ブル アンド ベア
From 水上紀行
相場が上昇して強気になることをブル(Bull、雄牛)、
逆に相場が下落して弱気になることをベア(Bear、熊)と言います。
なぜ強気がブルで、弱気がベアと言うのだろうと思われることと思いますが、
これはそれぞれの猛獣の闘う動作からきています。
ブル(雄牛)は、敵に向かって角を下から上に突き上げて闘います。
そのため、上昇を狙って買いで闘うことを象徴してします。
一方、ベア(熊)は、敵に対して、腕を上から下に振り下ろして闘います。
そのため、下落を狙って売りで闘うことを象徴しています。
インターバンクでも、電子取引が活発に行われるまでは、
インターバンクディーラーがアシスタントを通じて他の銀行にプライスを求め、
アシスタントが伝えるプライスをインターバンクディーラーが買いたい時は、
手のひらを下から上に掬い上げる動作をすることで、買いの指図をアシスタントに伝えていました。
一方、手のひらを上から下に振り下げると売りの指図となりました。
これは、喧騒に包まれているディーリングルームで、
正確に相手に指示を伝達するのには必須のことでした。
また、顧客担当のセールスディーラーが、
インターバンクディーラーが出したプライスを顧客に伝え、
顧客が買ってきた場合は、人差し指を上にピンと立てることで、
インターバンクディーラーに伝えていました。
一方、顧客が売ってきた時は、人差し指を真下にピンと向けて、
インターバンクディーラーに伝えていました。
そうしたディーラー間の伝達動作が、ブル(雄牛)とベア(熊)
それぞれの闘う動作に由来していることは、意外と知られていません。
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