浅野敏郎のブログ

(浅野敏郎)トレンドラインのブレーク勝率が悪い訳

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From 「投資の学校」浅野敏郎

ご無沙汰しております。
久しぶりに時間に余裕ができましたので、執筆意欲が沸きました。

私のトレードのエントリー手法は、既に幾度もお伝えしてきましたが、繰り返しますとそれは「ブレークアウトしかあり得ない」ということでした。

最も一般的なブレークアウトは正に、チャートポイントを越える瞬間ではありますが、多少の不利を飲み込むのであれば、瞬間ではなくても直後の方向性に乗っていくという方法もあり得ます。ただ、それなりに伸びてから…となると、一旦の調整に遭いやすくなる確率が高まり注意が必要で、そうなった場合、個人的には調整を待つことにしています。

しかし一方で、「ダマシ」が多いということから、「ブレークアウト」を嫌う向きが存在するのも確かです。ただ、失敗する場合には何らかの原因がある場合も考えられ、あまり「形」や「パターン」にこだわり過ぎると良くないかもしれないと思います。

過去にも同じようなテーマで揉み合いからの放れ(ブレークアウト)について触れましたが、個人的に保ち合い中のトレンドブレークはブレークアウトではない、という感覚があり、今回はその理由についてアプローチしてみたいと思います。

トレンドブレークでなかなか結果が出ずにお悩みのあなたは必見です!!
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おはようございます。

今週も早や金曜日がやって参りました。

ここ最近、SDGsが「流行り言葉」のようにもてはやされていますが、つい数年前のトランプ大統領時代には、「温暖化説は科学者の陰謀だ」とばかりに、アメリカ政府は全否定していたことが懐かしく、忌まわしく思われます。

SDGsという言葉の流行りはCOP26を見据えたものだという背景はあるものの、会合は既に終わってしまった今、流行りで終わらせたくないという思いもあります。

ところで、コロナが蔓延したここ数年の中で、コロナに対して人々が過剰な反応をみせる風潮を、我々は経験しました。
例えば、医療従事者をスプレッダー(感染媒介者)のように扱いその家族までもがバッシングを受けたり、アジア人が総じてコロナの根源だとして差別や暴力を受けたり、マスクをしていない人から大げさに顔を背けたり殴りかかったり…。

実はSDGsに対しても、同じような風潮が今後あり得るという危惧を持っています。
一部では既に、石油関連会社が対策不十分として訴訟を受け始め、或いは動物の肥育過程で多量の二酸化炭素を排出するとかで動物肉を摂取しない運動などが注目されてもいるようですが、

今後さらにエスカレートした場合を想定してみると、健康ランドのような銭湯業界やガスコンロを使う料理番組、個人に落とし込めばBBQさえもバッシングの標的になるかもしれないという危機感がつのります。

もはや火や炎そのものが悪という事態も想定できなくはないですが、一方で代わりに電気を使えば済むという話は余りに早計です。なぜならその発電に要するエネルギーが何から生じているかで全く異なりますし、例えば銭湯1件で500世帯の風呂場が一夜停止するのなら、その方が良い結果になることも当然あり得ますね。

これらを適正かつ冷静に判断するためには、レストランのメニューにカロリー値が出ているように、それぞれの活動や製品に対して、二酸化炭素排出量を数値化してみることは重要なことかもしれません。そうすれば、「今日はCo2を2kgセーブしたから1kgは使える」的な行動ができるかもしれません。

今後、相場の世界もこうしたSDG関連材料が変動要因にもなり得るでしょうが、いずれにしても個人ベースでのカーボンニュートラルを目指して出来ることからやるしかないのですがただ、多少の我慢や不便は致し方ないものの、ルールや人の目で余りに雁字搦め(がんじがらめ)になって、コロナで経験したように、人々の心が病んだり、不便で生きにくい世の中になってしまうのだけは本末転倒な気がします。

