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(矢口新)ユーロはいかに欧州を分断したか

こんばんは。
矢口新です。

元ギリシャ財務相が記した通貨統合の弊害についての書籍が、
ダイヤモンドで紹介されていました。
(以下に一部引用。URLまで)

20年前の1月、ユーロ紙幣・硬貨の登場によって、
「欧州共通通貨」は手を触れられる現実になった。

これを記念して、ユーロ圏諸国の財務相らは共同声明を発表し、
ユーロを「欧州統合の最も具体的な成果の1つ」とたたえた。

だが現実には、
欧州統合という点でユーロは何の役にも立っていない。

それどころか、その正反対である。

ユーロの主な目的は、為替コストを撤廃し、
さらに重要なことに、不安定の原因となる通貨切り下げのリスクを排除することで、
統合を促進することだった。

欧州の人々への約束は、こんな感じだった。

ユーロは各国間の貿易を促進する、生活水準の格差は縮小する、
景気循環も穏やかになる、価格の安定性も高まる、
そしてユーロ圏内での投資促進により、全体として生産性の向上が加速し、
加盟国間での成長率も似通ったものになっていく・・・。

要するに、
ユーロは欧州の緩やかな「ドイツ化」の基盤になる、ということである。

だが20年後、
こうした約束はどれも果たされていない。

『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』の
著者ヤニス・バルファキス元ギリシャ財務相による連載。

今回のテーマは、欧州通貨統合の構造的欠陥です。

紙幣・硬貨流通開始から20年、
コンバージェンス(収れんや格差縮小)の期待もむなしく、
ダイバージェンス(かい離や格差拡大)が悪化している背景には、
根本的な設計ミスがあると批判します。

参照:ユーロはいかに欧州を分断したか、格差拡大を招いた通貨統合の罪と罰
https://diamond.jp/articles/-/295484

私の書いたものを長く読んでくれている方々、
あるいは、10年以上前に私のセミナーなどで、
「ユーロの構造的な欠陥」について聞いてくれた方々、

または、電子本
「金融予測これからどうなる?『ユーロと円』日本は円安誘導政策を急げ!」
を購入して下さった方々は、
ご存じだと思うが、私はユーロの誕生以前、ERMやEMSといった頃から、
通貨統合には「根本的な設計ミスがある」と指摘しています。

(なお、この電子本は出版以来、
出版社からの連絡はなく、印税も全く支払われていない。

もっとも、そういうことはパンローリングなどの大手を除いてはありがちで、
大して売れたとも思えないので、こちらも放置している。)

この原稿はまだ持っていますが、
膨大な量なので、ここには掲載できません。

しかし、ブログには今読んでも読者の方々の参考にして頂けるコメントが載っています。
スライド20枚からなる総合的なコメントです。

参照:ギリシャ問題の復習(2015年7月12日)
https://ameblo.jp/dealersweb-inc/entry-12049721861.html

なお、末尾には━【生き残りディーリング塾】━の紹介がありますが、
現在は運営していないので、無視して頂きたい。

2015年以降での展開で、このコメントに追記するとすれば、
コロナ対策などもあり、ドイツの地盤沈下が進んだこと。

ロシアがクリミア半島を奪還したこと。
ブレグジットが起きたこと。

そして、ギリシャに多くのドイツ企業が進出し、
港湾が中国資本に渡ったことなどでしょうか。

<講師プロフィール>

矢口新(やぐち あらた)

1954年生まれ。
金融業界の第一線で30年以上にわたり活躍し続け、
プロディーラーにも師と仰がれる天才ディーラー。

東京・ニューヨーク、ロンドンと世界3大金融市場で活躍し、
さらには為替、債券、株のすべてに関わるという
非常に稀有なキャリアを持つ。

相場を動かすプロの裏の裏まで知り尽くしており、
投資を真剣に学びたいという意欲ある方々との交流にも熱心。

■ 本日の出来高急増銘柄

※上昇銘柄の推奨などではありません。

※投資の学校の全講師の手法に使える、
銘柄選びの考え方です。

なぜ、
出来高急増銘柄が注目なのか、その理由と、
本銘柄を抽出した根拠はこちら。
https://youtu.be/xAVWjxMIq4c

売買の際には、ご自身でチャート分析、
ファンダメンタルズ分析を行っていただき、
売買をする際には自己責任にてお願いします。

【1】リクルートホールディングス(6098)
株価(終値):5,046
日付:2月15日
売買代金(千円):64,762,120

【2】日本郵政(6178)
株価(終値):981
日付:2月15日
売買代金(千円):27,148,850

【3】SMC(6273)
株価(終値):65,420
日付:2月15日
売買代金(千円):26,886,440

【4】クボタ(6326)
株価(終値):2,060
日付:2月15日
売買代金(千円):20,335,920

【5】日本たばこ産業(2914)
株価(終値):2,312
日付:2月15日
売買代金(千円):19,290,920

*ランキングは売買代金の
総額に基づく順位を示したものです。

*この銘柄一覧は、
特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

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