米国株反落、金・債券価格大幅上昇

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

今週の相場見通し

米国株新型肺炎による景気懸念で反落、金・債券価格大幅上昇
円安にも日経平均は下げ幅拡大、依然上昇転換には至らず

<目次>
(1)グローバル相場見通し:
米国株新型肺炎による景気懸念で反落、金・債券価格大幅上昇
(2)相場の二極化続く
(3)円安にも日経平均は下げ幅拡大、依然上昇転換には至らず
(4)今週の戦略

(1)グローバル相場見通し:
米国株新型肺炎による景気懸念で反落、金・債券価格大幅上昇

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.14% (99.26)
株 (S&P500指数)     -1.25% (3,337.75)
商品 (CRB総合指数)    +0.98% (174.65)
金(ニューヨーク先物)   +3.93% ($1,648.80)
原油(WTI)         +2.56% ($53.38)
債券(米10年債利回り)   -12bpts (1.47%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

新型肺炎の懸念に首を振るように、大幅上昇を2週続けた米国株でしたが、この週後半に大きく下げました。

 

祝日による3連休明け直後はまだ勢いを保ち、18日(火)、19日(水)とナスダックは小幅に過去最高値を連続更新しました。ただ、前回お伝えしましたように、ナスダックの移動平均線からの乖離率は許容限度を超え、1月末の調整前と同様にいつ調整来てもおかしくない状態でした。

 

そして20日(木)は、特別の新しい材料がなかったにも関わらず、ダウが一時373ドルも急落しました。その日の終値までに128ドル安まで値を戻したものの、テクニカル的に上値が重たくなっていた様子です。

 

21日(金)は明らかに新型肺炎による新たな感染拡大ニュースが相場を襲い、ダウが227ドル安(0.78%安)、それ以上にナスダックが1.79%安と大きく続落しました。

 

結局、週間の各指数は、ダウ1.38%安、S&P500 1.25%安、ナスダック1.59%安と3週ぶりに反落しました。安全資産の米ドルが買われ、ドルインデクスは3週続伸、米国債券(価格)も買われて上昇し、10年債利回りは1.47%にまで低下しています。そして金価格は週間+3.93%の大幅高で、1トロイオンスあたり1648.80ドルと、7年ぶり高値水準となっています。

 

アップルが売上見通しを引き下げ、IMFやFRBが新型コロナウィルスについて警戒感をにじませています。街の様子や人々の行動(不要不急の外出を控え、イベント等の中止)をみていても、明らかに生産と消費の両面で経済は停滞しつつあると分かり、見通しは暗くなっています。

 

この先、感染者はさらに大きく増え、恐らくすでに驚くほど多くの感染者が存在しているのでしょう。これが間もなく明るみに出た時、怯える民意に配慮して過度な封じ込め策が採られれば、確実に景気失速すると思います。

 

遠くで米国が高値を行進しても、停滞を身近に感じて日本株、香港株とも50日線を超え切れずにもたついています。ただ、中国本土の上海総合指数は不自然なチャートを描きながら上昇を続け、3,000ポイントの大台を回復し、新型コロナウィルス拡大前の価格に戻しています。金融緩和など景気対策も出ているのですが、国家による人為的な買い支えも15年夏の暴落時と同様に行われているのではないかと推測します。

 

(2)相場の二極化続く

□ドルインデックスと金価格

下げたとはいえ、米国株は過去最高値圏にあり、十分落ち着いています。反落も超過熱圏にあったことを思えば、ごく自然なことのように思え、今のところ株価にウイルスの懸念は感じられません。

 

しかし、金のチャートやドルのチャート、また債券利回り曲線からは、明らかに大きな懸念や不安が感じられます。

 

金価格は出来高を増して大きく上昇しています。そしてこれまでなかったことが起きており、金と対を成すはずのドルもおなじくらい急伸しています。金の価値はドルで表示され、それぞれ実物資産とペーパー資産の代表として対を成すため、片方の価値が上がれが他方は下がるという関係がこれまでの通常でした。

 

しかし金とともにドルが上昇して円安となり、このことで東京市場における金価格(ほぼニューヨークの値段をグラム当たりの円貨に換算したものになります)は、過去最高値を付けました。過去に金が1900ドル台の最高値を付けた時は、常識通りドルが急落し、その結果1ドル70円台の円高となって、円換算した東京金の価格は今より遥かに安かったのでした。今は金もドルも高くなっているという状況で、これは新型コロナウィルスによる日本売りが反映されているのかもしれません。

 

