上げと下げの相場判断を超単純に考えると?

浅野敏郎

「投資の学校」浅野敏郎
From 新宿オフィスの編集室より 

上げ相場の定義は、
「高値、安値共に切り上げること」

下げ相場の定義は、
「高値、安値共に切り下げること」

という教えが、
随分と確立されてきたのは嬉しい限りです。

ただ、そう言いながら同時に、
移動平均線やその派生分析などの傾きで、
上げや下げを判断している矛盾も散見でき、
「え、どっちなの?」
と言いたくなることもしばしばです。

今回は少しだけ、この定義を深堀りしてみます。

——————————————-

おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。

朝晩、めっきり寒くなりましたね。
今年も秋がすっ飛ばされてしまった印象です。
数日続いていた秋晴れも長くは続かず、
気も滅入ってしまいがちです。

アメリカ長期金利が回復の兆しを見せ、
株も堅調な流れの中、

為替は早くも木枯らしが吹き荒れています。
為替:「みんな~どこ行ったの~~?」
投資家:「株に決まってるじゃ~ん!」
的な?

為替は、アメリカ長期金利に合わせて
小幅に右往左往していますが、
株式は押し目買いが世界的に定着しそうで、

もしかすると
グレートローテーションが再来するかも?
と、少し心が躍っている今日この頃です。

——————————————–

さて、
昔のブログにも書いた記憶がありますが、
たとえば上昇の定義を簡潔に表現すれば、
図1

こんな恰好になるでしょうか。

この4点を左から結べば
図2

よくあるチャートの上昇形状ですね。
これぞ、
かの一目均衡表で定義されている
N波動そのもので、
このNが連続すれば
長期の上昇相場に発展するというわけです。

そして、
この4点を結んだA-B-C-Dですが、
簡素化して直線にしてみたものの、
実際は上下動するのが通常で、
その軌跡はバラバラのはずなのですが、

A-Bだけを取り出せは、
ここも一つの上昇ですから、
定義にあてはめればN波動(またはその連続)
になっているハズですね?
図3

 
実は非常に興味深いことなのですが、
陰線や陽線がいくら連続しても
全てが丸坊主で連続するわけではなく、
殆ど必ずヒゲが伴うはずですから、
たとえ浅くても(ヒゲが短いということ)
そこは必ず押しや戻りとなり、
やはり殆ど必ずN波動を形成して
それが連続しているわけです。

フラクタルについては
いろいろな表現がありますが、
実はこのN波動こそが、
自己相似そのものなのですね。

ということで、
特に●●平均線や■▽分析など使わなくても
相場は、上昇と下落の定義そのもののN波動
で作られているからこそ
どこを切っても切ってもNが出てくる、のです。
まさに、葉脈の一部を拡大した絵と、
更に拡大した絵が同じというが如しです!
図4

 
「期間が異なる足によって、
上昇と下落が全く異なるのですが…」
というお悩みをよく耳にしますが、

こうしてみると
もはや「それこそが相場」ということになり、
どの上昇や下落を狙うのか?
と考えた方が単純でカンタンではありませんか?

多くのインジケーターを否定している訳ではなく、
先に値動きがあってインジケーターがついてくる
ことが理解できれば、
インジケーターがもっと使いこなせるはず
だと思いますし、
カルチャー的にも、先に登場したのが
値動き分析ですから、こちらの理解が先だと
よりその他のテクニカル分析が意味を成すと考えます。

まずは上下しているチャートを
N状に分解して見る訓練が良いかも知れません。

 
 
浅野敏郎

 
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上げと下げの相場判断を超単純に考えると?」への2件のフィードバック

  1. KABU_TRADER3000

    先生の提示されたN型分解の重要性
     基準線が横ばいの状態で転換線が上抜けているとき、連続するロウソク足が上向きのN型が出現すれば、
    上昇のシグナルかもしれませんね。
     一目均衡表でのN型分解は、価格の上昇、下降の判定に必要不可欠な手順と考えます。

    返信
    1. 浅野敏郎浅野敏郎 投稿作成者

      KABU_TRADER3000様、
      連続のコメント、大変ありがとうございます。

      一目均衡表の観点からあまり深く掘り下げると、
      テーマから外れてしまう可能性があるので程々にいたしますが、
      要するに、
      上げと下げの定義そのもの(その最小単位)がN波動なので、
      読者の皆様には、まずそれを意識できるようになっていただければ
      今回のテーマは達成です。

      おっしゃる通り、定義=N波動なので、
      上昇時は、上げのN
      下落時は、下げのN
      になっているのはある意味で自然ですね。

      ひとつ付け加えますと、Nが確定するのはどんな時でしょうか?

      本文の図2で表現した上げのパターンで言いますと、
      高値を切り上げた瞬間にN波動が確定しますから、
      Dに代表される現在値が高値Bを上抜いた時ですね。

      もっというと、Bを上に抜けるまではB以降の値動きは
      高値を切り上げていない押しの期間になり、
      揉み合いと判断できるわけです。

      最後になりますが、
      一目均衡表を語る場合、時間関係が不可欠ですから
      値動きだけ(いわゆる価格を表すY軸)のみの解説は
      不十分ではありますが、
      ご理解の足しにしていただければと思いましたので一言だけ。

      基準線が横ばいということは中期的にもみ合い中を意味しますから
      その状態では、転換線との位置関係よりも、

      現在値がN波動を確定した瞬間(上値を切り上げた瞬間)、
      同時に2本の線も上昇するようなら、
      初めて「シグナル」扱いしても良い可能性が高まると思います。

      またのコメントをお待ちしています。

      浅野敏郎

      P.S.
      最近は特に短期相場は AIが原因からかワザとBを上抜き、
      相場がついてきたところを売り抜け、
      結局は上ヒゲで終わるケースが頻繁に見受けられます。
      ですから、B以降の時間がさほど経過していない場合は、
      ダマシといわれるような展開も十分あり得そうです。
      ご注意ください。

      返信

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