悪材料が続出した米国市場
From:戸松信博
自宅デスクより、、、
おはようございます。
戸松信博です。
先週は重要経済指標の一つである、
FOMCが開かれました。
そのため、
先々週末時点では
FOMCが先週の相場見通しの重要ポイントだと
考えておりました。
しかし、
実際はFOMCではなく、
全く想定していなかった
様々な悪材料が次々と発生し、
先週の米相場は
それら悪材料によって
世界同時株安の様相を強める結果となりました。
あらためて、
相場は何が起こるか分からない世界であると
痛感したのではないでしょうか。
そこで今日は、
先週の米相場の大幅安について
解説していきたいと思います。
悪材料多発で下値模索が続く
上図は、
世界7大IT銘柄の騰落率を表した図です。
週間の主要銘柄の下落率は、
フェイスブック(FB)の13.9%を筆頭に、
7~10%の銘柄も多く、ひどい下がり様となりました。
エヌビディア(NVDA)を除く7社は、
世界時価総額のトップ10でもあり、
市場への影響は絶大です。
そのほか銀行株が大幅に下げ、
半導体株指数も週間としては記録的な下落でした。
一方、あれほど騒がれていた長期金利は
2週続けて低下していますが、
それでも相場の下落は止まりません。
イラン制裁への懸念から石油価格が急騰し、
また安全資産の逃避があったのか、
金価格が大きく上昇しました。
フェイスブック問題を機に
香港上場のテンセント(00700)の
株式についても動きがありました。
同社には、
南アフリカのナスパーズという
メディア企業が上場3年前の2001年より投資し、
33%を超える最大株主でしたが、
株価5,000倍以上となったここで
初めて2%相当分の同社株を売却しました。
引き続き31%を超える保有分は継続するものの、
ネット株の一つの転機と見た可能性もあります。
米国に上場するテンセントのADR株式は、
このニュースで木曜に11%超も下落しました。
香港でのテンセント株は金曜に4.4%安で終えました。
ただ、年初来で見れば、
アマゾン、エヌビディアを除き、
他の主要株は年初来プラス・マイナスの
ボーダーライン上にあります。
S&P500も200日線近くにあり、
ここを守れるかどうかが重要です。
長期にはフェイスブック問題も関税問題も、
相場の崩壊要因にはならないと思います。
日米貿易摩擦をはじめ、
過去もそのような事はなく、相場崩壊は
必ず経済のリセッション入りによって
のみ引き起こされます。
先週出た米耐久財受注は
8か月間で最も強い数字であり、
企業業績や経済のリセッション入りを
感じさせるものは全く見当たりません。
しかしながら、
これほどトランプ発の
ノイズが次から次へと出続けると、
懸念ばかり先行して
調整が予想以上に長引く恐れはあります。
懸念は相場心理に直結し、
企業業績や経済指標に目を向けさせなくなります。
先週も耐久財受注に注目した人は僅か、
一方、米中貿易戦争をイメージし、
懸念を膨らませた人は多数おり、
重い相場が続きそうです。
トランプ当選後から今年1月まで続いた、
過去最長級の上昇トレンドの反動と
考えて耐えるよりなさそうです。
これだけの悪材料が重なるのは
稀なことではありますが、
相場では想定外のことが
起きることは珍しくはありません。
だからこそ、
実際に相場で何が起きているのか、
その要因は何か、ということを
自分で判断できることが
投資家として大切なことであると
私は思います。
引き続き、
日本国内はもちろん、
米国の動向もしっかりと
チェックしていきましょう。
それでは、
また来週お会いしましょう!
―戸松信博
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戸松先生、毎回のブログを楽しみに拝見しています。
2月の暴落直後、桜の咲く頃には、日経平均24,000円を上抜いているという見通しでしたが、さすがの戸松先生も米大統領の米中貿易摩擦リスクまでは見抜けなかったようですね。(見抜けていたら投資家でなく違う職業やっていそう)
それにしても先週末から今日までは、なんと荒い値動きでしょう。米中間選挙まで調整が続いたらどうしようと最近思っています。政治の世界は、一寸先は闇。それに影響される相場も同様。去年の北朝鮮リスクに続き一難去ってまた一難。景気良いのに残念な相場展開です。
Enjoy Race 様
いつもブログをお読みいただきありがとうございます!
目先の値動き、直近の相場変動に右往左往しないためには
チェックすべき指標をしっかりと確認することで解決できます。
今後もブログでお話していきますので、今後も楽しみにしていてください!
引き続きよろしくお願いします^^