揉み合いの中身はそれぞれ違うという認識を

例えば、保ち合いで有名なトライアングル・フォーメーションという、一つの「型」があります。簡単に言うと「三角保ち合い」のことですが、活用方法として一般的には、サポートラインかレジスタンスラインを越えた方へ大きく動くということになっています。

この活用理論自体は間違いではありませんが、もしダマシを極力排除したければ、三角状の塊を単純に追いかけ、その三角形に引くことができるトレンドラインのブレークを見て売買判断する…だけではダメなのです。
※「ダマシ」とは、ルール通りにエントリーしたにも拘らず、その通りの結果を得られずに損失になってしまったトレードのこと、もしくはそれを悔やむ「例え」

下の2例は上抜け、下抜け共に連続して失敗した場面です。

レジスタンスラインのブレークでダマされた例

サポートラインのブレークでダマされた例

三角保ち合いに限らず、いわゆる「揉み合い」から放れるブレークアウトを活用する際は、『充分に揉み合う』ことが重要な前提であることは周知の事実だと思います。だとすると揉み合った結果の「形」が重要なのではないことになり実際、形自体はさほど問題ではありません。したがって、その塊にどんなトレンドラインが引けたとしても、それ自体に信頼性はないに等しい事と同じです。

では「充分に揉み合う…」とは、何をもって充分とするか?という問題が残ります。
実はそれが一番難しいのですが、揉み合いが充分か不充分かを判断する観点としては「時間経過」いうのが一般的かと思います。
しかし、時間の判断を織り込めているインジケーターなりテクニカルツールは非常に少なく、ここはやはり一目均衡表の出番というほかありません。少し複雑になりますが、時間の考え方を出来る限りかみ砕いてみますので、引き続きお読みください。

充分に揉み合うとは例えばこういう事

転換線の9、基準線の26という設定数値(パラメーター)は基本数値として有名ですが、実はこの基本数値は時間的な概念そのもので、一種の充分か否かの判断として用います。

例えば日足を見ているのなら、9日間や26日間といった時間の区切り(期間)を指しており、9日間上昇したから一旦は充分に上昇したであるとか、26日間揉み合ったのだから充分な可能性がある、といった具合です。もう一段踏み込めば、23日間揉み合っているからあと3日間は揉み合うかもしれないというように、残存時間の目安にもなります。

そこで、上で失敗(ダマシにあった状態)した状況に均衡表を重ねてみると、

確かに9日間と26日間の半値線が共に接近して、水平気味に推移していることから、ある程度は充分に揉み合った状態であるとも言えそうです。

2番天井付近を見ても分かるように、揉み合いが不十分であれば2本の間隔は開いていることになり、その状態で幾ら三角保ち合いを作ったとしても、その放れの信憑性は当然、低くなります。

また、上のチャートでダマシとなった上昇や下落は、トレンドラインを構成している近い方の高値や安値すら越えておらず、更には9日間の高値安値や26日間の高値安値すら越えていない状態からは、未だ揉み合いが継続しているという判断になります。

このようにトレンドラインの延長線上は一種のバーチャル価格である一方、実際の高値安値は本物の価格であるという違いがあり、リアルなのは後者であることは言うまでもないでしょう。

こうした観点を理解した上で、もう一度失敗例を見直してみましょう。

先ず長い方の26期間では、4陰連(陰線が4本連続している波動)で付けた高値安値が、それ以降の揉み合いを支配している状況なので、上昇にしろ下落にしろトレンドに発展するためには、それらをどちらかに抜けてからの話という把握ができます。

一方、最初にレジスタンスを越えた足と次の足の上ヒゲ陽線ですが、どちらも9期間高値すら越えておらず、このアプローチで見てもまだ揉み合い中だと言えることから、このタイミングで買いを入れるのはNGだと言わざるを得ません。バーチャルラインを引いてしまったからこそ招いてしまった間違いだと言えなくもない状況です。

同様に、直近の下ヒゲ陽線と1本前の陰線の各安値は、サポートラインを割り込んでいるため、一般的には割り込んだ瞬間に売りを入れることになりますが、こちらも2番底や9期間安値を未だ割り込んでいないことから、揉み合いの最中という判断ができ、このタイミングで売りを入れるのは当然NGであることが判ります。

