矢口新のブログ

ビットコインが法定通貨に

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From 矢口新

エルサルバドルの議会はビットコインを法定通貨として採用するブケレ大統領の提案を賛成多数で承認した。
ビットコインの法定通貨採用は世界初。米ドルも法定通貨として存続させ、ビットコインの使用は任意。

一方、IMFはエルサルバドルが世界で初めてビットコインの法定通貨採用を承認したことについて、
経済・法律面で多くの懸念があると発表した。

国際決済銀行(BIS)の幹部は、「興味深い実験」だが、
ビットコインは投機的な資産であり、決済手段としての基準を満たしていないと述べた。

法定通貨にはシニョリッジ(seigniorage)というものがある。
政府・ 中央銀行が発行する通貨や紙幣から、その製造コストを控除した分の発行利益のことだ。

もっとも、そうした法定通貨を自国民や諸外国が受け入れてくれなければ、流通させようとしてもかなわない。
つまり、法定通貨の背後にあるのは、国家の信用力だということになる。

エルサルバドルにはコロンという自国通貨があったが、
2001年1月より通貨を全面的に米ドルに変更した。

米ドルを自国通貨代わりとしている国々には、
エクアドル、パラオ、東ティモール、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦などがあり、
パナマはバルボアという貨幣のみの法定通貨を持つものの、実際には米ドルが流通しているようだ。

米ドルと固定している通貨はもっと多い。
中国元も1995年から2005年まで対ドル8.30前後で「安定」していたことから、事実上のドルリンクだった。

また、2021年4月以降の元高局面では、銀行に外貨投資を促し、
外貨預金高が過去最大となるなど、元安誘導とも取れる政策を行っている。

米ドルを自国通貨とする国々はもとより、
ドルリンクの国々も米国の信用力を借りて通貨を流通させていることになる。

対ドルでの急騰も急落もないという「安定」保証が、それら通貨の信用力となっているからだ。

その意味では、エルサルバドルは米ドルとビットコインという、
安定の象徴と極めて不安定なものの代表格の、2つの法定通貨を持つことになる。どちらにも、シニョリッジはない。

そこで、BISの「興味深い実験」だが、ビットコインは投機的な資産であり、
決済手段としての基準を満たしていないという見方には、全面的に賛同できる。

一方、バーゼル銀行監督委員会は暗号資産の規制案を公表、
銀行がビットコインを保有する場合、損失が出た際に全額を埋め合わせるだけの資本を蓄えなければならないとした。

バーゼル委は、暗号資産を2グループに分けることを提案。

1つ目は、トークン化された伝統的資産とステーブルコイン。
これらは債券や融資、預り金、株式と同様に既存の規制が適用される。

リスクウエートは0%から、高いものは1250%もしくは資産価値の全額となる。

ステーブルコインや第1グループの暗号資産は、伝統的資産を裏付けとしている。
米フェイスブックの「ディエム」はドルを裏付けとする。

第2のグループは、ビットコインなどの暗号通貨で、
新たな「保守的で慎重な扱い」が必要となる。

「特有のリスク」があるため、リスクウエートは1250%とする。
ビットコインは資産に裏付けられていないとした。

先日、ビットコインは投資として適格かという質問を受けた。

短期間で半額近くになるようなものは、保有を前提とする投資には極めて不適格だ。
しかし、この事実はショート(空売り)すれば短期間で大きな利益を上げられたことを意味している。

こうした価格の急騰、急落の繰り返しは、
トレーディングなどの投機的ツールとしては適格なのだ。

このことは、IMFが述べたように、経済面では多くの懸念があることも示している。

なお、長年職業として通貨取引を行ってきた私が考える通貨というものについては、
新著の「第二章:つくられた貧富格差拡大、46.通貨の価値」で詳しく解説している。

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