ONとOFF、電化製品のスイッチの話ではありません!
「投資の学校」浅野敏郎
From自宅の書斎より
一時期、鳴りを潜めていた
リスクオンだの、リスクオフだのという言葉、
ファンダメンタルズでもテクニカルでも
理由が見つからない際の、
メディアがよく使うフレーズです。
ここでいうリスクとは、「危険」という意味よりも
どちらかと言えば
「投資をしようという意欲」といった、
マーケットの集団心理(センチメント)的な意味合い
の方が強いと思います。
ですから、リスク・オンは投資意欲が強まる状況
リスク・オフは投資意欲が弱まる状況
だという訳です。
投資はリスクとリターンと言われるように
そのものはやはり、
リスクとして扱われているのでしょうね。
おはようございます。
今週も早や、金曜日がやって参りました。
昨日の早朝、大きな地震が北海道を襲いました。
困難を強いられている方々にはお見舞い申し上げます。
季節的には人気が高い時期だけにもしかすると、
多くの外国の方々も、
恐怖を味わう羽目になったかも知れません…。
九州から遡上してきた地震、
東北や甲信越では、もはや日常化した観もある中規模地震。
そして、とうとう北海道でも大規模地震が炸裂…となれば、
残されているのは、いよいよ関東中心部ですから、
本当に他人事ではありません…。
金融市場のリスクの特徴
金融の4大市場とは、
「債券市場」「株式市場」「商品市場」「為替市場」
だと言われていますが、
リスク市場の代名詞的な存在が「株式市場」で、
次いで「商品市場」となり、
最もリスクが少ないという存在が「債券市場」
その手前に「為替市場」があるといったところでしょうか。
ですから本当に、
リスクオンという地合いであれば債券が売られ株が買われ、
リスクオフという地合いであれば債券が買われ株が売られる、
という状況になり、
債券市場での売買がなかなか難しい一般投資家は、
債券の代わりに通貨である為替市場へ流れる、
といったところでしょう。
ところで、
円高になると日本株が下がるとよく言われます。
その理由として、
輸出型経済の日本は円高になると不利だから、
というのが定説ですが、
このように市場間の資金の流れという形でとらえれば
更に理解が進むことになります。
ですが…
実はそれだけもないという場合があるようです。
海外の機関投資家事情
例えばですが、アメリカの機関投資家が、
全資金の10%を日本株で運用していたとして、
その額が1億ドルだったとしましょう。
日本株が全く動かなかったとして、
その後、ドル円相場が10%円安に振れた場合、
1億ドル分の日本株の価値も下落し、
時価評価は9000万ドルに目減りします。
しかし、この機関投資家の日本株運用比率は
あくまで全資金の10%ですから、
あと1000万ドル分の日本株を買って
1億ドルにしないといけなくなり、
日本の株式市場に買いが入ります。
一方、逆にドル円相場が10%円高に振れた場合、
かの1億ドルの運用額は実質、1.1億ドルになり、
1000万ドル分の株を手放さないと、
運用超過になるため売りが出る…という訳です。
確かに、株式市場の騰落は本来、
業績に準じるべきなのですが、
もはや国境がない国際金融市場での株式は、
業績などには関係ない、一つの金融商品と考えた方が、
より納得できる部分も多くなります。
円高・株安の動きだから恐らくリスクオフ
というのではなく、
リスクオフだから円高・株安になったのだ、
という理解がないとただ右往左往するだけ、
になってしまうのかも知れません。
つまり、
単純な利食いや損切りの手仕舞いによる動き
なのにも拘わらず、
それを立証できないから無理やり、
リスクがONだのOFFだの、というのは余りにお粗末で、
それを安易にニュースや記事にしてしまうのもまた、
如何なものかと思います。
本当のリスクオフやリスクオン、
恐らくその規模は今日がオフで明日はオン…
といった軽々しいものではないはずです。
浅野敏郎
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本当の意味でのリスクONやOFF、
その判断基準は一体、何でしょう?
世界的な過剰流動性(いわゆるカネ余りの状態)
が原因で、
今のアメリカがそうであるように、
株式市場も上がり債券市場も上がるという現象も
さほど稀なことではなくなりました。
日本株の売買においても、
もはや日本国家の事情だけではどうにもならない今、
それでも日本株で資産を増やすためには、
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