トランプ氏は日中経済の救世主…かも?

浅野敏郎

「投資の学校」浅野敏郎
From 新宿オフィスの編集室より

 
先週のブログをお届けしたその日、
アメリカは、
懸念されていた中国に対する追加関税政策を発動し、
米中が貿易戦争本番へ突入することになりました。

発動された場合、
ドルは強くなるのか弱くなるのか、
日本経済はどんな影響を受けるのか、
といった論争が活発に繰り広げられましたが、

その後一週間が経過した状況を簡単に言ってしまうと、
ドルは強含み、
日本を含む世界の経済に対する投資家の見方は、
株高という形で反応しています。

 
今週の各相場の動きに対して、
最悪を想定して減らしてきた持高を戻しつつある一過性の調整
という見方が散見されていますが、

読者の皆さんは、どのように捉えていらっしゃいますか?

 
私の感想としては、
たとえ著名な専門家であったとしても、
この動きに対しては意外
と感じておられる可能性は大いにあると思います。

 
 
おはようございます。
今週も早や、金曜日がやって参りました。

サッカーワールドカップ ロシア大会もいよいよ大詰めです。
日本代表は決勝ラウンドに進みましたがベルギーに惜敗し、
ベスト16に止まってしまったことは周知の通りですが、

実は、大会はまだ続いているのですよ!

日本選手団が帰国し、スポーツ番組では選手を招き、
試合についての談義が盛んに行なわれている中、
確かに、大会そのものが既に終わったように見えますが、

決勝戦がまだ残っていますので、
せっかくですから、最後まで興味を持っていただくのが良いか
と思います。

 

ドル高の効果

以前にもこのブログで書き記した記憶がありますが、

殆どの外国為替レートは、米ドルがモノサシになっていますから、
ドルが高くなると相対する通貨の価値は安くなることを意味します。

例えばドルと円の為替レートでいえば、
週初110円台だったレートは、
ドルが高くなったことで112円台へと上昇しましたが、
これは同時に円が安くなったことを意味します。

ドルとポンドの為替レートでいえば、
週初は1ポンドあたり1.33ドル台だったものが、
ドルが1.32ドルへと高くなったことで、
ポンドの価値は下落、つまりポンド安になったというわけです。

 

ドル高による各国の経済効果

これについても以前に幾度か述べていますが、

日本のように輸出型経済にとって、
円安は輸出競争力を強める効果があることは、
かなりの方々が認識されていることだと思います。

つまり、ドルと円に関して言えば、
日本とアメリカの関係にとって、
米中貿易摩擦は日本経済にとって有益だ、
と言うのがここまでの世界的な解釈…とも言えます。

 
ではなぜ今、ドル高という状況が発生しているかと言えば、
アメリカが利上げスパイラルに入っているから、
と言わざるを得ず、

日本以外の先進国がほぼほぼ超低金利状態にある中で、
その金利差を考えれば納得がいきます。

ここで先進国と言ったのは、
輸入・輸出ともにある程度バランスが取れている国であり、
ある意味では為替の影響で、貿易収支が入れ替わる国です。

例えば、国内産業が何もなく、
ただ輸入をするしかない国にとって、
ドル高は明らかにマイナス要因です。
かつての中国が外貨準備の余裕がなく、
両替の限度を決めていたように、

何をするにも輸入に頼り、
その対価を外貨(総合的にはドル)で支払うしかない立場は
正に最悪だった訳です。

しかし、日本がそうであるように、
ドル高は自国通貨安と同意語ですから、
どちらも可能性がある国力があれば、
GDP的には大歓迎な可能性は常にある訳ですね。

 

今の中国はかつての貧しい輸入国か??

中国の国策云々はさておき、
先週開催された、「投資の学校」の月例番組の一つである
「相場仮設Webセミナー」でも紹介されたように、

米中両国の輸入額で貿易を比較して見た場合、
アメリカの対中輸入額は3000億ドルであるのに対し、
中国の対米輸入額は1500億ドルだったいう、
一つの指標が提示されました。

 
もしこれが事実だったとして、米中だけの話に限定すれば、
貧しい輸入国は実はアメリカであって、
かの貧しかった中国は実は今、立派な輸出国である、
と言うのは揺るぎのない事実です。

つまり、ドルが高くなればなるほど、
中国の対アメリカに対する輸出競争力は高まり、
関税を掛けられたところで、
このまま行けば、それ以上の輸出も可能、
というシナリオが見えてきます。

 

中国の国内事情

このチャートは、
ドル元相場と、上海総合指数を同時に表示させたもので、
ローソク足が上海総合指数相場
バーチャートがドル元相場です。

本年の初頭では、株価指数が上昇し、
それに伴って人民元も高くなっていたのは、
ある意味で順当でした。

しかし6月以降、貿易摩擦が表面化する中で、
株価が下がる一方で人民元も下がるという、
正に中国全面売りという現象が見られました。

 
「これってある意味、当然でしょ?」
という意見はごもっともです。

しかし、元安が中国の輸出力を高めるとした場合、
対米の関係は相殺されるとしても、
アメリカ以外の貿易競争力は明らかに高まっているはずです。

ましてやユーロを考えた場合、
対ドルでユーロは上昇傾向にありますから、
ユーロ高元安のバランスは増々顕著になっているのは明白で、

中国はユーロ圏に輸出先を切り替えるだけで、
意図も簡単に優位に立てる…というシナリオが見えてきます。

「え? でもそれは、日本のような輸出型経済の場合でしょ?」
というご意見も出てきそうですが…

そこで「相場解説セミナー」で出てきた、
米中の輸出額の比較をもう一度思い返してください。

 
このアンバランスを見る限り、
中国は日本同様、もはや輸出型経済国である、
と言えないでしょうか??

