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ストップの精度が結果的にイグジットの成否に~テクニカル編パート2

「投資の学校」浅野敏郎
From 自宅の書斎より

 
イグジットが難しい根拠については順を追って見てきていますが、先週はエントリー以降初めて直面した調整の初期段階を解説しました。

あえて移動平均線などの補助ツールを使わずに値動きだけで説明していますが、インジケーターを含めて補助ツールの多くは値動きの結果で反応するため、早めにアクションを取るためには値動きが一番早い、というのがその根拠です。

先週号では、上値の更新が無くなった時点で、万が一のストップロスを置いた後は様子を見るのも一手だとして放置した結果、その調整が一応は揉み合い調整になる予感を確認しました。

もちろんそのまま反転が伸びれば、ストップロスに掛かってしまう訳ですが、その間の様々な判断基準を示し、この調整を上手くかわしてイグジットにならなければ、それが結果として初期トレンドの上昇が継続することになるだけ、と説明しました。

では今週は、その続きから始めようと思います。
————————————————————
おはようございます。
今週も早や、金曜日がやって参りました。

前日の早朝にFOMCの発表があり、ドル金利が上昇したことでFX市場は全般的にドル買い、株式市場は金利上昇を嫌って直後は下落という展開でしたが、
ちょうど今頃はやっと24時間が経過し、欧州の反応も一旦は出尽くした局面だと思います。

金融市場の見方としてはある程度の原則はありますが、基本的には殆どすべての指標などには相反する見方があるため、捉え方が一致することは滅多にない反面で、一致した際は大きく変動する傾向が強いと思います。

例えばドル金利の上昇について、利回りが見込めること自体はドル買いの一要因になりますが、ドル金利が上昇するということは、債券市場は売られていることと同じであるため信用低下という側面ではドル売りに作用します。

一方、金利上昇は企業コストの増加を意味するため、昨夜のように株式指数が下落したわけですが、債券売りで生じた膨大なキャッシュ(流動性)は行き場を求めるしかなく、株式市場へ向かうと株価が上昇しやすくなるというシナリオもまた事実です。

もっとも美しいとされるのがグレートローテーションの柱となる債券安・株高だと言われており、例え昨夜の米金利高が少々継続しても、米企業が苦としていない結果が裏打ちされれば、2020年後半から2021年4月頃までのような相場展開も十分あり得ることではありますね。

結果的に揉み合い調整になった際のイメージ


このチャートは先週最後のチャートから更に、14日が経過したところです。

結果的には、ここまで揉み合い高値のH1と安値L1の間で推移したことで、揉み合い調整になりました。
1.1500という節目と、直近の最高値であるCは確かに強力なレジスタンスではありますが、
・レジスタンスに準じた売りは限定的に見える
・B水準を試すことなく揉み合い高値圏へ向かっており、新たな買手の存在も考えられる
など、Cを試す可能性は次第に高まっているように見えます。

もちろん、ここからL1を試す展開があれば、Wトップという揉み合いの型になり、L1を割り込むと再度B以下への大きな揉みに飲み込まれる可能性が高まりますが、現状はH1に向かっていることで、そうなるまでは下値懸念を考慮する必要はないでしょう。

ここで先読みのイメージをお伝えすると、
・H1を超えた後、時間を置かずに高値Cを越える展開だと充分な上昇力を残している
・H1を付けた後、反落しても許されるのはH1とL1の半値が目先の目安
・Cを越えた後の上値目安は、H1からH1とL1の値幅を上側にとった水準
といったように、

Cを越えた後でも冷静に値動きを判断できる基準は、各自で持っておくべきだと思います。
Cを越えた後のストップ注文は、B水準へと引き上げるのが順当であり、このように1つのチャートポイントをこなした際には、直前のポイントへとトレールするのが良いでしょう。

このチャートの時点で、先に決済した戦略(先週号をご参照ください)は既に悔やまれる状況にあり、H1で入り直したとしてもその差額分は、継続した戦略よりも収益幅を狭めている状況です。

では先に進めてみましょう。

目先の目標を達成、その時の対処は

こちらもやはり結果論ですが、H1を超えた相場は若干躊躇したものの、Cを越えて1日で100PIPS近く上昇した事実は、今のところベストシナリオです。

細かいようですが、Cを越えた後の直近足は、一度下値Cを確認している動きもあり、力強さを感じます。
高値Cを越える局面では、AやBでエントリーしたポジションを維持しつつも、積み増しにトライしてもよいタイミングでした。

この状態ですべき行動は、C以前のチャートを確認し、次の重要な高値などを探しておくことも必要ですが、ここでは目先の対応を考えてみましょう。

第一に、想定した上値水準は一つの計測水準とし、利益確定をするのはまだ勿体ない状況です。というのも、H1以降の揉み合いは優に1か月以上に及んでおり、新たな上昇力が追加されている可能性があります。したがって、C点を上抜いた時のように、手前の状況とその後の値動きを確認してから利益確定をしても遅くないかと思います。

