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これで助かった…のかな??

「投資の学校」浅野敏郎
From自宅の寝室より

 
 
米朝会談再開?
ユーロ懸念再開?
と、今週もまあ材料には事欠きません。

グローバル化もいいですが、
こう何でもかんでもオンタイムで知れ渡ると、
情報処理だけでも大変な時代ですね。

そんなニュースに埋もれた観もありますが、
兼ねてから個人的には気になっていた
FXのレバレッジ10倍引き下げの動きが、
一旦、凍結されたようです。

 
 
おはようございます。
今週も早や、金曜日がやって参りました。

時の経つのが早いと感じるのは、
充実した時間を送っている証拠だ…
という話もあるようですが、もう今日から6月…

こうも早いと、
逆に、準備も何もなくだた生きているだけ
と思ってしまう瞬間ってありませんか??

自分が納得できる時間の過ごし仕方が
既に分らなくなっている自分が居ます…

 
 
さて、去る5月29日、
金融ニュースソースとしては5本の指に入るだろう
ブルーンバーグは非公式だとはしながらも、

「金融庁は、検討中のFX取引レバレッジ規制を
見送った。」との報道をしました。

(当該記事はこちら)
(出典:Bloomburg)

 
私もこのブログの中で、
幾度かその非現実性と矛盾を訴えたことがありましたが、
ブルーンバーグ社の記事があまりに断定的なことからも、
概ね事実に違いないという印象です。

私の知人の中には
「この件に関しては仕事を中断しても
徹底的に意義を唱える…」という方もいるくらい、
あまりに思慮のない規制がとりあえず保留になったことは、
FX市場経験者としてはホッとしました。

 
この規制がもし現実になれば、
日本のFX文化はここで終わるとも考えていたので、
それと同時に自分のキャリアも終わるのかな~~
と、正直思っていただけに、

これで暫くは助かった…というのが素直な感想です。

 

気になった論点その1

ブルーンバーグ社の記事の中で、
「含み損を抱える顧客対応も課題の一つだった…」
とあります。

これは、現在維持しているポジションに対して、
証拠新率が下げればその分必要な証拠金が発生するため、
それが支払えない顧客は、いわゆる強制カットにあいます。

つまり、泣く泣く追加資金をつぎ込んで
損失ポジションを耐えている場合は、
一瞬にしてその殆どが損失として確定することになり、
政府主導でそんなことが本当に許されるのか??
といった論旨なのでしょう…。

 
しかし一方で、レバレッジを下げるということは、
更に大きな含み損を抱えても維持できることになり、
一概に低レバレッジが投資家保護にならない点は、
以前に幾度か私も述べてきました。

 
 

気になった論点その2

この報道の中で、レバレッジ規制の代わりとして、
ストレステストや自己資本比率を強化したり、
提示した売買価格と約定価格を監視することで、
業者が意図的に損失を顧客に押し付けていないかを
徹底するなどの方向性が示唆されていました。

実現可能かどうかは別として、
意図的な価格操作により、不利益が顧客に及ばないよう
監視を強化する点は顧客保護の一環になるとは思います。

 
ただ、ストレステストや自己資本比率の強化が
レバレッジの規制と同様に、
それがなぜ顧客保護に結び付くのかどうか、
理解に苦しみました。

深入りすると話がややこしくなるので
別の機会に委ねたいと思いますが、

簡単に考えれば、我々投資家にとって、
証拠金などいらずに取引できるのがベストであり、
それはウルトラ・ハイレバレッジを意味します。

 
一方、事業者にとって重要なのは、
顧客の損失を被らないようにするのが全てであって、
そのために証拠金の担保を求めているにすぎません。

したがって、証拠金が増えるレバレッジ規制や、
事業者の倒産リスクを回避しようとすればするほど、
私たち一般投資家はその負担を何かの形で負うことになり、

結果として取引が減れば事業者は一層苦しくなり、
顧客から歪曲した形で収益を得るしかなくなる、
というのが私の理解するところです。

 
スイスショックによって、
ある大手のFX会社が破綻したのは
記憶に新しいと思いますが、
会社の自己ポジションが原因ではないとすれば、
あの状況では何をやってもリスク回避は無理です。

つまるところこの1点に関して、
私たちは、流動性が高い取引以外は手を出さない、
そして事業者は、
そういう相場で一般投資家に取引させない、
という単純な理論しかない気がしています。

 
 
浅野敏郎

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  • コメント ( 2 )

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  1. 乾坤一擲

    FXのレバレッジ10に引き下げが凍結されてよかったです( ´ ▽ ` )
    今年に入ってからドキドキするニュースばかりだったので、
    少ないない朗報の一つかと。
    浅野様のキャリアが終わってしまうと考えられる位のインパクトがある出来事だったのですねΣ(゚д゚lll)
    FXが終わる…やだよー始めたばかりなのに。

    「自分が納得できる過ごし方」出来てないと思う。
    仕事してると「早く時間が経って解放されたい」と思うもの。
    人生の時間の無駄づかいしているなと。
    自分を過ごす時間が足りないので時間が早く感じるのかも(少なくとも私は)
    自分を殺して他のために働くのが良いことだと教えられて育ったったよ。
    最近になってそれチョット違うんじゃないの?
    と思い始めてるよ。
    働かないから勉強しないから豊かにならないのではなく、
    そもそも資産の配分が偏っているのではないかと。
    愚にもならないことを考えているといつのまにか時間が経ってしまう(T . T)

  2. 浅野敏郎

    乾坤一擲さま、

    コメント有難うございます。
    FXで10倍って、
    概ねキャッシュ取引とおなじようなものです(言い過ぎですが・・・)から、
    誰が好き好んで・・・となってしまうのは
    当たり前かも知れなかった訳です。

    まあ、かろうじてチャートの見方などは
    同じように生かせるとは思いますが、
    為替の相場話など誰も耳を傾ける必要がなくなるところでしたよ。

    時間の過ごし方について、
    正に私が思っていたことと同じでした!

    世界のニュースが同じように共有できるから、誰もが真似できる。
    デジタル化で製品のコピーも簡単。
    差別化が難しくなる。
    受益家はそれでも利益を確保するには労働者から搾り取るしかない・・・

    という構図でしょうかね。

    昔はアイデアと行動力でどうにかなったのも、
    それが知れ渡るまで、真似されるまでに時間がかかったから、
    その間に莫大な富を築けた・・・
    という単純な話なのかも知れないですね。

    こういう妄想は本当に直ぐ時間が経ってしまいます。
    せめて週末などの休日を、
    もっと楽しむことから始めたいと思いますが、

    年令には勝てず、
    ただがむしゃらにスポーツをするような選択肢は、
    だんだん無くなりつつありますね(寂しい)。

    焦っても仕方ないので、
    余り深く考えないことも重要なのかと思います。

    では、またコメントをお待ちしています。

    浅野敏郎

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