウィガーがアカデミー助演女優賞やゴールデングローブ賞 助演女優賞、 英国アカデミー賞 助演女優賞などを受賞し、主演のジュード・ロウはアカデミー主演男優賞、ニコール・キッドマンはゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)にノミネートされた」

映画は観ていないので知らない。純愛ドラマとあるが、「約束」したかどうかよく分からないような「淡い交流」を拠り所に、戦争にいった男を何年も待ち続ける女と、戦争で負傷し、心にも大きな傷を負った男が所属していた南軍を脱走して、南軍及び地域自警団の追跡と、北軍との遭遇に脅えながら、故郷のコールドマウンテンを目指すというドラマだ。曽祖父の兄か弟の体験に基づく実話がベースだという。

ウィキペディアから、再び引用する。

「アメリカ連合国の兵士としてノースカロライナ州からヴァージニア州に送られたインマンは、激しい戦いの只中に置かれることになる。友人を失い、自分も負傷したインマンは、故郷であるコールドマウンテンと、出発前の僅かな時間しか共に過ごすことが出来なかった最愛の女性エイダに再び会うため脱走し、徒歩でコールドマウンテンに向かう旅に出た」

映像的な描写と、ところどころに記憶に残るようなフレーズが散りばめられていて、英語が美しい。ところが、話の内容は「内戦」の悲惨さや、人心の乱れ、逃避行中の出会い、生きるために全力を尽くす主人公たちの生き様などが淡々と描かれていて、強く心を揺さぶられる。

南北戦争は1861年から1865年にかけて、米国が北軍と南軍とに分かれて戦った内戦で、本書の舞台は4年間の従軍とあるので、1865年だ。日本の最後の内戦、明治維新の3年前だ。ちなみに、南軍のConfederate(Confederate States of America)は私も知っていたが、北軍がどう呼ばれていたかを、本書で始めて知った。Federalだ。

最近になって、Confederate Statesの各地にあった旧南軍の英雄たちの銅像が次々と廃棄されているが、これでようやく米国 United States of Americaは、名実ともにFederal政府に支配されたことになるのだろうか? ようやく、南北戦争が終わったということだろうか?
明治維新もそうだが、南北戦争にみる「内戦」は、他国との戦争に勝るとも劣らないほど悲惨なものだ。誰を信じていいのか分からなくなるという意味で、精神的にはもっと悲惨かも知れない。
「アフガニスタンにおけるこの決断は、アフガニスタンだけには限らない。他国を作り変えるための大規模な軍事行動の時代に終止符を打つことを意味する」と、バイデン大統領は述べた。

参照:Biden says the era of U.S. nation building is over as he marks the end of the Afghanistan war
https://www.cnbc.com/2021/08/31/biden-addresses-the-end-of-the-us-war-in-afghanistan.html

「他国を作り変えるための大規模な軍事行動」は、多くの場合、他国に内戦を引き起こすことを意味する。米国が内戦を輸出してきた時代が終わったと信じたい。

その決断が、中国との対決に向けてのものだという一部の観測が正しいとすれば、中国の台頭で間接的に救われた国があったことになる。

<講師プロフィール>

矢口新(やぐち あらた)

1954年生まれ。
金融業界の第一線で30年以上にわたり活躍し続け、
プロディーラーにも師と仰がれる天才ディーラー。

東京・ニューヨーク、ロンドンと世界3大金融市場で活躍し、
さらには為替、債券、株のすべてに関わるという
非常に稀有なキャリアを持つ。

相場を動かすプロの裏の裏まで知り尽くしており、
投資を真剣に学びたいという意欲ある方々との交流にも熱心。

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売買の際には、ご自身でチャート分析、
ファンダメンタルズ分析を行っていただき、
売買をする際には自己責任にてお願いします。

【1】昭和電工(4004)
株価(終値):2,797
日付:9月14日
売買代金(千円):53,684,870

【2】廣済堂(7868)
株価(終値):1,616
日付:9月14日
売買代金(千円):41,935,600

【3】日本電産(6594)
株価(終値):13,630
日付:9月14日
売買代金(千円):37,177,970

【4】武田薬品(4502)
株価(終値):3,714
日付:9月14日
売買代金(千円):31,171,650

【5】東京海上HD(8766)
株価(終値):6,098
日付:9月14日
売買代金(千円):29,093,120

*ランキングは売買代金の
 総額に基づく順位を示したものです。

*この銘柄一覧は、
 特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

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