 
だとすると中国にとって、
ドル高元安は正に冷え込んだ中国経済の、明らかな起爆剤であり、
上海総合株価指数が底を打ったように見えるのも、

もしかすると対ドル相場での人民元安が、
皮肉にも中国の株価を支えている可能性も否めないことになります。

 
 
結論として、
全ての経済活動が100%2国間で終わっているとするなら、
トランプ氏の経済政策はきっと功を奏すでしょう。
この意味で、貿易交渉はあくまで2国間契約だ…
とするトランプ氏の姿勢は痛いほどわかります。

 
しかし、
対米ドルで安くなった人民元は、他の対ドル相場、
例えばユーロドル相場が全く不変だったとしても、
ドルを介することで、
ユーロ元相場は明らかにユーロ高元安となります。

 
このシナリオを、
まさかアメリが知らないはハズは無いでしょう。
だとすると、トランプ政権が仕掛けた、
対中国の貿易戦争は結局、中国を救うために用意した
最高のソフトランディング戦略だった…
と言えるかも知れません。

 
 
更に言えば今回の円安で、
日本経済がもう一段のピックアップを実現できたとしたなら…

それこそトランプ氏は、
アジアの主要国経済を一発で解決したことになり、

ノーベル平和賞のみならず、
ノーベル経済学賞をも視野に入れられるような、
特殊な政策を実行している可能性は、無いと断言できません。

 
そう考えるとトランプ氏は意外と、
自分は悪役を買ってまでも世界を見据えている
「カッコいいオッちゃん」なのかも知れませんね??

 
 
浅野敏郎

 
———-<<編集部よりおススメ>>———-

今回の浅野さんの切り口は、面白かったですね。

 
原稿にもあったように、
明らかに安い通貨を売って、高い通貨を買うのが、
為替(FX)取引の神髄だと言っても過言ではありません。

ただ、ドルを介して微妙に上下する各国の通貨を、
一体どうやって総合的に判別するのかは難しいテーマです。

 
しかし…

こうした漠然とした感覚を数値化し、
誰にでも判るように落とし込んだツールがあったとすれば、
かなり強力な武器になるでしょう。

 
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2 thoughts on “トランプ氏は日中経済の救世主…かも?

  1. 乾坤一擲

    Σ(-᷅_-᷄๑)トランプさんは「泣いた赤鬼」の青鬼さんみたいに悪役を買って出たイイ人だったの?
    否、きっと自分の経済のルールに則って本能の赴くままに発言行動しているのが結果的にWin Winになっているような気がする。
    弱肉強食の中で伊達に生き残ってるんじゃないんだろうなぁ。

    返信
    1. 浅野敏郎浅野敏郎 投稿作成者

      乾坤一擲さま、

      コメント有難うございました。
      中国、四国が中心となった豪雨災害、
      この1週間でその被害状況が明らかになるにつれ、
      想像以上の惨事に愕然とせざるを得ません。

      乾坤一擲さまを含め、ご近所廻りは大丈夫でしたでしょうか。

      さて、トランプ氏のお話はもちろん皮肉を込めたお話です。
      彼はご指摘の通り(あくまで私の想像にもなりますが、)
      外交というよりは、全てがビジネスだという立場で培った本能
      で動いている気がします。

      円安しかり、漁夫の利ではないですが、
      意図したかしないかにせよ、偶然の産物を上手く利用しない手は有りませんね。

      ブログをレギュラーでご担当の矢口先生は、
      トランプ氏のおかげで戦争リスクが低くなった・・・との持論をお持ちです。
      これも、孤立したアメリカが幾ら戦争を煽っても、
      今、トランプ氏に賛同して同盟軍を組む先進国はゼロに等しい。
      よって、仮想敵国をでっち上げるような政治戦争の実現性は下がった・・・
      という理論が背景にお有りのようです。

      これもある意味で、意図しない偶然の産物にあたるような気がしています。

      あれだけ騒がれた米中経済摩擦も過ぎてしまえば何処へやら・・・
      逆に世界経済はアクが出し尽くした点を評価しているのかも知れませんね。

      相場に話を戻すと、
      一般的に、明確な変動要因などが見当たらない時の相場が方向性を持った時、
      市場参加者は方向性に対して、盲目的に相場へ付いて行く傾向があります。
      つまり、自分だけが知らない何かが起きているかも知れない・・・
      と疑うからです。

      特にドル円での円安に関しては、
      ドルを買わなければいけない筋にとってこの動きは不気味なハズですから、
      個人的に今回の円安は、案外と伸びる可能性を秘めている気がしています。

      またコメントをお待ちしています。

      浅野敏郎

      返信

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