最後に勝てばいい。途中では苦労してもいい。

From:高橋慶行

 
大阪、東京と２８日金曜日にセミナーが終わり、
今、家に帰ってきたところで、
一休みしてから、この記事を書いています。

今、
２９日（土）２時です。

さて、
今はこんな時間だけど、
強烈に思うことがあるので、
書き記しておきたいと思います。

トレードで利益を上げるためには、
未来を予想することが必要で、
その判断材料としてテクニカル指標やファンダメンタルズが必要だ、
と考えている投資家は非常に多いですが、
このように考えると安定した利益を継続して出すことは難しくなります。

なぜかというと、
相場というのは「流れ」があるからです。
流れの中から、状況に合わせて的確な対処をしていき、
ポジションを追加や減少させたりしながら凌ぎ、
最後に手じまった瞬間に利益が確定するものだからです。

もっと言えば、
１回１回の勝負ではなく、
トータルの勝負ですから、

１回の損切りすら、
まったく気にすることがない、
ともいうことができます。

例えば、
野球の試合では１回表で３点取ったら
勝ちというルールではありません。

仮に３点取られたとしても、
その後、現在の状況を総合判断しながら、
局面に合わせて戦術を使い分け、
９回裏に多く点数を取っていたほうが勝ちということになります。
これは相場と似ています。

となると、
大切なことは１回の表で１０点を取るための方法を学ぶことではありません。
一回の取引で利益を倍増させることに重きを置くべきではないのです。

野球でも確かに、
時には１０点を取れる回もあるわけですが、
狙い済まして１０点を取り続けることなどはできません。
相場でもいつも利益倍増をさせることは難しいのです。

野球において何より大切なことは、
最後に試合に勝つことです。
１回で１０点取ることではありません。

さらに、
試合に勝つには、
状況を見極め、
得点が取れるときにはしっかりと得点を取り、
守るべき時は守る選択を正しくすることなのです。

相場において利益を上げ続けるために大切な事も、
これは同じで、損失よりも利益が多い状況を作り、
ポジションを保有しながら相場の流れに正しい対処を繰り返し、
最後に、トータルで利益を獲得することです。

トータルの利益が大切なので、
しっかりと方針があるのであれば、
最初の数回の売買で損失があってもそれほど気にしなく点も良い場合も実際に多いです。

損失をしたということは、
思惑に対して逆方向に価格が動いたということですから、
逆方向に動いたことを確認済みで、
次にどうしたら良いかという対策もしやすくなります。
そのうえで、損切りするのは正解ですらあります。

一回勝負に拘らず、
大きな損失を回避しながら焦らず、
投資用資金を維持し、
何度も何度もチャンスを図る姿勢が大切なのです。

ふと、
一回勝負にこだわってしまうのが、
投資の罠です。
難しい理由がここにあります。

最後に勝った方が勝ち。

という、
勝負事の本質は、
しっかりと心得ていきたいですね。

ー高橋慶行