もし順調に到達した後、調整が入るとすれば
・Cで面合わせするかどうか
・半値押しとなるH1まで下げられるか
などは、想定の範囲になります。

この状態のストップは、安全に行くならまだトレールはしない状況ですが、揉み合い値幅の半値水準M2手前まで移動しても良いかと思います。確かに、CやH1の下側も候補ではありますが、押しの想定を上のように考えた以上は、やや「近づけ過ぎ」だという感想です。

ではまた少し進めます。

目先の上値目標前後での考え方

結局、通過計測水準まで連続陽線で上げきり、越えた後も一度、この水準を底値として確認をしてから上昇を再開しています。

これもやはり結果論ではありますが、いままでのステージごとに想定してきた内容は全てベストのシナリオになった事実は、この上昇が非常に強いことを意味します。

しかし調整は突然訪れ、その深さは事前に予想できないとすると、今回のテーマであるイグジットの難しさは常に意識しておく必要があり、慢心は禁物です。

ただ現在の状況は、目先のチャートポイントが既に無い状態なので難しさに輪をかけていますが、こんな時はやはりもっと過去の高値を探したり、上位足の状態を確認することは重要な作業です。

そこで週足を確認しますと、

2010年安値(WS1)、2012年安値(WS2…2017年高値と近い水準)などが確認でき、更には2008年の最高値から引ける大きなレジスタンスラインが目先にあることが判った上に、1.2000という節目も近いことなどから、イグジットを意識する根拠が幾つか見えてきました。

となると、ここまでは強い上昇と想定した相場も、週足から目先の目標も見えてきたことで、終点が近い可能性も考慮した方が良いことに気づけた格好です。


日足に戻すと、目先のストップは一先ずH1またはC辺りまで引き上げた上で、今後の値動き次第では積極的に成り行き決済なども視野に入ってきました。

キーとなる陰線が出現


1つ前の状態で目先の高値を確認した矢先、意味深い陰線が出現しました。

もちろん、過去を遡って確認する行動は、もっと早くからしても良いのですが、ここで言えることは、
・WS1を確認した後、トレンドラインの中へと戻された事実は、このポイントを意識している参加者が少なからず存在する
・陰線ではあるが高値安値共に前の足を切り上げていることは事実なので、前日安値割れを今は重視すべき
などの予測は可能です。

その後から現在


結局その後の相場は、WS2までの高値を試した後、1.1689水準に想定した通貨計測水準を割り込んだことで、最悪でもここでストッププロフィットになったと思います。

その後、数か月にわたって揉み合いをした後にWS2の高値を更新し、ここでの最高値1.23中盤を付けています。

WS2を上抜く段階では判断基準が新たにできており、入り直すことは十分可能だったと思いますが、その後の値動きから見て、妥当な決済ポイントでは大した収益になっていない印象があります。

今回見てきたセッションは、怯えるような急反落は遭遇できませんでしたが、ここまで説明してきた基本的な値動きの把握を前提にもし、皆さんなりに会得したインジケーターを組み込んだとすれば、更に一段と精度を上げることも十分あり得ると確信します。

ただ言い過ぎかもしれませんが、
皆さんは最低でもローソク足の意味を完全に理解できているとした場合、これを小学生レベルの知識とするなら、利益化を焦るがあまりにもしかすると、中学知識を飛び越えていきなり高校生レベルの知識に取り組んでいる可能性は無いでしょうか?

だとするなら、今回説明してきた値動き分析は、もしかするとその間を埋めてつなげられる中学知識だと言える確信があります。つまり、間が欠落していれば高校の知識は暗記するか、公式を丸覚えするしかありませんが、間の知識があれば公式の意味が分かっている可能性が高く、様々な応用も自分で考えて対処できるということになり、これこそが精度の向上になる、という訳です。

おしまいに

イメージしていたクロージングとは少しずれてしまいましたが、本当の現在チャートである最後の状態を皆様ならどのように理解しますか?

私は少なくとも、最高値から下落した値動きでも直近の安値を切り下げていない以上は、安値を切り下げるまでは上昇目線が妥当かと思います。

ただし強い状況であれば、2番天井となってしまった直近高値は最高値を更新しているべきで、届かなかった事実が現在の下落に結びついている一要因だと言えなくもありません。

とするなら、大きく青で囲った安値割れは下落を決定づける可能性が高く、売り戦略のエントリーポイントにもなり得ますが、それを回避して上昇目線を維持するためには、この安値割れ手前で下げ止まり、大きな保ち合いに発展するしかない…というのが、現在のベストで最後のシナリオだと思います。

 
 
浅野敏郎
P.S.
この局面を取り上げるにあたり、既に結果を知っている訳ですから説得力に欠けるかもしれません。ただ、売買シグナルを待だけというようなアプローチでは、結局は思考が停止してしまい、経験値として積みあがらなければ、いつまでも結果は伴わないのだと思います。今週は終盤が雑になってしまいましたが、機会を探して急落の対処法などを改めてお伝えしたいと思います。

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