そして、新たにできた高値安値により、トレンドラインは次のように書き換えられるため、まさに揉み合いが延長されたことになります。

その後も数本にわたって揉み合いが継続し、再びレジスタンスを越える動きに遭遇したのが上のチャートですが、今回は9期間高値を越えていることで、前回よりもブレークアウトの信憑性が高いという判断が成り立ちます。

厳密には青いラインの9期間の半値線(転換線)は、未だ上昇に転じていませんが、足が1本進んだ時点で受動的に下がった結果を修復しつつあることが、下の連続画像でも確認できます。

加えて、26期間高値は、足が1本次に進めば1番天井から外れて一段低くなり、更に2本後には2番天井に移ることが事前に判っており、もし2番天井の高値を越えると、長短2本の半値線は理想の上昇をすることが既に示されているという訳です。

※転換線も基準線も半値移動線ですから、新たに足が進むと最後尾の足は9や26の期間から外れます。その瞬間、現在価格は動かなくても期間の高値や安値が大きく入れ替わった場合、その半値が受動的に上下します。
※「(1番)天井、(1番)底」とは、見えている範囲の最高値、最安値を指し、その次に高い高値は2番天井、その次に低い安値は2番底…と言います。

 
そして、上のタイミングでは2番天井を実際に越えたことで、遅くてもこのブレークアウトでは買いを入れるべきだということになります。

早めの試し買いは、3本前の足で9期間高値を越えるタイミングでしたが、興味深いのは、この間に転換線と基準線の2線は好転を達成し、遅行スパンも好転を達成していたという事実も、買いでエントリーする際の心強い後押し材料になっています。
※好転とは上昇を裏付ける一目均衡表の表現で、転換線>基準線 遅行スパン>直下の価格がこの例です。他に、価格>先行スパンがあり、これらの組合せを三役と言います。強い上昇では三役が好転しているはずですが、好転するタイミングを買うという考えは間違い。ただ、同時または間を置かずに三役の一部または全部が好転する場合は機が熟したことになり、そこから本格的な上昇になる場合も多くあります。下落の場合を逆転といい、不等号も全て反対になります。

一方で確かに、1番天井を越えていない限りは揉み合い中という判断も正しく、上の状態では手放しに安心できるとは言い切れません。しかし大きな揉み合いの中でもこのような一致が見られるときは、少なくとも大きな揉み合いのエッジ(瀬戸際)、つまりこの場合は1番天井の高値103.73円までの上昇は期待でき、一気に超えるようなら名実ともに?ブレークアウトが達成され、更なる期待がかかる…というステージだったのです。

 
ここまでを振り返ってみると、三角保ち合いの中身をこれほどまでに精査せずとも結果的には、2度目にレジスタンスラインをブレークしたタイミング(5陽連の最初から2本目)で買っていれば、最も早い位置でエントリーできていたではないか!ということになります。

しかし、それが可能なのはトレンドラインが書き換えられた以降に、この三角保ち合いに遭遇できた場合に限られるかもしれません。というのも、最初の上下ブレークでダマシにあった場合、本当にブレークした最後のタイミングでは、メンタル的にもう手が出せない可能性があるからです。

この点においては、いつどんな形でどの銘柄に巡り合うかという「運」は、どうしても相場には付きもの…ということに落ち着きそうですが、100%ではないにしろ極力ダマシを排除できる術を知っていればあながち、「運」頼りだけでもない状況が作り出せるかも知れません。

 
浅野敏郎
P.S.
無駄なエントリーを少なくすることは、「資金」という体力を損失で消耗する度合いを少なくしてくれます。昔、とある方から「儲け」を意識しない教えなど誰が好むのかと、叱咤された記憶があります。もちろん、無駄なエントリーをしない方法だけではそうなりますが、言い方を変えれば、確信が持てるエントリーだけを取組む、と考えれば全てが叶います。

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