矢口新のブログ

(矢口新)ロシアとウクライナ

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こんばんは。
矢口新です。

米バイデン大統領は
「ロシアがウクライナに侵攻するのは確実だ」
と述べています。

当初は2月16日が開戦日とされましたが、
その日には何も起きませんでした。

その日、ロシアは軍の一部を撤退させたと発表しましたが、
米国はその事実は見られないとしました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、
欧米諸国にそうした危機を煽るなとし、
「2月16日を記念日とする」とジョークを言ったことで、欧米から責められました。

ちなみに、
同氏の前職はコメディアンだ。

とはいえ、ウクライナとしては、
自国が戦場となることは何としてでも避けたいのは道理で、
自国の国境近くで軍事演習を行うロシアが迷惑なのはもちろんのこと、

今日明日にもロシアが攻め込むと、
自国民を避難させたりして、
危機感を煽り続けている米国もまた迷惑な存在なのです。

おかげで欧米の庶民も、燃料費やガソリン価格の値上がり、
歴史的なインフレ率、金融市場の混乱、景気減速、金利上昇、
サイバー攻撃の不安などで、迷惑を被っています。

そもそも対立のもとは、ウクライナではありません。

東側に拡大を続けるNATOと、
それをウクライナで食い止めたいとするロシアの対立です。

ウクライナも紛争の種をまく理由があったとすれば、
ウクライナ最大のガス会社プリスマの利害がかかっていることです。

この辺りの事実だけを述べます。

ソ連崩壊後に、欧米を仮想敵国とする旧ワルシャワ条約機構から、
東ドイツ、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、スロベニア、
ブルガリア、ルーマニアが、ロシアを仮想敵国とするNATOに加わりました。

旧ソ連からもエストニア、ラトビア、リトアニアが加わりました。

2014年にはウクライナで武装クーデターが起こり、
親ロ政権が倒れて、米国が支持する政権が誕生しました。

同年5月にバイデン大統領(当時は副大統領)の息子、
ハンター・バイデン氏がウクライナ最大のガス会社プリスマの役員に就任しました。

クーデターを受けて、ソ連時代にロシアからウクライナへ移管し、
住民の6割がロシア人で、ロシア黒海艦隊の基地があるクリミアを、
移管後60年にして奪還したことで、欧米諸国や日本はロシア制裁を始めました。

当時、ロシアから欧州への天然ガス供給はウクライナを経由し、
多額の使用料が支払われていましたが、
親ロでなくなったウクライナを支援する必要がなくなったロシアは、

黒海を横断してロシアからブルガリアに繋がる海底パイプラインを設置して南欧に、
また、バルト海経由のノルドストリーム・パイプラインを設置して
ドイツに直接供給を始めました。

2016年にルーマニアに最新のミサイルが配備され、
NATOの仮想敵国であるロシアに向けられました。

2018年にはポーランドにも設置される予定でしたが、
反撃の標的となることを恐れる住民の反対で遅れ、
2022年の配備が決まっています。

2022年にはバルト海経由のもう1本のパイプライン、
ノルドストリーム2の開業が決まっています。

これが開業すると、
ウクライナ経由のパイプラインはその役目を終えることにもなるでしょう。

そうなると、せっかくハンター・バイデン氏を
プリスマの役員に迎えたことが無意味となります。

参照図:ロシアの天然ガス:ウクライナをバイパス(出所:ニューヨークタイムズ)

2014年のウクライナでのクーデター前には、
親ロ政権の腐敗が大きく喧伝されましたが、
2019年頃からは、ベラルーシの親ロ政権の腐敗が大きく喧伝され始めました。

そこで、ロシアのプーチン大統領は、

「ソ連が東欧のワルシャワ条約機構からの離脱を無血で認めたのは、
 NATOが東進しないとの約束があったからだ」とし、

「これ以上の東進、つまり、ベラルーシとウクライナを
 NATOに組み込まないと約束してくれ」と懇願しましたが、
きっぱりと拒否されました。

そこでプーチン大統領は2021年12月の恒例記者会見で、

「米軍のミサイルがロシアの玄関先にまで来ている。
 ウクライナがNATOに加わると、ロシア国境にも配備されるのは確実だ」

と述べ、ウクライナ国境近くのロシアとベラルーシで、
合同の軍事演習を始め、
ウクライナがNATOに加わるならば、侵攻も辞さないとしました。

米国は、そうすればロシアに「ノルドストリーム2」の廃棄を含む
最大級の制裁を課すとしています。

こうした事情の背景は、2014年3月3日付の私のコラムにも詳しい。
(注:「2014年以降の相場見通しについては、映像セミナーをご覧頂きたい」以下は、無視して頂きたい。)
参照:ウクライナ緊迫に思う
https://ameblo.jp/dealersweb-inc/entry-11785996847.html

こうした動きを受け、ロシアは長年にわたって犬猿の仲であった中国と、
2017年から合同軍事演習を始め、軍事同盟にまで発展させています。

同時に、
初めてオホーツク海での大規模な軍事演習も行いました。

ロシアの軍事費は英国やインドよりも少なく、
米国の1割ほどでしかありません。

核兵器もここ8年間で26%削減しています。

一方、中国はロシアの3倍近い軍事費を持ち、
核兵器も同時期に40%も増やしています。

中距離弾道ミサイルに至っては、
米国が0なのに対し、1250も保有しています。

こうした事実から推測できるのは、ロシアが旧ソ連の復活や、
世界征服を企てているという兆候はないということです。

有事になるとすれば、ウクライナがNATOに加わった時に、
中国の台湾侵攻と合わせて同時にというのが現実的です。

この危機の最も平和的な解決は、
ロシアとドイツがノルドストリーム2を廃棄して、
ウクライナのパイプライン権益を確保してやることでしょうが、

それでも、NATOがポーランドにミサイルを配備し、
ウクライナやベラルーシも組み込もうとしている以上、
緊張が続くことは避けられないと言えます。

<講師プロフィール>

矢口新(やぐち あらた)

1954年生まれ。
金融業界の第一線で30年以上にわたり活躍し続け、
プロディーラーにも師と仰がれる天才ディーラー。

東京・ニューヨーク、ロンドンと世界3大金融市場で活躍し、
さらには為替、債券、株のすべてに関わるという
非常に稀有なキャリアを持つ。

相場を動かすプロの裏の裏まで知り尽くしており、
投資を真剣に学びたいという意欲ある方々との交流にも熱心。

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