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優等生の限界

From 矢口新

自宅のトレーディングルームより……

以前、
「システムの限定性」という題名で、
日本の組織が抱える問題について
ブログを書かせていただきました。

その記事と関連し、
今回は優等生の限界について書いてみます。

今年の5月に、
日本大学アメフト部が関西学院大学アメフト部との定期戦で起こした、
いわゆる「反則タックル事件」は記憶に新しいでしょう。

また、
財務省による決済文書改ざん問題は、
国税庁長官など役職者が次々と辞任する
という異常事態を招きました。

一見、
この2つの出来事には何の関係もないかもしれません。

しかし、

● 一部の優等生が牛耳っている組織で起きた
● 事後の対応がまずい

という意味で、似通っているのです。

ここで、
「優等生とはどういう人たちか」
一度考えてみましょう。

デジタル大辞泉によれば、

1.成績・品行とも特に優れている学生や生徒
2.言動にそつがないが、個性がなく面白みに欠ける人

だそうです。

まとめると、優等生とは、

「与えられた課題を優秀な成績でこなし、
順調に世間から評価され続けてきた人」

なのでしょう。

「与えられた課題を優秀な成績でこなす」
ことが何よりも求められるものに、
資格試験や選抜試験があります。

実際、そんな狭い範囲のもので、
総合的な人の能力なんて測れません。

しかし、
限られた時間内に人数を絞り込むため、
その目的に最適だと思う課題を用いざるを得ないでしょう。

そういう課題ができてしまうと、
今度は最適だと思われるアプローチの仕方が
絞り込まれていきます。

いわば、「受験勉強のマニュアル化」です。

この話をさっきの優等生の定義に加えるなら、

1.成績・品行とも特に優れている学生や生徒
2.言動にそつがないが、個性がなく面白みに欠ける人
3.マニュアルを無批判に受け入れ、順応できる人

なのかもしれません。

これは、
科学的な思考とは真っ向から対立しています。

科学的な思考とは「疑問を持つこと」から始まるのに、
資格試験や選抜試験で選ばれるのは、
誰かが決めたことを無批判に受け入れる人になってしまうからです。
(疑問は抱くけど、とりあえずは従っておくという人もいるでしょう。)

たしかに、
資格試験や選抜試験は必要です。

本当に問題なのは、科学的な思考を捨てて試験に受かった人が、
「試験に受かったから」という事実のみで、
「自分は科学的な思考ができる」と勘違いし、
試験に受からなかった「落ちこぼれ」の人に優越感を抱いてしまうことです。

冒頭で取り上げた2つの事件も、
上の命令に疑問を抱いていれば、
起こらなかったと思います。

それでも、
「優等生で居続けるために」何も考えないで、
物事をこなさなければいけなかったのでしょう。

なぜ、
そこまでして「優等生で居続け」なくてはいけないのか……

1つ理由があるとしたら、
今の社会には少なからず、
「落ちこぼれを許さない」「這い上がれない」
部分があるからでしょう。

その点、
相場はいいものです。

誰にでも、
いつでもチャンスがあるのですから。

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  • コメント ( 2 )

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  1. Numoto

    学歴がほとんどなく社会経験にも乏しいわたくしにはのこすようなコメントはありませんがただ努力と精進があるのみというところです、

    • 矢口新

      こんにちは。
      前向きなコメント、ありがとうございます。
      努力と精進は確かに大切ですが、
      「合理的なやり方」を選んだ上で行うのも大切だと思います。
      気付きになれば幸いです。よろしくお願いいたします。

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