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相場のリズムはよくないものの、ポジティブな兆候!

From:戸松信博
自宅デスクより、、、
 
おはようございます。
戸松信博です。
 
 
先週は、
 
米国株は米中協議懸念で下げるも、週末の強い
雇用統計で戻す展開となり、
 
日経平均は売り圧力優勢も、何とか持ち直し
小幅続伸という動きになりました。
 
では細かく見て行きましょう!
 
 
◾️グローバル相場見通し:
米中協議懸念で下げるも、週末の強い雇用統計で戻す展開
 
【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) -0.58% (97.75)
株 (S&P500指数)     +0.16% (3,145.91)
商品 (CRB総合指数)    +2.56% (181.19)
金(ニューヨーク先物)   -0.52% ($1,465.10)
原油(WTI)         +7.30% ($59.20)
債券(米10年債利回り)   +7bpts (1.84%)
 
・ニューヨークダウ・ナスダック推移
 
 12月に入り、米国株は大きく下げて始まりました。12月15日に米国の対中制裁関税の発動が
予定される中、ここまで順調な米中協議の進展報道を受けて恐らく発動回避されるだろうとの
 
期待の元で株価は上昇してきました。
 
 しかし、先週前半は弱い景況感指数とともに米中協議に暗雲が立ち込め、
再び懸念が持ち上がってダウは連日で250ドルを超える下げ幅で続落していきました。
 
特に3日(火)は米中合意が大統領選後にまで先送りされる可能性も言及され、一時、場中にダウは457ドル安となる場面もありました。
 
 先週中盤は過度な懸念を払しょくするような報道でやや持ち直すと、最終6日(金)は非常に強い雇用統計が
発表され、大幅高となって週前半の下げを取り戻して終わりました。
 
 週間の主要指数騰落率は、S&P500のみ+0.16%の上昇で週末終値として過去最高を更新、
ダウは▲0.13%安、ナスダック▲0.10%安と僅かに下げましたが、最後の上昇で持ち直したことでムードは悪くありません。
 
 強い雇用統計を受けて長期金利が大きく上昇し、銀行株が6日に大きく上昇しました。
JPモルガンチェース(JPM)、バンクオブアメリカ(BAC)、モルガンスタンレー(MS)などが52週高値を更新しました。
 
 他の個別では最大銘柄のアップル(AAPL)が株価を270ドル台に乗せ、最高値を更新です。

経営陣の交代が発表されたアルファベット(GOOGL)も最高値更新です。なお、サウジアラビアの
石油大手・サウジ・アラムコの公募価格が募集レンジの高値で決定し、今週水曜に新規上場する予定です。
 
上場後はアップルを抜いて世界最大銘柄となります。
 
 そのアラムコの上場を前にOPECとロシアは予想を上回る日産50万バレルのさらなる減産で合意し、
原油価格は週間+7.3%の大幅反発となり、WTI原油先物価格は再び60ドルに迫ります。
 
これを受けて米国の大手石油株も上昇し、金利上昇での銀行株上昇と合わせ、大型500社のS&P500指数が優勢となった様子です。
 
◾️米国の強い雇用統計と立ち上がるイールドカーブ
 
□雇用統計とS&P500
 
 11月の米雇用者数は、市場予想の18万人を大幅に上回る26.6万人の増加となりました。
 
合わせて9月、10月分についてもそれぞれ大幅に上方修正され、これで直近3か月間の平均は
 
+20.5万人の増加となり、18年1月以来の強い趨勢に戻ってきました。
 
 失業率は再び半世紀来の最高となる3.5%に戻り、平均賃金の伸びも年率+3.14%増で、
 
どの数値も予想を上回る強いものでした。
 
 一方、ISM協会発表の11月製造業景況感指数については4カ月連続で中立の50を下回り、
減速を意味する数値が続きました。しかし、週前半に出たこれらの弱い指標を週末の雇用統計が吹き飛ばした様子です。
 