他にも対立する指標は沢山あります。米国でマークイット社発表の景況感指数は、新型肺炎懸念で6年間の最低を付け、中立の50を割り込んで後退を意味する領域に入っています。一方、同じ週に発表されたニューヨーク連銀とフィラデルフィア連銀のそれぞれ発表した地域内の景況感は大きく伸びあがり、非常に強いものです。

 

亜鉛などの非鉄価格は、中国減速を反映し大きく下がっています。日本の株式市場でもそれを映すように鉄鋼株、海運株が1月終盤以降に大きく値を下げています。ところが信越化学工業株は5Gによる半導体需要期待で上場来高値を付けています。

 

日本企業の決算が期待外れに終わり、さらに消費税と新型コロナウィルスによる今後のファンダメンタルズ低下を見越すように、東証一部全体を表すTOPIX型先物に海外の長期投資家と見られる売りが大量発生しています。

 

一方、日経平均はそれほど下がらないため、両者の比率であるNT倍率が1992年以来の最高となるほど格差拡大しています。

 

まるで全く異なる2つの世界が存在しているようで、一つは5Gなどハイテク企業の作りだす明るい未来図で、ナスダックや一部の銘柄、一部の景況感、一部の強気な投資家に表れています。もう一つは新型コロナウィルスが引き起こす世界の停滞で、一部の安全資産や景況感、地域、セクターに懸念が滲んているところです。

 

(3)円安にも日経平均は下げ幅拡大、依然上昇転換には至らず

日経平均 23,386.74円 週間-301円 *過去最高値まであと+64%要

□日経平均
相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):下落転換(2020/01/27~)

注目セクター : リート

 

米国株が何度も最高値を更新するなか、日本株がいつまで経っても上昇転換できない状況が続いています。この週も17日(月)、18日(火)と下げて4日続落し、日経平均は再び23,100円まで下げていきました。

 

そして19日(水)は+207円高と反発し、待望のフォロースルーが入ったかに見えましたが、出来高は▲329円安と下げた前日を下回りました。

 

20日(木)円安と背景に朝方大きく上昇するも、午後に新型コロナウィルスの感染拡大が伝わり急速に値を下げました。なんとか小幅続伸で商いも増えたのですが、+78円高で売買代金も+4%増ではフォロースルーとしては物足りない勢いです。

 

そして21日(火)も後場に値を下げて反落し、結局この週も上昇転換には至りませんでした。チャートも上髭を出して押し戻される形が目立ち、50日線を超えられません。何かがおかしいという様子です。

 

強気派の相場解説者は揃って、新型コロナウィルスは数百以上もある風邪の一種であり、風邪やインフルエンザと同様免疫で治すもので、必要以上に騒ぐものでないから大丈夫と言います。一般の風邪もインフルエンザも免疫力の弱い高齢者、持病者を中心に肺炎に発展して死に至るもので、根本は同じであるため、景気にも影響しないと主張します。

 

本来はその解釈が正しいのでしょうが、社会の受け止め方はそうではないようです。新手の風邪の一種とは捉えず、国全体が学級閉鎖のような状態となって止むを得ない恐ろしい病気となれば、かなりの不況に導かれてしまうだろうと思います。

 

すでに10-12月期のGDPは消費税のおかげでひどい落ち込みであり、そこへ追い打ちをかけるのです。

 

感染力からしてすでに千人、万人単位の感染者が国内にいてもおかしくないと思いますが、それが明らかになったときにどのようは反応になるのか心配しています。他方で遥かに上回る数で既存ウイルスによる風邪やインフル患者がおり、毎日最低50名以上がそれをこじらせて亡くなっているのだと、冷静に見られるとは思わないからです。

 

(4)今週の戦略

 

週末のダウは227ドル安、シカゴ日経先物は大証終値比100円安い23,190円で終えています。日本市場は祝日で3連休となります。

 

なかなか上昇転換できず、50日線どころの攻防となっています。恐らく今週にも入るであろう新型コロナウィルスの国内感染激増ニュースにより、50日線で弾かれ下に進む恐れもあります。

 

米中貿易戦争のときも、結局はお互いの経済を破滅させなどしない茶番劇だと分かっていても、市場は懸念が支配し、TOPIXを一年以上も長期下落転換に落とし込みました。

 

幾ら最終的には回復するはずと読んでも、一年も下がるのであれば、初期段階で売った方が得です。持ちっぱなしにしておいても、下がって元の高値に戻っただけなので得はしません。

 

無理に強気にも弱気にもならず、あくまで市場に正しく合わせていきたいところです。今のところ不穏な空気が強まっており、ディフェンシブな姿勢で様子をみていきます。

 

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―戸松信博

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