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玉を右から左に流す

こんばんは、
水上紀行です。

顧客からの売り買いの注文(玉、たま)を受けたインターバンクディーラーが、
その注文全額をマーケットに即つなぐ(マーケットで顧客と成立した取引をカバーするためにインターバンクで売り買いする)ことを、
「玉を右から左に流す」と言います。

たとえば、大口の売り注文(玉)が入れば、通常であれば、
その玉を使って少しでも利益を出そうとするためすぐに
その玉全額をいっぺんにマーケットにつなぐことはありませんが、
薄くなっているマーケットでは即全額売るため、
相場が急落したりすることになります。

マーケットが薄くなるのは、
決算前や、かなりの大相場になった時などに起こります。

決算前とは、日本の金融機関であれば、
9月末の中間決算前、3月末の本決算前であり、
欧米では、6月末の中間決算前、11月、12月の本決算前です。

特に、欧米の金融機関が本決算を迎える時は、
この期に及んで、銀行としても利益をブラしたくないですし、
ディーラー自身も今年度のボーナスを考えれば、
自分のパフォーマンス(成績)をブラしたくはありません。

そのため、この「玉を右から左に流す」
ということが起こりやすくなると言えます。

また、大相場の時は、市場に流動性がなくなって乱高下しやすくなっており、
顧客からの売買注文を受けるのも命がけとなり、
取引が成立すれば即マーケットにつないでリスクをヘッジしようとしますので、
やはり、「玉を右から左に流す」ことが多くなります。

そして、「玉を右から左に流す」ことによって、
さらにマーケットの振幅が大きくなりますので、
こうした薄いマーケットでは、通常のマーケット以上に、
トレーディングには細心の注意を払う必要性が出てくるわけです。

水上紀行

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