私の恥ずかしい話を聞いてください

浅野敏郎

「投資の学校」浅野敏郎
From新宿オフィスの編集室より

 
日本の日付で2016年11月9日といえば、
アメリカ大統領選挙の開票日だったことは、
記憶にまだ新しく、

その前と後では市場のムード(センチメント)が、
180度急転したことは今後も語り草になるでしょう。

 
開票当日の安値水準と比較して、
僅か2週間余りで、

ドル円相場は10円以上も円安に


チャート:tradingView

日経平均は2000円以上も上昇するなど、


チャート:tradingView

それまでの円高、株安ムードは
一気に吹き飛んでしまっている状況です。

 
基本的には為替しか手を出さない私ですが、
実はかなり昔、
一度だけ株を取引?したことがあります。
(取引というのもおこがましく、?がついてます…)

もし利益が上がっていたなら、
“恥ずかしい話”ではありませんから、
結果はご想像の通りです。

 
今であれば、
絶対に同じ繰り返しはしない自信がありますが、
初心者が陥りやすい典型的な行動でしたから、

反面教師として今日は、
その恥ずかしい話をいたします。

 
 
おはようございます。
今週も金曜日がやって参りました。

昨日は前日から降雪騒動となりましたが、
まさか本当に11月に雪が降るとは思いませんでしたね。
相場同様、急変する気候に唖然とするしかありません。

それではさっそく、
私の唖然とした恥ずかしい話を聞いてください。

 

恥ずかしい話の一部始終

昔の同僚だったH氏は、
とある大手米系証券に転職して職場を去ったのですが、
ある日、来社を受け推奨株のセールスを受けました。

 
当時はまだ小金(こがね)を持っていましたし、
H氏とは、退社前にある程度約束をしていましたので、

お付き合いのつもりで、
ある銘柄を200万円ほど購入したのですが、
含み益になった期間はわずか半日ほどで、
その後は下落する一方でした。

 
当初は10%程度の下落を織り込んではいましたが、
30%減となる140万円を下回りそうな場面では、
さすがにロスカットをすべく、

休暇中のゴルフ場から指値売りを入れるなど、
それでも結構必死に損切ろうとしました。

 
しかし結果は及ばず、
相場はそのまま下落してしまい、
50%を割り込んで以降は暫くの間、
ひと月に一度送られてくる明細書を見る程度にまで、
相場からは完全に遠のきました。

 
 
やがて株価はとうとう30%以下にまで下落し、
投資資金が50万円を割り込んだ時には、
(つまり買値から70%以上値下がり!)

「このまま子供に譲ろう」
と真剣に考えていました。


とある銘柄チャート・・・恥ずかしいので、あまり良く見ないでネ…

結局、その株は半値に戻したあたりで売却し、
その後は全く相場を見もしませんでしたが、
今日の原稿を書くために
久しぶりにその株価を見てみると…

2015年の戻り最高値は、
買値に近い水準まで戻していましたが、
ちょうど配当分を割り引いた水準で上げ止まっており、

例えその株を現在まで保有していたとしても、
収益は依然として上がっていなかったことになります。
(チャートは半値水準ですが2分割されてます。まずい、バレる!)

今振り返れば、本当にやってはいけないことの
オンパレードですね。

 

やってはいけなかったこと

 
わざわざ太字で示した部分が、
正しくやってはいけないことです。

 
まず、取引開始にあたり、
当初は10%の損失を織り込んでいたにも関わらず、
その時点では何の行動も起こさず、
更に20%下落して初めて行動するなど、

今考えれば、
損切りに掛かりたくなくて
ストップロスの水準を
ズルズルとずらしていたのと同じ行為ですね。

 
しかも、成り行きで決済せず、
戻りを待っていたなどと未練たらたらで、
自分でとった行動とは思えません(恥)。

 
50%を割り込んだあたりから
塩漬けを意識していた記憶があり、
これも全くもって、やってはいけない行動です。

 
 
なぜこのようなメンタリティになったかを今思えば、
余裕資金であったからこその慢心しかなく、
無くなってもたかが200万円
という気持ちが常にどこかにあったのだと思います。

 
通常の株取引は、いわゆる丸代金といって、
株価×株数の現金がないと、その取引はできません。

したがってその金額を出せたということ自体に
どうしても「あぐら」をかいてしまいがちで、

負けこんでしまうと、
企業が潰れるか、自分の資金がパアになるか、
さあどっちだ!

といった、意味不明な確率論にまで至ってしまいます。

 
 
株の投資家の多くが塩漬けで苦労する話を耳にしますが、
大きく凹まされた相場をやせ我慢したところで、
私の場合と同様に、
結局は良くても元に戻す程度であり、

運よく戻したとしても、
その間(私の場合は約12年間…、泣けてきます)、
何もしなかったことと同じです。

 
「本当に資産を増やしたければ、
利益にこだわらなければいけない。」

という教訓を
皆さんと共有したいと思います。

 

備えあれば憂いなし

 
その後の私が、
為替しか取引しなくなった要因の一つに、
やはり売り取引の自由さがあります。

まずい!と思えばいつでも決済でき、
買い持ちから売り持ちへと転換することも
自由です。

 
その点、株は売り取引に対して、
乗っ取りなどのリスクから企業を守るため
数々の規制がありますが、
為替とは比較にならない割合の値動きがあり、
大きく収益を上げる機会にも富んでいます。

とは言ってもやはり、
いざという時に自分の身を守ってくれるのは、
売り取引であり、

大きく下落するような相場は、
それ自体が一つの収益チャンスにもなります。

 
決済だけでなく、能動的な売り取引…
その仕組みや方法を学び、
いつでも出動できる体制を整えておくことは
重要な準備です。

 
 
ではいつ準備すれば良いか、という点については、
相場が動かない揉み合いがベストタイミングですが、

もし既に買っている方々にとっては、
上昇している今が絶好の機会であり、

少なくとも言えるのは、
「下落し始めてから準備を始めても遅い」
ということだけは明らかでしょう。

 
 
浅野敏郎

 
P.S.
もしあなたが株取引をされている場合、
決済売り以外にも、
下落相場の逃げ方や活用方法は
知っておいて損はないと思います。

 
信用取引に加えて、先物やCFDなど
今の時代は様々なヘッジ手法がありますが、
元々は塩漬けにならないための、
こうした応用手段を、

上昇相場である今こそ学んでおくべき
必須のテクニックでしょう。

 
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