経験則は取引ルールになり得ないか?

浅野敏郎

「投資の学校」浅野敏郎
From 自宅の書斎より

 
作られたルールを守る、ということは、
社会生活でも重要ですが、
トレードの世界でも非常に大切です。

なぜなら、
毎回違うエントリーをし、
毎回違うイグジットをしていては、
再現性が無いにも等しく、
一向に経験の積み上がりにはなりません。

 
一方で、
相場の環境は日々刻々と変わりますから
ずっと同じルールが通用しにくい
とも言われていますね。

ルールというと究極的には、
アルゴリズム売買の計算式という錯覚にもなり、
ついつい計算式で表せないものはルールにあらず
的な思考回路にもなりがちですが、

何度も繰り返しているように、
ゴールデンクロスになったから相場が上った
のではなく、
相場が上昇したから結果的に
ゴールデンクロスになったに過ぎず、
売買タイミングとしては遅すぎる点や
それが継続して大儲けができるケースは
単に良い相場だったからにほかなりません。

ではタイトルにもある「経験則」とは何か?

充分な経験がない方にとっても、
相場の常識と言われているような
一般的な教訓を例に、
私が思うトレードルールの理解をご紹介します。

——————————————-

おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。

令和元年2019年の師走もいよいよ中盤です。
目ぼしい海外の機関投資家は
基本的に既にチェックアウト済
というところで、よほどのことがない限り、
新たに仕込んでくる可能性は低いですが、

何があっても12月は絶対ポジションを取らない
ということではありませんので、
一般の市場参加者が減りつつある中、
一度動いた相場は、なかなか止まらない
側面もあるので注意しましょう。

——————————————–

急変動後の相場は、それなりに反動がある

例えば足1本で大幅に上昇(下落)した相場は、
それなりの反動があることが多い
というのは、皆様も経験済みかも知れません。

実はその一般論は間違っていない側面もあります。
つまり、短期間に想定外の収益を得た投機家は
少しでも下がり始めると利益確定を持ち込むから
なのでしょう。

 
急変動の値幅の問題はさておき、
重要なサポートやレジスタンを本当に撃破し、
それ以上に十分な上昇を維持している場合などでは、
実はその動きを信じた方が良い場合も多いのです。

そこで、
例えば急騰急落の後はそれなりの反動がある
ということを大前提のルールとした場合、
相場に対して私たちが常に問いかけるべきは、
「で、実際はどうなの?」という観点です。

つまり、大きく上昇・下落をしたにも関わらず、
反動がない現実を見た場合、
やはりその大きな変動は何かを示唆している
と考えるべきです。

「青信号は進むべき」が一般論

例えばこのルールは、
誰もが常識的に把握していますが、
それでも一向に前へ進まない場合、
その先で酷い渋滞が発生している可能性を
推測することは誰でも簡単にできると思います。

道路はその先が見えるので、
直ぐに確認することが出来ますが、
相場の未来は何も見えませんから、
最新となる現在の値動きでしか測れないのです。

 
このチャートは昨今大注目のポンド円日足です。

9月に入って127円台を割り込んだ後、
かなり良いペースで136円台に迫る上昇を見せましたが、
その後は一般論通りに、
130円割れを試すような反動を見せました。

相場はその後、再び良いペースで上昇し、
一気に141円台中盤を付けた後、
10月後半から上値が重く推移し始めたまでが
このチャートです。

この時点の相場は、
最初の上昇後の値動きがそうだったように、
押し目を試しに行くというのが一般論ですが、

 

実際はその後、つい1週間前まで
極めて長期にわたり水平的な推移をしてきました。

つまり、
①反落すべき値動きが正論にも関わらず
②実際は反落すらせず、
③狭いレンジで長期間揉み合った
ということは
④暫くは直近の方向性だった上昇を継続するかも

という連想は全く不可能ではありません。

 
しかも、
ここ数回のブログでも触れてきたように、
この期間の殆どが
10月17日に直近波動の最高値を付けた中立気味な陽線の
高値と安値の間に孕んで推移するという、
極めて稀な現象は大きなヒントにもなっていました。

少なくとも、
この高値安値の間で推移する限りは、
いくらオシレーターや平均線が上昇を示していても
無視することが出来ましたし、
どちらかを越えたところで一手を打つことも
充分可能でした。

 
確かに3円近い値幅がある長期の揉み合いは、
その1波動ずつでも十分収益機会はあった
とは思いますが、

①から④で示した理論展開は、
波動を考える上で非常に重要で且つ、
ダマシを受け止める上で武装にもなりますから
是非一度、相場を見ながら考えてみてください。
言い換えれば、
あるルールを裏から見てもまた、
同じことを言っているにも関わらず、
それはなかなか意識しにくい、ということなのでしょう。

また何か思いついた時に、
同様な考察をしてみたいと思います。

 
 
浅野敏郎

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