FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに

From:戸松信博
自宅デスクより、、、

おはようございます。
戸松信博です。

 

今週の相場見通しになります。

 

米国株は反落、FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに
日経平均は11日(月)に高値更新するも、下落に転じて週間マイナスへ

 

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<目次>
(1)グローバル相場見通し:
米国株は反落、FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに
(2)全体として市場はかなり先行きを警戒したポジションか
(3)日経平均は11日(月)に高値更新するも、下落に転じて週間マイナスへ
(4)今週の戦略
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(1)グローバル相場見通し:
米国株は反落、FRB議長や著名投資家の景気見通しが重しに

 

【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) +0.67% (100.40)
株(S&P500指数)      -2.26% (2,863.70)
商品(CRB総合指数)     +0.01% (124.75)
金(ニューヨーク先物)   +2.47% ($1,756.30)
原油(WTI先物)       +12.80% ($29.52)
債券利回り(米10年債)   -4bpts (0.64%)

 

□ニューヨークダウ・ナスダック推移

□米国株相場判定(短期)
上昇トレンド継続中(2020/04/02~)

 

4月2日(木)の上昇転換以来、ナスダックを中心に上昇を続けてきた米国株は久しぶりに大きめの反落となりました。S&P500指数は週間▲2.26%安、ダウ▲2.65%安、ナスダック▲1.17%安でした。ダウとS&P500の下げ率は暴落した3月20日(金)週以降で最大となります。

 

先週も過去最大の落ち込みを示した米小売売上高や製造業生産など、目を覆うような4月の経済統計が発表されましたが、結局あまり悲観されず、発表後に大きく下げて始まったものの、大引けまでに値を戻しました。悪い統計値に関しては、完全ロックダウンとなった4月が最悪で、一部店舗など経済再開の動きの出てきている5月からは、ましになると見られている様子です。

 

最も下げの小さかったナスダックが先週下げたのは火曜と水曜でした。火曜には伝説的ヘッジファンド運用者で知られるドラッケンミラー氏(かつてG・ソロス氏の右腕とも)が、米経済のV字回復シナリオは「空想」であり、金融当局の支援で解決できないという見方を示しました。

 

「市場では『心配ない。米金融当局の支援がある』というのがコンセンサスのようだ」が、「唯一の問題は、われわれの分析ではそれは真実ではないということだ」と述べ、さらに、トレーダーは「非常に潤沢な」流動性が提供され、米経済の問題を解決する上で刺激策の規模は十分大きいと考えているようだが、新型コロナウイルスによる影響は長期にわたって続く公算が大きく、経営破綻が相次ぐとの見通しも示しました。

 

そうした中で株価が非常に高くなっているため、同氏の投資人生でリスクとリターンの比率は最悪とも述べています。ただ、著名投資家の見方が正しいとは限らず、外れることも多いものです。

 

そして水曜はパウエルFRB議長が講演で「非常に深刻なダウンサイドリスク」があり、経済へのダメージは長く続くとの認識を示し、米国及び海外市場もこの発言に下げで反応しました。

 

また、米国が中国の華為(ファーウェイ)に対し、半導体技術や製品提供を制限する規制を強化するとしたことで、主要な半導体株が金曜日に大幅安となりました。

 

一方で、原油在庫が久々に減少したことで原油価格が大幅続伸となり、石油株が値を上げています。他の商品では金価格が大幅反発し、再び高値に迫ってきているのは少し不気味です。投資家が身構えるなか、安全資産の金に対する需要は衰えず、多くの産金株が52週高値を更新するなどしています。

 

(2)全体として市場はかなり先行きを警戒したポジションか

□バイオ製薬のソレント・セラピューティクスが158%高

暗い経済ニュースが続くなか、高い株価の拠り所の1つとしてはコロナウイルス薬の開発があると思います。上は非常に小さな米バイオ製薬のソレント・セラピューティクス(SRNE)の日足チャートですが、金曜日に+158%高と大幅急伸しました。米国や香港市場ではストップ高制度がありません(早く日本もそうなってほしいと思います)。

 

同社の進める新型コロナウイルスの抗体医薬候補が、投与4日以内でウイルス細胞を100%ブロックできたと発表したことで一気に買い進められました。これがうまく開発できれば、この病気を治すことも、また予防薬としても使えるとしました。

 

ただ、これ以上の詳しいことは不明で、そもそも殆ど誰も知らなかったような小さなバイオ企業であり、どの程度現実味を帯びているのか測りかねます。ほかにも開発薬候補や検査システムでFDAの協力のもとスピード開発するとしたバイオ株が急騰しているのが複数あります。

 

どれか一つでも完全に有効な薬かワクチンが出てくれば、人々の行動は解き放たれ、一気に見通しが明るくなると思います。しかし今のところそれは不確実であり、そのことを織り込んで高値を先に買い進むのはリスクが大きいと思います。

