イーロン・マスクのツイッター

From 矢口新

自宅のトレーディングルームより……

皆さん、こんにちは。
矢口新です。

厳しい暑さが続く一方、
ゲリラ豪雨に見舞われる
地域があったりと、

何かと不安定な天気が続く毎日ですが、
体調にはお気を付けください。

1株当たり420ドル

さて、自動運転技術で有名な
アメリカ・テスラ社のCEO
イーロン・マスク氏がツイッターで
こうつぶやきました。

テスラの非公開化を1株当たり420ドルで検討中。
必要資金は調達した。

さて、その後同社株に何が起こったか整理しましょう。

  • つぶやいたときは1株360ドルだったテスラ株が、
    380ドルに急上昇した。
  • テスラの発行済み株式数は1億6979万3685株であるため、
    これに非公開化の際の1株あたりの値段420ドルを掛け合わせると、
    713億1334万7700ドルとなる。
  • 1株当たりの値段が360ドルだった時の総額は
    611億2572万6600ドルであるため、
    差額は100億ドル以上となる。

ちなみに、
ヘッジファンドはテスラ株の
大きな売りを仕掛けています。

仮に、
この話に信憑性がなかったとしたら、
彼の発言は相場操縦に当たるでしょう。

一方、
信憑性があったとしても、
テスラ社内でも一部の人しか知らない重要な機密を、

マスク氏本人のツイッターという、
きわめて個人的な場で話したことになります。

これを当てにして、
フォロワーが株式売買をしたら、
インサイダー取引に該当するでしょう。

どちらに転んでも、
株式市場の健全性という意味では、
重大な問題であるのは間違いありません。

その後どうなったか、
という話にも触れておきます。

報道によれば、
マスク氏はテスラの従業員に充てて、
420ドルでの非公開化に関するレターを送ったとのことです。

もちろん、
SEC(証券取引委員会)は調査を始めました。

インサイダー取引と風説の流布

マスク氏に限らず、
ツイッターやフェイスブックなどのSNSを
個人名義で使っている経営者はたくさんいます。

アメリカはもちろん、
日本でも増えてきました。

では、仮に日本人の経営者が、
自分の会社の事業について、
重要な事項をSNSで話した場合、
どういう問題が起こるのでしょうか?

考えられるのは、
次の2つです。

  1. インサイダー取引に当たる
  2. 風説の流布に当たる

まず、
「1)インサイダー取引に当たる」ですが、
日本の法律(金融商品取引法)では次の6つをすべて満たす取引を、
インサイダー取引として禁止しています。

  1. 会社関係者等や第一情報受領者が  【内部者】
  2. 上場会社等に関する  【株式の発行元】
  3. 重要事実を  【インサイダー情報】
  4. 知りながら  【故意】
  5. (重要事実が)公表される前に  【規制される期間】
  6. (上場会社等の)株式の取引を行うこと  【規制される行為】

このうち、
会社関係者と第一情報受領者の範囲がわかりにくいかもしれないので、
説明しておきましょう。

会社関係者
(役員)取締役・監査役・会計参与・執行役など
(従業員)従業員・契約社員・派遣社員・アルバイトなど
(契約締結者)取引先・取引銀行・顧問弁護士・会計士・税理士・M&Aコンサルタントなど
(法令に基づく権限がある人)その会社の監督官庁にいる公務員
総株式の3%以上を保有する大株主
第一情報受領者
会社の中で、インサイダー情報を含む資料を見てしまった
会社の中で、インサイダー情報を含む会話を立ち聞きしてしまった
会社の近くの飲食店などで、インサイダー情報を聞いてしまった
会社を取材するために、経済記者として出入りしていた

まとめてしまうと、
「その会社と何等かの関係があるなら、注意しないといけない」
ということです。

ちなみに、
インサイダー取引の規制は、
「過去に会社関係者だった人」にも及びますが、
目安としては「辞めてから1年以内」の人を指します。

1年も経過すれば、
会社を取り巻く事情もだいぶ変わっているので、
一般投資家と同じと考え、
対象から外しているのです。

仮にインサイダー取引に当たらなかったとしても、
「うちの会社の株は買い」など、
合理的な根拠のないつぶやきをしてしまった場合、
風説の流布に当たる可能性もあります。

実際の判断は、
個々のケースによって異なるので、
一概には言えませんが、
発言には十分気を付けた方がいいのは、
いうまでもありません。

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