 長期的に見ると上図のように金融危機後の堅調な雇用が今なお続いている様子です。
 
単月では大きく下げる月も見られますが、均してみると概ね堅調な状況が続いており、S&P500指数は高値を上に抜けてきました。
 
 雇用統計を受けて一時弱含んでいた金利曲線は再び上方へシフトし、11月初めの形には及ばないものの、
 
2週前に比べて長期金利が上昇し、イールドカーブの角度が急になってきています。
 
一方、FRBの金融政策の影響を受ける短期の金利についてはあまり変化なく、下げ止まっています。

 
 10~11日に今年最後のFOMCが予定されています。すでに市場は3度続いた予防的措置である
利下げは今回でストップすると見込んでいる様子です。短期の3カ月物国債利回りは、FRBの利下げを
見込んで夏ごろより、一時2.4%あったところから1.5%台へと下がってきましたが、先月初めから1.5%台を維持しています。
 
 一方、8月に1.5%を一時割り込んだ10年債利回りは一時1.9%を超え、現在1.84%となっています。
短期の金利で資金を調達し、長期利回りで運用する銀行には有利な金利曲線です。
 
 
◾️日経平均は売り圧力優勢も、何とか持ち直し小幅続伸
 
日経平均 23,354.40円 週間+60円 *過去最高値まであと+67%要
 
□日経平均
 
相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇トレンド継続中(2019/09/05~)
 
注目セクター : 鉄鋼、海運、金属、ガラス・土石
 
 先々週、3週ぶりに反発した日本株ですが、今一つ相場のリズムは良くない状況でした。
東証一部で1兆円台が続くなど、全般に商いの低調な日が続いています。
 
 そうした中で前日より商いを増やして下げた日は11月14日以降7度も数え、
下がった日に限って2兆円台の売買に増える感じもあります。この間、唯一商いを増やして
上昇した日は11月26日だけで、この日はMSCI指数の採用銘柄入れ替えという特殊要因による売買増でした。
 
 そして先週も先々週の金曜から、火曜、水曜といずれも商いを増やして下げる日が続き、
その合間に236円高と反発した月曜はこの週一番の薄商いでした。この薄商いの上昇で日経平均は、
終値ベースでの年初来高値をごく僅かに更新しましたものの、やはり本物の勢いには遠いようで、火、水と大幅続落しました。
 
 売買を伴った強い上昇が久しく出ておらず、相場は上昇トレンド時の色合いではありません。
 
ただ、週前半は米国株の下げによって日本株も大きく下がったものの、何とか持ち直し、
週間の日経平均は+60円と小幅続伸しました。チャートもしぶとく高値を維持しており、底堅さもみられます。
 
 個別では村田製作所、太陽誘電、TDKの、いずれも積層セラミックコンデンサ主力で電子部品の
3強トリオがそれぞれ週間+4.7%~6.2%と値を上げています。コンデンサはスマホに多く使われる
部品で5G需要もあり、アップルが過去最高値を更新して好調なこと、また米半導体株指数も堅調に推移していることがあります。
 
 また、主要指数は小幅高だったものの、TOPIXスモール指数、JPX日経中小型株指数はアウトパフォームを続けています。
マザーズ市場は反落したものの、全体に中小型株の物色は続いている様子です。
 
◾️今週の戦略
 
 週末のダウは337ドルの大幅上昇、シカゴ日経先物は大証終値比+110円高、先週末の同時刻より200円高い23,530円で終えています。
 
 相場のリズムは良くないものの、何とか調整を逃れ、高値を維持しているという様子です。
これは案外ポジティブな兆候かもしれません。リズムが良くないのに高値圏に踏みとどまることができているのです。
 
調整ムード一巡すれば、この高値位置を上に抜け出る可能性もあり、その時は一気に出来高を増して力強い上昇相場となるでしょう。
 
ただ、13日の金曜日にメジャーSQを迎えますが、そこは15日の対中制裁関税第4弾の発動直前でもあります。
何かSQに絡んで思惑的な波乱を誘発する可能性もあり、その点は注意したいところです。
 
 
―戸松信博

 
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