 

多くの人々は経済見通しに対して弱気であろうと思います。仮にコロナウイルスが自然に収束しても、ここまで落ち込んだ経済や消費者心理が急に回復できるとは考えにくいところと思います。コロナ後の人々の行動は確実に変わり、経済的に変えざるを得ない消費者や企業も多く居るはずです。

 

前述のFRB議長や著名投資家の見方も弱気のようですが、実際、S&P500指数先物のショート(売り建て=指数がこの先下がると見る注文)は過去5年近くで最大になっています。経済を反映する銀行株やリート指数が大きく下落したままであり、ナスダックの一部勝ち銘柄の勢いに付いていけてません。

 

銀行株や米経済に強気だった著名投資家、ウォーレン・バフェット氏は、USバンコープ(USB)に続いてゴールドマンサックス(GS)株の8割を3月に売却したことも判明しました。常に長期に強気だった同氏が暴落局面で、買うのでなく売るというは異例だと思います。これまでの暴落時はチャンスとして思い切って買っていたのです。

 

米国の小型株指数も大幅安となっています。また悲観を示すゴールド価格が不気味に上昇しています。ハイテクセクターの勢いは目立つものの、全体として市場はかなり先行きを警戒したポジションになっているのではないかと思います。

 

(3)日経平均は11日(月)に高値更新するも、下落に転じて週間マイナスへ

相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2019/11/02~)
相場判定(短期):上昇トレンド継続中(2020/03/27~)

注目セクター : マザーズ市場

 

先々週に560円高で続伸し、好調を続けていた日経平均は、その勢いで5月11日(月)にコロナ後の高値となる20,534円を付けました。終値は20,390円まで下げましたが、終値ベースでもコロナ後の高値となります。

 

しかし翌12日(火)から3日続落し、出来高を増やして下げる日も久々に見られました。米国株が連日で下げだしたことが影響しています。結局、週間の日経平均は▲142円安と3週ぶりの反落に終わりました。

 

決算発表が本格化していますが、殆どは減益で着地、そして今期予想については6割の企業が見通せないとして発表せず、残りは大幅減益予想となっています。1-3月期に限れば4社に1社が赤字決算という状況です。銀行の決算が出揃い、大手5行は計1.2兆円を今後予想される不良債権処理費用(貸倒引当金)として計上しました。しかしこれはかなり甘い見積もりかもしれず、最終的にもっと大きくなる可能性が高いと思われます。バフェット氏がお気に入りだったUSバンコープ(USB)やゴールドマンサックス(GS)などの銀行株を大量売却しているのもそうした予想によるものでしょう。

 

今回の決算発表で、個人的に印象的だったのはソニーの決算です。同社は20年3月期については営業利益▲5.5%減で着地しました。今期(2021年3月期)予想については未定としながらも、3割程度の営業減益になるとの見通しを示唆しました。これを受けて翌日の同社株は大きく下がったのです。

 

今の状況で今期を3割減で乗り切れるのであれば相当良いと感じ、株価は上昇するだろうと予想したのですが(7割減、8割減や赤字転落も珍しくない状況ですので)、株価が下がったということは市場はもっと強気に見ていたということです。かなり市場は現状を楽観的に見ているとすれば、この先マクロ景気や企業業績が悪化を示すと、再び崩れるリスクが高いのではないかと見えた決算だったように思います。

 

(4)今週の戦略

週末のダウは序盤の下げを取り戻して60ドル高で終え、シカゴ日経先物は大証終値比5円高の20,045円で引けています。

 

日経平均は11日に付けた高値から500円下がった位置にあり、これくらいの値幅はすぐに戻す可能性もありますが、11日の20,534円が状況次第では天井となる可能性も意識しています。

 

最初の緊急事態宣言の出た4月10日(金)の週に日経平均は1,678円値上がりし、そこから5月11日まで上昇を続けてきました。緊急事態宣言の出る前の週末(4月3日)は17,820円でしたので、経済を止めている間に2,700円も上がってきたことになります。

 

そして高値を付けた直後に39県で緊急事態宣言が解除され、徐々に人の動きや経済が戻りだしています。緊急事態の自粛期間に株価が上がったのと反対に、解除で今度は下がるという恐れも意識しています。解除によって感染リスクは確実に高まるからです。

 

まだ日本は十分感染者数が落ち着いたのを慎重に見てからの解除と言えるのですが、感染の減らない米国は、日本以上に強引に経済優先へ動き始めているため、リスクを感じます。ここで株価が安ければリスクもそれほど高いと感じないのですが、高い株価がリスクをより意識させます。

 

勿論リスクの中を相場が上がっていくことはよくありますが、高値位置からそうしたシナリオに乗っかるほど強気にはなれる状況でありません。リターンに対してリスクの方が高い気がするため、様子をみながらチャンスを待ちたいところです。

 

―戸松信博

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